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リョーサン菱洋ホールディングスの株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【167A】

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株価

リョーサン菱洋ホールディングスとは

リョーサン菱洋ホールディングス株式会社は、東京都中央区築地一丁目12番22号に本社を置く企業で、2024年4月1日に株式会社リョーサンと菱洋エレクトロ株式会社の経営統合によって設立されました。資本金は150億円で、東京証券取引所プライム市場に上場しています。決算期は毎年3月です。

この会社は、主に半導体や電子部品を取り扱う「デバイス事業」と、システムやソフトウェアを中心に技術提案を行う「ソリューション事業」の2本柱で事業を展開しています。

デバイス事業では、CPUやGPU、マイコンなどの半導体や電子部品をメーカーから仕入れ、電機・自動車・産業機器・通信機器など幅広い分野の企業に販売しています。

ソリューション事業では、クラウドやAI、IoTなどの技術を活用したシステム構築、ソフトウェア開発、ITインフラ提案などを行っており、企業のデジタル化や効率化を支援しています。

リョーサン菱洋ホールディングスは、リョーサンが持つ半導体流通の強みと、菱洋エレクトロが培ってきたITソリューションの提案力を融合させることで、デバイスからクラウドまでを一貫して提供できる総合エレクトロニクス商社を目指しています。

今後は、統合によるスケールメリットを活かしてグローバルな半導体調達体制を強化し、国内外の製造業や情報通信産業への貢献を進めていく方針です。

直近3年間の業績・指標

決算期(3月期・連結) 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株当たり利益(円) 1株当たり配当(円)
2025年3月期 359,811 8,542 7,133 9,387 234.4 140
2026年3月期(予想) 380,000 9,500 8,000 6,000 149.6 140

出典:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(3月期・連結) 営業キャッシュフロー(百万円) 投資キャッシュフロー(百万円) 財務キャッシュフロー(百万円)
2025年3月期 13,180 -15,258 -17,615

出典:四季報オンライン

バリュエーション

決算期(3月期・連結) PER(倍) PBR(倍) 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%)
2025年3月期 0.93 2.3 7.1 4.0
2026年3月期(予想) 27.13 2.5 4.5 2.6

出典:四季報オンライン

投資判断

リョーサン菱洋ホールディングスは、リョーサンと菱洋エレクトロが経営統合して誕生した新しい総合エレクトロニクス商社です。
2025年3月期実績と2026年3月期予想の数値をもとに、投資判断を以下に平文でまとめます。

2025年3月期の営業利益は8,542百万円、経常利益7,133百万円、純利益9,387百万円でした。2026年3月期は営業利益9,500百万円、経常利益8,000百万円、純利益6,000百万円の見通しです。営業利益率は2.3%から2.5%へわずかに改善するものの、ROEは7.1%から4.5%へ、ROAは4.0%から2.6%へ低下が予想されています。

株価指標を見ると、PBRは0.93倍と1倍を下回り、資産価値に対して割安な水準です。一方、PERは26年度予想で27倍とやや高く、利益水準に対して株価がやや先行している印象です。これは統合後の一時的な利益減少が反映されているためで、業績回復が進めばPERは徐々に落ち着くと考えられます。

営業利益率が2%台と低いのは、商社としての競争が激しく、販売単価や仕入価格の調整余地が小さいことが影響しています。ただし、リョーサンが持つ半導体調達力と、菱洋エレクトロのITソリューション力が組み合わさることで、今後は高付加価値なソリューション提案による収益改善の可能性があります。

ROEやROAが一時的に下がっているのは、統合初期の再編コストやのれん償却の影響が大きいと見られます。中期的には効率化が進むことで、再び資本効率の改善が期待できます。

総合的に見ると、「短期的な業績調整局面にあるが、中長期では再評価の余地がある割安株」と言えます。
PBR0.9倍は解散価値を下回っており、下値のリスクは限定的です。利益率が回復すれば、PERも10〜15倍程度まで正常化し、株価の上昇余地があります。

配当目的とかどうなの?

