株価
VRAIN Solutionとは

VRAIN Solution(ヴレインソリューション)という会社です。東証グロース市場に上場していて、主に製造業向けのAI(人工知能)やDX(デジタルトランスフォーメーション)関連のソリューションを提供しています。業種区分は情報・通信業です。
この会社の特徴は、製造現場に特化したAIシステムを開発・販売している点です。例えば、画像認識技術を使って製品の検査を自動化する「Phoenix Vision」や「Phoenix Eye」といったシステムを提供し、品質管理の効率化や人手不足の解消に貢献しています。また、企業のDXを進めるためのコンサルティングやシステム導入支援も行っています。
導入実績は230社以上とされており、製造業を中心に多くの企業との取引があります。業績面では成長が続いており、売上高や利益は毎年拡大しています。2024年2月期には売上が約14億円、2025年2月期には約21億円と、短期間で大きく伸びています。2026年2月期は売上高32億円、営業利益9億円前後が予想されており、成長企業として注目されています。
一方で、株価指標のPERやPBRは高めで、投資家の期待がすでにある程度織り込まれている状況です。そのため、業績が予想を下回った場合には株価の振れ幅も大きくなる可能性があります。全体として、VRAIN SolutionはAIやDXといった成長分野を軸に拡大している企業です。
VRAIN Solution(135A) 業績推移(3期)
※単位:百万円(実績)
項目 | 2025年2月期 | 2024年2月期 | 2023年2月期 |
---|---|---|---|
売上高 | 2,144 | 1,411 | 617 |
営業利益 | 594 | 508 | 64 |
経常利益 | 595 | 495 | 63 |
当期純利益 | 425 | 330 | 49 |
出典:株探「VRAIN Solution(135A) 決算」ページの通期実績(2023年2月期~2025年2月期)。
バリュエーション
VRAIN Solution(135A) 指標推移(3期)
※PER・PBRは期末株価ベース、営業利益率=営業利益÷売上高(小数1桁・四捨五入)
指標 | 2025年 | 2024年 | 2023年 |
---|---|---|---|
PER(倍) | 48.5 | 60.2 | 約100 |
PBR(倍) | 9.3 | 8.6 | 7.9 |
営業利益率(%) | 27.7 | 36.0 | 10.4 |
出典:株探・決算短信・株価データ(2023~2025年2月期実績/概算)。
投資判断
VRAIN Solutionは、AI・DX分野で急成長している企業であり、直近3年間の数字を見ると、非常に勢いのある成長株であることが分かります。売上高は2023年2月期の6億円から、2025年2月期には21億円を超える水準まで拡大しており、営業利益も64百万円→594百万円と大幅に伸びています。営業利益率も30%前後と非常に高く、収益力の高さが際立っています。
一方で、株価指標を見るとPERが約50倍前後、PBRが9倍台と、かなり高い評価が織り込まれています。これは、投資家が今後も高い成長が続くと期待していることを意味します。実際に業績が順調に拡大している間は、こうした高いバリュエーションも正当化されやすく、株価が上昇トレンドを続ける可能性があります。
ただし、高PER・高PBRの銘柄は、業績が少しでも市場の期待を下回ると、株価が大きく下落するリスクもあります。特にVRAIN Solutionは上場して間もない成長企業で、事業の安定性という点では大手企業に劣ります。そのため、短期的には株価のボラティリティ(変動幅)が大きくなることも想定されます。
総合的に見ると、この銘柄は「高い成長力と高収益性を武器に株価が大きく伸びる可能性を持つ一方で、期待値が高い分リスクも大きい典型的な成長株」です。安定配当や低リスクを求める投資家よりも、成長性重視で値上がり益を狙う中〜長期投資家に向いているといえます。業績が計画通り伸びる限りは株価上昇が期待できますが、決算発表ごとの内容に注意を払い、期待とのギャップが出たときのリスク管理も重要になります。
今後の値動き予想!!
VRAIN Solutionの今後の株価は、短期的にはやや不安定な動きを見せつつも、中長期的には成長次第で上昇する可能性があります。
この企業は売上や利益が急拡大している一方で、株価指標のPERやPBRが非常に高く、投資家の期待がすでに大きく織り込まれている状態です。そのため、業績が順調に推移すれば株価がさらに上昇する余地はありますが、もし成長ペースが鈍化したり予想を下回る決算が出れば、株価が大きく下がるリスクもあります。
実際、直近の四半期決算では赤字スタートになっており、今後の業績の進捗が株価に大きく影響しそうです。良い決算が続けば強気の展開で株価が急騰する可能性もありますが、悪い内容が出れば失望売りが出やすい状況です。
想定される展開としては、強気なら3,500〜5,000円近くまで上がる可能性もありますが、中立的には現在の株価付近でのレンジ相場、弱気の場合は10〜30%程度下がるリスクもあります。全体としては「期待の高い成長株」なので、値動きが大きくなりやすく、決算内容やニュースに敏感に反応する展開になると考えられます。中長期的には、事業の成長が続けば上昇余地がありますが、短期では上下の振れ幅が大きくなる可能性が高いです。
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