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石油資源開発は買いか?割安度・配当利回り・今後5年の株価予想【1662】

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株価

最新(2026-03-19)
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石油資源開発とは

石油資源開発は、原油・天然ガスの探鉱・開発・生産を主力とするエネルギー企業で、国内の天然ガス田操業を収益基盤とする一方、海外資源開発や再生可能エネルギー分野にも展開している。カナダの重質油(オイルサンド)事業は売却しており、事業ポートフォリオの見直しも進めている。日本国内外の石油・天然ガスなど鉱業資源の権益を有し、探鉱・開発・生産・輸送・販売までを一貫して行う大手石油開発会社である。本社は東京都千代田区丸の内1-7-12に所在する。

事業の中核はE&P(探鉱・開発・生産)であり、北海道、秋田県、山形県、新潟県の油田・ガス田にて採掘を行っている。特に新潟を中心とした国内天然ガス事業は安定収益源となっている。また、パイプライン輸送においては国内でも高い技術力を持ち、天然ガスの輸送・供給まで一体で手掛けている。

海外事業では、カナダ、アメリカ、東南アジア、中東などで油田・ガス田の開発に参画しており、イラクのガラフ油田など大型案件にも関与している。かつてはカナダのオイルサンドなど重質油事業も展開していたが、現在は売却し、より効率的な資源開発へとシフトしている。

研究開発分野では、GTL燃料、メタンハイドレート、オイルサンドなどの技術開発に取り組んできた実績があり、資源開発技術の蓄積を有している。また、サハリン沖からの天然ガスパイプライン計画にも関与するなど、インフラ面でも存在感を持つ。

近年はエネルギー転換への対応として、再生可能エネルギー分野にも注力しており、太陽光・風力・地熱・バイオマスなどの開発を進めるとともに、電力供給事業にも参入している。さらに、CCUSやカーボンニュートラル技術の確立・商業化に向けた取り組みも進めている。

事業内容は、石油・天然ガスその他エネルギー資源の探鉱、開発、生産、販売に加え、掘削などの請負事業、再生可能エネルギーの開発および電力供給など多岐にわたる。上流から中流・下流まで一貫したエネルギー事業を展開している点が特徴である。

社史としては、1955年に石油資源開発株式会社法に基づき設立され、その後1967年に石油開発公団へ事業を出資し一度解散、1970年に再発足している。新潟の東新潟ガス田や片貝ガス田、秋田の由利原油ガス田、北海道の勇払油ガス田など国内の主要資源を発見してきた。2003年には東京証券取引所第1部に上場し、2009年にはイラクのガラフ油田をペトロナスと共同で落札するなど、国内外で事業を拡大している。

石油資源開発 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株益(円) 1株配当(円)
連21.3* 240,078 4,192 10,001 -2,725 -9.5 10
連22.3* 249,140 19,809 43,674 -30,988 -109.1 10
連23.3* 336,492 62,085 83,130 67,394 247.3 74
連24.3* 325,863 55,247 68,808 53,661 198.9 60
連25.3* 389,082 62,012 64,221 81,153 314.9 55
連26.3予 335,000 38,000 47,000 38,000 148.5 40〜50
連27.3予 320,000 35,000 39,000 29,700 116.0 40〜45

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

年度 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 104,581 -52,723 -14,506
2024 90,564 -99,659 -28,596
2025 130,766 -107,076 -38,671

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER PBR
2023 18.4% 15.8% 11.8%
2024 16.9% 10.6% 8.1%
2025 15.9% 15.3% 11.9% 3.1〜5.6倍 1.08倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

売上は3258億円から3890億円へ増加した後、3350億円予想へ減少見込みとなっている。資源価格の上昇局面では大きく拡大する一方で、価格が落ち着くと縮小する構造が明確に出ており、事業自体が外部環境に強く左右される性質を持っている。

営業利益は552億円から620億円へ増加した後、380億円予想へ減少見込み。経常利益も688億円から642億円、470億円予想と減少方向。純利益は536億円から811億円へ大きく増加した後、380億円予想と反落する見込みで、直近は過去でも高い利益水準にあったが、それが継続する前提にはなっていない。特に純利益は為替や資源価格、持分法利益などの影響も受けやすく、ブレが大きい構造になっている。

営業利益率は18.4%→16.9%→15.9%と低下傾向にあり、高収益ではあるがピークからはやや低下。利益率の低下は売上減少局面と連動しており、固定費の影響も受けやすい構造が見える。ROEは15.8%→10.6%→15.3%、ROAは11.8%→8.1%→11.9%と、一度落ち込んだ後に回復しているが、こちらも資源価格の変動に連動した動きで安定的な改善とは言いにくい。

PERは3.1倍〜5.6倍、PBRは1.0倍前後とかなり低い水準にあり、利益水準に対して株価の評価は抑えられている。これは単純な割安というより、現在の高収益が循環的であり、将来的に利益が縮小する前提が織り込まれている状態と読み取れる。

