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DMG森精機(6141)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-15)
2,858.00
前日比 +38.00(+1.35%)

DMG森精機とは

DMG森精機は、TOBを通じて独DMG(旧ギルデマイスター)と経営一体化したことで、名実ともに世界最大手クラスの工作機械メーカーとなった企業である。東京都江東区潮見の東京グローバルヘッドクォータと、奈良県奈良市の奈良商品開発センタを本社とする二本社制を採用し、日本と欧州の技術・開発力を統合したグローバル経営体制を構築している。

同社の最大の特徴は、5軸加工機、複合加工機を中核とした先端機種への強い集中である。従来の単機能工作機械ではなく、工程集約・高精度・高自動化を実現する機種群に強みを持ち、多品種少量から高付加価値部品加工まで対応できる点が競争力の源泉となっている。特に5軸加工機では、ワンクランプで多面加工を完結できることから、段取り削減、品質安定、省人化を同時に実現でき、航空宇宙、医療、金型、エネルギー分野などで高い評価を受けている。

複合加工機分野では、旋盤とマシニングセンタの機能を融合させた製品群を展開し、従来複数台の設備が必要だった工程を1台に集約できる点が強みである。これにより、生産リードタイム短縮、設置面積削減、人手不足対応といった顧客課題を直接解決する提案が可能となっている。工作機械単体の販売にとどまらず、顧客の生産方式そのものを変革する存在として位置付けられている。

また、近年は自動化システムへの注力が際立っている。パレット搬送、ワークハンドリング、ロボット、自律搬送ロボット(AMR)を組み合わせた自動化ラインを、工作機械と一体で提案できる点は、世界最大手格ならではの強みである。単なる装置メーカーではなく、工場全体を設計・最適化するエンジニアリング企業としての性格を強めている。

ソフトウェア面では、CELOS Xを中心としたユーザーインターフェース、機械制御ソフト、ネットワーク監視、データ活用サービスを展開し、DXを軸とした付加価値創出を進めている。これにより、機械販売後もアプリケーション、保守、アップデートといったストック型収益を確保できるビジネスモデルを構築している点は、従来型の工作機械メーカーとの差別化要因となっている。

さらに、アディティブマニュファクチャリング機やレーザ加工機、超音波加工機、研削盤、横中ぐり盤まで含めた世界最大級の製品ラインアップを有しており、顧客の加工ニーズをグループ内でほぼ完結できる体制を持つ。基幹部品の内製比率が高い点も特徴で、品質・納期・技術流出リスクの管理において優位性がある。

サステナビリティ分野では、GX・DXを統合したMX(マシニング・トランスフォーメーション)を掲げ、環境対応型の生産モデルを推進している。伊賀事業所での大規模自家消費型太陽光発電の導入は象徴的で、環境規制が強まる中でも競争力を維持する体制を整えている。

総合すると、DMG森精機は単なる工作機械メーカーではなく、先端加工技術、自動化、デジタル、環境対応を統合した製造ソリューション企業へと進化している。設備投資循環の影響は受けるものの、5軸・複合加工機と自動化という成長分野に強く、世界最大手格として中長期的に産業構造の高度化を取り込めるポジションにある企業と言える。

DMG森精機 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益 EPS(円) 一株配当 DPS(円)
◇22.12 474,771 41,213 36,528 25,406 188.6 70
◇23.12 539,450 54,150 47,927 33,944 256.7 90
◇24.12 540,945 43,726 37,138 7,700 43.6 100
◇25.12予 505,000 18,000 28,000 22,000 158.0 105
◇26.12予 520,000 26,000 19,000 13,000 93.3 105〜110

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2022.12 69,749 -44,874 -38,978
2023.12 51,608 -36,730 -16,371
2024.12 44,579 -38,195 -5,664

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 10.0 12.6 4.4
2024 8.0 2.4 0.9 44.1(高)
23.0(安)
1.22
2025 3.5 6.9 2.7 18.24(予)

出典元:四季報オンライン

投資判断

直近の利益推移を見ると、◇23.12は営業利益541億、経常利益479億、純利益339億と非常に高水準であった。一方、◇24.12では営業利益437億、経常利益371億と減益となり、純利益は77億まで大きく落ち込んでいる。◇25.12予では営業利益180億、経常利益280億、純利益220億と回復見通しだが、23.12のピーク水準には遠く、◇26.12予でも営業利益260億、純利益130億と利益の振れが大きい。

