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中外鉱業の株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【1491】

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株価

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※中外鉱業は大規模な株式分割をしていますのでyahooファイナンスの株価などと比べて株価が約10分の1くらいになっていますが、一部株式分割分を反映できていない場合があります。ご容赦下さい

中外鉱業とは

中外鉱業株式会社は、東京都千代田区丸の内に本社を置く非鉄金属・貴金属リサイクル事業を中心とした企業です。1949年5月に上場しており、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。資本金は1億円で、代表取締役社長は西元丈夫(にしもと たけお)氏です。

同社の主力事業は「貴金属リサイクル事業」で、金・銀・プラチナ・パラジウムなどの貴金属原料を仕入れ、精製や加工を行っています。溶媒抽出・電解・鋳直しなどを経て、金地金や銀地金を製造し、国内外に販売しています。

また、宝飾品・貴金属製品の販売事業も行っており、ジュエリーやダイヤモンド、美術品などの小売・卸売・買取を手がけています。オークションや展示販売会などを通じて一般消費者向けの販路拡大にも取り組んでいます。

さらに、不動産事業にも参入しており、自社で保有する不動産の運用・賃貸を行っています。加えて、中古機械や工業機械の売買を行う機械事業、アニメ・ゲーム・コミック関連のキャラクター商品やコンテンツ企画を行うコンテンツ事業など、複数の事業を展開しています。

中外鉱業は、創業以来の金属・宝飾品ビジネスを基盤にしながら、時代に合わせて事業領域を拡大し続けている企業です。

直近3年間の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株当たり利益(EPS,円) 1株当たり配当(円)
2023/03 実績 84,822 794 648 398 1.4 0.5
2024/03 実績 113,759 364 251 219 0.8 0.5
2025/03 実績 162,345 1,417 1,238 1,219 4.2 1.5

バリュエーション

年度(決算期) PER(倍) PBR(倍) 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%)
2023/03 実績 約 1.61 倍 約 0.94% 約 15.9% 約 8.5%
2024/03 実績 約 16.8 倍 約 1.67 倍 約 0.32% 約 3.05% 約 1.90%
2025/03 実績 約 16.36 倍 実績と近似で 1.61 倍 約 0.87% 約 15.93%(実績値) 約 8.50%(実績値)

出典元:Yahoo!ファイナンス 株探 株式会社アイフィスジャパンが提供する銘柄スカウターの分析データ

投資判断

中外鉱業株式会社は、貴金属リサイクルを中心とした老舗企業で、金や銀、プラチナなどの再精製、販売を行っています。ここ数年は業績に波があるものの、長期的には回復の兆しが見られます。

2023年3月期は営業利益が約7億9,400万円、経常利益が約6億4,800万円、純利益が約3億9,800万円でした。翌2024年3月期は売上こそ増えましたが、営業利益が約3億6,300万円、経常利益が約2億5,100万円、純利益が約2億1,900万円と減益となりました。しかし、2025年3月期の会社では営業利益が約14億1,700万円、経常利益が約12億3,800万円、純利益が約12億1,900万円と大幅な増益が見込まれています。

営業利益率は2023年が約0.9%、2024年が0.3%、2025年で0.8%程度です。ROEは2023年が約15.9%、2024年が3.0%、2025年は15%台の見込み。ROAも2023年が約8.5%、2024年が1.9%、2025年で7%台と回復傾向です。

株価指標を見ると、PERは約16倍、PBRは約1.6倍と、そこまで割高ではありません。株価に成長期待がある程度織り込まれていますが、依然として中長期的な成長余地があります。

総合的に見ると、中外鉱業は短期的には利益変動が大きく、外部環境(特に金や銀などの市況)に左右されやすい点がリスクです。ただし、2025年にかけて業績回復の見通しがあり、ROEやROAの改善も進んでいるため、中長期の値上がりを狙う投資には向いている銘柄といえます。
成長性を重視する投資家にとっては、業績回復局面で注目できるタイミングといえるでしょう。

配当目的とかどうなの?

中外鉱業の配当についてですが、結論から言うと配当目的の投資には向いていません。

同社は金や銀などの貴金属リサイクルを主力にしており、相場の変動で利益が大きく上下します。そのため、毎年安定して配当を出せる体質ではなく、業績の良い年に多めに出す「変動型配当」の傾向があります。

実際のところ、2023年3月期と2024年3月期はどちらも1株あたり50円という比較的高い配当を実施しましたが、2025年3月期は会社予想で30円に減配されています。つまり、業績に合わせて配当額が変動しており、長期的な安定配当は見込みづらい状況です。

また、現在の1株益(EPS)は四季報などでは0.5円とされており、見かけ上の配当性向が非常に高くなっています。これは株式分割などで株数が増えた影響もありますが、利益自体が小さいため、今後も減配や無配に転じる可能性は十分あります。

中外鉱業は利益率が低く、営業利益率が1%未満の年も多いため、配当を安定して維持する余力があまりありません。したがって、この銘柄を「配当で稼ぐ」目的で保有するのはおすすめできません。

むしろ、業績回復や貴金属相場の上昇による株価上昇(キャピタルゲイン)を狙う中長期投資の方が現実的です。
つまり、配当は「おまけ程度」として考えるのが妥当で、安定収益を目的とするなら他の高配当株を選んだ方が良いと言えます。

今後の値動き予想!!(5年間)

中外鉱業(証券コード1491)の現在値は897円です。
ここから5年間の値動きを「良い場合」「中間」「悪い場合」の3つのシナリオで予想します。

【良い場合】
世界的に金や銀の価格が上昇し、貴金属リサイクル需要が拡大。
さらに不動産やコンテンツ事業も収益源として安定し、業績が右肩上がりに成長するパターンです。
年平均20%の成長を続けた場合、5年後の株価はおよそ 2,230円前後 になる可能性があります。
ROEやROAがさらに改善し、営業利益率が1%台後半へ上昇すれば、株価は2倍以上も視野に入ります。

【中間の場合】
貴金属相場は安定するものの、大きな上昇はなく、業績も堅調ながら横ばいが続くパターンです。
年平均7%の成長と仮定すると、5年後の株価は 1,250円前後 になります。
大きな上昇は期待しづらいものの、現行の配当を維持できれば、安定志向の中長期保有としては悪くありません。

【悪い場合】
金属価格が下落し、利益率が低下。営業利益率が再び1%を割り込み、ROEやROAも低下するシナリオです。
年平均で5%ずつ下落すると仮定すると、5年後の株価は 700円前後 まで下がる可能性があります。
また、業績が悪化すれば配当も減配または無配のリスクがあります。

【総合判断】
中外鉱業は金属市況の影響を強く受けるため、外部要因に左右されやすい銘柄です。
ただし、2025年以降の業績予想では回復傾向が見られるため、中長期での上昇余地は残されています。
短期での安定配当目的には不向きですが、金相場上昇や事業成長を期待する投資家にとっては、リスクを取って狙える銘柄といえます。

この記事の最終更新日:2025年10月24日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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