株価
リソルホールディングスとは

リソルホールディングスは、ホテルやゴルフ場、体験型リゾートの運営を中核とするサービス業の持株会社であり、福利厚生を含むウェルビーイング関連事業や再生可能エネルギー事業なども展開する総合レジャー・サービス企業である。東京証券取引所プライム市場に上場しており、コミュニケーションネームは「RESOL(リソル)」として知られている。
同社のルーツは、石綿セメント管製造を専業としていた日本エタニットパイプ株式会社にあり、1985年に同事業から撤退した後、事業の軸足をリゾート開発・運営へと大きく転換した。1988年にミサワリゾート株式会社へ商号変更し、ミサワホームグループから独立。その後も事業再編を進め、2005年にリゾートソリューション株式会社へ、2016年には純粋持株会社体制へ移行し、現在のリソルホールディングス株式会社となった。長年にわたり事業構造を柔軟に変化させてきた点が特徴である。
主力事業はホテル・リゾート運営であり、「ホテルリソル」「ホテルリソルトリニティ」などの都市型・観光型ホテルを全国主要都市に展開している。札幌、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、博多、那覇といった都市部を中心に、ビジネスと観光の双方を意識したホテル運営を行っているほか、伊豆・箱根・軽井沢・八ヶ岳などリゾートエリアでは、スイートヴィラやペット同伴型ホテルなど、滞在体験を重視した施設を数多く手がけている。
ゴルフ場運営も同社の重要な柱であり、関東・中部・近畿・中国・九州エリアに複数のゴルフ場を保有・運営している。単なるプレー施設としてだけでなく、温泉や宿泊施設を併設した「スパ&ゴルフリゾート」型の運営や、リゾート全体と一体化した体験型施設としての価値向上に力を入れている点が特徴である。
さらに、千葉県長柄町に展開する「Sport & Do Resort リソルの森」は、同社を象徴する体験型リゾート施設であり、宿泊、スポーツ、アクティビティ、研修、ウェルネスを融合させた複合リゾートとして位置づけられている。企業研修や団体利用から個人・家族利用まで幅広い需要を取り込み、単なる宿泊や観光にとどまらない付加価値型リゾート戦略を体現している。
また、福利厚生事業や保養所・社宅の運営受託など、法人向けサービスも展開しており、企業の健康経営や従業員満足度向上を支援するウェルビーイング事業を成長分野として育成している。加えて、太陽光発電などの再生可能エネルギー事業にも取り組み、安定収益の確保と環境対応の両立を図っている。
総じてリソルホールディングスは、ホテル・ゴルフ場といった伝統的なリゾート運営を基盤に、体験型リゾート、ウェルビーイング、再生エネルギーといった分野へ事業領域を広げてきた企業であり、観光・レジャー産業の中でも「滞在価値」「体験価値」を重視した独自のポジションを築いている点が特徴と言える。
リソルホールディングス 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
経常利益 (百万円) |
純利益 (百万円) |
一株益 (円) |
一株配当 (円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 21.3 | 19,534 | 1,052 | 1,673 | 310 | 55.9 | 50 |
| 22.3 | 20,902 | 685 | 785 | 474 | 85.4 | 50 |
| 23.3 | 22,061 | 324 | 187 | 722 | 130.1 | 50 |
| 24.3 | 25,717 | 2,122 | 1,947 | 1,411 | 254.1 | 80 |
| 25.3 | 28,400 | 2,681 | 2,566 | 1,950 | 351.0 | 100 |
| 26.3予 | 30,900 | 3,150 | 2,950 | 2,150 | 386.9 | 100〜110 |
| 27.3予 | 31,500 | 3,300 | 3,100 | 2,250 | 404.9 | 100〜120 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF (百万円) |
投資CF (百万円) |
財務CF (百万円) |
|---|---|---|---|
| 23.3 | 1,419 | 1,260 | -908 |
| 24.3 | 3,610 | -1,280 | -3,963 |
| 25.3 | 4,143 | -2,011 | -1,622 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 決算期 | 営業利益率 (%) |
ROA (%) |
ROE (%) |
PER (倍) |
PBR (倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 23.3 | 1.4 | 1.6 | 5.3 | ― | ― |
| 24.3 | 8.2 | 3.2 | 9.6 | ― | ― |
| 25.3 | 9.4 | 4.4 | 12.0 | 14.9〜20.3 | 2.4 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず業績の規模感を億円ベースで見ると、24.3期は売上高257億円、営業利益21億円、経常利益19億円、純利益14億円。25.3期は売上高284億円、営業利益26億円、経常利益25億円、純利益19億円。26.3期予想では売上高309億円、営業利益31億円、経常利益29億円、純利益21億円となっており、売上・利益ともに明確な右肩上がりが続いている。
収益性の推移を見ると、営業利益率は23.3期の1.4%から24.3期8.2%、25.3期9.4%へと急改善しており、ホテル・ゴルフ場運営の稼働率回復や単価上昇が強く効いている局面と読み取れる。ROEも5.3%から9.6%、12.0%へと改善し、資本効率はサービス業としては十分に評価できる水準に入ってきた。ROAも1.6%から4.4%まで上昇しており、資産を使った利益創出力が着実に高まっている。
一方でバリュエーションを見ると、25.3期時点の実績PERは14.9倍〜20.3倍と、景気回復局面のサービス業としてはやや高めのレンジに位置する。PBRは2.3倍台と、純資産に対しては明確にプレミアム評価が付いている。これは足元の業績改善スピードと、リゾート・ウェルビーイング事業への中長期期待を市場が織り込んでいる状態と考えられる。
総合すると、リソルホールディングスは低成長・割安株ではなく、業績回復と成長を評価されつつある「改善局面のサービス株」という位置付けになる。営業利益率・ROE・ROAの改善は非常に分かりやすく、事業の質は確実に良くなっている。一方でPBRが2倍超まで上がっている点を考えると、今後は成長が鈍化した場合の評価調整リスクも無視できない。
投資判断としては、業績の伸びを重視する成長寄りの投資家にとっては引き続き注目に値する銘柄だが、指標面だけを見る限り「明確な割安株」ではない。今後も売上300億円超、営業利益率9%前後、ROE10%超を維持できるかどうかが、株価の持続的な上昇を左右する分岐点になると考えられる。
配当目的とかどうなの?
