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タクマ(6013)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-09)
2,482.00
前日比 -12.00(-0.48%)

タクマとは

株式会社タクマは、ボイラー技術を基盤として、ごみ焼却炉、水処理装置、各種エネルギープラントへと事業領域を広げてきた、環境・エネルギー分野に強みを持つプラントエンジニアリング企業である。兵庫県尼崎市に本社を置き、東京・大阪・北海道などに主要拠点を構え、自治体や民間企業向けに社会インフラを支える事業を展開している。

同社の事業の中核は、環境・エネルギー事業であり、ごみ処理施設、水処理プラント、バイオマス発電プラントなどのEPC(設計・調達・建設)を手がけている。これらのプラントは、計画から完成まで2年から5年程度を要する大型案件が中心で、納入後は20年から30年にわたって安定稼働することが前提となる社会インフラである。タクマは、長期安定運転を実現するための設計力と運転ノウハウに強みを持ち、自治体向けごみ焼却施設や廃棄物発電分野で豊富な実績を積み上げてきた。

特にごみ焼却発電分野では、燃焼制御技術や排ガス処理技術など、独自の環境対応技術を保有している。廃棄物は熱量が一定でないという難しさがあるが、排ガス中の成分をリアルタイムで解析し、燃焼状態を先読み制御することで、蒸気発生量と発電量を安定させる先行型燃焼制御技術を開発している。これにより、高効率かつ安定した発電を可能にし、環境負荷の低減とエネルギー回収の両立を実現している。

水処理分野では、下水処理施設や下水汚泥処理設備を手がけ、汚泥焼却と廃熱回収を組み合わせた発電技術にも注力している。補助燃料をほとんど必要とせず、消費電力を抑えた汚泥焼却発電技術は、国の実証事業でも採用されており、循環型社会の実現に貢献する技術として位置づけられている。

バイオマス発電プラントもタクマの強みの一つである。木質バイオマスや鶏糞など、燃料特性が異なるバイオマスに対応するため、ストーカ式や流動層式など複数の燃焼方式を保有し、対象燃料に応じた最適な燃焼システムを提供している。バイオマス発電は再生可能エネルギーとして注目されており、同社の技術力は脱炭素社会に向けた成長分野と直結している。

また、プラントを納入して終わりではなく、その後の運転管理、メンテナンス、性能改善工事などのアフターサービスにも力を入れている。O&M契約や長期包括運営、さらには発電した電力を買い取り供給する電力小売事業など、納入後に継続的な収益が発生するビジネスモデルを構築しており、業績の安定性を高めている点が大きな特徴である。

加えて、民生熱エネルギー事業として、商業施設、工場、福祉施設向けに蒸気や温水を供給する熱源装置の製造・販売・保守も行っており、ボイラー技術を活かした幅広い用途に対応している。海外では、東南アジアを中心にごみ焼却やエネルギープラントの展開を進めており、国内で培った環境技術を海外の都市インフラ整備需要へと展開している。規模はまだ国内中心だが、中長期的には海外比率の拡大も成長テーマとなっている。

総じてタクマは、ボイラー技術を起点に、ごみ処理、水処理、バイオマス発電といった環境・エネルギー分野へ事業を広げ、EPCとアフターサービスを組み合わせた長期安定型のビジネスモデルを持つ企業である。環境規制の強化や脱炭素、循環型社会の進展といった長期トレンドと親和性が高く、社会インフラを支える堅実な企業といえる。

タクマ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益
(円)
一株配当
(円)
21.3 146,726 10,473 11,028 7,529 92.7 36
22.3 134,092 9,928 10,647 7,434 91.5 36
23.3 142,651 13,813 14,684 9,621 120.2 43
24.3 149,166 10,229 11,166 8,754 109.4 48
25.3 151,161 13,532 14,095 10,391 132.2 67
26.3予 165,000 14,500 15,000 11,700 170.2 79
27.3予 174,000 15,700 16,200 12,600 183.3 86

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
23.3 32,191 -5,604 -4,280
24.3 -12,222 -8,438 -3,379
25.3 -4,066 1,257 938

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROA ROE PER PBR
23.3 9.6% 5.3% 9.5%
24.3 6.8% 4.5% 7.9%
25.3 8.9% 5.4% 9.5% 10.9〜15.4倍 1.71倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績規模を見ると、24.3期の売上高は約1,491億円、営業利益は約102億円、経常利益は約111億円、純利益は約87億円である。25.3期は売上高約1,511億円、営業利益約135億円、経常利益約140億円、純利益約103億円と、売上は小幅な増加にとどまる一方で利益は大きく伸びている。26.3期予想では売上高約1,650億円、営業利益約145億円、経常利益約150億円、純利益約117億円とされており、増収増益基調が続く前提になっている。売上成長は緩やかだが、利益額は着実に積み上がっている点が特徴である。

収益性を見ると、営業利益率は23.3期9.6%、24.3期6.8%と一度落ち込んだ後、25.3期は8.9%まで回復している。10%には届かないものの、環境・エネルギープラントという大型案件中心の事業特性を考えると、安定した水準といえる。利益率の推移からは、案件構成や工事進捗の影響を受けやすいものの、極端に悪化する事業ではないことが読み取れる。