リョーサン菱洋ホールディングス(証券コード167A)は、配当目的での投資にも向いている銘柄です。

まず、同社はリョーサンと菱洋エレクトロの経営統合によって誕生した企業で、両社とも長年にわたって安定配当を続けてきた実績があります。その流れを引き継ぎ、リョーサン菱洋ホールディングスとしても、株主還元を重視した方針を明確にしています。

実際、2025年3月期の配当は1株あたり140円で、2026年3月期も同じく140円の据え置き予想となっています。業績が多少上下しても配当を維持しており、配当の安定性が高いことがわかります。

現在のPBRは0.93倍と割安水準で、仮に株価が3,500円前後だとすると配当利回りは約4%に達します。
この利回りは、プライム市場上場企業の中でも比較的高水準で、安定したインカムゲインを目的とする投資家に適した銘柄です。

一方で、営業利益率が2%台と低く、成長性は限定的です。そのため、株価の値上がり益よりも、配当収入を中心に長期で安定して保有するスタイルが合っています。ROEがやや低下している点は気になりますが、自己資本が厚く財務基盤が強いため、減配リスクは非常に低いと見られます。

まとめると、
リョーサン菱洋ホールディングスは「高配当+安定財務」の典型的なディフェンシブ銘柄です。
大きく成長するタイプではありませんが、安定した事業基盤と堅実な経営により、長期で配当を受け取りながら安心して保有できる株です。

短期的な株価の値動きを狙うよりも、長期で年3〜4%程度の配当利回りを継続的に得たい投資家には非常に向いています。

今後の値動き予想!!(5年間)

リョーサン菱洋ホールディングス(証券コード167A)の現在値は3,010円です。
この株価を基準に、今後5年間の値動きを「良い場合」「中間の場合」「悪い場合」で予想します。

良い場合
半導体需要が世界的に回復し、リョーサンと菱洋エレクトロの統合効果が本格的に表れます。
営業利益率が2%台から3〜4%台に改善し、ROEも再び10%前後に上昇。
PERは現在の27倍から15倍程度まで適正化され、収益成長とともに株価も見直されます。
この場合、5年後の株価は4,800円から5,500円程度まで上昇する可能性があります。
業績安定と高配当が評価されれば、配当を含めたトータルリターンは年平均10%前後が期待できます。

中間の場合
半導体市場は安定的に推移し、統合によるシナジーが部分的に反映されるケースです。
営業利益率は2.5%前後を維持し、ROEも5〜7%台で推移。
株価は大きく変動せず、やや右肩上がりの緩やかな上昇となります。
この場合、5年後の株価は3,600円から4,000円程度となり、
配当を加味すれば、年率4〜6%前後のリターンが見込まれます。
成長よりも安定を重視する投資家にはちょうどよいペースです。

悪い場合
世界的な景気後退や半導体市況の悪化で需要が落ち込み、統合効果も十分に発揮されないケースです。
営業利益率が2%を下回り、ROE・ROAも低下傾向。
PERが25倍超のまま修正されず、株価は市場平均を下回る動きになります。
この場合、5年後の株価は2,300円から2,600円程度に下落する可能性があります。
ただし、財務基盤が強く、配当を維持する可能性が高いため、大幅な下落は限定的です。

まとめると、
良い場合:4,800〜5,500円(約+60〜+80%)
中間の場合:3,600〜4,000円(約+20〜+30%)
悪い場合:2,300〜2,600円(約−10〜−25%)

リョーサン菱洋ホールディングスは、配当の安定性が高く下値が固い一方、
統合シナジーが業績に反映されるかどうかが中長期の株価を左右するポイントです。
長期で安定配当を受け取りながら、緩やかな株価上昇を狙う投資スタイルに向いています。

この記事の最終更新日:2025年10月27日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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