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Cocoliveとは
Cocolive株式会社は、東京都千代田区に本社を置く情報・通信業の企業で、2017年に設立され、2024年に東京証券取引所グロース市場へ上場した。住宅・不動産業界向けに営業支援クラウドサービスを提供しており、業界特化型のマーケティングオートメーション(MA)ツール「KASIKA」を主力事業として展開している。
同社の主力製品であるKASIKAは、住宅業界の営業活動をデジタル化し、効率化を支援するクラウドサービスである。自動追客、顧客管理(CRM)、行動データ分析などの機能を備えており、営業担当者の業務負担を軽減しながら成果の最大化を図る仕組みとなっている。導入企業は工務店、ハウスメーカー、不動産売買仲介、分譲マンション事業者などに広がっており、導入社数は1000社を超えている。
従来の住宅業界では、対面接客や電話、ポスティングといったアナログな営業手法が中心であり、顧客データの活用は限定的であった。しかし、顧客の購買行動がデジタル化したことで、オンライン上での情報収集や比較検討が主流となり、営業活動にもデータ活用が求められるようになった。KASIKAはこうした変化に対応するために開発され、顧客の行動履歴を可視化し、最適なタイミングでのアプローチを可能にしている。
機能面では、自動追客機能により顧客との継続的なコミュニケーションを自動化し、手作業による営業負担を削減する。また、顧客のWeb上の行動データを分析することで興味関心の高い顧客を特定し、効率的な営業活動を実現する。CRM機能により顧客情報を一元管理し、チーム全体で共有することで営業の属人化を防ぎ、組織的な営業体制の構築を支援する。
さらに、顧客管理の強化によりパイプライン管理や進捗管理が可能となり、優先順位をつけた営業活動を実現する。追客活動においても、自動追客機能によって対応漏れを防ぎ、反響後のアポ獲得率向上に寄与する。加えて、顧客情報の自動取り込みやメールテンプレート機能により、入力作業やメール作成といった事務作業を削減し、付加価値の高い業務への時間創出を可能にしている。
同社の特徴として、ツール提供にとどまらず、導入から運用までのサポート体制が挙げられる。専任のカスタマーサクセス担当が企業ごとの活用戦略を提案し、オンボーディング支援や継続的な運用フォローを行う。社員の約75%が顧客サポートに関わる体制を構築しており、サポートデスク、テクニカルサポート、導入・設定チームなどが連携して支援を行う。専任担当による定例ミーティングを通じて、目標設定から運用改善、成果創出まで一貫して支援する仕組みを持つ。
その結果、KASIKAの継続利用率は99%とされており、高い顧客満足度を維持している。また、導入プロセスも効率化されており、平均約12営業日で利用開始が可能となっている。
Cocoliveは、KASIKAを軸に住宅・不動産業界のDXを推進する企業であり、テクノロジーとマーケティングを活用して業界の営業手法をデータドリブンへと変革することを目指している。現在は約100名規模の組織で、カスタマーサクセス、営業、エンジニアなど多様な専門人材が在籍し、業界全体の生産性向上と働き方の変革を支援している。
Cocolive 公式サイトはこちら直近3年間の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 単23.5* | 797 | 140 | 140 | 97 | 35.6 | 0 |
| 単24.5 | 1,027 | 215 | 203 | 149 | 53.4 | 0 |
| 単25.5 | 1,301 | 279 | 281 | 209 | 71.4 | 0 |
| 単26.5予 | 1,520 | 310 | 310 | 230 | 76.1 | 0 |
| 単27.5予 | 1,750 | 400 | 400 | 290 | 95.9 | 0 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 120 | ― | -11 |
| 2024 | 157 | 0 | 245 |
| 2025 | 221 | 0 | 15 |
出典元:四季報オンライン
バリエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER | PBR |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 17.5% | ― | 26.0% | ― | ― |
| 2024 | 20.9% | 22.5% | 18.8% | ― | ― |
| 2025 | 21.4% | 23.5% | 19.7% | 18.9~50.1倍 | 2.21倍 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
売上は10億から13億、15億予想へと拡大しており、小型ながらも継続的に事業規模は拡大している。営業利益は2.1億から2.7億、3.1億予想、経常利益は2.0億から2.8億、3.1億予想、純利益は1.4億から2.0億、2.3億予想と全体として増益基調が続いている。特に純利益は1.4億から2.0億へと伸びており、利益成長の伸びの方が売上よりもやや強く、収益性の改善を伴った成長になっている。
営業利益率は17.5%から20.9%、21.4%へと上昇しており、もともと高水準であった収益性がさらに改善している。売上拡大と同時に利益率も上昇しているため、単なる拡大ではなく、サービス単価や効率改善が進んでいる構造と読み取れる。
ROEは22.5%から23.5%と非常に高い水準で安定しており、自己資本を効率的に使って利益を生み出している。一方でROAは26.0%から18.8%、19.7%と低下後にやや持ち直しているが、依然として高水準であり、総資産に対する収益力も高い状態にある。
利益構造を見ると、営業利益と経常利益の差が小さく、本業でしっかり利益を稼いでいる形になっている。また純利益も営業利益に対して大きく落ち込んでおらず、特別損益に左右されにくいシンプルな収益構造である点も特徴となる。
PERは18.9倍から50.1倍とレンジが非常に広く、成長期待によって評価が大きく変動する銘柄である。利益水準自体は拡大しているものの、株価はそれ以上に期待で動く傾向が強く、割安感で買われるタイプではない。PBRは2.2倍と資産価値から見ても割安ではなく、資産よりも収益力や成長性に対して評価が付いている状態にある。
配当は0円が続いており、利益はすべて成長投資に回している段階にあると読み取れる。そのためインカムゲイン目的ではなく、キャピタルゲイン前提の銘柄となる。利益規模はまだ数億円規模であり、小型株特有の成長余地はある一方で、外部環境や成長鈍化の影響を受けやすいサイズでもある。
全体としては、高い営業利益率とROEを維持しながら売上と利益を同時に伸ばしている高収益型の成長企業である。一方でPERの変動幅が大きく、株価は業績以上に期待で動きやすい構造となっているため、成長が継続する限りは評価が維持されやすいが、成長鈍化や期待剥落の局面では評価が一気に縮小する可能性もある。安定性や割安性よりも、成長の継続性と市場の期待水準を見ながら判断するタイプの銘柄と整理できる。
配当目的とかどうなの?
