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三和ホールディングスとは

三和ホールディングス株式会社は、重量シャッター・軽量シャッターの両分野で国内首位のシェアを持つ、シャッター・ドアを中心とした高機能開口部製品のグローバルメーカーである。本社は東京都新宿区西新宿に置き、持株会社体制のもと、国内外の事業会社を統括している。建築物の「開口部」に特化した事業展開を行い、「安全・安心・快適」をキーワードに、暮らしと産業インフラを支える製品を提供している。
三和グループの製品は、戸建・集合住宅から、大型商業施設、オフィスビル、学校、医療・福祉施設、工場、倉庫まで幅広い建築物で使用されており、社会生活のさまざまな場面に浸透している。防火・防災・防犯・省エネといった付加価値を備えた高機能製品を強みとし、新設需要だけでなく、更新・改修・保守といったストック型需要を安定的に取り込める事業構造を持つ。
国内事業では、重量・軽量シャッターともに圧倒的なシェアを背景に、設計・製造・施工・保守までを一貫して対応できる体制を構築している。長年にわたり蓄積された施工実績とサービス網が競争力の源泉となっており、防災意識の高まりや建築基準の高度化を追い風に、安定した需要を確保している。
海外事業では、1986年に香港で現地法人を設立して以降、同業他社に先駆けてグローバル展開を進めてきた。現在では世界28の国と地域で事業を展開し、日本・米州・欧州を主要市場として、いずれの地域でも強力なプレゼンスを確立している。特に欧米では、M&Aを積極的に活用することで事業規模を拡大しており、産業用ドアや高速シャッターなどの分野で競争力を高めている。
近年は、従来のシャッター事業に加え、非シャッター分野の強化にも注力している。ドア、間仕切り、関連する開口部ソリューションの拡充を進めることで、建築物全体の価値向上に貢献する総合開口部メーカーとしての位置づけを強めている。これにより、特定製品への依存度を下げ、事業ポートフォリオの安定化と成長性の両立を図っている。
全体として三和ホールディングスは、国内首位の市場地位とグローバル展開力を併せ持つ、高機能開口部分野のリーディングカンパニーである。成熟市場における安定収益と、海外・非シャッター分野での成長余地を併せ持つ点が特徴であり、社会インフラと暮らしの両面を支える企業グループと位置づけられる。
三和ホールディングス 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
経常利益 (百万円) |
純利益 (百万円) |
一株益 (円) |
一株配当 (円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 427,061 | 33,077 | 32,142 | 21,251 | 96.2 | 34 |
| 連22.3 | 468,956 | 35,487 | 34,122 | 22,842 | 103.4 | 36 |
| 連23.3 | 588,159 | 56,307 | 52,780 | 33,084 | 149.7 | 58 |
| 連24.3 | 611,107 | 65,360 | 64,903 | 43,228 | 196.0 | 78 |
| 連25.3 | 662,380 | 80,515 | 84,015 | 57,512 | 264.6 | 106 |
| 連26.3予 | 654,000 | 81,000 | 82,700 | 58,000 | 273.7 | 124 |
| 連27.3予 | 670,000 | 84,000 | 85,700 | 60,000 | 283.2 | 124〜128 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業キャッシュフロー (百万円) |
投資キャッシュフロー (百万円) |
財務キャッシュフロー (百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023.3 | 34,425 | -15,941 | -9,887 |
| 2024.3 | 72,427 | -24,819 | -26,244 |
| 2025.3 | 76,942 | -30,174 | -42,890 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 決算期 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER | PBR |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023.3 | 9.5% | 13.7% | 7.4% | – | – |
| 2024.3 | 10.6% | 15.2% | 8.7% | – | – |
| 2025.3 | 12.1% | 17.8% | 10.7% | 7.8〜14.4倍 | 2.82倍 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
三和ホールディングスの直近業績を見ると、2024.3時点で売上高は6111億、営業利益653億、経常利益649億、純利益432億であり、2025.3では売上高6623億、営業利益805億、経常利益840億、純利益575億と、売上・利益ともに大きく伸びている。2026.3予想では売上高6540億、営業利益810億、経常利益827億、純利益580億と、売上は横ばいながら利益水準は高止まりする計画となっており、成長局面から安定局面への移行を示している。
収益性を見ると、営業利益率は2023年の9.5%から2024年10.6%、2025年には12.1%まで上昇しており、明確な改善トレンドにある。2桁を超える営業利益率は製造業として非常に高水準であり、価格競争力と付加価値の高さが数値に表れている。
資本効率の面では、ROEが13.7%から15.2%、17.8%へと大きく改善しており、ROAも7.4%から8.7%、10.7%と2桁水準に到達している。これは利益成長が資本効率の改善を伴って進んでいることを示しており、事業の質が年々高まっている状態といえる。
一方、バリュエーションを見ると、2025年の実績PERは安値平均7.8倍、高値平均14.4倍とレンジが広いものの、収益性の高さを踏まえると極端な割安感はない。実績PBRは2.8倍と明確に1倍を上回っており、資産価値よりも収益力を重視する成長・高品質株として評価されていることが分かる。
以上を総合すると、三和ホールディングスは営業利益率12.1%、ROE17.8%、ROA10.7%という非常に高い収益性と資本効率を実現しており、数値面では完成度の高い企業である。一方で、PBRはすでに高く、市場はこの高収益体質を相応に織り込んでいる。
数値だけで判断する限り、同社は「割安株」ではなく、「高収益・高効率を評価された優良株」に分類される。今後も現在の利益水準を維持できるのであれば評価は妥当だが、利益成長が鈍化した場合には株価の調整余地も生じやすい。結論としては、安さを狙う投資よりも、質の高い収益力の持続性に賭ける投資に向いた銘柄という判断になる。
配当目的とかどうなの?
