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ノーリツ(5943)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-09)
2,062.00
前日比 +16.00(+0.78%)

ノーリツとは

ノーリツの現在の事業は、ガス・石油給湯器を中核とする住宅設備機器メーカーとして、日本の生活インフラを支える位置づけにある。同社はガス給湯器および石油給湯器で国内シェア約4割を占める大手であり、業界では第2位のポジションにある。給湯という日常生活に不可欠な分野を主戦場としており、新築住宅だけでなく、既存住宅の更新需要やリフォーム需要に支えられた安定的な事業構造を持つ。

創業の背景には、「お風呂は人を幸せにする」という創業者の思想があり、この理念は現在も「新しい幸せを、わかすこと。」というミッションとして受け継がれている。単なる機器メーカーではなく、生活の質を高める存在であることを志向してきた点がノーリツの特徴である。

事業内容は、ガス給湯器、石油給湯器、給湯暖房機、温水暖房機器を中心に、浴室暖房乾燥機や温水式床暖房、浴槽、軟水器など多岐にわたる。近年は省エネ性能を高めたエコジョーズやエコフィールに加え、電気とガスを組み合わせたハイブリッド給湯機など、環境対応型製品の開発に注力している。給湯分野は家庭のエネルギー消費に占める割合が大きく、脱炭素社会への対応は同社にとって重要なテーマとなっている。

国内の製造・開発体制としては、兵庫県明石市を中心とした複数の工場を有し、品質と安定供給を重視した生産体制を構築している。また、部品製造や厨房機器分野ではグループ会社との分業体制を取り、効率的な事業運営を行っている。ハーマンなどのグループ企業を通じて、厨房機器分野にも一定のプレゼンスを持つ。

海外事業については、米国とオーストラリアを軸に育成段階にあり、国内市場が成熟する中で中長期的な成長源として位置づけられている。特に北米や豪州では、現地の住宅事情やエネルギー事情に合わせた製品展開を進めており、国内依存からの脱却を図っている段階にある。

OEM供給の面では、TOTOや東芝燃料電池システムなどへの供給実績を持ち、給湯分野における技術力の高さを背景に、他社製品の中核部品を担ってきた。一方で、住宅システム全体を手がける事業からは撤退し、給湯・温水分野に経営資源を集中する方針を明確にしている。

総合すると、ノーリツはガス・石油給湯器という生活必需分野で高い国内シェアを持つ安定型メーカーであり、環境対応型製品と海外事業の育成を通じて、次の成長を模索している企業である。急成長を狙う企業ではないが、更新需要と省エネニーズに支えられた堅実な事業基盤を持つ点が、同社の最大の特徴といえる。

ノーリツ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益
(円)
一株当り配当
(円)
連22.12 210,966 6,889 7,900 4,800 104.6 53
連23.12 201,891 3,840 1,245 868 18.8 53
連24.12 202,204 2,395 3,579 4,383 94.9 69
連25.12予 205,000 3,800 4,700 2,900 63.8 71
連26.12予 206,000 4,000 4,900 3,000 65.9 71〜73

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
2022.12 2,403 -7,790 -4,778
2023.12 -1,868 -5,664 -3,235
2024.12 8,618 -5,996 -2,477

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率
(%)
ROE
(%)
ROA
(%)
PER
(倍)
PBR
(倍)
2023.12 1.9 0.7 0.4
2024.12 1.1 3.3 1.9 43.8~58.4 0.73
2025.12(予) 1.9 2.3 1.3 32.3

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績水準を確認すると、2023.12期の売上高は約2,018億円、営業利益は38億円、経常利益は12億円、純利益は8億円で、利益規模は売上に対してかなり小さい。営業利益率は1.9%、ROEは0.7%、ROAは0.4%と、収益性・資本効率ともにかなり低い水準にある。

2024.12期は売上高2,022億円と横ばいだが、営業利益は23億円まで低下し、営業利益率は1.1%に悪化している。一方で純利益は43億円まで急回復しており、これは一過性要因の影響が強いと考えられる。ROEは3.3%、ROAは1.9%まで改善したものの、依然として資本効率が高いとは言えない。実績PERは高値平均58.4倍、安値平均43.8倍と、利益水準に対して株価評価はかなり割高で、実績PBRは0.7倍と「資産面では割安、利益面では割高」という歪な評価状態にある。

2025.12期予想では、売上高2,050億円、営業利益38億円、経常利益47億円、純利益29億円と、営業・経常・最終ともに回復基調が見込まれている。営業利益率は1.9%まで戻る見通しだが、ROEは2.3%、ROAは1.3%にとどまり、構造的に利益率が低い体質は大きく変わっていない。予想PERは32.3倍と2024年からは低下するものの、依然として製造業としては高い水準である。PBRは0.7倍前後と、引き続き解散価値的な割安感は残る。

以上を踏まえた投資判断としては、ノーリツは売上規模が大きく、給湯器という生活必需分野に属する安定事業を持つ一方で、営業利益率が1〜2%台にとどまり、ROE・ROAも低水準で、株主資本を効率よく増やせている企業とは言いにくい。利益の振れが大きく、実績PERが極端に高く出やすい点からも、成長株や値上がり益狙いの投資には不向きである。

一方で、PBRは0.7倍程度と低く、業績が底打ちして安定すれば「資産割安+配当」で評価される余地はある。したがって、本銘柄は業績の大幅成長を期待するよりも、利益回復を前提に配当を受け取りながら中長期で保有するインカム寄りの投資向きであり、ROE改善や利益率構造が明確に変わらない限り、高い評価倍率が正当化される局面は限定的と考えられる。

配当目的とかどうなの?

