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明豊ファシリティワークスとは

明豊ファシリティワークスは、東京都千代田区に本社を置くコンストラクション・マネジメント(CM)会社であり、事務所や工場、学校などの建設・移転を発注者側の立場で支援するCM事業を主力としている。1997年設立で、施工を行うゼネコンとは異なり、中立的な立場から建設プロジェクト全体を統括する点が特徴となっている。
主力のコンストラクション・マネジメント事業では、基本構想策定、基本計画、設計マネジメント、調達支援、コスト検証、施工マネジメント、移転支援まで、プロジェクトのあらゆる段階に関与する。建設コストの適正化や工程・品質管理を通じて、発注者の利益最大化を図るビジネスモデルとなっている。
対象分野は非常に幅広く、公共施設では庁舎、学校、病院、体育館、文化施設などの新築・改修や学校空調導入プロジェクトを支援している。学校・教育施設では大学や中高、専門学校のキャンパス整備や移転、改修案件を手掛けている。
工場・生産施設分野では、食品、化粧品、医薬品、化学、自動車関連などの工場の新築・改修プロジェクトを支援し、研究所・研究開発施設では企業のイノベーション拠点や大学の研究施設整備にも関与している。
オフィス関連では、オフィス移転や改修、働き方改革の導入支援、ICTインフラ構築のコンサルティングなどをワンストップで提供している。また、オフィスビルの新築やバリューアップ、企業の拠点再編や複数オフィスの統廃合プロジェクトにも対応している。
さらに、データセンター、商業施設、ホテル・宿泊施設、外資系企業の国内建設プロジェクトなどにも対応しており、バイリンガル体制での支援も行っている。加えて、銀行や信用金庫など金融機関の多拠点同時工事の支援実績も持つ。
ファシリティマネジメント分野では、保有施設の維持管理、建物診断、中長期修繕計画の策定、設備更新・リニューアル支援などを行っている。電気・空調・衛生設備の最適化や、既存施設の効率的な更新を通じてコスト削減と機能向上を実現している。
環境分野では、CO2排出量の把握から削減ロードマップの策定、省エネ・再エネ施策の実行まで、施設の脱炭素化をワンストップで支援している。また、BIMやDXの導入支援など、建物の管理・運用の高度化にも取り組んでいる。
コストマネジメントでは、年間約1300件の工事発注支援実績と独自の建設コストデータベースを活用し、工事費査定や予算内でのプロジェクト推進を支援している。
主な実績としては、大阪大学感染症総合教育研究拠点整備、琉球大学医学部施設整備、帝京平成大学キャンパス再整備、東京農業大学研究棟建設などの教育・研究施設案件がある。ホテル分野ではホテル日航立川や星野リゾート関連施設、東京ステーションホテルのリニューアルなどを手掛けている。また、ANAの総合トレーニングセンター建設プロジェクトや企業本社ビルの新築・統合プロジェクトなどにも関与している。
本社は東京都千代田区平河町に所在し、大阪市中央区に大阪支店を展開している。事業内容は、オフィスビル、庁舎、校舎、駅舎、工場、研究所、医療施設、データセンターなど各種施設におけるコンストラクションマネジメントおよびプロジェクトマネジメントサービスの提供であり、建設プロジェクトを上流から下流まで一貫して支援する総合コンサルティング企業となっている。
明豊ファシリティワークス 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 単21.3 | 4,240 | 909 | 910 | 620 | 52.3 | 26 |
| 単22.3 | 4,260 | 865 | 865 | 606 | 53.0 | 28 |
| 単23.3 | 4,761 | 958 | 960 | 651 | 56.5 | 31.5 |
| 単24.3 | 5,266 | 1,068 | 1,070 | 790 | 68.3 | 37.5 |
| 単25.3 | 5,716 | 1,226 | 1,230 | 910 | 78.2 | 42.5 |
| 単26.3予 | 5,900 | 1,260 | 1,260 | 920 | 78.2 | 43 |
| 単27.3予 | 6,100 | 1,360 | 1,360 | 990 | 84.2 | 43.5 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 210 | -210 | -336 |
| 2024 | 738 | -250 | -379 |
| 2025 | -213 | -212 | -453 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 20.1% | 9.8% | 14.1% | – | – |
| 2024 | 20.2% | 10.7% | 15.5% | – | – |
| 2025 | 21.4% | 11.3% | 16.3% | 10.0〜13.8 | 2.20 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
売上は52億→57億→59億と緩やかに増加しており、事業規模は着実に拡大している。営業利益は10億→12億→12億、経常利益も10億→12億→12億、純利益は7.9億→9.1億→9.2億と、増収に伴って利益も積み上がっており、減益の年がなく安定的に成長している構造になっている。特に利益の伸びが売上に対して素直に連動している点から、ビジネスモデルの安定性が見て取れる。
営業利益率は20.1%→20.2%→21.4%と一貫して20%超の高水準を維持しており、一般的な建設業の数%台とは大きく異なる収益構造となっている。ROEも14.1%→15.5%→16.3%、ROAも9.8%→10.7%→11.3%と上昇傾向にあり、資本効率・資産効率ともに高いレベルで安定している。特にROAが10%前後まで出ている点は、設備投資が重くないコンサル型ビジネスであることを反映している。
また利益の質という観点でも、営業利益・経常利益・純利益がほぼ同水準で推移しており、特別損益や金融要因に依存しないシンプルな利益構造になっている。この点は継続性という意味で評価しやすい要素になる。
一方でバリュエーションはPER10.0〜13.8倍、PBR2.2倍と、低評価ではなく収益性を前提にした価格帯にある。PBR2倍超という水準は資産価値ではなく利益創出力に対して評価されている状態であり、いわゆる割安株ではない。むしろ「高収益・安定成長を前提にした適正価格圏」に位置している。
このため今後の株価の方向性は、割安修正による急騰というよりも、利益成長に応じたじわじわした上昇になりやすい構造になる。逆に言えば、成長が鈍化した場合にはPERの切り下げによる株価調整も起こりやすい位置にある。
総合すると、この銘柄は低PER・低PBRで拾うタイプではなく、高収益体質と安定成長を評価して保有するタイプの銘柄になる。営業利益率20%前後、ROE15%以上という水準が維持される限り評価は崩れにくいが、成長率が鈍化した場合にはバリュエーションの圧縮がそのまま株価に反映される構造となっている。
配当目的とかどうなの?
