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イタミアートの株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【168A】


株価

イタミアートとは

株式会社イタミアートは、岡山県岡山市南区新保660-15に本社を置く企業です。設立は1999年2月で、資本金は約4億5,962万円、2024年4月8日に東京証券取引所グロース市場へ上場しました。決算期は毎年1月末です。

イタミアートは、自社ECサイト「キングシリーズ」を中心に、のぼり旗・横断幕・懸垂幕・看板などの販促用品を製造・販売している会社です。主に法人向けに販促グッズや広告資材を提供しており、飲食店や小売店、イベント業界など幅広い業種で利用されています。

特徴は、製造から印刷、出荷までの工程をすべて自社で完結させる「内製一貫体制」にあります。これにより、短納期・低コスト・高品質を実現しています。また、受注から製造までの流れをデジタル化することで、効率的な大量生産と個別対応を両立しています。

さらに、EC販売を中心に展開しており、全国の法人・個人事業主向けにオンラインで簡単に注文できる仕組みを構築しています。これにより、従来の印刷業や看板業とは異なる、ITを活用した新しい販促ビジネスモデルを確立しています。

イタミアートは「販促物×IT」を強みに、業界全体のデジタル化をリードする存在として成長を続けています。

直近3年間の業績・指標

決算期(1月期・単体/連結) 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株当たり利益(円) 1株当たり配当(円)
2024年1月期(単体) 3,112 192 221 153 145.9 0
2025年1月期(単体) 3,605 271 244 165 118.5 20
2026年1月期(連結・予想) 4,730 115 115 75 51.0 20

出典:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(1月期) 営業キャッシュフロー(百万円) 投資キャッシュフロー(百万円) 財務キャッシュフロー(百万円)
2023年1月期 153 -94 -25
2024年1月期 236 -252 129
2025年1月期 283 -1,049 929

出典:四季報オンライン

バリュエーション

決算期(1月期・連結) PER(倍) PBR(倍) 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%)
2024年1月期 6.1 36.3 6.0
2025年1月期 18.2(高値平均)/6.8(安値平均) 1.25 7.5 13.7 4.5
2026年1月期(予想) 5.22 3.3 29.9 9.8

出典:四季報オンライン

投資判断

2024年から2026年にかけての数値を見ると、売上は3,100百万円 → 3,600百万円 → 4,730百万円と順調に増加していますが、営業利益は192百万円 → 271百万円 → 115百万円と、2026年は一時的に減少する見込みです。
営業利益率も6.1%から7.5%に上昇した後、2026年は3.3%まで下がる予想となっています。
これは上場後の成長投資(工場設備・システム開発・EC広告費など)を積極的に行っているためで、短期的には利益率が圧迫される構図です。

一方でROEは36.3% → 13.7% → 29.9%と非常に高い水準を維持しています。これは少ない自己資本で効率よく利益を上げていることを示しており、資本効率の面では非常に優秀です。ROAも6.0% → 4.5% → 9.8%と上昇見込みで、総資産に対する収益性も回復傾向です。

株価指標を見ると、PBRは1.25倍で割高ではなく、予想PERは5.22倍と極めて低い水準です。一般的にPER10倍を下回る場合は割安とされるため、現状の株価は収益力に比べて過小評価されているといえます。
特にROEが高く、利益率の回復が見込まれることを考慮すれば、株価が上昇する余地は大きいと判断されます。

ただし、2026年に営業利益が一時的に落ち込む点には注意が必要です。
投資や新規サービスへの先行費用が利益を圧迫しており、短期的には株価が不安定になる可能性もあります。
しかし、営業キャッシュフローが増加傾向であることから、本業の収益基盤は着実に拡大していると見られます。

総合的に判断すると、イタミアートは「短期的な利益減少を気にせず、長期成長を見込める割安成長株」といえます。
PER5倍台・ROE30%前後という数字は、新興市場の中でも非常に高い評価を受ける水準です。

財務体質も健全で、EC事業のスケール拡大が続けば、再び営業利益率が6〜8%台に戻る可能性があります。
中長期で見れば、株価上昇と配当の両方が期待できるため、「やや強気の長期買い判断」が妥当です。

配当目的とかどうなの?

株式会社イタミアートは、配当目的の投資にはあまり向いていませんが、将来的な増配の可能性は大いにあります。

まず、直近の配当実績を見ると、2024年1月期は無配(0円)でしたが、2025年1月期に20円の配当を開始し、2026年1月期も20円の据え置き予想となっています。上場後に株主還元を始めたばかりで、まだ安定的な配当政策を確立する段階です。

現在の株価をおよそ650円前後とすると、配当利回りは約3%程度になります。数字だけ見れば悪くありませんが、営業利益が減少傾向にあることや、2026年は利益率が一時的に下がる見通しであることを考えると、短期的に配当を増やす余裕はあまりありません。

ただし、ROEが非常に高く(2026年予想で約29.9%)、営業キャッシュフローも年々増加しているため、会社としての利益を生み出す力は強いです。投資にお金を使っている時期ではありますが、事業が軌道に乗れば将来的に配当を増やす余地は十分にあります。

イタミアートは現在、EC事業の拡大や設備投資を積極的に進めている「成長フェーズ」にあります。そのため、今は配当よりも事業拡大を優先しており、配当金で利益を得るよりも、長期的な企業成長と株価上昇によってリターンを得るタイプの銘柄です。

まとめると、イタミアートは「今すぐ高配当を得たい人には不向き」ですが、「数年後に増配を期待できる成長型の配当銘柄」です。安定配当を維持しながら、業績拡大とともに将来的に配当が増える可能性が高い企業といえます。

今後の値動き予想!!(5年間)

株式会社イタミアート(証券コード168A)の現在値は1,280円です。
この株価を基準に、今後5年間の値動きを「良い場合」「中間の場合」「悪い場合」で予想します。

良い場合
EC販促事業が順調に拡大し、売上が5年間で大幅に伸びます。特にのぼり旗や販促グッズのオンライン販売で全国的なシェアを拡大し、
営業利益率も3%台から7〜8%台へ回復。ROEも30%前後の高水準を維持します。

PERが現在の5倍台から10〜12倍程度まで見直される可能性があり、5年後の株価は2,500円〜3,000円前後まで上昇する可能性があります。
この場合、5年間で約2倍前後の上昇、年率10〜12%のリターンが期待できます。

中間の場合
業績は安定的に成長するものの、競合やコスト増の影響で利益率の上昇は限定的です。営業利益率は5%前後、ROEも15〜20%前後で推移します。
PERは7〜8倍程度で落ち着き、株価は1,700円〜2,000円前後に緩やかに上昇します。
この場合、5年間で30〜60%程度の上昇幅が見込まれ、配当を含めると年率5〜7%程度の堅実なリターンが期待できます。

悪い場合
広告費や人件費の上昇、設備投資負担などで営業利益率が低下します。
ROEも20%を下回り、利益成長が鈍化。PERが4〜5倍程度で据え置かれ、株価は1,000円〜1,100円前後に下落する可能性があります。
ただし、財務は安定しており赤字化の可能性は低いため、下落幅は限定的で、配当を維持すればトータル損失は軽微にとどまる見込みです。

まとめると、

  • 良い場合:2,500〜3,000円(+約100〜130%)
  • 中間の場合:1,700〜2,000円(+約30〜60%)
  • 悪い場合:1,000〜1,100円(−約10〜20%)

イタミアートはEC事業を主力とする成長企業で、利益率が戻れば大きな株価上昇が見込めます。
短期よりも長期で業績拡大と増配を狙うタイプの成長株といえます。

この記事の最終更新日:2025年10月27日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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