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FUJI(6134)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-15)
3,911.00
前日比 +11.00(+0.28%)

FUJIとは

FUJIは、愛知県知立市に本社を置く大手産業機械メーカーであり、電子部品実装機を中核とする世界有数の装置メーカーである。1959年に工作機械メーカーとして設立され、当初は自動車部品加工向けの旋盤や専用機を主力として事業を展開してきたが、1970年代後半から電子部品組立機の開発に本格参入し、現在の事業構造へと大きく転換した。

同社の最大の強みは、スマートフォンや車載機器、産業機器向けに使われる電子部品実装機、いわゆるチップマウンターの分野で世界トップクラスのシェアを持つ点にある。業界シェアは約30%とされ、特に高速実装機に強みを持つ。高速性と高精度、そして多品種少量生産にも対応できる柔軟性を兼ね備えており、量産用途から高付加価値製品まで幅広いニーズを取り込んでいる。

製品は単なる実装ロボットにとどまらず、印刷機、検査装置、部品供給装置、ソフトウェアを含めた実装ライン全体を一括で提案できる点が大きな特徴である。これにより、顧客は生産効率の向上、省人化、品質の安定化を同時に実現でき、FUJIは設備投資案件において高い競争力を持つ。装置導入後の保守、メンテナンス、部品供給といったアフターサービスも安定した収益源となっている。

事業領域は電子部品実装機に加え、工作機械、半導体製造装置関連、大気圧プラズマユニット、産業用・サービスロボットなど多岐にわたる。工作機械分野では、旋盤や専用加工機を中心に、自動車部品加工で培った技術を活かした製品を展開している。また、大気圧プラズマ装置は表面改質や接着性向上などに用いられ、電子・自動車分野での応用が進んでいる。さらに、廃棄物選別ロボットや移乗サポートロボットといった分野にも進出しており、産業用途にとどまらない技術展開を進めている。

売上構成を見ると、輸出比率が非常に高く、アジア、中国、欧米を中心にグローバル展開している。特に中国市場の存在感が大きく、世界的な電子機器生産の動向や設備投資サイクルの影響を強く受ける企業である。一方で、国内需要に過度に依存しない事業構造を築いており、地域分散という点ではリスク耐性を持つ。

国内では本社のある知立市を中心に、豊田工場、岡崎工場などを構え、研究開発から生産までを一貫して行っている。岡崎工場は先端的な生産拠点として位置付けられており、技術開発力の源泉となっている。また、2016年には地域貢献の一環として複合施設「THANK」を開設し、教育や飲食を通じた地域密着型の取り組みも行っている点は、製造業としては珍しい特徴である。

総合すると、FUJIは電子部品実装機という明確な世界トップクラスの強みを軸に、工作機械や周辺装置、ロボット分野へと事業を広げてきた高付加価値型の産業機械メーカーである。電子機器・半導体分野の設備投資サイクルに業績は左右されやすいものの、高速実装技術という競争力の高いコア技術を持ち、スマートフォン、車載電子部品、工場自動化といった構造的な成長分野に深く関わっている点から、中長期的な需要基盤は堅固な企業と言える。

FUJI 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益 EPS(円) 一株配当 DPS(円)
連21.3 136,161 21,904 23,224 17,167 184.3 50
連22.3 148,128 28,472 29,943 21,188 219.7 70
連23.3 153,326 27,108 29,016 20,454 212.1 80
連24.3 127,059 13,421 15,010 10,438 110.6 80
連25.3 127,387 13,781 15,328 10,906 119.6 80
連26.3予 165,000 22,000 22,800 17,600 200.2 80
連27.3予 170,000 27,000 27,800 19,700 224.1 80〜90

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
連23.3 12,994 -5,779 -7,951
連24.3 30,187 -12,366 -17,148
連25.3 23,413 -11,418 -16,195

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
連23.3 17.6 9.0 8.0
連24.3 10.5 4.5 4.1
連25.3 10.8 4.9 4.4 19.9(高)
14.8(安)
1.52

出典元:四季報オンライン

投資判断

直近の業績を見ると、売上高は連24.3で1,270億、連25.3で1,273億と横ばい圏で推移した後、連26.3予では1,650億へと大きな回復が見込まれている。電子部品実装機を主力とする設備投資関連銘柄らしく、需要の波はあるものの、回復局面に入ると売上の伸びが大きくなる特性がはっきり表れている。

利益面では、営業利益が連24.3で134億、連25.3で137億と低水準で推移した後、連26.3予では220億と急回復する見通しである。経常利益も150億→153億→228億、純利益も104億→109億→176億と、26.3期は明確な増益局面に入る予想となっている。業績の振れ幅は大きいが、好況期に入ると利益が一気に戻る構造が確認できる。

収益性を見ると、営業利益率は2023年17.6%と非常に高水準だったが、2024年に10.5%、2025年に10.8%と低下し、その後は底打ち感が出ている。依然として10%超を維持しており、工作機械・産業機械セクターの中では高い水準にある。ROEは9.0%→4.5%→4.9%、ROAは8.0%→4.1%→4.4%と、利益低迷期の影響で資本効率は低下したが、悪化は一巡している印象である。

