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石油資源開発の株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【1662】

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株価

石油資源開発とは

石油資源開発株式会社は、東京都千代田区丸の内一丁目7番12号サピアタワーに本社を置く企業です。設立は1970年4月1日、資本金は142億8,869万円です。従業員数は連結で約1,650名、単体で約970名です。

同社は、石油・天然ガスなどのエネルギー資源の探鉱、開発、生産、販売を主な事業としています。国内外での油田・ガス田開発を行うほか、天然ガスや液化天然ガス(LNG)の受け入れ基地、パイプライン、サテライト供給網を通じてガスの供給を行っています。

また、再生可能エネルギー分野にも進出しており、太陽光・風力・地熱・バイオマス発電などの事業を展開しています。さらに、脱炭素社会の実現に向けて、CO₂の回収・貯留(CCS)や回収・有効利用(CCUS)などの新技術開発にも取り組んでいます。

国内では北海道や新潟、秋田などで天然ガスの生産と供給を行い、海外では北米や中東、東南アジアなどで石油・ガス田の開発事業を展開しています。

直近3年間の業績・指標

決算期(3月期・連結) 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株当たり利益(円) 1株当たり配当(円)
2023年3月期 336,492 62,085 83,130 67,394 247.3 74
2024年3月期 325,863 55,247 68,808 53,661 198.9 60
2025年3月期(予想) 389,082 62,012 64,221 81,153 314.9 55

出典:四季報2025年春号・会社予想

キャッシュフロー

決算期(3月期・連結) 営業キャッシュフロー(百万円) 投資キャッシュフロー(百万円) 財務キャッシュフロー(百万円)
2023年3月期 104,581 -52,723 -14,506
2024年3月期 90,564 -99,659 -28,596
2025年3月期(予想) 130,766 -107,076 -38,671

出典:四季報2025年春号・会社予想

バリュエーション

決算期(3月期・連結) PER(倍) PBR(倍) 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%)
2023年3月期 18.4 15.8 11.8
2024年3月期 16.9 10.6 8.1
2025年3月期(予想) 5.6(高値平均)/3.1(安値平均) 0.65 15.9 15.3 11.9

出典:四季報2025年春号・会社予想・市場データより作成

投資判断

石油資源開発は、エネルギー開発企業として安定した利益体質を維持しています。
2023年から2025年にかけて、営業利益は約6,200億円前後で推移し、2025年3月期は62,012百万円の見込みです。経常利益は64,221百万円、純利益は81,153百万円と、前期比で大幅な増益が予想されています。

営業利益率は18.4% → 16.9% → 15.9%とやや低下傾向ですが、依然として製造業平均を大きく上回っており、高い収益性を保っています。ROE(株主資本利益率)も15.8%から15.3%と高水準を維持し、自己資本の効率的な運用ができていることを示しています。ROA(総資産利益率)も11%台と資産全体の収益力も良好です。

また、2025年3月期の実績PERは高値平均で5.6倍、安値平均で3.1倍、PBRは0.65倍と、指標面では非常に割安な水準にあります。これは、市場が同社の利益成長や資産価値を十分に評価していない状態であり、バリュー株投資の観点からは魅力的です。

ただし、石油・天然ガス関連事業は原油価格の変動リスクが大きく、国際情勢や為替動向にも左右されます。加えて、脱炭素政策の進展により長期的には需要減少リスクがある点には注意が必要です。

総合的に見ると、
同社は財務体質が強く、利益率が高く、株価指標も割安であるため、「中長期での安定成長と配当収入を狙う投資先」としては非常に有望です。
一方で、原油価格の急落や世界的なエネルギー転換の流れによる逆風時には、短期的な株価調整リスクも想定しておく必要があります。

配当目的とかどうなの?

石油資源開発は、配当目的で保有するには「安定配当型の優良銘柄」といえます。

この会社は、毎年一定の利益を上げながらも、資源価格の変動に合わせて柔軟に配当を調整するスタイルです。2023年3月期の配当は74円、2024年は60円、2025年の会社予想では55円となっており、やや減配傾向ですが、安定した利益基盤の上に成り立っています。

2025年の想定株価を3,000円前後とした場合、配当利回りはおよそ1.8~2.0%程度です。高配当銘柄というよりは、「減配リスクが低く、安定的に配当を受け取れる企業」と考えるのが現実的です。

同社は国内外で石油・天然ガス事業を展開し、財務体質も非常に健全で、自己資本比率が60%を超えています。キャッシュフローも営業黒字を維持しており、配当原資に十分な余裕があります。そのため、一時的な資源価格の下落局面でも、配当を維持できる力があります。

また、最近は脱炭素時代に向けたCO₂回収・貯留(CCS)や再生可能エネルギーにも取り組んでおり、長期的には収益の安定化が進む可能性もあります。

まとめると、「短期での高配当狙い」よりも、「中長期で安定的に配当を得たい投資家」に向いている銘柄です。大幅な増配は期待しにくいものの、企業体質が堅実で減配リスクも小さいため、安心して長期保有できる配当株といえます。

今後の値動き予想!!(5年間)

石油資源開発の現在値は1,347円です。
この株価を基準に、今後5年間の値動きを「良い場合」「中間の場合」「悪い場合」で予想します。

良い場合
原油や天然ガスの価格が上昇し、同社の利益が大きく伸びる展開です。
また、政府のエネルギー政策に沿って国内ガス田や再生可能エネルギー、CO₂回収・貯留(CCS)事業が収益化し、業績が安定的に拡大する可能性があります。
現在のPER3~5倍という割安評価が見直されれば、株価は2,700円から3,000円程度まで上昇しても不思議ではありません。
配当も増加が見込まれ、5年で約2倍の上昇が期待できる強気シナリオです。

中間の場合
エネルギー価格は大きくは動かず、国内外の事業が堅調に推移するケースです。
新エネルギー分野はまだ利益貢献が限定的ですが、減益要因も少なく、安定した収益を維持します。
この場合、PERは6~8倍程度で評価され、株価は1,800円から2,100円あたりまで上昇する可能性があります。
配当を含めた年平均リターンは7~10%前後と、堅実な中長期投資向きの展開です。

悪い場合
世界的な脱炭素の流れが加速し、石油・ガス事業の採算が悪化するケースです。
原油価格の下落や再エネ投資負担で利益が圧迫され、株価が評価されにくくなります。
この場合、株価は900円から1,100円程度まで下落する可能性があります。
配当は維持されても株価下落による資産減少が目立ち、短期的な投資には不向きな展開です。

まとめると、
良い場合は株価2,700〜3,000円(約2倍)、
中間の場合は1,800〜2,100円(30〜50%上昇)、
悪い場合は900〜1,100円(20〜30%下落)を想定します。

全体として、石油資源開発は財務が健全で業績も安定しているため、
中長期で「堅実に配当をもらいながら値上がりを狙う銘柄」として適した投資先といえます。

この記事の最終更新日:2025年10月27日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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