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タスキホールディングスの株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【166A】

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株価

タスキホールディングスとは

タスキホールディングス株式会社は、東京都港区北青山2丁目7番9号日昭ビル7階に本社を置く企業です。設立は2024年4月1日で、決算期は毎年9月末です。東京証券取引所グロース市場に上場しています。

この会社は、不動産開発とデジタル技術を組み合わせた「不動産テック事業」を中心に展開している持株会社です。2024年4月に株式会社タスキと株式会社新日本建物が経営統合して誕生しました。

主な事業は3つあります。
1つ目は「Life Platform事業」で、IoT対応の投資用マンション(IoTレジデンス)の開発・販売、賃貸物件の運営、不動産の企画・販売などを行っています。
2つ目は「Finance Consulting事業」で、企業や投資家向けに不動産を活用した資金調達や資産運用のコンサルティングを行っています。
3つ目は「SaaS(DX)事業」で、不動産業界向けにデジタルプラットフォームや業務効率化ツールを提供し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を支援しています。

また、空き家や中古物件の再生、再販などの不動産再生事業も進めており、IT技術を活用した効率的な開発・販売体制が特徴です。
グループ全体として、不動産とテクノロジーを融合させ、持続的な都市づくりと社会課題の解決を目指しています。

直近3年間の業績・指標

決算期(9月期・連結) 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株当たり利益(円) 1株当たり配当(円)
2024年9月期 47,455 4,065 3,560 2,217 53.4 16
2025年9月期(予想) 76,000 8,650 7,550 4,750 82.9 35

出典:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(9月期・連結) 営業キャッシュフロー(百万円) 投資キャッシュフロー(百万円) 財務キャッシュフロー(百万円)
2024年9月期 -1,348 -2,624 6,844

出典:四季報オンライン

バリュエーション

決算期(9月期・連結) PER(倍) PBR(倍) 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%)
2024年9月期 14.1(高値平均)/9.6(安値平均) 1.50 8.5 10.4 3.7
2025年9月期(予想) 8.71 1.50 11.3 22.2 7.9

出典:四季報オンライン

投資判断

タスキホールディングスは、直近の数値を見ると成長性と割安性の両方を兼ね備えた魅力的な銘柄です。

2024年9月期の営業利益率は8.5%、ROEが10.4%、ROAが3.7%でした。2025年9月期の予想では営業利益率が11.3%、ROEが22.2%、ROAが7.9%まで上昇する見通しとなっており、収益性と効率性が大きく改善する見込みです。

株価指標を見ると、予想PERが8.7倍と割安な水準にあり、実績ベースではPERが高値平均で14.1倍、安値平均で9.6倍となっています。PBRは1.5倍と、帳簿価値をやや上回るものの、成長見通しを考慮すれば許容範囲内です。

これらの指標から判断すると、タスキホールディングスは今後の業績拡大を背景に株主資本の効率が高まり、株価上昇の余地が十分にあります。営業利益率やROEの改善は事業統合によるシナジー効果や、効率的な不動産開発、デジタル化(DX)推進が順調に進んでいることを示しています。

ただし、短期的には財務キャッシュフローの動向や、不動産市況の変化による利益のぶれには注意が必要です。特に金利上昇局面では資金調達コストの影響が出る可能性があります。

総合的に見て、タスキホールディングスは「中長期での成長と安定配当の両立を期待できる銘柄」です。割安水準で推移している今は、長期的な成長を見込んで保有する価値があると考えられます。


配当目的とかどうなの?

タスキホールディングスは、配当目的でも十分に検討できる銘柄です。

2024年9月期の配当は1株あたり16円でしたが、2025年9月期の会社予想では35円と、わずか1年で2倍以上の増配が見込まれています。これは、経営統合による収益拡大や資金効率の改善が順調に進んでいることを反映しています。

現在の株価をおおよそ3,000円前後とすると、配当利回りは2024年で約1.1%、2025年予想で約1.8%程度です。数字だけ見ると利回りは特別高くありませんが、増配のペースが非常に速い点が魅力です。今後の業績成長とともに、配当性向を引き上げる余地も十分あります。

また、2025年の予想ROEが22.2%、ROAが7.9%と高水準で、企業が効率的に利益を生み出していることを示しています。営業利益率も8.5%から11.3%へと改善しており、配当原資となる利益の増加がしっかりと見込める状態です。

もちろん、不動産業が中心のため、金利や景気の変化によって業績が変動するリスクはありますが、財務体質は安定しており、営業キャッシュフローも今後改善していく見込みです。減配リスクは比較的低く、長期的に安定した配当を受け取れる可能性が高いです。

まとめると、タスキホールディングスは「短期で高配当を狙う銘柄」ではなく、「業績の成長に合わせて配当が増えていく成長型の配当銘柄」です。長期で保有し、配当の積み上がりを楽しむ投資スタイルに向いている企業といえます。

今後の値動き予想!!(5年間)

タスキホールディングスの現在値は673円です。
この株価を基準に、今後5年間の値動きを「良い場合」「中間の場合」「悪い場合」で予想します。

良い場合
不動産開発と不動産DXの両輪がうまく機能し、統合によるシナジー効果が本格的に表れます。
営業利益率やROEの改善が続き、PERが現在の8倍台から15倍前後まで評価が上昇する可能性があります。
また、IoTレジデンスや不動産テック事業が拡大し、安定した収益基盤を確立できれば、
株価は1,500円から1,800円程度まで上昇する余地があります。
この場合、5年間で約2倍以上、年平均リターンは15%前後を見込める強気シナリオです。

中間の場合
業績は安定して成長するものの、株価は市場全体の影響を受けて緩やかな上昇にとどまるケースです。
営業利益率は10%前後で堅調に推移し、ROEも15%前後を維持。PERは8〜10倍の範囲で評価されます。
この場合、株価は1,000円から1,200円程度まで上昇し、配当を含めた総リターンは
年平均6〜8%前後と予想されます。中長期で安定的な成長を期待できる現実的なシナリオです。

悪い場合
不動産市況の悪化や金利上昇、建設コストの増加などが業績を圧迫するケースです。
利益率が低下し、ROEも10%を割り込み、PERが6〜7倍台に下がる可能性があります。
この場合、株価は500円から600円程度まで下落する恐れがあり、
配当を含めてもほぼ横ばい、もしくはマイナスリターンとなる可能性があります。
ただし、財務基盤が比較的強固なため、急落後は下値が限定される見込みです。

まとめると、
良い場合は1,500〜1,800円(約+130〜+170%)、
中間の場合は1,000〜1,200円(約+50〜+80%)、
悪い場合は500〜600円(約−10〜−25%)を想定します。

タスキホールディングスは成長性と割安性を兼ね備えた銘柄であり、
短期的な値動きよりも、長期での業績拡大と増配を狙う投資に向いています。

この記事の最終更新日:2025年10月27日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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