資本効率では、ROEが23.3期9.5%、24.3期7.9%、25.3期9.5%と、一時低下後に元の水準へ戻っている。ROAも23.3期5.3%、24.3期4.5%から25.3期5.4%へ回復しており、資産効率・株主資本効率ともに安定域にある。高効率企業とは言えないが、インフラ型ビジネスとしては無理のない水準で推移している。

市場評価を見ると、25.3期の実績PERは10.9倍から15.4倍のレンジ、PBRは1.7倍である。ROEが9%台であることを踏まえると、PBR1.7倍はやや高めに見えるが、公共性の高い事業と安定した受注残、保守・運営収益を考慮すれば、一定のプレミアムが許容されていると解釈できる。PERも成長性を強く織り込んだ水準ではなく、業績安定を前提とした妥当な評価帯にある。

これらを総合すると、タクマは売上の急成長を狙う企業ではなく、受注と工事進捗に応じて利益を積み上げていく堅実型の企業である。営業利益率、ROE、ROAはいずれも突出して高くはないが、安定しており、26.3期予想でも利益拡大が続く点は評価できる。一方で、評価指標を見る限り、明確な割安水準とは言い切れず、すでに「安定企業としての妥当評価」に近い位置にある。

配当目的とかどうなの?

配当目的で見ると、タクマは「配当を主目的に検討できる水準」に入ってきている銘柄といえる。提示された予想配当利回りは、26.3期で3.18%、27.3期で3.46%と、いずれも市場平均を明確に上回っている。高配当株と呼べるほど突出してはいないが、インフラ関連・プラントエンジニアリング企業としては十分に魅力的な水準である。

業績面を見ると、売上は急成長ではないものの、営業利益・純利益は24.3期から25.3期にかけて大きく改善し、26.3期予想でも増益が続く前提になっている。営業利益率も一度低下した後に回復基調にあり、ROE・ROAも25.3期では持ち直している。利益の裏付けがある中での増配であり、無理に配当を出している印象はない。

事業内容を踏まえると、ごみ焼却炉や水処理プラントなど公共性の高い案件が多く、受注から運転・保守まで長期にわたる収益構造を持っている。このため、景気変動の影響を受けにくく、配当の安定性は比較的高いと考えられる。高成長企業のように配当が大きく振れるタイプではなく、業績に応じてじわじわと配当を積み上げていく性格が強い。

一方で注意点として、PERやPBRを見る限り、株価が大きく割安という水準ではない。そのため、配当利回りの高さだけを理由に短期で飛びつくというよりは、長期保有を前提に、業績と配当の安定性を評価する姿勢が合う。

総合すると、タクマは今すぐ高配当を最大化したい人向けというより、3%台の利回りを確保しつつ、業績安定と緩やかな増配を期待したい人向けの配当銘柄という位置づけになる。配当目的としては十分に検討対象に入るが、主力の高配当枠というより、安定配当のインフラ系銘柄としてポートフォリオに組み込むタイプの銘柄といえる。

今後の値動き予想!!(5年間)

タクマはボイラー技術を基盤に、ごみ焼却炉や水処理設備、バイオマス発電プラントといった環境・エネルギー分野の社会インフラを主戦場とする企業である。売上は年1,500億円規模で急成長型ではないものの、公共性の高い案件と長期の運転・保守契約を組み合わせた事業構造により、業績の振れは比較的小さい。営業利益率は7〜9%程度、ROEは9%前後と突出した高収益ではないが、安定した利益水準を維持している。現在値は2,482.0円であり、この水準を起点に今後5年間の値動きを考える。

良い場合は、国内のごみ焼却施設更新需要やバイオマス発電案件が堅調に推移し、受注残が安定的に積み上がるシナリオである。工事採算の改善により営業利益率は9%台後半まで回復し、ROEも10%前後で安定する。市場からは「安定配当+インフラ成長銘柄」として評価され、PERは14〜16倍程度で落ち着く。この場合、配当利回り3%台と増配期待が支えとなり、5年後の株価は3,200円〜3,800円程度が視野に入る。

中間の場合は、業績が会社計画どおりに推移し、売上・利益ともに緩やかな増加にとどまるケースである。営業利益率は8%台、ROEは9%前後で横ばいとなり、市場評価も大きく変わらない。PERは12〜14倍程度、PBRは1.3〜1.6倍あたりで推移し、配当は安定的に増えるが株価の上昇余地は限定的になる。この場合、5年後の株価は2,600円〜3,100円程度となり、現在値近辺から緩やかな右肩上がりを想定する展開になる。

悪い場合は、景気後退や自治体投資の遅れにより、受注が一時的に細り、工事採算も悪化するシナリオである。営業利益率は7%を割り込み、ROEも8%前後まで低下する。成長期待が後退すると評価は切り下がり、PERは10〜11倍程度まで低下する可能性がある。この場合でも事業の性質上、急激な業績悪化は起きにくいが、5年後の株価は1,900円〜2,400円程度まで調整するリスクが考えられる。

総合すると、タクマは急成長を狙う銘柄ではなく、社会インフラを支える安定性と3%台の配当利回りを軸に、緩やかな株価上昇を期待するタイプの銘柄である。5年間では中間シナリオが最も現実的で、配当を受け取りながら大きな上下動の少ない値動きを想定する投資スタイルに向く。一方で、受注環境や採算が改善すれば上振れ余地もあり、逆に公共投資が停滞すれば評価調整を受ける可能性も併せ持つ、安定志向のインフラ関連株といえる。

この記事の最終更新日:2026年1月11日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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