また、営業CFは1000億円前後の規模で安定して創出できている一方、投資CFは継続的にマイナスが大きく、資源開発に伴う投資負担が重い構造となっている。財務CFもマイナスが続いており、配当や投資のためにキャッシュを外部へ流出させている状況が続いている。

全体として、利益規模・キャッシュ創出力・資本効率はいずれも高水準だが、それらは資源価格に強く依存しており、安定成長型ではなく典型的な市況連動型の企業である。現在の株価水準は割安に見えるものの、それは将来の利益低下リスクを織り込んだ水準であり、評価の低さ自体にも合理性がある。投資判断としては、長期的な安定成長を期待する銘柄ではなく、資源価格の局面を見ながらタイミングで評価が変わるタイプの銘柄と整理できる。

配当目的とかどうなの?

配当利回りは26,27年度ともに1.67%と、東証平均(2〜3%前後)と比べて明確に低い水準にある。単純なインカム目的で見ると優先順位は下がる。配当の推移は10円→10円→74円→60円→55円と大きく変動しており、利益の増減に応じて配当も大きく上下している。連26.3では40〜50円予想と減配方向であり、一定水準を維持する「安定配当型」ではなく、完全に業績連動型の配当政策といえる。

純利益は536億円→811億円→380億円予想と変動が大きく、配当の原資自体が資源価格に依存している。つまり配当は会社の方針というより、資源価格次第で自然に決まる構造になっている。

営業CFは1000億円規模と大きくキャッシュ創出力自体は強いが、投資CFは毎年500億〜1000億円規模のマイナスであり、資源開発への投資負担が重い。さらに財務CFもマイナスが続いているため、余剰資金を安定的に配当に回す余裕がある企業とは言いにくい。

配当性向の観点で見ると、利益が大きく出た年は配当が引き上がり、利益が落ちるとそのまま減配されているため、株主還元を一定水準で維持する意識よりも、利益に応じて柔軟に調整している印象が強い。

また、PER3〜5倍台という低評価は「高配当株として評価されていない」ことも意味しており、配当狙いの資金が入りにくい銘柄構造になっている。PBRも1倍前後で、資産価値近辺の評価にとどまっている。

総合すると、この銘柄は配当を安定的に受け取り続ける目的にはあまり向いていない。配当は出るが安定性が低く、利回りも高くないため、配当を主目的にするなら他に優先度の高い銘柄がある。位置付けとしては「配当は付いてくるが主役ではない銘柄」であり、資源価格サイクルに応じた利益変動と株価変動を取りにいくタイプの銘柄と整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在の株価2,385円を基準に、石油資源開発の今後5年間の株価の値動きを考える。この会社は原油・天然ガス価格に強く連動する典型的な市況株であり、業績は資源価格と為替の影響を大きく受ける構造にある。直近は高収益だが、来期以降は減益予想となっており、現在の利益水準がピーク圏にある可能性を前提に考える必要がある。

良い場合は、原油価格が高止まりまたは再上昇し、LNG需要の拡大や円安が続くシナリオ。この場合、営業利益は再び600億円規模、純利益も700億〜900億円規模を維持できる可能性がある。加えて、海外権益からの収益が安定的に寄与すれば、利益のブレがやや抑えられる展開も考えられる。市場が高収益の継続性を一定程度評価し、PERが5〜7倍程度まで切り上がると、株価は3,000円〜4,000円程度まで上昇余地がある。資源価格が強い上昇局面では、一時的に4,500円近辺までの上振れも視野に入る。

中間の場合は、原油価格が現在水準前後で推移し、減益後に利益が400億〜500億円規模で安定するシナリオ。この場合、PERは引き続き3〜5倍程度の低評価レンジに留まりやすく、大きな評価修正は起こりにくい。株価は2,000円〜2,800円程度のレンジで上下しながら、資源価格の短期的な動きに応じて振れる展開が想定される。配当も40円前後で推移し、利回り面での下支えは限定的となる。

悪い場合は、原油価格の下落や円高進行、海外プロジェクトの収益悪化などが重なるシナリオ。営業利益が300億円以下、純利益も200億円台まで縮小すると、現在の低PERでもさらに評価が切り下がる可能性がある。この場合、株価は1,400円〜1,900円程度まで下落する余地があり、資源株特有の短期間での大幅下落が起こる可能性もある。場合によっては減配が意識され、下値圧力が強まる展開も考えられる。

全体として、株価は企業の成長で上がるというより「資源価格で上下する銘柄」であり、5年スパンでも右肩上がりというより波を描く動きになりやすい。現在の2,385円という水準は割安に見える一方で、利益ピークアウトを織り込んだ位置でもあるため、上にも下にも振れやすい中間的な位置にある。投資としては長期で放置するよりも、原油価格・為替・業績の変化を見ながらタイミングで判断が変わるタイプの銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年3月1日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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