株ウォッチング

すべての株の情報を表示し管理人のアドバイスも一言


東急建設(1720)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

,

株価

最新(2026-03-19)
1,461.00
前日比 -56.00(-3.69%)

東急建設とは

東急建設株式会社は、東急グループに属する中堅ゼネコンで、東京都渋谷区に本社を置く総合建設会社です。東急株式会社の持分法適用関連会社であり、東証プライム市場に上場、JPX日経中小型株指数の構成銘柄にも採用されています。東急系の企業でありながら、グループからの受注比率は1割程度にとどまり、外部案件の比率も高い独立性のある事業構造となっています。

事業の中核は建設事業で、建築と土木の両分野を展開していますが、収益の中心は建築分野にあります。オフィスビル、商業施設、マンション、ホテル、物流施設、教育施設など幅広い建築物を手がけており、特に都市再開発や大型複合施設の施工に強みを持っています。

渋谷エリアの再開発では、渋谷スクランブルスクエア、渋谷ストリーム、渋谷ヒカリエ、渋谷マークシティなど多数の大型案件に関与しており、東急沿線を中心とした都市開発において豊富な実績を持っています。

土木分野では、鉄道関連工事を中心に道路、橋梁、トンネル、ダムなどのインフラ整備を行っており、鉄道工事では独自の施工技術を有しています。東急電鉄を母体とする背景から、鉄道沿線の開発や駅周辺整備、地下構造物の施工などに強く、交通インフラと都市開発を一体で進める案件に多く関わっている点が特徴です。

また、近年は中規模木造建築や環境配慮型建築にも取り組んでおり、住宅分野や再生可能エネルギー関連の建設、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)など環境対応型の建築にも注力しています。加えて、リニューアル・改修工事や維持管理分野にも展開しており、ストック型の収益基盤の拡充も進めています。

グループ会社としては、東建産業や東急リニューアルなどを通じて、建設資材や改修工事などの周辺分野もカバーしており、施工から維持管理まで一貫したサービス提供が可能な体制を構築しています。

歴史的には1946年に設立され、東急グループの建設部門として発展してきました。2003年の事業再編により現在の体制となり、建設事業に特化した企業として再編されています。長年にわたり都市開発と鉄道インフラに関わってきた経験から、都市型案件への対応力が強みとなっています。

全体としては、東急沿線や渋谷エリアを中心とした都市再開発に強みを持つ建築主体のゼネコンであり、鉄道インフラとの連携を背景に安定した受注基盤を持ちながら、外部案件の拡大や環境分野への対応を進めている企業です。規模としては準大手に位置し、大手ゼネコンほどの収益力ではないものの、都市型案件に特化した独自のポジションを築いている点が特徴となっています。

東急建設 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
連21.3 231,483 3,549 4,891 2,647 25.0 10
連22.3 258,083 -6,078 -5,132 -7,459 -71.3 25
連23.3 288,867 5,107 5,020 5,245 50.0 36
連24.3 285,681 8,155 9,736 7,266 69.0 37
連25.3 293,139 8,839 9,701 6,631 62.7 38
連26.3予 335,000 12,600 13,400 9,800 92.3 39〜41
連27.3予 340,000 13,500 14,300 10,500 98.9 40〜44

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

年度 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 20,392 2,398 -2,762
2024 -54,023 -1,399 28,523
2025 41,203 -1,595 -31,878

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROA ROE PER PBR
2023 1.7% 2.1% 5.5%
2024 2.8% 2.7% 7.2%
2025 3.0% 2.4% 6.5% 10.1〜13.1倍 1.57倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

営業利益は81億から88億、126億予想へと増加しており、経常利益は97億から97億、134億予想、純利益は72億から66億、98億予想という推移になっている。売上は2856億から2931億、3350億予想へと拡大しており、直近はやや伸び悩みつつも今後は増収増益の計画になっている。

営業利益率は1.7%から2.8%、3.0%へと改善しているが、水準としては依然として低く、建設業の中でも収益性は低位にとどまっている。利益は出ているものの、売上規模に対しての利益の薄さが特徴となっている。ROEは5.5%から7.2%、6.5%と上昇後にやや低下、ROAも2.1%から2.7%、2.4%と同様にピークアウトしており、資本効率・資産効率ともに改善途上で安定感にはやや欠ける。