バリュエーション面では、2025年の実績PERは高値平均19.9倍、安値平均14.8倍と、循環株としてはやや高めのレンジで推移している。一方、PBRは1.5倍と、資本効率の割に評価はすでに一定程度織り込まれている。ROEが5%前後にとどまる中でPBR1.5倍という水準は、今後の業績回復を前提とした評価と言える。

以上を総合すると、FUJIは足元では売上・利益ともに回復局面に入りつつあり、26.3期は明確な業績改善が期待できる銘柄である。ただし、ROE・ROAはまだ低水準で、PER・PBRも決して割安とは言えない。すでに回復シナリオをある程度織り込んだ株価水準にあると考えられ、急激な再評価を狙う局面ではない。

投資判断としては、設備投資回復による利益の戻りを前提に中期で評価する循環株という位置付けになる。業績回復が計画どおり進めば株価の下支え要因となるが、景気後退局面では利益と評価の両面で調整を受けやすく、高値追いには慎重さが求められる銘柄である。

配当目的とかどうなの?

結論から言うと、配当目的としては「弱め。主目的にはしにくい」という評価になる。与えられている数値だけで判断すると、連26.3・連27.3ともに予想配当利回りは2.08%と、市場平均や高配当株と比べると明確に低い水準である。インカム狙いで長期保有するには、利回り面での魅力は乏しい。

業績との関係を見ると、連25.3期のEPSは119円、連26.3期予では200円と大きく改善する見通しであるにもかかわらず、配当は80円水準にとどまっている。配当性向は4割弱から3割台前半に低下する計算となり、利益成長を積極的に配当に還元する姿勢は強くない。あくまで業績変動に備えた保守的な配当方針と読み取れる。

キャッシュフロー面では営業CFは十分に確保されており、配当原資に不安があるわけではない。ただし、投資CF・財務CFはいずれも大きなマイナスが続いており、設備投資や株主還元以外の資金使途も重視していることが分かる。この点からも、配当を最優先する企業ではない。

総合すると、FUJIは「配当を取りに行く銘柄」ではなく、「業績回復局面での値上がりを狙う循環株」が本質である。2%前後の配当はあくまでおまけ程度であり、安定したインカムを目的とした投資には向かない。一方で、業績好転期に株価上昇と配当を同時に享受するという位置付けであれば、配当を含めたトータルリターン狙いの投資としては成立する銘柄と言える。

今後の値動き予想!!(5年間)

FUJIは、電子部品実装機を主力とする世界トップクラスの装置メーカーであり、業績・株価ともに電子機器・半導体分野の設備投資サイクルに強く左右される典型的な循環株である。現在の株価は3,845円であり、この水準を起点に今後5年間の値動きを考える。

足元の業績を見ると、24.3期から25.3期にかけては売上・利益ともに低迷期にあり、営業利益率やROE、ROAも大きく低下した。ただし26.3期予では売上が1,650億円、営業利益が220億円まで回復する見通しとなっており、設備投資回復局面に入った場合の業績の戻りの強さは過去実績からも明確である。一方で、ROEは依然として5%前後にとどまり、PBRはすでに1.5倍と、資本効率の割に評価は先行している点が特徴となっている。

良い場合は、世界的な電子機器需要が安定的に拡大し、スマートフォン、車載電子部品、産業機器向けの実装機需要が高水準で継続するシナリオである。FUJIは高速実装機に強みを持つため、量産用途での受注が積み上がり、売上・利益ともに高水準を維持できる。営業利益率は10%台前半から中盤で安定し、ROEも一桁後半まで改善する。市場は業績の持続性を評価し、循環株としてはやや高めのPER15〜18倍を許容する。この場合、5年後の株価は5,000円〜6,500円程度が視野に入り、現在値からは中長期で大きな上昇余地が生まれる。

中間の場合は、設備投資需要が好不況を繰り返しながらも大崩れせず、平均的な水準に落ち着くケースである。売上は1,400〜1,600億円規模、営業利益率は10%前後で推移し、ROEは5%前後にとどまる。市場評価は循環株として抑制され、PERは12〜15倍、PBRは1.3〜1.6倍付近で安定する。この場合、5年後の株価は3,800円〜4,800円程度となり、配当を受け取りながらのレンジ相場が想定される。値上がり益よりも、業績サイクルに応じた売買が重要になる局面である。

悪い場合は、世界景気の後退や中国・電子機器市場の減速により、設備投資が大きく冷え込むシナリオである。受注減少により売上・利益が再び縮小し、営業利益率は一桁台まで低下、ROE・ROAも悪化する。市場は業績ピークアウトを強く意識し、評価は低PER水準に押し戻される。PERは8〜10倍、PBRも1倍前後まで低下し、この場合、5年後の株価は2,200円〜3,000円程度まで調整するリスクがある。

総合すると、FUJIは高配当や安定成長を期待する銘柄ではなく、設備投資回復局面で利益と株価が大きく跳ねる循環株である。すでにPBR1.5倍まで評価されている点を考えると、業績回復が想定どおり進まなければ上値は重くなりやすい。一方で、好況期に入れば利益の戻りは大きく、株価の振れ幅も大きい。5年間では中間シナリオが最も現実的だが、景気と設備投資環境次第で大きく上にも下にも振れる、メリハリの非常に強い銘柄だと言える。

この記事の最終更新日:2026年1月13日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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