株価
明豊ファシリティワークスとは

明豊ファシリティワークス株式会社は、東京都千代田区平河町に本社を置くコンストラクション・マネジメント専門会社です。1980年9月に設立され、2004年2月に東証スタンダード市場へ上場しました。代表取締役社長は大貫美氏で、資本金は約5億4,300万円です。
同社は、企業や官公庁などが行うオフィス、工場、研究施設、学校、病院、商業施設、ホテルなどの建設・改修・移転プロジェクトにおいて、発注者の立場で支援を行う「コンストラクション・マネジメント(CM)」業務を主力としています。
事業内容としては、建設プロジェクトの計画・設計段階から施工・引渡しまでの工程を発注者側に立って総合的にマネジメントし、コスト削減や品質確保、工期短縮などを実現することを目的としています。具体的には、建設プロジェクトの企画立案支援、設計・施工業者の選定支援、予算管理、工程管理、品質管理などを行います。
また、オフィス移転や設備更新、施設の統廃合などのプロジェクトにも対応しており、近年では建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進にも力を入れています。さらに、省エネ・環境対応型建物の提案や、BIM(Building Information Modeling)などのデジタル技術を活用した効率的なマネジメントサービスも提供しています。
明豊ファシリティワークスは、発注者にとっての最適な建設プロセスを実現する「建設のプロデューサー」として、透明性の高いコスト管理と公正なプロジェクト推進を強みとしています。
直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 4,761 | 958 | 960 | 651 | 56.5 | 31.5 |
| 2024年3月期 | 5,266 | 1,068 | 1,070 | 790 | 68.3 | 37.5 |
| 2025年3月期 | 5,716 | 1,226 | 1,230 | 910 | 78.2 | 42.5 |
| 2026年3月期(予想) | 5,900 | 1,260 | 1,260 | 920 | 78.7 | 43.0 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業キャッシュフロー(百万円) | 投資キャッシュフロー(百万円) | 財務キャッシュフロー(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 210 | -210 | -336 |
| 2024年3月期 | 738 | -250 | -379 |
| 2025年3月期 | -213 | -212 | -453 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | PER(倍) | PBR(倍) | 営業利益率(%) | ROE(%) | ROA(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | ― | ― | 20.1 | 14.1 | 9.8 |
| 2024年3月期 | ― | ― | 20.2 | 15.5 | 10.7 |
| 2025年3月期 | 高値平均13.8/安値平均10.0 | 2.44 | 21.4 | 16.3 | 11.3 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
明豊ファシリティワークス株式会社は、企業や官公庁などの建設・改修プロジェクトを発注者側の立場で支援する「コンストラクション・マネジメント(CM)」を主力とする会社です。
2023年から2025年にかけての業績を見ると、営業利益は958百万円から1,226百万円、経常利益は960百万円から1,230百万円、純利益は651百万円から910百万円へと着実に伸びています。3期連続の増収増益で、非常に安定した成長を続けている点が特徴です。
営業利益率は2023年が20.1%、2024年が20.2%、2025年には21.4%と高水準を維持しており、業界内でもトップクラスの収益性を誇ります。ROEは14.1%から16.3%へ、ROAも9.8%から11.3%へと改善しており、資本効率も良好です。
株価指標では、2025年の実績PERが高値平均13.8倍、安値平均10.0倍、実績PBRが2.44倍となっています。利益成長率と比較すると、やや割安感があり、適正水準といえます。特に営業利益率とROEの高さから見て、現在の株価は企業の実力をやや過小評価している可能性があります。
総合的に見ると、明豊ファシリティワークスは高収益・安定成長・堅実な財務基盤を持つ優良企業です。今後もオフィス再編や公共施設改修、DX関連需要の増加などが追い風になると考えられます。
そのため、短期的な値上がりを狙う銘柄というよりは、中長期での安定成長と配当を狙う投資に向いた銘柄といえます。リスクが比較的低く、安定して利益を伸ばしているため、**「買い」または「中長期保有に適した優良株」**という判断が妥当です。
配当目的とかどうなの?
明豊ファシリティワークス株式会社は、配当目的でも十分に魅力がある銘柄です。
まず、直近の配当推移を見ると、2023年が1株あたり31.5円、2024年が37.5円、2025年が42.5円と3年連続で増配しています。業績の成長に合わせて配当を安定的に引き上げており、株主還元への意識が非常に高い会社です。
営業利益率は20%を超えており、利益率が高いことから、今後も一定の利益を確保しやすい体質を持っています。ROE(16.3%)やROA(11.3%)の高さも財務の安定性と効率の良さを示しており、配当の原資には十分な余裕があります。
さらに、明豊ファシリティワークスは建設系の中でも景気変動に左右されにくい「マネジメント型」のビジネスモデルを採用しており、業績が大きく落ち込むリスクが低い点も魅力です。これは、長期的に安定した配当を期待する投資家にとって安心材料になります。
一方で、成長速度が緩やかであるため、配当利回りは極端に高いわけではありません。どちらかといえば「安定して増配を続けるタイプ」の銘柄です。
総合的に見ると、明豊ファシリティワークスは高配当株というよりも、中長期で安定した配当と株価成長を両立できる堅実な優良株といえます。配当目的での保有にも非常に向いている銘柄です。
今後の値動き予想!!(5年間)
明豊ファシリティワークス株式会社の現在値は1,115円です。ここから今後5年間の株価推移を、良い場合・中間・悪い場合の3つのシナリオで考えてみます。
まず、この会社はコンストラクション・マネジメント(CM)を主力とし、建設の発注者側に立ってプロジェクトを管理するビジネスを行っています。営業利益率が20%を超え、ROE16%前後と高水準を維持しており、収益性の高い企業です。また、配当も3年連続で増配しており、株主還元に積極的です。
良い場合のシナリオでは、オフィス再編や公共施設の改修、DX需要の拡大などが追い風となり、業績が堅調に伸びるケースです。利益率の高さや安定した受注構造が評価され、投資家の見直し買いが進めば、5年後の株価は現在より約1.5倍の1,600円前後まで上昇する可能性があります。
中間のシナリオでは、業績の伸びは落ち着きつつも、現状の安定成長が続くケースです。景気変動にも比較的強く、安定配当を維持しながら堅実に推移すると見られ、5年後の株価は1,300円前後となる見込みです。この場合、株価の上昇幅は限定的ですが、安定した配当収入を得ながら長期保有するのに適しています。
悪い場合のシナリオでは、建設需要の鈍化や設備投資の停滞などで受注が減り、利益率が低下するケースです。仮に成長が止まり、株価が毎年数%ずつ下がるような展開になった場合、5年後には900円前後まで下落するリスクがあります。ただし、この会社は財務基盤が強く、極端な業績悪化の可能性は低いと考えられます。
総合的に見ると、明豊ファシリティワークスは短期的な急騰を狙う銘柄ではなく、安定した配当と緩やかな成長を見込んで長期保有するタイプの優良株です。良い場合は1,600円前後、中間では1,300円程度、悪い場合でも900円前後が5年後の想定レンジです。
この記事の最終更新日:2025年10月27日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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