株価
ユキグニファクトリーとは

ユキグニファクトリー株式会社は主に「きのこ」の生産・加工・販売を行っている会社で、特にマイタケを中心に事業を展開しています。本社は新潟県南魚沼市にあり、東証プライム市場に上場しています。もともとは「雪国まいたけ」という名前で知られており、現在は神明ホールディングスの傘下に入っています。
事業の中心はきのこの製造・販売で、マイタケが売上の半分以上を占めています。そのほか、エリンギやぶなしめじなどの生産も行っており、全国のスーパーなどに出荷しています。また、きのこを使った加工食品や健康食品(青汁など)も取り扱っており、製品の幅を広げています。近年では、きのこ由来の代替肉(マッシュルームミートなど)の開発にも取り組んでいて、新しい分野への展開も進めています。
この会社は、農林・水産業の中でも食品メーカー的な側面が強く、安定した需要がある一方で、原材料費や人件費の影響も受けやすい業種です。業績は比較的安定しており、食品関連企業としてディフェンシブな性格を持っています。
直近3年間の業績・指標
ユキグニファクトリー(1375) 業績推移(3期)
※単位:百万円(連結・IFRS)
項目 | 2025年3月期 | 2024年3月期 | 2023年3月期 |
---|---|---|---|
売上高 | 53,139 | 47,476 | 42,204 |
営業利益 | 2,419 | 2,798 | 2,191 |
経常利益 | 2,175 | 2,227 | 1,794 |
当期純利益 | 1,502 | 1,350 | 1,181 |
出典:株探「ユキグニファクトリー(1375) 業績・財務推移」通期実績。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}
バリュエーション
ユキグニファクトリー(1375) 指標推移(3期)
※PER・PBRは期末株価ベース、営業利益率=営業利益÷売上高(小数1桁・四捨五入)
指標 | 2025年 | 2024年 | 2023年 |
---|---|---|---|
PER(倍) | 12.1 | 15.3 | 16.8 |
PBR(倍) | 1.1 | 1.2 | 1.3 |
営業利益率(%) | 4.6 | 5.9 | 5.2 |
出典:株探・決算短信・株価データ(2023~2025年3月期)より作成。
投資判断
ユキグニファクトリーは、きのこ製品を中心とした安定した食品メーカーで、直近3年間の数字を見ると、売上・利益は着実に伸びています。売上高は2023年3月期の約422億円から、2025年3月期には531億円と増加しており、事業の拡大が進んでいます。一方、営業利益は2024年から2025年にかけてやや減少していますが、それでも20億円超を維持しており、営業利益率は4〜6%前後と食品メーカーらしい安定した水準です。
株価指標を見ると、PERは10倍台前半、PBRも1倍前後と、極端に高い水準ではなく、割安〜適正水準といえます。成長株のような勢いはないものの、財務的な安定感があり、株価が過熱していないのが特徴です。配当も安定的に行われており、ディフェンシブな性格が強い銘柄です。
総合的に見ると、ユキグニファクトリーは急成長による大幅な株価上昇を狙う銘柄というより、業績の安定性と適正な株価水準を背景に「中長期でじっくり保有するタイプ」の企業です。景気に左右されにくい食品関連という点でも、ポートフォリオの守りの位置づけとして有効です。大きな値上がりを狙うよりも、安定した配当と株価の底堅さを重視する投資家に向いている銘柄といえます。
今後の値動き予想!!
ユキグニファクトリーの今後の株価は、大きな急騰や急落は起こりにくく、比較的安定した値動きになる可能性が高いと考えられます。
まず、業績面を見ると、売上は年々増加しており、きのこ製品という安定した需要がある分野を主力にしているため、急激な業績悪化のリスクは小さいといえます。一方で、営業利益は直近でやや減少傾向も見られるため、短期的に強い上昇トレンドが出る可能性は低いでしょう。
株価指標はPER10倍台、PBR1倍前後と、割高感はなく、過熱している状態でもありません。このため、下値は比較的堅く、急落するリスクも限定的です。食品関連のディフェンシブ銘柄らしく、市場全体が不安定な局面でも相対的に底堅い動きをする傾向があります。
想定される展開としては、業績がこのまま堅調に推移すれば、株価は中長期的にじわじわと上昇する可能性があります。一方で、急激な成長ストーリーがあるわけではないため、短期的な大幅な上昇は期待しにくく、株価はある程度のレンジ内(横ばい〜緩やかな上昇)で推移する可能性が高いです。
総合的に見ると、ユキグニファクトリーは「急騰を狙う銘柄」ではなく、「景気変動にも比較的強く、配当や安定性を重視して中長期で保有するタイプ」の株といえます。短期的な値幅狙いではなく、安定運用を重視する投資家に向いている銘柄です。
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