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三井松島ホールディングスの株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【1518】


株価

三井松島ホールディングスは2025年10月1日を基準日に「1株→5株」の分割を実施しました。
なので以前の株価よりの5分の1くらいの株価になっています。
しかし、チャートに反映されていない期間もあるかもしれません。

三井松島ホールディングスとは

三井松島ホールディングス株式会社は、福岡県福岡市中央区に本社を置く持株会社です。1913年に創業し、もともとは石炭採掘で知られていましたが、現在では石炭事業から撤退し、多角経営を進める総合グループ企業に転換しています。東京証券取引所プライム市場に上場しており、代表取締役社長は吉岡泰士氏です。

会社の主な事業内容は、生活関連製品や産業製品の製造・販売、再生可能エネルギー事業、不動産関連事業などです。生活・産業製品分野では、ストローや包装資材、ペットフード、ペット用品、プラスチック製部材などを製造・販売するグループ会社を展開しています。また、液晶や有機EL向けのマスクブランクス製造、電子部品、水晶デバイス関連の事業など、技術系の事業も含まれます。

さらに、不動産分野では不動産担保融資、不動産賃貸・管理を行っており、再生可能エネルギー分野では太陽光発電などの発電事業も展開しています。かつての石炭企業から脱炭素型の事業体へと大きく舵を切っており、M&Aを通じてさまざまな分野の中小企業をグループ化することで、安定的な収益構造を築いています。

全体として、三井松島ホールディングスは「エネルギーから総合産業・生活関連事業へ」と事業を拡大してきた企業であり、地域に根ざした堅実な経営を続けつつ、新たな事業ポートフォリオで成長を模索している会社です。

直近3年間の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株当たり純利益 (EPS, 円) 年間配当 (調整後, 円)
2023/3期 80,015 35,789 35,933 22,977 1,768 320
2024/3期 77,472 25,170 26,004 15,117 1,209 100
2025/3期 60,574 7,615 8,448 8,645 750,1 130

バリュエーション

決算期 予想 PER(倍) PBR(倍) 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%)
2023/3期 実績 約 44.7 % 約 25.96 % 約 24.18 %
2024/3期 実績 約 12.9 倍 約 1.11 倍 約 32.5 % 約 23.83 % 約 15.16 %
2025/3期 実績 約 12.85 倍* 約 1.11 倍 約 12.6 % 約 13.43 % 約 7.95 %

出典元:IR BANK 株探

投資判断

三井松島ホールディングスは、2023年3月期に営業利益約358億円を記録し、非常に高い収益力を持っていました。営業利益率は約45%、ROEも40%を超えるなど、資本効率の高い企業でした。

しかし翌2024年には、営業利益が約252億円まで減少し、2025年3月期には約76億円と急激に落ち込んでいます。売上も8,000億円から6,000億円台に減り、営業利益率も12%台に低下しました。

ROEも2023年の約41%から2025年には13%前後まで下がっており、収益性の悪化が明確です。
一方で、PERはおおよそ12〜13倍、PBRは1.1倍程度と、指標的には割高ではありません。株価がすでに業績悪化をある程度織り込んでいると見られます。

短期的には、利益率の低下が続いており、積極的な買いはややリスクが高い局面です。
ただし、過去に極めて高い利益水準を実現した企業であり、資源価格やエネルギー市況が改善すれば業績反転の余地はあります。

したがって、短期は様子見、長期では反転を狙う余地ありという判断が妥当です。
次回決算で営業利益率とROEが再び上昇傾向を見せるかどうかが、今後の投資判断のカギになるでしょう。

配当目的とかどうなの?

三井松島ホールディングスは、配当目的で保有する場合には「安定配当型」ではなく「業績連動型の高配当銘柄」として見るのが現実的です。
過去を見ると、2023年はエネルギー価格の高騰で業績が絶好調だったため、記念配当も含めて320円という非常に高い配当を実施しました。ところが翌年の2024年には業績悪化で100円に減配し、2025年は130円にやや増配という形になっています。つまり、業績に応じて配当額が大きく変動しています。

現在の株価が約1,700円前後だとすると、130円配当は利回りでおよそ7%台とかなり高い水準です。数字上は魅力的ですが、業績が悪化すれば再び減配の可能性もあるため、配当を安定的に受け取りたい人向けではありません。

この会社は、石炭やエネルギー関連など景気変動の影響を受けやすい事業構造で、利益の波が激しいのが特徴です。したがって、「毎年同じ金額の配当を狙う安定投資」というよりは、「景気や資源価格の回復局面で高配当を取りにいく戦略」が向いています。

まとめると、三井松島HDは短期では不安定だが、業績回復期には高配当が期待できる中長期狙いの配当銘柄です。
安定感を重視する投資家よりも、「業績次第で上下しても高利回りを狙いたい人」に向いている銘柄です。

今後の値動き予想!!(5年間)

三井松島ホールディングス(証券コード1518)の現在値は1,334円です。ここから5年間の値動きを、良い場合・悪い場合・中間の3パターンで予想します。あくまで将来を保証するものではなく、業績推移や市況の仮定に基づく参考シナリオです。

【良い場合】
エネルギー価格が上昇し、子会社の業績も改善。営業利益率が再び30%台を回復し、ROEも20%前後まで戻る展開。国内外の電力・資源需要が底堅く推移し、利益体質も安定。株主還元姿勢が続けば、配当も増加し、投資家人気が高まる。
この場合、株価は現在の1,334円から約2倍〜2.5倍程度に上昇し、2,600円〜3,300円程度まで上昇する可能性があります。

【中間の場合】
業績は一時的に下げ止まり、営業利益率は15〜20%で安定。資源市況は落ち着くが、国内事業の効率化で利益を維持。配当は現在の130円水準を継続または微増。景気が安定すれば株価も緩やかに回復。
この場合、株価は1,600円〜2,100円程度の範囲で推移する見通しです。横ばいから緩やかな上昇トレンドといえます。

【悪い場合】
資源価格が低迷し、主要事業が振るわない。営業利益率は10%を割り、ROEも1桁台に低下。減益とともに減配の可能性が出て、投資家離れが進む。
この場合、株価は現在の1,334円から下落し、900円〜1,200円程度まで下げるリスクがあります。

総合的に見ると、三井松島HDは景気や資源価格の影響を強く受ける銘柄で、5年間の値動きは業績次第で大きく変わる可能性があります。
短期的な値上がりを狙うよりも、業績の反転をじっくり待ちながら配当を受け取りつつ長期保有する戦略が現実的です。

この記事の最終更新日:2025年10月25日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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