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丸一鋼管(5463)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-06)
1,492.00
前日比 +25.50(+1.74%)

丸一鋼管とは

丸一鋼管は、溶接鋼管で国内首位のシェアを持つ鋼管専業メーカーであり、建設関連向けを中心に強い事業基盤を築いている企業である。本社は大阪府大阪市中央区難波に所在し、東京証券取引所プライム市場に上場している。好財務体質と安定した収益力を背景に、国内外で積極的な事業展開を進めている点が大きな特徴である。

事業の中核は鋼管事業で、普通鋼およびステンレス鋼を素材とする鋼管の製造・販売を行っている。創業以来の主力である普通鋼溶接鋼管は、帯鋼を原料に高周波溶接で製造され、住宅や建築物、自動車など幅広い分野で使用されている。建設関連向けの比率が高く、社会インフラを支える基幹材料として安定した需要を持つ。北海道から沖縄まで全国に配置された自社および販売会社のネットワークを通じ、きめ細かな供給体制を構築している。

近年はステンレス鋼管分野にも力を入れており、ステンレス精密細管メーカーの買収を通じて事業領域を拡大している。ステンレスシームレス鋼管は、溶接部がなく高圧・耐食性に優れるため、化学プラント、半導体工場、水素・アンモニア関連設備など先端分野での用途が広がっている。これにより、従来の建設用途中心の事業構造から、高付加価値・成長分野への展開が進んでいる。

鋼管事業に加えて、表面処理鋼板事業も展開している。鋼板を酸洗し、冷間圧延や溶融亜鉛めっきによって仕上げることで、耐食性と外観に優れた鋼板を製造しており、鋼管以外の分野でも安定した収益源となっている。特品事業では、「マルイチポール」ブランドで道路照明柱、信号・標識柱、ETCガントリーなどの設計・製作・販売を行っている。全国の道路や公共施設で採用されており、60年にわたる実績を持つインフラ関連事業として、建設・公共投資との親和性が高い。

生産体制としては、東京、鹿島、名古屋、堺に工場を持ち、国内需要に即した安定供給体制を整えている。グループ内には、ステンレス鋼管、販売、物流、地域拠点を担う企業があり、製造から販売までを一体で運営できる体制が構築されている。原材料については、JFEスチール、日本製鉄、神戸製鋼所、POSCO、中国鋼鐵など複数の大手メーカーから調達しており、供給面での分散も図られている。

海外展開にも積極的で、国内市場に依存しすぎない事業構造の構築を進めている。建設需要の変動を受けやすい業界に属しながらも、溶接鋼管での圧倒的なシェア、ステンレス鋼管や精密細管といった高付加価値分野への展開、インフラ向け特品事業、そして好財務体質を背景に、安定性と成長性を併せ持つ企業と位置づけられる。

総じて丸一鋼管は、溶接鋼管国内首位という強固な基盤を軸に、建設関連での強さを維持しつつ、ステンレス・精密分野や海外展開によって事業の幅を広げている。市況の影響は受けるものの、単なる素材メーカーにとどまらず、加工力と事業多角化で安定成長を目指す鉄鋼メーカーである。

丸一鋼管 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株当り配当(円)
連21.3 161,138 18,332 20,587 13,857 56.0 24.2
連22.3 224,218 36,276 38,458 27,760 113.6 30.3
連23.3 273,416 30,019 34,416 24,164 101.1 36.5
連24.3 271,310 34,811 38,355 26,113 109.3 43.7
連25.3 261,649 22,918 26,646 27,033 112.8 43.7
連26.3予 245,000 32,400 34,300 22,200 99.3 44.8
連27.3予 260,000 34,000 36,000 23,500 105.1 45〜48

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023.3 24,491 4,305 -7,617
2024.3 35,687 -20,981 -13,123
2025.3 28,144 13,701 -26,285

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROA ROE PER(高値平均/安値平均) PBR
2023.3 10.9% 6.1% 7.7%
2024.3 12.8% 6.0% 7.5%
2025.3 8.7% 6.3% 7.8% 11.6倍 / 8.7倍 0.97倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績を億円ベースで見ると、2024年3月期は売上高2713億円、営業利益348億円、経常利益383億円、純利益261億円と、非常に高い利益水準にある。2025年3月期になると売上高は2616億円に減少し、営業利益も229億円まで落ちているが、純利益は270億円と前期並みを確保しており、利益構造の底堅さが見える。2026年3月期予想では売上高2450億円とさらに減る想定だが、営業利益324億円、経常利益343億円と再び回復を見込んでおり、業績が急激に悪化する前提にはなっていない。

営業利益率を見ると、2023年10.9%、2024年12.8%、2025年8.7%と、多少の上下はあるものの一桁後半から二桁前半を維持している。鉄鋼関連としてはかなり高く、価格競争に巻き込まれにくい事業構造が数字に表れている。溶接鋼管での高シェアや建設向けの強さが、収益率の下支えになっていると読み取れる。

ROEは2023年7.7%、2024年7.5%、2025年7.8%と、3年間ほぼ横ばいで推移している。ROAも6%前後で安定しており、資本効率は高すぎず低すぎず、非常に安定的である。急成長企業のようなROE10%超ではないが、景気変動の中でも大きく崩れない点は、事業の強さを示している。

評価面では、2025年の実績PERは高値平均11.6倍、安値平均8.7倍と、明確に割高感はない。PBRも0.97倍とほぼ1倍で、資産価値と同程度の評価にとどまっている。市場はこの会社を高成長株として評価しているわけではなく、安定収益企業として控えめに見ている状態だといえる。

利益と配当の関係を見ると、一株益は100円前後あるのに対し、配当は40円台で推移しており、配当性向は無理のない水準に収まっている。利益を上回る配当を出しているわけではなく、内部留保を削って配当を維持している印象もない。配当の持続性という点では安心感がある。

これらを総合すると、丸一鋼管は高成長で株価が何倍にもなるタイプの銘柄ではない。一方で、営業利益率、ROE、ROAが安定しており、業績のブレも比較的小さいため、下値が崩れにくい企業だと判断できる。PER・PBRも割高ではなく、評価面のリスクは限定的である。

結論として、この数値だけを見る限り、丸一鋼管は値上がり益を強く狙う銘柄ではなく、安定した業績と配当を受け取りながら中長期で保有するのに向いた企業である。鉄鋼セクターの中では市況色が比較的薄く、ディフェンシブ寄りの位置づけで、堅実な投資対象という評価になる。

配当目的とかどうなの?

