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ジーテクト(5970)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-09)
2,012.00
前日比 +29.00(+1.46%)

ジーテクトとは

ジーテクト株式会社は、ホンダ系の自動車車体骨格プレス部品メーカーであり、車体の安全性や剛性、軽量化に直結する重要部品を手掛ける大手自動車部品メーカーである。本社は埼玉県さいたま市大宮区に所在し、2011年に菊池プレス工業と高尾金属工業が合併して誕生した。存続会社は菊池プレス工業であり、両社のプレス技術と金属加工技術を統合することで、現在の事業基盤が形成された。

事業の中核は車体骨格部品で、ダッシュボードアッパー・ロアー、フロントピラー、センターピラー、リヤパネル、リヤピラー、ラジエーターサポートなど、衝突安全性や車体剛性を左右する部位を数多く手掛けている。高張力鋼板や超ハイテン材を用いた大型・高精度プレス加工を強みとし、軽量化と安全性を両立させる技術力が評価されている。

取引先は本田技研工業を中心に、トヨタ自動車、マツダ、日産自動車、富士重工業、BMWなど多岐にわたり、特定メーカー依存に偏りすぎない顧客構成を持つ点も特徴である。特に海外展開に積極的で、北米、アジア、中国などに生産拠点を展開しており、海外売上高比率は約77%と高い水準にある。自動車メーカーのグローバル生産体制に密着したビジネスモデルを構築している。

また、車体骨格部品に加えて、A/T部品やCVT部品などの厚物精密部品、鍛造部品、各種ホルダーやセンサー関連部品なども手掛けており、プレス技術を応用した事業領域の拡張を進めている。さらに、金型や生産システムの分野では、汎用マルチ溶接機やプレス搬送装置などを内製・開発しており、金型設計から生産設備までを含めた一貫体制を構築している点も競争力の源泉となっている。

国内では、埼玉県深谷市の埼玉工場や東京都羽村市の事業所などを拠点とし、研究開発・生産・管理機能を分担している。これらの国内拠点で培われた技術やノウハウを海外拠点へ展開することで、品質の均一化とグローバル対応力を高めている。

総じてジーテクトは、ホンダ系という基盤を持ちながらも、複数メーカーとの取引と海外積極展開によって事業の安定性を高めてきた自動車骨格部品メーカーである。車体骨格というEV化後も不可欠な分野に強みを持ち、高度なプレス加工技術と一貫生産体制を武器に、グローバル自動車産業を支える存在と位置付けられる。

ジーテクト 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株当り配当(円)
連21.3 209,420 8,050 8,653 6,532 152.2 50
連22.3 236,503 10,931 12,532 8,878 206.7 56記
連23.3 314,312 12,836 14,284 10,270 238.9 58
連24.3 344,601 16,242 18,896 13,240 307.5 67
連25.3 339,233 16,380 17,529 12,440 289.4 87
連26.3予 320,000 14,200 14,900 10,000 233.6 90〜92
連27.3予 345,000 17,200 17,900 11,900 278.0 92〜96

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023.3 37,270 -16,022 -17,582
2024.3 37,461 -30,892 -16,379
2025.3 22,540 -30,045 5,774

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER PBR
2023 4.0% 6.2% 3.5%
2024 4.7% 6.9% 4.3%
2025 4.8% 6.2% 3.8% 4.8~7.1倍 0.42倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

2024年3月期は、売上高3446億円、営業利益162億円、経常利益188億円、純利益132億円と、自動車部品メーカーとしては十分に大きな利益規模を確保している。営業利益率は4.7%、ROAは4.3%、ROEは6.9%であり、収益性と資本効率は自動車業界の中では比較的良好な水準にある。高収益企業ではないものの、景気変動の影響を受けやすい業界特性を踏まえると、安定感のある数字と言える。

2025年3月期は、売上高3392億円とやや減少したが、営業利益は163億円と前期並みを維持し、経常利益175億円、純利益124億円と高水準の利益を継続している。営業利益率は4.8%とさらに改善しており、本業の採算性はむしろ向上している。一方で、ROAは3.8%、ROEは6.2%と2024年からやや低下しており、利益成長が一服し、効率面では横ばいからやや後退する局面に入っていることが読み取れる。

