株価
robot homeとは

株式会社robot homeは、東京都中央区銀座6丁目に本社を構える不動産テック企業です。2006年1月23日に設立され、代表取締役社長は古木大咲氏です。東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、グループ全体の従業員数は約240名です。
同社は「不動産×テクノロジー」を軸に、AIやIoTを活用した不動産運営の自動化・効率化を進めているのが特徴です。主に「AI・IoT事業」と「robot home事業」の2つのセグメントで構成されており、AI・IoT事業では不動産管理や入居者対応などの業務を自動化するシステム開発、データ解析を活用した不動産DX支援を行っています。
一方のrobot home事業では、賃貸住宅の企画・設計・建築・運用・管理までを一貫して提供するプラットフォームを運営しており、オーナーと入居者をつなぐマッチングシステムの構築にも注力しています。さらに、クラウドを用いた遠隔管理や入居データの分析などを通じて、不動産投資の効率化と安定運用を支援しています。
同社は「不動産をもっとスマートにする」を掲げ、AI技術を不動産運営に導入することで、人手不足の解消とオーナー収益の最大化を目指しています。今後もIoTデバイスや自社開発アプリを通じて、不動産業界のデジタルトランスフォーメーションを推進していく方針です。
直近3年間の業績・指標
決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) |
---|---|---|---|---|
2022年12月期 | 5,421 | 645 | 664 | 719 |
2023年12月期 | 8,625 | 748 | 737 | 886 |
2024年12月期 | 13,157 | 1,043 | 1,018 | 912 |
バリュエーション
決算期 | 営業利益率(%) | ROE(%) | ROA(%) | PER(予想 / 実績ベース) | PBR(倍) |
---|---|---|---|---|---|
2022年12月期 | 約 11.91 | 約 9.13 | 約 6.69 | — | — |
2023年12月期 | 約 8.68 | 約 10.32 | 約 7.37 | 約 15.1 倍(予想) | 約 1.77 倍 |
2024年12月期 | 約 7.93 | 約 9.81 | 約 6.90 | — | — |
出典元: IRBANK モーネックス証券スカウターによる銘柄分析ページ Kabutan
投資判断
株式会社robot homeは、ここ数年で業績を大きく伸ばしている不動産テック企業です。2022年から2024年にかけて、売上高は約54億円から131億円まで増加し、営業利益も6億円台から10億円台へ拡大しました。経常利益も同様に約6億円から10億円超へと伸びており、純利益も9億円近くと安定した利益を確保しています。
利益率を見ても、営業利益率はおよそ8〜12%の範囲で推移しており、ROE(自己資本利益率)は9〜10%台、ROA(総資産利益率)も6〜7%と、資本効率・経営効率のいずれも良好です。これは、不動産事業をAIやIoTによって効率化している同社のビジネスモデルが着実に利益を生み出していることを示しています。
株価指標を見ると、PER(株価収益率)はおよそ15倍、PBR(株価純資産倍率)は約1.8倍となっており、成長株としては妥当〜やや高めの水準です。過去数年の業績成長を踏まえると極端に割高ではありませんが、短期的な利益減少が見られたため、やや慎重な姿勢が必要です。
実際、2025年12月期の第2四半期では、売上は増加したものの営業利益が大幅に減少しており、前年同期比で80%以上の減益となりました。通期計画の進捗率もまだ低く、業績予想を達成できるかどうかが今後の焦点になります。
総合的に見ると、robot homeは長期的に成長性のある企業ですが、短期的には利益変動が大きい点に注意が必要です。PER・PBRの水準から見ても現在の株価は成長をある程度織り込んでおり、今後の業績次第では上下の振れが出やすい状況です。
したがって、長期的な視点で成長を信じて保有する分には魅力的な銘柄ですが、短期売買を目的とする場合は決算発表のタイミングや進捗状況を見極めたうえで、押し目買いなど慎重なエントリーが望ましいと考えられます。
今後の値動き予想!!(5年間)
株式会社robot homeの現在の株価は188円です。ここから今後5年間の値動きを予想すると、業績の成長スピードと市場環境によって3つのシナリオが考えられます。
まず、強気シナリオとして、同社がAI・IoTを活用した不動産テック事業を拡大し、売上と利益を毎年15%程度のペースで伸ばしていった場合、5年後の株価はおよそ380円前後になる可能性があります。これは現在の株価の約2倍にあたる水準で、成長が継続した場合の理想的なケースです。
次に、中立的なシナリオとして、年平均7%前後の穏やかな成長が続いた場合、5年後の株価はおよそ260円前後と見込まれます。この場合、業績は安定しており、市場全体の変動にも比較的強いと考えられます。
一方、弱気シナリオとして、景気減速や不動産市場の停滞、コスト上昇などによって利益が減少した場合、年率マイナス5%程度の下落を想定し、5年後の株価はおよそ149円前後まで下がる可能性もあります。
総合的に見ると、robot homeは不動産業界のデジタル化を進める成長企業であり、中長期的な成長余地は十分にあります。ただし、直近では四半期決算で減益傾向も見られるため、短期的には株価が上下に振れやすい点に注意が必要です。長期的にはAI・IoT分野の拡大が進めば株価上昇の可能性が高く、5年間を見据えて保有することでリターンを狙える銘柄といえます。
この記事の最終更新日:2025年10月24日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。
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