配当利回りは3.89%→3.94%(26年度から27年度)と、東証全体の中でも比較的高めの水準にあり、インカム目的として十分成立する水準にある。特にこの会社は利益のブレが小さく、毎年増益基調で推移しているため、単なる高利回り株とは違い「安定して配当を出せる前提」がある点が特徴になる。
配当額も26円→28円→31.5円→37.5円→42.5円→43円→43.5円と一貫して増配しており、減配の履歴がなく、利益成長に応じて着実に株主還元を引き上げている。純利益は7億→9億→9億と拡大しており、配当性向も無理のない範囲に収まっていると考えられる。
営業利益率20%前後、ROE15%以上という高収益体質を維持しているため、配当の原資となる利益の安定性は高い。さらに設備投資負担が軽いビジネスモデルであるため、利益がそのままキャッシュとして積み上がりやすく、配当の持続性という観点でも優位性がある。
キャッシュフローを見ると営業CFはプラスを維持する年が多く、投資CFも小さいため、フリーCFが出やすい構造になっている。財務CFはマイナスで推移しており、配当や自己株主還元に資金を回している形になっている。この点からも株主還元志向は比較的強いと読み取れる。
総合すると、配当利回り3%台後半に加えて、増配傾向・高収益・安定成長という条件が揃っており、配当目的としてはかなり質の高い銘柄に位置する。単なる高利回り株ではなく「増配しながら利回りも確保できるタイプ」であり、インカム重視の投資とも相性が良い構造になっている。
一方でPBR2.2倍とすでに評価されているため、株価下落局面では利回りが上昇する一方、評価調整による価格下落リスクはある。ただし利益の安定性が高いため、配当自体が大きく崩れるリスクは相対的に低く、配当の継続性を重視する投資には適した銘柄となっている。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価1,103円を基準に5年間の値動きを考える。この会社はコンストラクションマネジメントというコンサル型ビジネスで、営業利益率20%前後、ROE15%以上と高収益体質を維持している点が前提になる。建設業でありながら施工リスクを負わないため、利益のブレが小さく、株価も比較的安定したトレンドを描きやすい。
良い場合は、売上が年率3〜5%程度で拡大し、営業利益率20%前後を維持しながら純利益が9億→12億→15億規模まで積み上がるシナリオ。この場合、現在のPER10.0〜13.8倍はやや低めの評価となり、成長性が評価されてPER15〜18倍まで切り上がる可能性がある。さらに配当も43円→50円→60円と増配が続けば利回り面でも資金が入りやすくなり、株価は1,500円〜1,900円、場合によっては2,000円近辺まで上振れる余地がある。
中間の場合は、売上・利益ともに緩やかな増加にとどまり、純利益が9億〜11億程度で安定するシナリオ。この場合、営業利益率20%前後は維持されるが成長率は落ち着き、PERも10〜13倍程度で安定する。配当は40円台後半へじわじわ増配されることで下値は支えられるが、評価の大きな切り上げは起こりにくい。株価は1,000円〜1,300円のレンジでの推移が中心となり、配当込みでリターンを積み上げる形になる。
悪い場合は、企業の設備投資抑制やプロジェクト延期により案件数が減少し、売上が横ばいまたは減少するシナリオ。この場合、営業利益率は高水準を維持しても利益総額が縮小し、純利益が7億〜8億規模まで低下する可能性がある。成長期待が剥落するとPERは8〜10倍程度まで低下し、PBRも圧縮されることで株価は800円〜950円程度まで下落する可能性がある。ただしビジネスモデルの軽さから赤字転落リスクは低く、下値は比較的限定的になりやすい。
総合すると、下値は業績の安定性と配当で支えられやすく、上値は成長率とPERの切り上げ次第という構造になる。短期で大きく値幅を取りにいく銘柄というよりは、配当と緩やかな株価上昇を組み合わせて中長期で積み上げるタイプの値動きが想定される。
この記事の最終更新日:2026年2月28日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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