株価
K&Oエナジーグループとは

K&Oエナジーグループ株式会社であり、天然ガスの開発から都市ガス供給までを一貫して行うエネルギー企業である。関東天然瓦斯開発株式会社と大多喜ガス株式会社が共同株式移転により設立した持株会社であり、グループ全体の経営管理を担っている。本社は千葉県茂原市に所在している。
同社の最大の特徴は、天然ガスの開発・採取といった上流から、都市ガス・LPガスの販売といった下流までをグループ内で一貫して行う体制にある。国内資源である千葉県産天然ガスを中心に供給しており、海外資源や為替の影響を受けにくい安定供給体制を構築している。
ガス事業では、関東天然瓦斯開発が天然ガスの開発・採取・販売を行い、大多喜ガスが都市ガスの供給を担当している。家庭用から産業用まで幅広い顧客に対してエネルギーを供給しており、クリーンエネルギーとしての天然ガス需要の拡大を背景に安定した事業基盤を持っている。
もう一つの柱がヨウ素事業である。天然ガス採取時に得られるかん水からヨウ素を抽出し、製造・販売を行っている。日本は世界第2位のヨウ素生産国であり、その多くを千葉県が占めている。同社グループはこの分野で世界有数の生産能力を持ち、医療、電子材料、工業用途など幅広い分野に供給している。ヨウ素は希少資源であり、新用途開発も進んでいるため、収益性の高い事業となっている。
グループ会社としては、関東天然瓦斯開発株式会社、大多喜ガス株式会社、K&Oヨウ素株式会社などがあり、天然ガスおよびヨウ素の開発・製造・販売を担っている。また、地熱井の掘削を行う株式会社WELMAや、米国で石油・天然ガス開発を行うKNG AMERICA, INC.なども展開している。
沿革としては、1931年に天然ガス事業を開始し、1937年にヨウ素事業へ進出、その後都市ガス販売会社の設立を経て、2014年に持株会社体制へ移行した。以降、事業統合と効率化を進めながらエネルギー供給体制の強化を図っている。事業目的は、ガス事業およびヨウ素事業を行う子会社の経営管理と、それらに付随する事業の統括であり、グループ全体として資源開発から供給までを一体化したビジネスモデルを構築している。
このようにK&Oエナジーグループは、天然ガスとヨウ素という2つの資源を柱に、上流から下流までを一貫して手掛けるエネルギー企業であり、国内資源を活用した安定供給と高付加価値資源ビジネスを両立している点が特徴となっている。
K&Oエナジーグループ 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連22.12 | 106,200 | 7,304 | 7,931 | 4,766 | 179.3 | 32 |
| 連23.12 | 96,298 | 9,668 | 10,408 | 6,464 | 242.8 | 38 |
| 連24.12 | 92,421 | 8,820 | 9,830 | 6,167 | 231.4 | 42 |
| 連25.12予 | 90,700 | 9,200 | 10,200 | 7,300 | 273.5 | 50 |
| 連26.12予 | 91,000 | 8,500 | 9,500 | 6,000 | 224.8 | 50〜52 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 11,832 | -8,982 | -1,260 |
| 2024 | 13,842 | -6,028 | -1,493 |
| 2025 | 15,911 | -13,259 | -1,623 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 10.0% | 5.8% | 7.1% | – | – |
| 2024 | 9.5% | 5.1% | 6.4% | – | – |
| 2025 | 11.5% | 6.5% | 7.9% | 8.4〜14.6 | 1.34 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
売上は962億から924億、907億予想、910億予想とやや減少傾向で推移しており、事業規模は横ばいから微減の状態にある。営業利益は96億から88億へ減少した後、92億予想、85億予想と上下しながら推移しており、安定はしているが明確な成長トレンドではない。経常利益も104億から98億、102億予想、95億予想と同様に横ばい圏での推移となっている。純利益は64億から61億へ減少後、73億予想と増加し、その後60億予想と再び減少見込みであり、最終利益はやや変動がある。
営業利益率は10.0%から9.5%、11.5%と高水準を維持しており、収益性は安定している。資源系ビジネスとしては比較的高い利益率であり、ヨウ素事業など高付加価値分野が寄与している構造と読み取れる。ROEは7.1%から6.4%、7.9%と中位水準で推移しており、資本効率は高すぎず低すぎずのレンジにある。ROAは5.8%から5.1%、6.5%と比較的安定しており、資産効率は一定の水準を維持している。
バリュエーション面では、PERは8.4倍から14.6倍のレンジにあり、評価は大きく割安でも割高でもない中間的な水準にある。PBRは1.3倍と資産価値に対してやや上乗せされているが、安定した収益性を考えると一定の評価は織り込まれている状態にある。
総合すると、売上は成長していないものの、営業利益率10%以上を維持し、安定した利益を確保している点が特徴となる。成長株ではなく、安定収益型の資源・エネルギー企業としての性格が強い。ROEは高成長企業ほどではないが、収益の安定性を考えると一定の水準にある。
現状の数値だけで見ると、大きな成長は期待しにくいが、収益性の高さと安定性が評価される銘柄であり、割安感も過度ではない。成長投資というよりは、安定した利益と配当を前提に評価されるタイプの銘柄と整理できる。
配当目的とかどうなの?