2026年3月期予想では、売上高3200億円、営業利益142億円、経常利益149億円、純利益100億円と、利益水準は一段低下する見通しとなっている。ここでは営業利益率、ROA、ROEは示されていないが、純利益が100億円規模を維持できる点から、本業の基礎体力が急激に崩れる想定ではない。ただし、成長局面というよりは、調整を織り込んだ慎重な計画と受け取れる。

バリュエーションを見ると、2025年実績PERは安値平均4.8倍、高値平均7.1倍と非常に低く、実績PBRは0.4倍台にとどまっている。営業利益率が改善し、ROEも6%台を維持している企業としては、市場評価はかなり厳しい水準であり、自動車業界特有の循環性や成長性の限定性が強く織り込まれている状態である。

以上を踏まえると、ジーテクトは営業利益率5%未満、ROE6%前後という数値が示すとおり、爆発的な成長や高収益を期待する銘柄ではない。しかし、毎期100億円前後の純利益を安定して稼ぐ力を持ちながら、PBR0.4倍台、PER5〜7倍台という評価は、業績水準に対してかなり低い。

結論として、ジーテクトは、高成長株として買う銘柄ではなく、業績の安定性に対して評価が過度に抑えられている是正期待型の銘柄と判断できる。業績が現状水準を維持できる限り下値リスクは限定的であり、評価修正が起きた場合の上振れ余地を持つ一方、自動車市況が悪化した場合には長期停滞も覚悟が必要な、割安・安定型の投資対象である。

配当目的とかどうなの?

ジーテクトを配当目的で見ると、かなり現実的で魅力のある銘柄だが、「安定配当株」と「高配当株」の中間に位置するタイプだと考えるのがしっくりくる。まず目を引くのは、連26.3で予想配当利回り4.47%、連27.3で4.57%という水準である。自動車部品メーカーでこれだけの利回りが確保できる銘柄は多くなく、インカム目的の投資家から見れば十分に高配当と言える水準だ。しかも、これまでの実績を見る限り、営業利益・純利益ともに100億円前後を安定して稼いでおり、配当が完全に背伸びした数字というわけではない。

配当の原資という点でも一定の安心感はある。営業キャッシュフローは大きくプラスを維持しており、配当や投資をまかなえるだけの現金創出力がある。設備投資を続けながらも、株主還元を同時に行っている点を見ると、経営としては「利益を溜め込むよりも、ある程度は株主に返す」という姿勢がはっきりしている。

一方で、完全に安心できるディフェンシブ配当株かというと、そこまでではない。ジーテクトの事業は自動車生産台数に左右されやすく、営業利益率も4%台後半、ROEも6%前後と、高収益体質ではない。自動車市況が悪化すれば、利益は比較的素直に減り、その場合には配当の維持が経営判断として重くなる可能性がある。したがって、「どんな環境でも減配しない配当株」を求める人には、やや不安が残る。

また、2026年3月期は売上・利益ともにやや減少する計画となっており、それでも4.4〜4.5%台の配当利回りを維持するということは、配当性向が高めになることを意味する。これは、業績が絶好調だから増配できるというより、株主還元を重視する意思によって支えられている配当と言える。その分、業績が大きく崩れた場合には、調整余地が残っている点は頭に入れておく必要がある。

ただし、株価評価を踏まえると、この配当はかなり意味を持ってくる。PERは5〜7倍台、PBRは0.4倍台と、すでに市場は相当慎重な見方を織り込んでいる。この評価水準で4.5%前後の配当が得られるのであれば、株価が大きく上がらなくても、配当を受け取りながら待つ投資は成立しやすい。言い換えると、値上がり益がなくても「持っている理由」が配当として明確に存在する銘柄である。

総合すると、ジーテクトは高配当ではあるが、景気循環リスクを伴う配当株であり、配当の安全性は中程度といった位置付けになる。配当だけを絶対視するのではなく、自動車市況が大きく崩れない前提で、割安な株価水準と高い利回りを同時に享受する投資スタイルに向いている。