PERは10.1倍から13.1倍のレンジ、PBRは1.5倍となっており、収益性の低さに対してはやや評価されている水準にある。特に営業利益率3.0%、ROE6.5%という数値と比較すると、割安感が強いとは言いにくい。

全体としては、売上は拡大傾向にあるものの、利益の安定性や収益性はまだ弱く、ROEやROAも横ばい圏で推移している。今後は利益拡大の計画があるものの、現状の数値だけで見ると収益力は中の下レベルにとどまっている。

評価面でも大きな割安感はなく、成長性や収益性の改善が継続しない限りは評価が大きく切り上がる構造ではない。現状は回復途中の企業という位置付けになり、安定成長株というよりは改善途上の中間的な銘柄として整理できる。

配当目的とかどうなの?

配当利回りは2026年3月期2.5%、2027年3月期2.5%台と、市場平均よりやや上程度の水準にある。高配当株と呼べる水準ではなく、インカム目的としては中途半端な位置にある。

配当の推移を見ると10円→25円→36円→37円→38円→39〜41円→40〜44円と大きく増配してきており、特に赤字だった年でも減配せずに配当を維持している点は特徴的で、株主還元姿勢自体は強い。ただし純利益は72億→66億→98億予想と一時的に減益が入っており、利益の安定性はそれほど高くない。

営業利益率は3.0%、ROE6.5%、ROA2.4%と収益性は低めで、稼ぐ力に対して配当水準はやや高めに見える局面もある。キャッシュフローも営業CFが赤字になる年があり、安定的に配当を支えられる構造かというと強固とは言い切れない。

全体としては、利回りだけ見れば平均よりやや良いが、収益性や利益のブレを考えると高配当株として安心して持つタイプではない。どちらかというと「増配傾向はあるが安定性は中程度」の銘柄で、配当目的としては優先順位は高くなく、業績回復を前提にした補助的なインカム銘柄という位置付けになる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在の株価1,554円を前提に今後5年間の値動きを考える。この会社は東急沿線や渋谷再開発など都市開発案件に強みを持つ中堅ゼネコンであり、建築主体の事業構造で売上の7〜8割を建築が占める民間依存型の企業である。直近は業績が回復傾向にあり、受注や利益は改善しているが、営業利益率は3%前後と低く、収益性は依然として弱い水準にある。このため株価は成長期待よりも「回復の度合い」と「建設市況」に大きく左右される構造になっている。

良い場合は、渋谷再開発や都市インフラ案件の継続、加えて民間建築需要の拡大によって受注が安定的に積み上がるシナリオになる。利益は計画通り拡大し、営業利益は120億〜150億規模まで伸び、営業利益率も4%近くまで改善、ROEも8%前後まで上昇する。この場合、評価も見直されやすく、建設業の中でも「回復銘柄」として位置付けられるようになり、株価は1,800円〜2,300円程度のレンジが意識される。

中間の場合は、建設需要は底堅いものの資材高や人件費の影響を受け、利益の伸びが限定的になるシナリオになる。売上は緩やかに増加するが、営業利益は100億〜120億前後で推移し、営業利益率も3%前後にとどまる。ROEも6%台で安定する形となり、評価は大きく変わらない。この場合、株価は1,400円〜1,700円前後のレンジでの横ばい推移になりやすい。

悪い場合は、建設市況の悪化やコスト上昇によって利益が圧迫され、再び低収益体質に戻るシナリオになる。営業利益は80億前後まで低下し、営業利益率も2%台に悪化、ROEも5%台まで低下する。この場合、評価は縮小し、PBRも低下方向となり、株価は1,000円〜1,300円程度まで下落余地が出てくる。

全体としては、成長株というよりは「業績回復に連動する循環型の銘柄」であり、上昇余地はあるものの収益性が低いため評価が大きく切り上がる構造ではない。建設需要と利益改善が続くかどうかでレンジが決まるタイプで、安定成長というよりは回復の継続性が重要な銘柄となる。

この記事の最終更新日:2026年2月23日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP