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ベステラとは

ベステラ株式会社は、製鉄所や発電所、石油精製・石油化学プラントなどの大型産業設備の解体工事を専門とする企業であり、プラント解体工事のマネジメントを中心に事業を展開している会社です。本社は東京都江東区平野にあり、プラント設備の解体という高度な専門技術を必要とする分野に特化した企業として知られています。
一般的な建物解体とは異なり、プラント設備は構造が複雑で危険物質や特殊設備を含むことが多く、高い安全管理能力と専門技術が求められます。ベステラはこうしたプラント解体分野において多数の特許工法を持ち、解体工事の計画から施工管理までを担うマネジメント型の企業として事業を展開しています。
同社の主力事業はプラント解体工事であり、製鉄・重工業プラント、火力発電所、ガス設備、石油精製・石油化学設備、化学プラントなどの大型設備の解体工事を手掛けています。解体工事では現地調査、解体計画の立案、安全対策、施工管理などを一体的に行い、効率的で安全性の高い解体を実現しています。また、微量PCBを含む中・大型トランスの解体や特殊設備の撤去など、専門性の高い解体工事にも対応しています。
環境対策関連工事も重要な事業の一つであり、アスベスト除去工事、焼却炉解体工事、ダイオキシン対策工事などを行っています。さらに低濃度PCBを含む設備の解体にも対応しており、現地調査から解体作業、搬出まで一貫した対応が可能です。環境関連の法規制を踏まえた施工管理を行うことで、環境負荷を抑えた解体工事を実現しています。
ベステラの特徴は、独自の解体技術を多数保有している点です。代表的な技術が「リンゴ皮むき工法」であり、ガスタンクや石油タンクなどの球形貯槽をリンゴの皮をむくように渦巻状に切断して解体する工法です。この方法により高所作業の人員を減らし、安全性向上と工期短縮、コスト削減を同時に実現できます。また、この工法を遠隔操作で行う溶断ロボット「りんご☆スター」も開発しており、無人化施工による安全性向上にも取り組んでいます。
さらに風力発電設備の撤去に利用できる転倒工法などの特許技術も保有しており、再生可能エネルギー設備の更新需要にも対応しています。大型クレーンを使用せず設備を計算された方向に倒すことで、高所作業の削減や安全性向上を実現する技術です。このような独自工法の開発により、プラント解体分野で高い技術力を持つ企業として評価されています。
同社は火気を使用しない「無火気解体」にも強みを持っています。石油精製設備や化学設備など火気の使用が制限される現場では、電動切削工具や油圧機器などを利用した解体工法を採用し、安全性を確保するとともにCO2排出削減にも貢献しています。ワイヤーソーイング工法やウォータージェット工法なども活用し、さまざまな設備に対応した解体技術を提供しています。
また近年は3Dレーザースキャンによる3D計測事業にも取り組んでいます。建設当時の図面が残っていないプラント設備でも、3Dレーザー計測により点群データを取得し、設備の構造を可視化することができます。このデータを基に解体計画の作成や図面化、ウォークスルー動画の作成などが可能となり、解体工事だけでなく設備改修やエンジニアリング用途にも活用されています。
さらに人材サービス事業として、施工管理やIT技術者など専門職の人材派遣や職業紹介事業も展開しています。建設業界では慢性的な人材不足が課題となっており、同社は人材育成や専門人材の紹介を通じて業界の人材確保にも貢献しています。
このようにベステラは、製鉄所や発電所、石油化学プラントなど大型産業設備の解体工事を中心としたプラント解体マネジメント企業であり、独自の特許工法やロボット技術、無火気解体技術などを活用し、安全性と効率性の高い解体工事を提供しています。環境対策工事や3D計測事業、人材サービスなども展開しながら、老朽化した産業インフラの更新を支える専門企業として事業を拡大しています。
ベステラ 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.1 | 3,682 | 124 | 212 | 142 | 17.3 | 16 |
| 連22.1 | 5,966 | 607 | 840 | 1,467 | 174.5 | 16 |
| 連23.1 | 5,458 | -215 | -94 | -64 | -7.3 | 20 |
| 連24.1 | 9,394 | 246 | 407 | 231 | 26.1 | 20 |
| 連25.1 | 10,897 | 373 | 592 | 409 | 46.3 | 20 |
| 連26.1予 | 12,000 | 700 | 700 | 550 | 60.3 | 40記 |
| 連27.1予 | 13,000 | 800 | 800 | 630 | 69.1 | 35〜40 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | -354 | -515 | 85 |
| 2024 | -1,370 | -26 | 1,503 |
| 2025 | -607 | 1,482 | -719 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | -4.0% | -0.8% | -1.5% | – | – |
| 2024 | 2.6% | 2.1% | 5.6% | – | – |
| 2025 | 3.4% | 3.7% | 8.4% | 高値平均38.4 / 安値平均24.1 | 2.14 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
ベステラは業績が回復局面に入っている企業と判断できる。まず売上は93億から108億、120億予想、130億予想と増収が続いており、プラント解体需要の拡大を背景に事業規模は着実に拡大している。大型設備の解体工事は案件単位の受注が多く、売上は年度ごとに変動しやすいが、直近の数値を見る限りでは受注環境は改善していると考えられる。
利益面を見ると、営業利益は2.4億から3.7億、7.0億予想、8.0億予想と増益基調になっている。経常利益も4.0億から5.9億、7.0億予想、8.0億予想と拡大しており、純利益も2.3億から4.0億、5.5億予想、6.3億予想と伸びている。2023年は営業利益率が-4.0%と赤字だったが、2024年は2.6%、2025年は3.4%まで回復しており、事業の採算は改善傾向にある。ただし利益率自体はまだ高い水準ではなく、プラント解体という個別案件型ビジネスの特徴が出ている水準といえる。
資本効率を見ると、ROEは-1.5%から5.6%、8.4%と改善している。赤字から黒字回復した後、徐々に資本効率が上がっている段階である。ROAも-0.8%から2.1%、3.7%まで改善しており、資産効率も回復している。ただしROE8%台、ROA3%台という水準は優良企業と比べるとまだ中程度であり、今後さらに利益率が上がるかが重要になる。
株価評価の指標を見ると、2025年の実績PERは高値平均38.4倍、安値平均24.1倍とかなり高い水準にある。利益規模がまだ小さいためPERが高くなりやすい構造ではあるが、市場は将来の成長をかなり織り込んでいる状態とも言える。一方PBRは2.1倍となっており、資産価値よりも成長期待で評価されている企業と考えられる。
総合的に見ると、ベステラは赤字から回復し成長段階に入った企業であり、売上拡大と利益改善は評価できる。ただし現状の利益規模はまだ大きくなく、営業利益率やROEも高水準とは言えない。それにもかかわらずPERは20倍から30倍台と高く、市場の期待はすでに株価に織り込まれている可能性が高い。
結論として、この企業は業績回復と成長期待を背景に評価されている成長株型の銘柄であり、今後の利益拡大が続けば株価上昇余地はある。ただし現在のPER水準を見ると割安感は小さく、利益成長が鈍化すると株価の調整リスクもある銘柄と判断できる。
配当目的とかどうなの?