配当目的で見ると、この銘柄は基本的に対象外になる水準です。予想配当利回りは単26.5、単27.5ともに0.0%で、実績も含めて無配が続いています。利益は出ているにもかかわらず配当を出していないため、資金は株主還元ではなく事業拡大に優先的に使われている状態です。
業績を見ると、営業利益は2.1億から2.7億、3.1億予想、純利益も1.4億から2.0億、2.3億予想と増益が続いており、本来であれば配当原資は十分に確保できる水準にある。それでも配当を出していない点から、明確に成長投資を優先する経営方針と読み取れる。
営業利益率は21.4%、ROEは23.5%と高収益・高効率な企業であり、内部留保を再投資した場合のリターンが高い構造になっている。そのため、配当として外に出すよりも、事業に再投資した方が企業価値の拡大につながる段階にあると考えられる。
また、企業規模が売上15億規模とまだ小さく、成長余地が大きい反面、事業基盤は拡大途中にある。この段階では配当を安定的に出すよりも、顧客獲得やプロダクト強化に資金を回す方が合理的な経営判断になりやすい。
今後の配当についても、短期的に高配当へ転換する可能性は低い。仮に配当が開始されたとしても、初期は利益の一部にとどまり、利回りとしては低水準に収まる可能性が高い。PERも18.9倍から50.1倍と高めのレンジで評価されているため、市場も配当ではなく成長性を前提に価格を付けている状態にある。
一方で見方を変えると、無配であること自体が「成長企業である証拠」とも言える。利益を内部に蓄積し、それを元に売上や利益を伸ばしていく局面では、配当よりも株価上昇によるリターンの方が大きくなりやすい。
整理すると、この銘柄はインカムゲイン目的には向かず、配当利回りで評価する銘柄ではない。高い収益性と成長率を維持できるかどうかを軸に判断するタイプであり、配当ではなくキャピタルゲイン前提で考える必要がある。配当目的であれば他銘柄の方が適しており、この銘柄はあくまで成長投資枠として位置付けるのが自然な選択になる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価723円を前提に5年間の値動きを考える。この銘柄は売上10億→13億→15億予想と拡大し、営業利益も2.1億→2.7億→3.1億予想と増加している小型の成長企業であり、営業利益率20%以上、ROE20%以上という高収益体質をすでに確立している。一方でPERは18.9倍から50.1倍と評価レンジが広く、業績そのものよりも成長期待によって株価が大きく動きやすい特徴を持つ。
良い場合は、KASIKAの導入社数が継続的に増加し、サブスク収益の積み上がりによって売上・利益ともに年20%前後の成長が続くシナリオ。この場合、営業利益は5億〜7億規模まで拡大し、EPSも大きく伸びる。高収益体質が維持されることで市場の成長期待も継続し、PERは30倍〜40倍水準を維持しやすい。結果として株価は段階的に上昇し、5年後には1,500円〜2,200円、強気局面では2,500円近辺まで上振れる可能性がある。
中間の場合は、売上は拡大するものの成長率が徐々に鈍化し、利益成長も年5%〜10%程度に落ち着くシナリオ。この場合、営業利益は4億前後までの成長にとどまり、評価も落ち着いていく。PERは20倍〜25倍程度に収れんしやすく、成長株から準成長株の位置付けへ変化する。株価は800円〜1,200円程度のレンジでの推移となり、上昇余地はあるが大きなリターンにはなりにくい。
悪い場合は、競合の台頭や市場成長の鈍化により導入ペースが減速し、売上成長が止まる、もしくは一時的に減速するシナリオ。利益も横ばい〜減益となり、営業利益は3億前後で頭打ちになる。この場合、成長株としての評価が剥落し、PERは15倍前後まで低下する可能性がある。株価は500円〜700円程度まで下落し、場合によってはそれ以下の水準まで押し下げられる展開も考えられる。
総合すると、今後5年間の株価は「成長率の維持」と「PER水準の維持」の掛け算で決まる構造にあり、業績が伸びてもPERが低下すれば株価は伸びにくく、逆に成長期待が強まれば利益以上に株価が上昇する可能性がある。安定性よりも成長の継続性に強く依存するため、定期的に成長率と導入状況を確認しながら判断していく必要がある銘柄と整理できる。
この記事の最終更新日:2026年2月28日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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