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ダイブとは

株式会社ダイブは、観光業に特化した人材サービスを展開する企業です。
2002年3月29日に設立され、本社は東京都新宿区新宿二丁目8番1号にあります。代表取締役社長は庄子潔氏で、資本金は2100万円です。東京証券取引所グロース市場に上場しており、決算期は毎年6月30日です。
事業内容は大きく分けて三つあります。
一つ目はリゾートバイトに特化した人材派遣・紹介事業で、ホテルや旅館、スキー場、テーマパークなど観光施設にスタッフを派遣しています。全国の観光地で人手不足を解消し、「観光以上、定住未満」という新しい働き方を提案しています。
二つ目は地方創生事業で、グランピング施設などの宿泊施設を企画・開発・運営しています。観光資源が少ない地域でも新しい魅力を作り出し、地域活性化につなげています。また、自社で運営するアウトドア宿泊メディア「GLAMPICKS(グランピックス)」を通じて集客やPR支援も行っています。
三つ目は情報システム事業で、宿泊業や観光業向けの予約管理システムや業務効率化ツールの開発を行っています。受付の自動化や清掃ロボット導入など、観光業界全体の省力化と生産性向上を支援しています。
このように株式会社ダイブは、観光業界の人材支援と地域づくり、そしてITによる効率化を軸に、観光産業全体を支える事業を展開している会社です。
直近3年間の業績・指標
| 決算期(6月期) | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 1株当たり利益(EPS) | 1株当たり配当(DPS) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023/06 | 8265 | 120 | 138 | 168 | 23.38 | 0.00 |
| 2024/06 | 12363 | 542 | 547 | 321 | 42.86 | 0.00 |
| 2025/06 | 13781 | 755 | 769 | 454 | 54.11 | 0.00 |
バリュエーション
| 決算期(6月期) | PER (倍) | PBR (倍) | 営業利益率 (%) | ROE (%) | ROA (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024/06 | 約 27.30 倍 | 約 5.12 倍 | 4.38 | 22.39 | 8.58 |
| 2025/06 | 約 14.74 倍 | 約 2.94 倍 | 5.48 | 21.79 | 10.37 |
出典元:FISCO Ltd. の企業ページ IR BANK Kabutan
投資判断
株式会社ダイブは、観光業向けの人材派遣や地方創生事業を展開している成長企業です。直近の決算では売上・利益ともに順調に伸びており、財務面の改善も見られます。
2024年6月期の営業利益は542、経常利益は547、純利益は321でした。2025年6月期では営業利益755、経常利益769、純利益454と増収増益となっています。営業利益率は4.39%から5.49%へと上昇し、収益性が改善しています。ROEは16.9%から20.0%へ、ROAも7.4%から10.2%へ上昇しており、資本効率・資産効率の両面で成長が確認できます。
株価指標では2024年のPERは約27.3倍、PBRは5.1倍とやや割高でしたが、2025年にはPERが約14.7倍、PBRが2.9倍まで下がっており、利益拡大と株価調整により割安感が出ています。
総合的に見ると、ダイブは観光業界の人手不足を背景に着実に成長しており、利益率やROEの改善も顕著です。事業構造が安定しつつあり、中長期的には業績拡大を期待できる内容です。一方で、観光需要や景気動向に左右されやすい業種であり、投資には一定のリスクも伴います。
したがって投資判断としては、短期的な値動きを狙うよりも、成長テーマとして中長期的な視点で保有するのが望ましい銘柄です。観光・地方創生・人材分野という社会的需要が高いテーマの中で、堅実に利益を積み上げている点は評価できます。市場の期待調整によって割安圏に入っており、将来的な再評価の余地がある企業と言えます。
配当目的とかどうなの?
株式会社ダイブは、現時点では配当目的での投資には向かない銘柄です。
まず、2023年から2025年までの3期連続で配当金は0円(無配)となっています。利益自体はしっかり出しているものの、同社は観光業における人材派遣・地方創生・IT化支援といった「成長投資型」の事業モデルを取っており、得た利益を再投資に回している状況です。グランピング施設の開発やITシステム投資、人材確保などに資金を集中させているため、株主還元よりも事業拡大を優先しています。
また、ROEが20%前後と高水準であることからも、経営としては資本を効率よく成長に使っていると考えられます。今後、利益がさらに安定し、キャッシュフローが積み上がってきた段階で初めて配当を出す可能性があるでしょう。
したがって、現時点でのダイブ株は「配当狙い」ではなく「成長狙い」の投資対象です。将来的な増収・増益と企業価値の上昇による株価上昇益(キャピタルゲイン)を目的に保有するのが基本スタンスになります。
今後の値動き予想!!(5年間)
株式会社ダイブの現在の株価は700円です。ここから5年間の値動きを予想すると、次のような3つのシナリオが考えられます。
まず、良い場合です。観光需要の回復が続き、人材派遣事業やグランピングなどの地方創生ビジネスが拡大すれば、売上・利益ともに順調に伸びていきます。IT投資による効率化も進み、利益率の改善が続けば、株価は700円から5年後にはおよそ1,700円から1,800円前後まで上昇する可能性があります。観光業の成長波に乗れる限り、中長期では大きな伸びが期待できます。
次に、悪い場合です。景気後退や観光需要の落ち込み、人件費の上昇、競合の増加などが起きた場合、業績は伸び悩みます。利益が減少すると市場の評価も下がり、株価は700円から400円前後まで下落するリスクがあります。観光業界全体が不況に陥るような場合は、再び上昇するまでに時間がかかる可能性があります。
最後に、中間の場合です。景気は安定しており、観光需要も堅調に推移するものの、急成長まではいかないケースです。売上や利益は少しずつ伸び、株価も700円から1,100円前後まで上がる見込みです。大きな上昇は望めないものの、着実に業績を積み上げていけば中長期で報われる可能性が高いでしょう。
まとめると、良い場合は1,800円前後、中間の場合は1,100円前後、悪い場合は400円前後と予想されます。ダイブはまだ成長段階の企業であり、配当ではなく株価の上昇を狙う「成長投資型」の銘柄と言えます。
この記事の最終更新日:2025年10月26日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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