ノーリツについて配当目的で考えると、全体としては派手さはないものの、一定の安定感を重視する投資家向けの銘柄という印象になる。予想配当利回りは25.12期、26.12期ともに3.44%と、東証プライムの中では平均よりやや高めの水準にある。水準そのものは悪くなく、インカム目的で保有する意味は十分にある。特に給湯器という生活必需性の高い製品を主力としており、需要が急激に消える業種ではない点は、配当を安定して受け取りたい投資家にとって安心材料になる。

一方で、利益構造を見ると余裕が大きいとは言いにくい。営業利益率は1%台と低く、ROEも2%前後と資本効率はかなり弱い水準にとどまっている。つまり、高収益体質の中から余力で配当を出している企業ではなく、業績回復を前提に配当を維持している状態に近い。市況悪化やコスト上昇が再び強まった場合には、配当性向が一気に高まる可能性があり、その点は配当目的では注意が必要になる。

評価面では、PBRは0.7倍前後と低く、資産価値から見た下値の安心感はあるものの、PERは依然として高めで、配当利回りの割に株価が割安とは言いにくい。株価の大きな上昇を伴うような配当成長ストーリーは描きにくく、値上がり益よりも「配当を受け取り続ける」ことに主眼を置く銘柄といえる。

総合すると、ノーリツは、高配当株というよりも中配当・安定志向の銘柄であり、配当利回り3%台を維持しながら緩やかに保有する用途に向いている。配当成長や高い資本効率を求める投資家には物足りないが、生活必需分野の企業としての安定感を評価し、ポートフォリオの守りの一角として組み込むのであれば、配当目的として「無難な選択肢」といえる。

今後の値動き予想!!(5年間)

ノーリツの現在値2,062.0円を基準に、今後5年間の値動きを考えます。同社はガス・石油給湯器で国内シェア約4割を持つ大手メーカーであり、給湯・温水設備という生活インフラを支える事業構造から、需要の安定性は比較的高い企業である。新築住宅だけでなく、既設住宅の買い替え・修理・リフォーム需要が一定程度見込める点は強みといえる。一方で、営業利益率やROE・ROAは低水準にとどまっており、株式市場では「安定需要はあるが収益性・資本効率が弱い企業」という評価を受けやすい。配当利回りは3%台半ばとインカム面の魅力はあるものの、成長株としての期待は高くない。

良い場合は、国内のリフォーム需要が底堅く推移し、省エネ型・高付加価値のハイブリッド給湯機やエコ関連製品の販売比率が高まるシナリオである。さらに、北米や豪州を中心とした海外事業が徐々に収益貢献を強め、全体の利益水準を押し上げる展開が考えられる。この場合、営業利益率は2〜3%台まで改善し、ROEも3〜4%水準に上昇する。市場は「低収益だが改善途上の住宅設備株」として評価を見直し、PERは20倍前後、PBRは0.9〜1.0倍程度が許容されやすくなる。配当を維持しながら業績改善が進めば、中長期資金の流入も期待でき、5年後の株価は2,800円〜3,300円程度まで上昇する可能性がある。

中間の場合は、国内需要は横ばいで推移し、海外事業も緩やかな成長にとどまるケースである。営業利益率は1〜2%台、ROEは2〜3%程度と現状の延長線上に近い水準で推移し、収益構造に大きな変化は起きにくい。この場合、市場評価も大きく変わらず、PERは15〜20倍、PBRは0.7〜0.8倍前後で安定する。配当利回りは3%台を維持し、株価は上下に振れながらも大きなトレンドは描きにくく、5年後の水準は1,900円〜2,300円程度に落ち着くイメージとなる。値上がり益よりも、配当を受け取りながら保有する投資家向けの推移である。

悪い場合は、住宅着工やリフォーム需要が想定以上に落ち込み、原材料価格や物流コストの上昇を十分に価格転嫁できないシナリオである。営業利益率が再び1%を下回り、ROE・ROAの低さが強く意識されると、市場の評価は一段と慎重になる。PBRは0.6倍前後まで低下し、配当は維持される可能性が高いものの、株価は上値を抑えられる。この場合、5年後の株価は1,500円〜1,800円程度で低迷し、外部環境次第では1,300円台まで調整するリスクも考えられる。

総合すると、ノーリツは急成長を狙う銘柄ではなく、生活必需インフラに支えられた安定需要と配当を評価する企業である。5年間では中間シナリオが最も現実的で、配当を受け取りながら緩やかな値動きを許容できる投資スタイルに向く。一方で、省エネ製品の拡大や海外事業の育成が進めば上振れ余地もあり、逆に住宅市場の悪化時には下押しリスクも併せ持つ銘柄といえる。

この記事の最終更新日:2026年1月10日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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