配当利回りを見ると、2026年1月期予想・2027年1月期予想ともに3.12%となっており、日本株全体の平均である2%台前半よりはやや高い水準にあります。そのため、配当利回りだけを見ると中程度の配当銘柄と言え、完全な高配当株ではないものの、インカム目的として一定の魅力はある水準です。
配当の推移を見ると、1株配当は16円、16円、20円、20円と安定して推移した後、2026年は40円の記念配当予想となっています。利益回復に伴って配当が増える可能性はあるものの、今回の40円は記念配当の要素が強く、継続的な配当水準としては35円から40円程度のレンジになる可能性があります。
業績を見ると、営業利益は2.4億から3.7億、7.0億予想、8.0億予想と大きく回復しており、純利益も2.3億から4.0億、5.5億予想、6.3億予想と増益が続く見込みになっています。利益が拡大している段階であるため、配当余力は徐々に改善していると考えられます。ただし営業利益率は3%台とまだ高い水準ではなく、利益規模自体もまだ大きくないため、安定的な高配当を継続できる企業とは言いにくい状況です。
またPERは24倍から38倍と高く、市場は配当よりも成長性を評価して株価を付けている可能性が高い銘柄です。こうした企業は業績が伸びれば株価上昇余地はありますが、利益が鈍化すると配当以上に株価が動きやすい特徴があります。
結論として、この銘柄は配当利回り3.1%と一定の水準はあるものの、利益規模や配当の安定性を考えると典型的な配当目的銘柄とは言いにくい企業です。どちらかといえば業績回復やプラント解体需要の拡大による成長を期待するキャピタルゲイン寄りの銘柄であり、配当は補助的なリターンと考える方が適した銘柄と言えます。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価1,280円で見ると、ベステラはプラント解体工事を専門とする企業であり、製鉄所や発電所、石油化学プラントなどの大型設備解体を中心に事業を展開している会社です。売上は93億から108億、120億予想、130億予想と拡大しており、プラント設備の老朽化や設備更新需要を背景に事業規模は拡大傾向にあります。
営業利益も2.4億から3.7億、7.0億予想、8.0億予想と回復しており、2023年の赤字から利益成長フェーズに入っていることが数字から読み取れます。営業利益率も-4.0%から2.6%、3.4%と改善しており、採算は徐々に回復しています。ただし利益率自体はまだ高くなく、案件の受注状況によって業績が変動しやすい特徴があります。
良い場合は、プラント解体需要の拡大や大型案件の受注増加によって売上が160億円前後まで拡大するケースです。営業利益も12億円前後まで成長し、営業利益率が7%前後まで改善すれば企業の収益力に対する評価が高まる可能性があります。ROEも12%前後まで改善し、成長企業として市場評価が高まればPERが30倍前後まで維持される可能性があります。その場合、株価は2,200円から2,700円程度まで上昇するシナリオが考えられます。
中間の場合は、売上が140億円前後まで緩やかに成長し、営業利益も9億円から10億円程度の水準で推移するケースです。プラント解体は一定の需要があるものの案件ごとの変動があるため、業績は緩やかな成長にとどまる可能性があります。PERも現在と近い20倍から25倍程度で推移すると考えられ、この場合株価は大きく上昇することも大きく下落することもなく、1,200円から1,700円程度のレンジで推移する可能性があります。
悪い場合は、大型案件の減少や受注の遅れなどにより売上が120億円前後で伸び悩み、営業利益が5億円から6億円程度まで低下するケースです。利益率も4%前後にとどまり、ROEも6%前後まで低下する可能性があります。こうした場合は成長期待が後退し、PERも15倍前後まで低下する可能性があります。その場合株価は900円から1,100円程度まで下落する可能性が考えられます。
まとめると、この会社はプラント設備の老朽化更新需要を背景に成長余地がある企業ですが、利益規模はまだ大きくなく、案件ごとの業績変動が大きい特徴があります。5年間の株価イメージとしては、良い場合2,200円から2,700円、中間の場合1,200円から1,700円、悪い場合900円から1,100円程度のレンジで推移する可能性が考えられます。成長期待が株価にある程度織り込まれているため、業績の伸びが続くかどうかが株価の大きなポイントになる銘柄といえます。
この記事の最終更新日:2026年3月8日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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