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栗本鐵工所(5602)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-08)
1,740.00
前日比 -14.00(-0.80%)

栗本鐵工所とは

栗本鐵工所は、鋳鉄管を中核とする社会インフラ関連メーカーであり、鋳鉄管分野では国内でクボタに次ぐ第2位のシェアを持つ企業である。1909年に創業し、水道・ガス用鋳鉄管の製造から事業を開始した老舗で、本社は大阪市西区北堀江に置く。現在も上下水道など公共事業向け需要への依存度は高いが、事業領域は鋳鉄管にとどまらず、産業機械、エンジニアリング、建材、化成品へと広がっている。

ライフライン事業では、パイプシステム事業を中心にダクタイル鋳鉄管の製造・販売を行い、管路設計支援、施工監理、調査業務まで含めたトータルサービスを提供している。バルブシステム事業では、浄水場などの官需分野に加え、発電所、製鉄所、各種プラント向け、さらには海外市場向けのバルブ製品を幅広く展開している。

機械システム事業は同社のもう一つの柱であり、鍛圧機をはじめとする産業機械や生産設備の設計・製作・据付から、納入後のメンテナンスや改造工事まで一貫して手がけている。素形材エンジニアリング分野では、鋳物材料技術や破砕技術を活かし、耐熱・耐摩耗鋳物、破砕機器、浚渫用ポンプ、鉄道用ブレーキディスクなどを製造し、関連エンジニアリングサービスも提供している。これらの機械システム事業は海外展開も進められている。

産業建設資材事業では、建材事業部が空調用スパイラルダクトなどの設備資材、土木用製品、建築用製品を手がけるほか、道路や工場における騒音対策について、測定から設計、施工まで一貫したソリューションを提供している。化成品事業部では、電力、上下水、農業用水、鉄道、橋梁補修など幅広い分野向けにFRP製品を展開し、FRPリサイクルシステムの開発にも取り組んでいる。

また、鋳鉄管中心の事業構造からの脱却を進める一環として、FRPやCFRP技術を活用した自動車部品分野への参入も視野に入れている。2019年の創業110周年を機にスローガンを「BEYOND THE BORDER!」と定め、事業領域や市場の枠を超えた成長を志向している。

全体として栗本鐵工所は、鋳鉄管という安定した社会インフラ事業を基盤としながら、産業機械やエンジニアリング、建材、化成品を組み合わせた複合型メーカーであり、公共投資に支えられた安定性と事業多角化による持続性を併せ持つ企業である。

栗本鐵工所 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益 EPS
(円)
一株当り配当
(円)
2021.3 116,596 4,673 4,583 3,174 52.1 14
2022.3 105,954 4,172 4,179 2,917 47.8 14
2023.3 124,827 6,840 6,868 4,727 77.5 18
2024.3 125,925 7,460 7,816 5,470 90.4 34
2025.3 126,669 7,930 8,477 6,905 113.9 57
2026.3予 125,000 7,500 7,400 7,000 115.3 57.6
2027.3予 130,000 8,000 7,900 7,200 118.6 57.6〜58.6

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

年度 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
2023.3 5,064 -1,741 -4,495
2024.3 10,278 -2,690 -8,604
2025.3 -2,338 -3,574 2,189

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROA(%) ROE(%) PER(倍) PBR(倍)
2023.3 5.4 3.2 6.6
2024.3 5.9 3.6 6.6
2025.3 6.2 4.5 7.8 8.0(高値) / 4.9(安値) 1.19

出典元:四季報オンライン

投資判断

栗本鐵工所は、売上規模が1,250億円前後で安定して推移しており、公共インフラ関連を主軸とする企業らしく、トップラインのブレは小さい。一方で、利益面は年々着実に改善しており、収益体質が徐々に強くなっている点が特徴である。

営業利益は2024年が74億円、2025年が79億円と増加し、2026年予想でも75億円と高水準を維持する見通しである。経常利益も2024年78億円、2025年84億円と伸び、2026年予想では74億円とやや落ちるものの、依然として過去と比べれば堅調である。純利益は2024年54億円、2025年69億円、2026年予想で70億円と、利益の質そのものは明確に改善している。

収益性を見ると、営業利益率は2023年5.4%、2024年5.9%、2025年6.2%と、毎年着実に上昇している。インフラ系・重厚長大型の企業としては健全な水準であり、価格転嫁や採算管理が効いてきていることがうかがえる。ROEは6.6%、6.6%、7.8%と緩やかながら改善傾向にあり、ROAも3.2%、3.6%、4.5%と着実に上向いている。高収益企業と比べれば見劣りするが、安定型企業としては評価できる改善ペースである。

株価指標を見ると、2025年の実績PERは高値平均8.0倍、安値平均4.9倍とかなり低い水準にあり、利益水準から見て市場評価は依然として控えめである。一方でPBRは1.1倍台と、すでに1倍を超えており、資産バリューだけでなく収益力の改善が一定程度評価され始めている段階にあるといえる。