まず利回りを見ると、2026年3月期予想で3.05%、2027年3月期予想で3.06%と、突出して高い水準ではないが、安定配当株としては十分に現実的な水準にある。高配当株と呼ばれる4〜5%クラスではないものの、業績の安定性を考えると「そこそこの利回りを安定して取る」タイプの銘柄だと言える。

次に利益との関係を見ると、一株益は100円前後で推移しており、配当は40円台にとどまっている。配当性向は40%前後と無理のない範囲に収まっており、利益を上回る配当を出しているわけでもない。過去の内部留保を削って無理に配当を維持している印象はなく、利益水準と整合的な配当政策であることが数字から分かる。

キャッシュフローの面でも、営業CFは安定して大きなプラスを確保しており、配当の原資に不安は感じにくい。財務CFが継続的にマイナスになっているのは、配当や株主還元を着実に行っている結果であり、資金繰りが苦しいという印象はない。好財務体質という評価と整合的な動きである。

ROEや営業利益率を見ると、派手さはないが安定している。ROEは7%台、営業利益率は1桁後半から2桁前半を維持しており、大きな景気後退がない限り、利益が急減して配当が維持できなくなるリスクは相対的に小さい。鉄鋼株の中では、配当のブレが小さい部類に入る。

一方で注意点もある。利回りは3%前後にとどまるため、「配当利回りそのものを最重視する投資」には物足りない。株価が大きく上がらない限り、配当だけで大きなリターンを得るタイプではない。また、ROEが一桁台にとどまるため、増配スピードが急激に加速するような期待も持ちにくい。

結論として、丸一鋼管は配当目的として「安定性重視」の人には向いている銘柄である。高配当を狙う銘柄ではないが、業績とキャッシュフローに裏付けられた配当を、比較的安心して受け取り続けたい人向けの配当株だと言える。利回りの高さよりも、減配リスクの低さを重視する配当投資に向いた企業、という評価になる。

今後の値動き予想!!(5年間)

丸一鋼管の現在値1,466.5円を起点に、今後5年間の株価の値動きを良い場合・中間・悪い場合の3つのシナリオで整理する。丸一鋼管は、溶接鋼管で国内首位のシェアを持つ鋼管専業メーカーであり、建築向けを中心に安定した需要基盤を有する企業である。普通鋼溶接鋼管を主力としつつ、ステンレス鋼管や精密細管、表面処理鋼板、道路インフラ向けの特品事業などへ事業領域を広げている。高炉を持たない加工特化型のビジネスモデルにより、設備投資負担を抑えながら安定収益を確保しており、財務体質の良さと配当の安定性が大きな特徴となっている。

良い場合のシナリオでは、国内の建設投資や設備投資が堅調に推移し、住宅・非住宅向けを中心に鋼管需要が安定的に拡大する。ステンレス鋼管や精密細管など高付加価値分野の比率が高まり、価格競争の影響を受けにくい事業構造がより明確になる。営業利益率は10〜12%台を維持し、ROEも8〜10%台で安定する。市場は丸一鋼管を「市況色の薄い安定収益型鉄鋼メーカー」として評価し、PERは12〜16倍、PBRも1.0〜1.2倍程度まで切り上がる。この場合、株価は2,200円〜3,200円程度まで上昇する余地があり、配当利回りはやや低下するものの、株価上昇と安定配当を合わせた総合リターンが期待できる。

中間のシナリオでは、建設需要や鋼管市況に大きな変化はなく、現在に近い環境が続く。売上・利益は横ばい圏で推移し、営業利益率は8〜10%台、ROEは7〜8%台に落ち着く。市場評価はPER8〜12倍、PBR0.9〜1.1倍程度にとどまり、株価は1,200円〜1,800円程度のレンジで推移する。この場合、値上がり益は限定的だが、3%前後の配当利回りを安定して受け取りながら保有する銘柄という位置づけになる。

悪い場合のシナリオでは、国内建設投資や設備投資が減速し、鋼管需要が低迷する。数量減や価格下落の影響で営業利益率は5〜7%台、ROEも5%前後まで低下する。市場は鉄鋼セクター全体への警戒感を強め、PERは5〜8倍、PBRは0.7〜0.9倍程度まで評価が切り下がる可能性がある。この場合、株価は700円〜1,100円程度まで下落するリスクがあり、配当についても将来的な見直しが意識される局面となる。

総合すると、丸一鋼管の今後5年間の株価は、良い場合で2,200円〜3,200円程度、中間では1,200円〜1,800円程度、悪い場合で700円〜1,100円程度が一つの目安となる。現在値1,466.5円は中間シナリオの中心付近に位置しており、割高感はない一方で、大きな成長期待を織り込んでいる水準でもない。丸一鋼管は、高い成長を狙う銘柄というより、安定した業績と配当を享受しつつ、建設需要と収益性の維持を見極めながら中長期で付き合うタイプの銘柄と言える。

この記事の最終更新日:2026年1月5日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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