結論として、ジーテクトは「減配リスクを極力避けたい人」には最適とは言えないが、「業績が致命的に悪化しない限り、4.5%前後の利回りを取りながら割安是正を待つ」という考え方には非常に相性の良い配当銘柄だと言える。配当を軸にしつつ、株価が見直されれば上振れも期待できる、バランス型のインカム投資向けの一社である。

今後の値動き予想!!(5年間)

ジーテクトは、ホンダ系を中核とする自動車車体骨格プレス部品メーカーであり、ピラーやサイドシル、ダッシュ周りなど、車体の安全性と剛性を左右する重要部品を主力としている。自動車の外観や内装のように流行で左右される分野ではなく、衝突安全や構造強度といった必須領域を担っているため、EV化が進んだ後も需要が消えにくい事業構造を持っている。国内だけでなく北米・アジアを中心に海外展開を積極的に進めており、売上の大半を海外が占めるグローバル型の自動車部品メーカーである。

近年の業績を見ると、売上規模は3000億円超と大きく、営業利益率は4%台と高水準ではないものの安定して推移している。ROEは6%前後、ROAは3〜4%台で、自動車部品メーカーとしては平均的からやや堅実な水準にある。一方で、爆発的な成長力や高収益体質とは言いにくく、市場からは「業績は安定しているが成長性は限定的なメーカー」という評価を受けやすい。その結果、PERは5〜7倍台、PBRは0.4倍台と、収益力に対してかなり低い評価にとどまっている。現在価格である2,012.0円から今後5年間の値動きに関して考えます。

良い場合は、世界的な自動車需要が底堅く推移し、特に北米市場での生産台数が安定するシナリオである。車体骨格部品は車種やパワートレインの違いにかかわらず必要とされるため、EV・HVシフトの中でも一定の数量が確保される。原価改善や生産効率の向上が進めば、営業利益率が4%台後半で定着し、ROEも6%台後半を維持できる可能性がある。この場合、市場はジーテクトを「成長は乏しいが、安定して稼ぐ割安株」として再評価し、PERは8〜10倍、PBRも0.7倍前後まで見直される展開が考えられる。現在株価2,012円を基準にすると、5年後の株価は2,600円〜3,100円程度まで上昇するシナリオが想定される。

中間の場合は、自動車市況が大きく改善も悪化もせず、業績が会社計画どおりに推移するケースである。営業利益率は4%台後半、ROEは6%前後で安定し、利益水準も毎期100億円規模を維持するが、成長期待は高まらない。市場評価は現状の延長線上となり、PERは5〜7倍、PBRは0.4〜0.5倍程度で推移する。高配当が下値を支える一方で、大きな上昇トレンドにはなりにくい。この場合、5年後の株価は1,900円〜2,300円程度に収まり、値上がり益よりも配当収入を重視する投資家向けの推移となる。

悪い場合は、世界的な景気後退や自動車生産の減少が長期化するシナリオである。車体骨格部品は必需品ではあるものの、生産台数が減れば数量減の影響を直接受ける。営業利益率が4%を割り込み、利益水準が縮小すると、配当余力への警戒感が強まり、市場評価はさらに引き下げられる可能性がある。この場合、PERは4〜5倍、PBRは0.3倍台まで低下し、5年後の株価は1,400円〜1,700円程度まで調整するリスクも考えられる。

総合すると、ジーテクトは急成長を狙う銘柄ではなく、自動車という景気循環産業に属しながらも、車体骨格という必須分野を担うことで一定の安定性を持つ企業である。5年間では中間シナリオが最も現実的で、高い配当を受け取りながら株価は横ばいから緩やかな推移を想定する投資スタイルに向く。一方で、市場評価が極端に低い水準にあるため、自動車市況が安定すれば上振れ余地もあり、逆に景気悪化時には大きく調整するリスクも併せ持つ、典型的な高配当・割安是正待ち型の銘柄と言える。

この記事の最終更新日:2026年1月10日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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