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楽天銀行(5838)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-09)
6,710.00
前日比 +25.00(+0.37%)

楽天銀行とは

楽天銀行株式会社は、日本を代表するネット銀行の一つであり、楽天グループ株式会社の子会社として、同グループの強固な顧客基盤を生かしたクロスセルに強みを持つ金融機関である。東京都港区港南、品川駅前に本社を置き、実店舗を持たないインターネット専業銀行として事業を展開している。子会社には信託業務を担う楽天信託を有している。

同行は2000年に、日本初期のネット銀行構想として日本電子決済企画株式会社が設立され、2001年にイーバンク銀行として国内で2番目のネット銀行として営業を開始した。開業当初から同行間振込手数料無料など、従来の銀行とは異なる低コスト・高利便性のサービスを打ち出し、電子ネットワーク決済を中核とする新しい銀行モデルを志向していた。当初は融資業務を行わず、預金と決済に特化した点も特徴である。その後、2009年から個人向けローン業務を本格的に開始し、収益基盤を拡大していった。

経営の過程では、ライブドアやGMOインターネットなど複数の企業との資本・業務提携を経験し、企業文化の違いや経営方針を巡る対立なども経ながら、ネット銀行としての基盤を形成してきた。2006年には全銀ネットに加盟し、他行との振込や口座振替が可能となったことで、利便性は大きく向上している。また同年には、国内のインターネット銀行として初めてVISAのプリンシパルメンバー資格を取得し、デビットカード事業にもいち早く参入した。

2010年に楽天グループの傘下に入り、楽天銀行へと商号変更して以降は、楽天市場、楽天カード、楽天証券、楽天ポイントといった楽天経済圏との連携を軸に成長を加速させている。口座数は順調に拡大し、2025年3月末時点で1683万口座と、国内ネット銀行の中で最多の口座数を誇る。2023年4月には東京証券取引所プライム市場に上場し、ネット銀行としては住信SBIネット銀行に続く上場例であり、プライム市場では初の事例となった。

事業内容は銀行法に基づく銀行業務全般であり、預金業務、貸出業務、内国・外国為替業務を中核としている。預金では普通預金や定期預金、外貨預金を提供し、低コスト体質を生かした金利設定やポイント連動型の商品設計を特徴としている。貸出分野では住宅ローン、カードローンが収益の柱となっており、特に楽天銀行スーパーローンは、楽天カードによる信用保証を活用した個人向けローンとして規模を拡大してきた。

そのほか、デビットカード、クレジットカード機能付きキャッシュカード、投資信託の販売、保険商品の媒介、金融商品仲介業務なども展開しており、ほぼすべてのサービスをオンラインで完結できる点が強みである。API連携やデータ活用にも積極的で、低コスト運営とスケーラブルなビジネスモデルを背景に、口座数の増加と収益性の両立を図っている。

総合すると、楽天銀行はネット銀行としての先駆的な歴史と、楽天経済圏という巨大な顧客基盤を武器に、預金・決済・融資・投資・保険を横断した総合金融サービスを展開するデジタルバンクである。地方銀行のような地域密着型とは異なり、全国規模で個人顧客を獲得できる点に特徴があり、今後もグループ連携を軸に成長余地を持つ金融機関と位置づけられる。

楽天銀行 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 経常収益(単位百万) 業務純益 経常利益 純利益 1株益(円) 1株配当(円)
連21.3 103,386 27,581 19,337 117.6 0
連22.3 106,026 27,909 20,039 121.8 0
連23.3 120,445 38,746 27,692 168.4 0
連24.3 137,950 48,367 34,436 198.4 0
連25.3 184,534 71,524 50,779 291.0 0
連26.3予 250,000 95,000 67,000 384.0 0
連27.3予 260,000 99,000 70,000 401.1 0

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023 594,695 -193,578
2024 1,027,880 -301,058 13,324
2025 183,758 -732,563 0

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER(倍) PBR(倍)
2023 12.9% 0.2%
2024 13.2% 0.2%
2025 16.8% 0.3% 8.9~20.0 3.46

出典元:四季報オンライン

投資判断

2024年3月期の経常収益は1379億円、経常利益483億円、純利益344億円である。2025年3月期は経常収益1845億円、経常利益715億円、純利益507億円へと大きく伸びており、2026年3月期予想では経常収益2500億円、経常利益950億円、純利益670億円と、3年間で純利益がほぼ2倍になる見通しとなっている。利益成長のスピードは銀行業の中でも非常に速く、成長性は明確である。

一株益も2024年198円、2025年291円、2026年予想384円と急拡大しており、利益成長がそのまま株主価値に直結している。一方、配当はゼロが継続しており、利益はすべて成長投資や内部留保に回されている構造である。

収益性を見ると、ROEは2023年12.9%、2024年13.2%、2025年16.8%と年々上昇しており、銀行業としては極めて高い水準にある。ROAも0.2%、0.2%、0.3%とネット銀行としては優秀な水準で、ビジネスモデルの効率性が数字に表れている。営業利益率は開示されていないものの、経常利益・純利益の伸び方から見て、収益構造は非常に強いと判断できる。