三和ホールディングスの予想配当利回りは、2026.3・2027.3ともに2.98%と、東証全体の平均と比べるとやや低めの水準にある。高配当株と呼べる水準ではなく、配当利回りそのものを主目的に投資する場合の魅力は限定的である。
一方で、配当の裏付けとなる利益水準を見ると、2024.3で純利益432億、2025.3で575億、2026.3予想でも580億と、利益は大きく伸び、かつ高水準を維持している。営業利益率も12.1%まで上昇しており、本業の収益力は非常に強い。配当が無理をして支払われている状況ではなく、配当余力は十分にあると判断できる。
資本効率の面でも、ROE17.8%、ROA10.7%と高水準であり、企業としては利益成長や内部留保を優先しやすい局面にある。このため、現時点では配当利回りを高めるよりも、成長投資や事業拡大に資金を振り向ける姿勢が数値から読み取れる。
以上を踏まえると、三和ホールディングスは「高配当を安定的に受け取りたい投資家」向けの銘柄ではない。一方で、利益成長に裏打ちされた安定配当を維持しながら、将来的な増配余地を残している点は評価できる。結論として、配当目的としては「可もなく不可もなし」。高い利回りを狙う投資には向かないが、成長とともに配当も緩やかに増えていくことを期待する中長期投資には適した銘柄という位置づけになる。
今後の値動き予想!!(5年間)
三和ホールディングス株式会社の現在値4,150.0円を基準に、今後5年間の値動きを考えます。同社は重量シャッター・軽量シャッターの両分野で国内首位のシェアを持ち、産業用・商業用・住宅用の高機能開口部製品をグローバルに展開する企業である。建築物の安全性・防災性・利便性に直結する製品を扱っており、景気の影響は受けるものの、更新・保守需要を含めた安定した需要基盤を持つ点が特徴である。直近では営業利益率が12%台まで上昇し、ROE・ROAも大きく改善しており、収益性・資本効率ともに製造業として非常に高い水準にある。一方で、PBRは2倍を超えており、市場ではすでに「高収益・高品質企業」として一定程度評価されている。
良い場合は、欧米を中心とした海外事業が引き続き拡大し、M&Aで取り込んだ事業や非シャッター分野が収益成長を牽引するシナリオである。営業利益率が10%台後半を維持し、ROEも15%超の水準が定着すれば、市場は同社を「成熟市場における高収益グローバル企業」としてさらに評価を引き上げる可能性がある。この場合、PERは15倍前後が許容され、PBRも3倍近辺まで評価される余地がある。配当は利回りこそ高くないものの、安定的な増配が続けば、成長と安定を両立した銘柄として長期資金が流入し、5年後の株価は5,200円〜6,200円程度まで上昇する展開が想定される。
中間の場合は、業績が現在の高水準を維持しつつも、成長スピードは緩やかに鈍化するケースである。営業利益率は12%前後、ROEは15%前後で安定し、収益性は高いものの、さらなる評価拡大には至らない。市場評価は現状の延長線上となり、PERは10〜13倍、PBRは2.3〜2.7倍程度で推移する。この場合、株価は大きな上昇トレンドを描きにくく、上下を繰り返しながらも、5年後の水準は4,000円〜4,800円程度に落ち着くイメージとなる。値上がり益よりも、事業の安定性と緩やかな成長を評価する投資家向けの推移である。
悪い場合は、世界的な建設投資の減速やコスト上昇の影響で利益率が低下し、現在の高収益体質が揺らぐシナリオである。営業利益率が10%を下回り、ROEも13%前後まで低下すると、市場は「ピークアウト」を意識し始める。評価は慎重になり、PERは8〜9倍、PBRは2倍前後まで低下する可能性がある。配当は維持される公算が大きいものの、株価の上値は重く、5年後には3,300円〜3,800円程度で低迷し、環境次第では3,000円前後まで調整するリスクも考えられる。
総合すると、三和ホールディングスは急激な成長を狙う銘柄ではないが、非常に高い収益性とグローバル展開力を背景に、安定した成長と株主還元が期待できる企業である。5年間では中間シナリオが最も現実的で、配当を受け取りながら質の高い企業を保有したい投資スタイルに向く。一方で、収益性がさらに評価されれば上振れ余地もあり、外部環境悪化時には調整局面を迎える可能性も併せ持つ銘柄といえる。
この記事の最終更新日:2026年1月10日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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