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SAAFホールディングスの株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【1447】

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株価

SAAFホールディングスとは

SAAFホールディングス株式会社は、東京証券取引所グロース市場に上場している企業で、本社は東京都江東区豊洲三丁目2-24 豊洲フォレシア9階にあります。設立は2018年10月1日、資本金は約19億円です。

同社は、「コンサルティング」「システム開発」「人材」「建設土木」という4つの事業を柱に展開しており、官公庁・地方自治体・民間企業などに対して業務/ITシステム最適化支援やDX支援、地方創生支援などを行っています。


システム開発ではアプリケーション・組込みソフト・Web・動画ソリューション・電子認証サービスなどを手がけ、システム機器の販売やレンタルも行っています。
人材事業では技術者派遣、教育人材サービス、採用支援・研修サポートなども提供しており、流通・製造業など幅広い分野に人材を供給しています。


建設土木事業では地盤調査、地盤改良工事、沈下修正、擁壁工事、測量、土質調査、不動産関連事業、保証検査および住宅完成保証・住宅検査などを手がけています。
また、東南アジアを中心とした海外展開も行っており、地盤改良工事や住宅建築請負などを進めています。

直近3年間の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株当たり当期純利益 (EPS, 円) 年間1株配当 (円)
2023年3月期 実績 30,528 739 708 162 6.93 0
2024年3月期 実績 29,270 714 768 183 7.59 0
2025年3月期 実績 28,856 334 143 -129 -5.28 0

バリュエーション

決算期 PER (倍) PBR (倍) 営業利益率 (%) ROE (%) ROA (%)
2023年3月期 実績 約 3.61 倍 2.42 7.28 0.97
2024年3月期 実績 約 34.25 倍 約 2.19 倍 2.44 6.63 1.01
2025年3月期 実績 1.16 -4.65 -0.76
2026年3月期 会社予想 約 52.67 倍 約 2.23 倍 推定約 2.80 予想 約 4-5 % 推定約 1.5 %

出典元:Yahoo!ファイナンス FISCO企業情報 株探(かぶたん)

投資判断

SAAFホールディングス株式会社は、直近の業績や各種指標を見ると、やや不安定な局面に入っている企業です。

2024年3月期の決算では、売上高が約292億円、営業利益が約7億1,000万円、経常利益が約7億6,000万円、純利益が約1億8,000万円となり、黒字を維持していました。営業利益率は約2.4%、ROEは約6.6%、ROAは約1.0%と、安定した水準を保っていました。この時点では、PERはおよそ34倍、PBRは2倍前後とやや割高ではあるものの、市場から一定の成長期待を受けていました。

しかし、2025年3月期は純利益がマイナス約1億2,900万円となり、赤字転落しています。営業利益も約3億3,000万円まで減少し、営業利益率は約1.1%まで低下。ROEもマイナス4.6%、ROAもマイナス0.7%と、収益性は明らかに悪化しています。

このように、2023〜2024年度までは利益を出せていたものの、2025年度に入り採算が急激に悪化している点が大きなリスクです。多角的にIT、人材、建設など複数の事業を展開しているため、景気やコスト変動の影響を受けやすく、安定した利益構造を築けていない印象があります。

総合的に見ると、現時点のSAAFホールディングスは「短期投資にはリスクが高いが、黒字転換が実現すれば中期的な見直し余地がある銘柄」と言えます。安定的な成長や配当を求める投資家には不向きですが、業績回復局面を狙う中長期志向の投資家にとっては、今後の再浮上に注目する価値があります。

配当目的とかどうなの?

SAAFホールディングス株式会社は、配当目的の投資には向いていない企業です。

現時点で同社は無配であり、過去数年間も配当を出していません。つまり、株を保有しても配当収入は得られず、インカムゲイン(配当による利益)を目的とした投資には不向きです。特に、2025年3月期の決算では純利益がマイナスに転じており、赤字となっています。このような状況では、会社としても内部留保を優先せざるを得ず、株主還元に回す余力がほとんどありません。

ただし、将来的に業績が安定し黒字基調に戻れば、再び配当を出す可能性はあります。SAAFホールディングスはIT、人材、建設など複数の事業を展開しており、これらの分野で需要が増えれば業績回復が見込めます。黒字化が定着すれば、経営の安定とともに株主還元の余地も生まれるでしょう。

とはいえ、現段階では配当再開の見通しは立っていません。利益率が低く、赤字を出している以上、当面は内部投資や経営再建を優先する方針が続くと考えられます。

総合的に見ると、SAAFホールディングスは「配当をもらうために持つ株」ではなく、「業績の回復や将来的な成長を期待して保有する株」です。配当目的の投資をしたい場合は、安定的に黒字を続けている高配当銘柄を選ぶ方が現実的です。

今後の値動き予想!!(5年間)

SAAFホールディングス株式会社(証券コード1447)の現在値は246円です。
ここでは、今後5年間の株価の動きを「良い場合」「中間の場合」「悪い場合」に分けて予想します。

良い場合
同社はITソリューション、人材サービス、建設・地盤関連など幅広い事業を展開しています。これらの事業がバランスよく伸び、業績が安定して黒字化が進むケースです。特に、インフラ整備やデジタル化の需要が高まれば受注が増え、営業利益率も改善します。ROEが再びプラスに転じ、利益の安定が見えてくると、市場からの信頼が戻ります。
このシナリオでは株価が5年後に450円から500円程度まで上昇する可能性があります。業績が持続的に回復し、投資家の評価が高まれば、再び成長株として注目される可能性があります。

中間の場合
建設コストの上昇や景気変動の影響を受けながらも、主力事業が一定の利益を維持するケースです。売上は横ばいか微増で推移し、利益率も大きな改善は見られないものの、赤字には陥りません。業績が安定することで株価も落ち着いた推移を見せ、5年後には300円から350円程度の水準を維持する可能性があります。
この場合、派手さはないものの堅実な企業として評価され、長期保有での安定感を重視する投資家には魅力がある展開です。

悪い場合
複数の事業分野で採算が悪化し、赤字が続くケースです。資材費や人件費の高騰、受注減少などが重なり、営業利益率が1%を下回るような状態が続くと、収益性の低さから市場の評価が下がります。配当もないままで株価は売られやすくなり、5年後には150円から180円程度まで下落する可能性があります。長期にわたる赤字が続けば、PBRが1倍を割り込むことも考えられます。

総合的に見ると、SAAFホールディングスは現在、赤字からの立て直し期にあり、短期ではリスクが高い銘柄です。ただし事業の幅が広いため、どれか一つでも成長軌道に乗れば黒字回復のチャンスがあります。
5年間という長いスパンで見れば、悪くても底値は限定的ですが、業績が好転すれば株価は2倍近くまで上昇する可能性もあります。慎重ながらも中長期で業績の回復を見据える投資家にとって、リスクとリターンのバランスを見極める価値のある銘柄といえます。

この記事の最終更新日:2025年10月24日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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