以上の数値だけで判断すると、栗本鐵工所は急成長株ではないものの、利益・効率性が着実に改善している安定型企業である。PERは低く、割高感はなく、ROE・ROAも上向いていることから、業績面での下振れリスクは相対的に小さい。一方で、営業利益率が6%台にとどまっている点から、大きな評価倍率の上昇を期待する局面でもない。

投資判断としては、短期的な値上がり益を狙う銘柄というより、業績の底堅さと改善トレンドを評価し、中長期でじっくり保有するタイプの銘柄といえる。少なくとも現状の数値を見る限り、過度に割高ではなく、かといって強気一辺倒になるほどの成長性もないため、安定志向の中立からやや前向きな評価が妥当である。

配当目的とかどうなの?

配当目的で見ると、栗本鐵工所は比較的安心感のある部類に入る銘柄である。予想配当利回りは2026年3月期、2027年3月期ともに3.28%と、東証全体で見れば標準よりやや高めの水準にある。高配当株と呼ぶほどではないが、インフラ関連企業としては十分に魅力を感じやすい利回りである。

配当の裏付けとなる利益水準を見ると、純利益は2024年54億円、2025年69億円、2026年予想で70億円と増加基調にあり、一株益も113円台から115円台へと伸びている。これに対して配当は57円台であり、配当性向はおおむね50%前後と読み取れる。無理に配当を出している水準ではなく、利益の範囲内で安定配当を継続している印象である。

キャッシュフロー面では年によるブレはあるものの、これまで営業CFは中長期的にプラスを確保しており、設備投資や株主還元を行える体力は備えている。2025年の営業CFが一時的にマイナスになっている点は注意が必要だが、単年要因の可能性が高く、直ちに配当継続性を疑うほどではない。

また、営業利益率は5%台から6%台へ、ROEやROAも着実に改善しており、収益力そのものが徐々に強くなっている点は、配当を長期で受け取るうえではプラス材料である。PBRも1倍を超えており、企業価値がある程度市場に評価され始めている局面といえる。

総合すると、栗本鐵工所は「高配当で攻める銘柄」ではないが、「業績の安定性とほどほどの利回りを両立させたい配当目的投資」には向いている銘柄である。大きな増配期待はしにくい一方、減配リスクは相対的に低く、インフラ更新需要を背景に、配当を受け取りながら中長期で保有するスタンスが現実的だと判断できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

栗本鐵工所の現在値1,754.0円を基準に今後5年間の値動きを考えると、同社は鋳鉄管を中心とする社会インフラ関連企業であり、景気循環の影響は受けつつも、公共投資やインフラ更新需要に支えられた比較的安定した事業構造を持っている。そのため急成長株ではない一方、業績の振れは素材株ほど大きくなく、シナリオによって株価レンジが分かれるタイプの銘柄といえる。

良い場合は、国内の上下水道更新需要が想定以上に進み、機械システムやエンジニアリング分野も堅調に推移するケースである。営業利益率が6%台から7%近辺へ改善し、ROEも8%前後まで高まれば、市場からの評価は一段引き上げられる。PERは低位のままでも、業績の安定成長と配当利回り3%台が評価され、株価は徐々に切り上がる。この場合、5年後の株価は2,300〜2,700円程度を目指す展開が想定され、環境が良ければ3,000円近辺まで上振れする可能性もある。

中間の場合は、インフラ需要は堅調だが大きな成長はなく、現在の収益体質が緩やかに改善するにとどまるケースである。営業利益率は6%前後、ROEは7%台で安定し、PERも低位のまま推移する。配当を受け取りながらの保有が中心となり、株価は大きくは動かない。この場合、株価は1,600〜2,100円のレンジで上下し、5年後は1,800〜2,000円前後に落ち着くイメージで、現在値から見て緩やかな上昇か横ばいに近い推移となる。

悪い場合は、公共投資の減速や建設・設備投資の停滞が長引き、機械システム事業の収益が伸び悩むケースである。営業利益率が再び5%台前半に低下し、ROEの改善も止まると、市場評価は慎重になる。配当は維持される可能性が高いものの、成長期待が乏しいと判断され、PERの低さが意識されにくくなる。この場合、株価は評価調整が進み、5年後は1,200〜1,500円程度まで下落するリスクがある。

総合すると、栗本鐵工所は大きな成長を狙う銘柄ではないが、安定した事業基盤と配当を背景に、下値は比較的限定されやすい一方、上値も緩やかなタイプである。5年間では中間シナリオを基本に考え、配当を受け取りつつ、業績改善が進めば2,000円台前半から後半への上振れを期待する、というスタンスが現実的な見方になる。

この記事の最終更新日:2026年1月7日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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