結論から言うと、リソルホールディングスは配当目的にはあまり向かない銘柄と言える。予想配当利回りは26.3期、27.3期ともに1.37%と低水準で、配当を主目的に株を保有したい投資家が期待する水準には届いていない。数字だけを見ても、高配当株やインカムゲイン重視の銘柄とは性格がかなり異なる。
この配当水準の背景には、会社の成長段階と資金の使い道がある。リソルホールディングスは、ホテル、ゴルフ場、体験型リゾート、福利厚生やウェルビーイング事業といった分野を主軸としており、設備投資や施設のリニューアル、サービス強化に継続的な資金が必要なビジネスモデルである。そのため、稼いだ利益を積極的に配当として外に出すよりも、事業に再投資して収益力を高めることを優先していると考えられる。実際、営業利益率やROEはここ数年で大きく改善しており、内部投資による成長戦略は一定の成果を上げている局面にある。
一方で、PBRが2倍を超える水準にある点も配当目的という観点では注意が必要だ。市場はすでに同社を成長株、もしくは業績回復を織り込む銘柄として評価しており、配当利回りの高さを評価軸にした株価水準ではない。仮に業績が鈍化した場合でも、配当利回りが高いために下値が支えられるという構造にはなりにくく、株価は業績や成長期待の変化に左右されやすい。
このため、安定した配当を毎年受け取りたい、利回り3%から4%以上を重視したいといった配当目的の投資には適さない。一方で、業績改善による株価上昇や、将来的な増配余地、リゾートやウェルビーイング分野の中長期的な成長を評価するのであれば、値上がり益を狙うキャピタルゲイン重視の投資先としては検討余地がある。総合すると、リソルホールディングスは今すぐ配当を取りに行く銘柄ではなく、成長と企業価値向上を優先する局面の会社であり、配当は補助的な位置づけにとどまると考えるのが現実的である。
今後の値動き予想!!(5年間)
リソルホールディングスについて現在値7,250.0円を起点に、今後5年間の株価の値動きを良い場合・中間・悪い場合の3つのシナリオで整理する。まず全体像として、リソルホールディングスは急成長型のグロース株ではなく、ホテル・ゴルフ場・体験型リゾートを中心としたサービス運営による安定収益型の中堅企業である。売上は景気や観光動向に左右されるものの、近年は稼働率改善と単価上昇により利益率が大きく改善しており、株価評価の軸は成長期待よりも収益の安定性と中長期的な事業価値に置かれている。PER・PBRはいずれもすでに低水準とは言えず、市場は一定の業績改善を織り込んだ評価を与えている状態である。
良い場合のシナリオでは、ホテル・ゴルフ場・体験型リゾートの稼働率が高水準で定着し、インバウンド需要や法人利用の回復を背景に営業利益率が9%前後で安定する。ROEは10%超まで上昇し、収益性の高いサービス企業としての評価が市場に浸透する。この場合、市場は同社を「高付加価値型リゾート運営企業」として再評価し、PERは20倍台後半、PBRも2倍後半まで許容される可能性がある。EPSの成長と評価倍率の切り上げが同時に進めば、株価は9,000円から11,000円程度まで上昇する余地があり、配当は高水準ではないものの、値上がり益を中心としたトータルリターンが得られる展開となる。
中間のシナリオでは、業績は概ね計画通りに推移するものの、これ以上の大きな収益性改善は進まず、ホテル・ゴルフ場事業は堅調だが横ばいに近い成長にとどまる。営業利益率は8%前後、ROEは9〜10%程度で安定するが、市場評価に大きな変化はない。この場合、PERは15〜20倍、PBRは2倍前後に収まり、株価は6,500円から8,500円程度のレンジで推移しやすい。5年間で見れば値上がり益は限定的だが、事業の安定性を背景に大きな下落も起きにくく、安定保有型の銘柄として一定の満足度が得られる。
悪い場合のシナリオでは、観光需要の伸び悩みやコスト上昇の影響で利益率が低下し、営業利益率が6%台まで落ち込む。ROEも7%前後に低下すると、市場は成長余地の乏しさを意識し、評価は一段と慎重になる。この場合、PERは15倍前後、PBRは1.5倍程度まで切り下がる可能性があり、株価は5,000円から6,500円程度まで調整するリスクがある。ただし、事業そのものが急激に悪化する構造ではないため、完全な下落トレンドというよりは、評価修正による水準調整にとどまりやすい。
総合すると、リソルホールディングスの5年間の値動きは、業績と評価倍率の組み合わせによって緩やかに上下する展開が想定される。良い場合で9,000円超、中間では6,500〜8,500円、悪い場合でも5,000円台までの調整にとどまるイメージである。現在値7,250円はすでに業績改善をある程度織り込んだ水準であり、今後5年間は短期的な値上がり益を狙う銘柄というよりも、事業の安定性と中長期的な企業価値の積み上がりを見ながら付き合うタイプの銘柄としての性格が強いと考えられる。
この記事の最終更新日:2026年1月3日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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