配当利回りは連26.12で1.1%、連27.12で1.1%台とかなり低い水準にあり、日本株の平均である2〜3%を下回っているため、配当目的としての魅力は限定的になる。
配当自体は32円から38円、42円、50円へと増配が続いており、株主還元の姿勢は見える。1株益も242円、231円、273円予想と高水準で推移しているため、配当性向は20%前後とまだ余力のある水準にある。つまり配当余力は十分にあるが、現時点では積極的に高配当を出している企業ではない。
営業利益は90億前後で安定し、営業利益率も10%前後を維持しているため、事業としての安定性は高い。営業CFも118億から159億へと増加しており、キャッシュ創出力は強く、配当の継続性という点では不安は小さい。財務CFがマイナスであることからも、借入依存ではなく内部資金で回している構造に近い。
一方で、この会社は成長よりも安定重視の資源ビジネスであり、利益水準は大きく伸びる構造ではない。そのため配当も急激に増えるというよりは、緩やかな増配を続けるタイプと考えられる。
総合すると、配当利回りの水準だけを見ると配当目的には向かないが、安定した利益とキャッシュフローを背景に減配リスクは低く、長期的にじわじわ増配していくタイプの銘柄といえる。高配当株として狙う銘柄ではなく、安定株の中で配当も少し得られる位置付けの銘柄になる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価5,320円を基準に今後5年間の値動きを考えると、売上は900億前後で横ばい、営業利益も85億〜95億規模で安定推移しており、成長性よりも安定収益を評価される銘柄である点が前提になる。営業利益率は10%前後と高水準を維持しており、ROAも5〜6%台で安定しているため、事業の収益基盤は強い。一方でROEは7%前後に留まっており、資本効率の面では突出した評価にはなりにくい。
良い場合は、ヨウ素価格の上昇や需要拡大により利益が上振れし、営業利益が100億円を超えて安定するシナリオになる。営業利益率も12%近くまで改善し、ROEも9〜10%台に乗ってくると、安定株からやや成長性を評価される銘柄へと位置付けが変わる可能性がある。PERも12倍〜15倍程度まで評価されるとすると、EPS273円水準を基準に考えた場合、5年後の株価は6,500円〜8,500円程度まで上昇する余地がある。
中間の場合は、売上・利益ともに現在水準で安定し、営業利益は85億〜95億のレンジで推移するシナリオになる。営業利益率は10%前後、ROEも7%台で大きな変化はなく、市場評価も大きくは変わらない。PERは9倍〜12倍程度で安定すると考えると、株価は4,800円〜6,200円程度のレンジでの横ばい推移になる可能性が高い。配当も緩やかな増配が続く程度で、株価の上昇よりインカム中心のリターンになりやすい。
悪い場合は、ヨウ素価格の下落や生産量減少、または天然ガスの需要低迷により利益が縮小し、営業利益が70億円前後まで低下するシナリオになる。営業利益率も8%台、ROEも5%台まで低下すると評価が見直され、PERは7倍〜9倍程度まで低下する可能性がある。この場合、株価は3,500円〜4,800円程度まで下落する余地がある。
全体としては、この銘柄は高成長による株価上昇を狙うタイプではなく、安定収益とキャッシュ創出力を背景にレンジ内で推移する傾向が強い。配当利回りは低めであるものの減配リスクは低く、ディフェンシブ性のある資源株としての位置付けになる。今後の株価はヨウ素市況、天然ガス生産量、そして利益率の維持ができるかに大きく左右されるが、構造的には下値は比較的固く、上値は資源価格次第でじわじわ切り上がるタイプの値動きになりやすい。
この記事の最終更新日:2026年2月28日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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