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川崎設備工業(1777)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想【2025年版】

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株価

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川崎設備工業とは

川崎設備工業株式会社(かわさきせつびこうぎょう)は、愛知県名古屋市中区大須1丁目6番47号に本社を置く設備工事会社です。1951年10月29日に設立され、資本金は約15億8,100万円です。決算期は毎年3月で、名古屋証券取引所メイン市場に上場しています。上場日は1996年1月25日です。従業員数はおよそ439名で、平均年齢は44歳前後、平均年収は約760万円となっています。

主な事業内容は、建築物や施設の設備工事です。オフィスビル、病院、学校、工場、商業施設などを対象に、空調設備、給排水衛生設備、電気設備などの設計・施工・保守を一貫して行っています。省エネや環境に配慮した設備の提案も行っており、地域社会の快適で安全な生活環境づくりに貢献しています。

また、公共工事の受注実績も多く、地方自治体や官公庁の施設整備にも積極的に関わっています。建築分野の中でも、機械設備・電気設備を統合的に扱える総合エンジニアリング企業としての地位を確立しています。

川崎設備工業は、関電工グループの一員であり、親会社のネットワークを活かしながら、技術力と施工品質の高さを武器に安定した経営を続けています。特に、環境対応型の空調・衛生設備やリニューアル工事の分野で強みを持っており、持続可能な社会インフラ整備に貢献している企業です。

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 当期純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
2023年3月期 20,809 1,040 1,074 707 59.1 18
2024年3月期 22,482 1,333 1,354 845 70.7 22(特別配当)
2025年3月期 29,159 2,713 2,733 1,958 163.7 50(特別配当)
2026年3月期(予想) 36,000 4,000 4,100 2,820 235.7 50〜70(特別配当)

キャッシュフロー

決算期 営業キャッシュフロー(百万円) 投資キャッシュフロー(百万円) 財務キャッシュフロー(百万円)
2023年3月期 1,067 -48 -358
2024年3月期 -586 -52 -427
2025年3月期 0 -30 -513

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROE ROA PER(倍) PBR(倍)
2023年3月期 4.9% 6.4% 3.8%
2024年3月期 5.9% 7.2% 4.1%
2025年3月期 9.3% 14.6% 8.0% 実績PER:高値平均 8.8倍/安値平均 5.7倍 実績PBR:2.41倍

投資判断

川崎設備工業は、ここ3年の業績推移を見ると非常に好調で、安定性と成長性を兼ね備えた銘柄です。

2023年3月期は営業利益10億円、経常利益10億円、純利益7億円と堅実な結果でしたが、2024年には営業利益13億円、経常利益13億円、純利益8億円へと増加しました。さらに2025年には営業利益27億円、経常利益27億円、純利益20億円と大幅に伸びており、会社の収益力が明らかに強化されています。

営業利益率も4.9%から5.9%、そして2025年には9.3%と倍近くまで改善しています。ROE(自己資本利益率)は6.4%から14.6%へ上昇し、資本を効率的に使える経営体制が整ってきています。ROA(総資産利益率)も3.8%から8.0%まで上昇し、財務の効率化が進んでいます。

2025年の実績PERは高値平均で8.8倍、安値平均で5.7倍、PBRは2.41倍です。利益の伸びを考えれば、この水準は割高というより適正で、むしろ成長期待を反映した妥当な水準です。建設業の中でROEが14%を超える水準は高く、経営の質も非常に良好です。

また、配当も増加傾向にあり、2024年には特別配当を実施、2025年も50円の特別配当を出しており、株主還元への姿勢が強い点も評価できます。

総合的に見ると、川崎設備工業は「利益成長が続き、ROEと利益率が上昇している優良企業」です。財務も健全で、配当も安定しているため、長期的に保有して成長と配当の両方を狙う投資に向いています。短期での値上がりよりも、安定して配当を受け取りながら堅実に株価上昇を期待できるタイプの銘柄です。

したがって、現時点の判断としては中長期での買い・強気姿勢が妥当です。

配当目的とかどうなの?

この会社は、業績が安定しているだけでなく、株主還元にも非常に積極的です。
過去3年間の配当をみると、2023年が18円、2024年が22円(特別配当あり)、2025年は50円(特別配当あり)と連続で増配しています。
さらに2026年3月期は50円〜70円の配当を予定しており、利益拡大に合わせて配当も大幅に増やしています。

仮に株価が1,800円前後まで上昇したとしても、年間配当が50円なら配当利回りは約2.8%、70円なら**約3.9%**になります。
現在の株価水準(1,400〜1,500円台)を基準にすれば、配当利回りは3.3〜4.6%前後と非常に高く、配当目的としては十分魅力的な水準です。

また、業績面でも2025年に純利益が大幅増となり、ROE14.6%と高収益を実現しているため、配当を無理に出しているわけではありません。
キャッシュフローも健全で、営業CFがプラスに転じれば配当の安定性はさらに高まります。

加えて、会社は財務体質が非常に良好で、借入金が少なく自己資本比率が高いことから、減配リスクも低いと考えられます。
公共工事や大型設備案件など、安定した受注があるため、今後も利益と配当の両立が可能です。

今後の値動き予想!!(5年間)

川崎設備工業(1777)の現在株価はおよそ2,800円前後です。
この株価を基準に、今後5年間の値動きを「良い場合」「中間」「悪い場合」で予想します。

【良い場合】
会社の業績が順調に伸び続け、2026年以降も営業利益や純利益が増加していくシナリオです。
営業利益率やROEなどの指標も高い水準を維持し、投資家の評価が上昇します。
PERが15〜20倍程度まで上がると、1株益(EPS)235円を基準に株価は4,000円〜5,000円近くまで上昇する可能性があります。
この場合、業績の安定成長と増配が続くことで、長期的に株価上昇と配当収入の両方を期待できる展開になります。

【中間の場合】
業績は堅調に推移するものの、成長スピードは落ち着き、営業利益率も5〜8%程度で安定するケースです。
ROEも10%前後を維持し、企業としては安定期に入る形です。
市場評価は現在と同程度のPER10〜12倍で推移し、株価は3,200円〜3,400円あたりで落ち着く可能性が高いです。
この場合、配当利回りは2%前後を維持できるため、安定した配当収入を狙う長期投資に向いています。

【悪い場合】
建設コストの上昇や公共事業の減少などで利益率が低下し、業績が鈍化するケースです。
ROEやROAも低下して資本効率が悪化し、EPSが100円程度まで下がると、PERが8倍程度に評価される可能性があります。
その場合、株価は1,000円〜1,200円あたりまで下落するリスクもあります。
配当も減少する可能性があり、成長株から安定株へと評価が変わる展開が想定されます。

【まとめ】
川崎設備工業の株価は、今後5年間で

  • 良い場合:4,000円〜5,000円
  • 中間の場合:3,200円〜3,400円
  • 悪い場合:1,000円〜1,200円

の範囲で推移する可能性があります。全体的に見て、業績が堅調であれば株価上昇余地は十分ありますが、公共投資や建設コストの動向次第ではリスクもあるため、安定成長を前提とした中長期保有向けの銘柄といえます。

この記事の最終更新日:2025年10月30日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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