一方で市場評価はすでに高い。2025年の実績PERは安値平均8.9倍から高値平均20.0倍と振れ幅が大きく、成長期待によって評価が上下しやすい銘柄である。PBRは3.4倍と、銀行株としては例外的に高く、すでに高成長を前提とした評価が織り込まれている。

総合すると、楽天銀行は、地方銀行や金融持株会社とは性格がまったく異なり、成長株として評価されるネット銀行である。ROE・ROAの高さ、純利益の急拡大から見て、事業の質と成長力は非常に高いが、その一方でPBR3倍超という水準は、成長鈍化が見えた瞬間に株価が大きく調整するリスクも内包している。

配当を目的とする投資には向かず、評価の上下を許容しながら利益成長を取りに行く中長期の成長投資向けの銘柄である。今後も高成長が続く限り株価の上値余地はあるが、すでに割安とは言えず、投資判断としては「成長期待を信じて持つか」「業績鈍化の兆しで距離を置くか」が明確に分かれるタイプの銘柄と判断できる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは2026年3月期、2027年3月期ともに0.00%であり、少なくとも今後数年は配当を出す前提に立っていない。実際に、これまでの実績を見ても配当はゼロが続いており、利益はすべて事業成長や内部留保に回す方針が一貫している。

業績自体は非常に好調で、純利益は2024年344億円、2025年507億円、2026年予想670億円と急拡大しているが、それでも配当を行わない点から、この会社は株主還元よりも成長投資を最優先する成長企業としての位置づけが明確である。ROEは16%台、ROAも0.3%と銀行業の中では高水準であり、稼ぐ力は十分にあるが、その果実を現金配当として受け取るフェーズには入っていない。

また、PBRは3.4倍と銀行株としては極めて高く、市場もこの銘柄を高配当株や安定株ではなく、将来成長を評価する成長株として見ている。したがって、配当を目的に保有する場合、保有期間中のインカムゲインは期待できず、株価上昇が止まった場合のリターンは限定的になりやすい。

総合すると、楽天銀行は配当目的には不適であり、配当収入を重視する投資家にとっては選択肢にならない。一方で、配当を求めず、利益成長と株価の上昇だけを狙う投資スタイルであれば成立する銘柄であり、投資目的によって評価がはっきり分かれるタイプといえる。

今後の値動き予想!!(5年間)

楽天銀行の現在値6,710.0円を基準に今後5年間の値動きを考えると、同社はネット銀行として高い成長性と収益効率を持つ一方、すでに市場からは銀行株としては例外的に高い評価を受けている銘柄である。ROEは16%台、PBRは3倍超と、地方銀行や金融持株会社とは明確に異なる成長株ポジションにあり、今後の株価は業績成長がどこまで続くか、成長鈍化がいつ意識されるかに強く左右される。

良い場合は、口座数の拡大と楽天経済圏とのクロスセルが引き続き機能し、住宅ローンやカードローン残高が堅調に増加するケースである。金利環境の追い風も継続し、利ざや改善と非金利収益の拡大が同時に進むことで、純利益は市場予想を上回るペースで成長する。この場合、ROEは15%台後半から20%近辺で維持され、高成長企業としての評価が続く。PERは15〜20倍程度が許容され、PBRも3倍台を維持する可能性がある。こうした前提では、5年後の株価は9,000円〜12,000円程度まで上昇する展開が想定される。

中間の場合は、利益成長は続くものの成長率は徐々に鈍化し、市場が成長の天井を意識し始めるケースである。純利益は拡大するが、ROEの上昇は一服し、評価倍率はやや切り下がる。PERは10〜14倍程度、PBRは2.5〜3.0倍前後に収れんしやすくなる。この場合、株価は大きく上昇することも急落することもなく、5年後の水準は6,500円〜8,000円程度に落ち着くイメージとなる。

悪い場合は、金利環境の変化や競争激化により利ざや改善が止まり、貸出成長や口座増加ペースが鈍化するケースである。成長株としての評価が剥落し始めると、PBRは2倍前後、PERも8〜10倍程度まで切り下がる可能性がある。配当がないため、評価低下時に下支えとなる要素が乏しく、株価は業績以上に調整しやすい。この場合、5年後の株価は4,000円〜5,500円程度まで下落するリスクも想定される。

総合すると、楽天銀行は配当を目的とする銘柄ではなく、成長の持続性を前提に値上がり益を狙う成長株である。5年間では中間シナリオが基本となるが、成長が想定以上に続けば1万円近辺への上振れ余地がある一方、成長鈍化が明確になれば評価調整による下振れリスクも大きい。現在値6,710円はすでに高成長を織り込んだ水準であり、投資判断は業績成長をどこまで信じられるかに大きく左右される銘柄といえる。

この記事の最終更新日:2026年1月9日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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