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名工建設(1869)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

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名工建設とは

名工建設株式会社は、1941年(昭和16年)に設立された中堅ゼネコンで、本社は愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号のJRセントラルタワーズ内にあります。資本金は約15億9,450万円、上場市場は名古屋証券取引所メイン市場、決算期は3月末です。従業員数は連結で約1,200名、単体で約1,100名となっています。

同社の主力事業は建設業で、特に鉄道関連工事に強みを持っています。JR東海を主要取引先とし、線路改良、駅舎建設、高架橋工事、トンネル工事などの鉄道インフラ整備を中心に、道路・高速道路・橋梁といった土木分野、さらにはオフィスビルや商業施設、公共施設、マンションなどの建築工事も幅広く手掛けています。

また、建設事業のほかに、不動産関連事業(賃貸や土地活用など)も行っていますが、売上の大部分は建設事業が占めており、不動産はごく一部です。鉄道関連に特化しながらも、官公庁発注の公共工事や民間建築の受注を増やすなど、事業の分散化を進めています。

経営面では、鉄道関連工事における長年の実績と技術力を強みとし、安全性・品質管理・施工スピードに定評があります。さらに、近年ではICT(情報通信技術)施工やBIM/CIMを取り入れた生産性向上にも力を入れており、デジタル化による効率化を推進しています。

名工建設は、堅実な経営と確かな技術力を背景に、鉄道・インフラ分野を中心として地域社会に貢献する老舗建設会社です。長期的な顧客基盤と安定した収益構造を持ち、安定成長型の企業として位置づけられています。

名工建設 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
1株益
(円)
1株配当
(円)
連23.3 84,185 6,331 6,704 4,657 184.5 34
連24.3 86,218 5,370 5,820 4,028 159.6 36
連25.3 93,170 6,386 6,912 5,184 205.4 42
連26.3予 98,000 5,500 5,850 4,050 160.4 42

キャッシュフロー

決算期(単位:百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023 4,788 -1,425 -826
2024 -7,064 -1,124 -1,373
2025 -1,426 -3,308 -952

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA 実績PER(高値平均) 実績PER(安値平均) 実績PBR
2023 7.5% 7.2% 4.5%
2024 6.2% 5.6% 3.8%
2025 6.8% 7.0% 4.7% 7.4倍 6.0倍 0.53倍

投資判断

名工建設は、JR東海関連の鉄道工事を中心に、安定した受注基盤を持つ中堅ゼネコンです。提示された数値を見る限り、業績は堅調で、財務的にも健全な状態を維持しており、割安かつ安定性の高い堅実株と評価できます。

まず業績面では、売上高は2023年の8,418億円から2025年にかけて9,317億円へと増加しており、緩やかな成長傾向です。営業利益も6,331百万円 → 6,386百万円と安定しており、営業利益率は7.5% → 6.8%とやや低下しているものの、建設業界としては高水準です。純利益も4,657百万円 → 5,184百万円と着実に増加しており、収益性の高さがうかがえます。

ROE(自己資本利益率)は7.2% → 7.0%、ROA(総資産利益率)は4.5% → 4.7%と、資本効率も安定しています。これは同業他社と比較しても十分良好な水準で、過剰なリスクを取らずにしっかり利益を確保していることを示しています。

一方で株価指標を見ると、2025年の実績PERは高値平均で7.4倍、安値平均で6.0倍、PBRが0.53倍となっており、株価は依然として割安水準にあります。資産価値に対して半値程度の評価しか受けていないため、地味ながらも見直し余地は十分です。

このように、名工建設は短期的な爆発力こそありませんが、安定した業績・健全な財務・高い技術力を兼ね備えています。特に鉄道インフラ関連の強みから、景気変動の影響を受けにくく、長期保有には適した銘柄です。

総合的に判断すると、 堅実経営・財務安定・株価割安の三拍子がそろった、長期保有向けの安定株。リスクが小さく安定配当も魅力的。といえます。短期売買よりも、長期的な視点でじっくり保有するのに適した銘柄です。

配当目的とかどうなの?

名工建設は、配当目的の長期保有にも向いた安定型の高配当銘柄といえます。

2026年3月期の予想配当は1株あたり42円で、現在の株価水準をもとにし予想配当利回りは約2.63%です。これは建設業界全体の平均(おおよそ2.0%前後)をやや上回る水準であり、安定した利益体質を背景に堅実な配当を継続しています。

同社は、これまでの配当履歴を見ても減配がほとんどなく、利益水準に応じて着実に増配を行う堅実な配当方針を取っています。2023年の34円から2024年36円、2025年42円と緩やかに増加しており、今後も安定配当を重視する姿勢が見て取れます。

さらに、財務基盤は堅固で、自己資本比率も高く、借入依存度も低いため、景気後退局面でも急激な減配リスクは小さいと考えられます。

一方で、配当利回りそのものは突出して高いわけではなく、「高利回り重視」というよりは、業績の安定と資産価値の割安さを合わせて評価するタイプの銘柄です。

総合的に見ると、名工建設は安定した利益と堅実な配当を続けており、「中程度の利回りでも安定的なキャッシュフローを得たい長期保有投資家向け」の株です。リスクを抑えながら、安定配当+株価の緩やかな上昇を狙える、堅実なインカム投資銘柄といえます。

今後の値動き予想!!(5年間)

名工建設(証券コード1869)の現在値を 1,591円(直近)としたときの、今後5年間の株価見通しをシナリオ別に整理しました。

良い場合
鉄道インフラや公共工事、民間建築需要が堅調に推移し、受注高・利益率ともに改善。営業利益率が7%台前半を継続、ROE/ROAも安定して改善傾向。業績好調 → 市場が株価を再評価 → 株価は 2,200円〜2,400円 くらいまで上昇する可能性があります。鉄道関連工事で強みを発揮すれば、高い利益水準を継続でき、配当も42円前後を維持すれば魅力も高まるでしょう。

中間の場合
業績は横ばいからやや増益、利益率も6〜7%前後。配当は42円を継続。PER6〜7倍・PBR0.5〜0.6倍程度の評価が続けば、株価は 1,450円〜1,650円 前後でレンジを保ちながら、配当込みで年2.5〜3%程度の利回りを維持できそうです。安定保有には適したレンジです。

悪い場合
公共投資の縮小や建設資材コストの上昇などが業績を圧迫。営業利益率が5%前後に下落、ROE/ROAも低下。利益が減少すればPERは低めに評価され、株価は 1,200円〜1,300円 くらいまで下落する可能性があります。ただし資産・財務は堅実なので急落は限定的かもしれません。

総合的に、名工建設は 安定性が比較的高く、割安感もあるため、中長期保有には比較的安心できる銘柄と考えられます。配当+安定収益を重視する投資家なら、現状価格からも押し目で買っておく価値はあると思われます。

この記事の最終更新日:2025年11月2日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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