収益性を見ると、営業利益率は2023年10.0%から2024年8.0%、2025年3.5%へと急低下しており、収益力が明確に悪化している。ROEも12.6%→2.4%→6.9%、ROAも4.4%→0.9%→2.7%と、資本効率は不安定で、23.12の好調期と比べると大きく見劣りする。

バリュエーション面では、2024年実績PERは高値平均44.1倍、安値平均23.0倍と極めて高水準であり、利益急減に対して評価が先行していたことが分かる。PBRは1.2倍と、資産面での割高感は強くないものの、収益力とのバランスでは高評価であった。2025年予想PERは18.2倍まで低下する見通しで、評価面の過熱は一旦解消されつつあるが、依然として循環株としては低PERとは言えない。

以上を総合すると、DMG森精機は世界最大手級の工作機械メーカーである一方、業績の振れ幅が非常に大きく、収益性と資本効率が安定していない点が最大の課題である。営業利益率・ROE・ROAはいずれも下降局面を経ており、現状は回復途上にあるものの、ピーク時の収益力を前提にした評価は正当化しにくい。

投資判断としては、成長株や安定収益株として積極的に買う局面ではなく、設備投資サイクルに左右される典型的な循環株という位置付けになる。業績回復が数値として明確になるまでは慎重姿勢が妥当であり、評価面も含めて中立から様子見の判断が適切である。

配当目的とかどうなの?

結論から言うと、配当目的としては「条件付きで向いているが、安定重視なら注意が必要」という評価になる。予想配当利回りは◇25.12、◇26.12ともに3.72%と、市場平均を上回る水準であり、表面利回りだけを見ると配当目的として十分な魅力がある。高配当株の一歩手前に位置する水準で、インカム収入を意識した投資対象にはなり得る。

一方、業績との関係を見ると注意点も多い。◇24.12では純利益が77億と大きく落ち込み、利益変動が非常に大きい企業であることが確認できる。◇25.12予では純利益220億、◇26.12予では130億と回復・減少を繰り返す見通しで、利益の安定性は高いとは言えない。その中で配当は100円から105円、さらに105〜110円と引き上げ基調にあり、配当は業績よりも政策的に維持されている側面が強い。

配当利回りが3.72%に達している背景には、利益水準に対してやや高めの配当設定がある。これは株主還元姿勢の強さを示す一方で、設備投資サイクルの悪化や想定以上の業績悪化が起きた場合には、減配リスクがゼロではないことも意味する。特に営業利益率やROEが低下している局面では、配当の持続性は業績回復に依存する。

総合すると、DMG森精機は高い配当利回りを短中期で享受したい投資家には向くが、長期で安定配当を重視する投資家にはやや不向きである。配当を主目的にする場合でも、業績回復が継続しているか、設備投資環境が悪化していないかを確認しながらの保有が前提となる。安定インカムよりも「景気循環に乗った配当取り」に近い性格の銘柄と言える。

今後の値動き予想!!(5年間)

DMG森精機は、5軸加工機・複合加工機・自動化システムを強みとする世界最大手クラスの工作機械メーカーであり、業績と株価は設備投資サイクルの影響を強く受ける循環株である。現在値2,820円を起点に、今後5年間の値動きを以下のように考える。

良い場合は、世界的な設備投資需要が回復・持続し、航空宇宙、半導体、医療、EV関連向けの高付加価値設備需要が拡大するシナリオである。5軸加工機・複合加工機による工程集約と、自動化・ソフトウェアを含めたトータルソリューションが評価され、営業利益率が7〜9%程度まで回復する。ROEも再び2桁水準に近づき、市場は成長性を織り込む形でPER20倍前後まで評価を引き上げる。この場合、5年後の株価は4,500円〜6,000円程度が視野に入る。

中間の場合は、設備投資は大きく崩れないものの、急回復にも至らず、業績は回復と調整を繰り返すケースである。売上は5,000億円前後で横ばい、営業利益率は5〜6%程度にとどまり、ROEも一桁台後半で安定する。市場評価は循環株として抑制され、PERは15倍前後、PBRは1倍前後で推移する。この場合、5年後の株価は2,800円〜3,600円程度となり、現在値近辺を中心としたレンジ相場が想定される。

悪い場合は、世界景気の後退や製造業の設備投資縮小が長期化するシナリオである。受注が減少し、営業利益率は3〜4%台に低下、ROE・ROAも低水準にとどまる。市場は業績の不安定さを強く意識し、PERは10〜12倍程度まで低下、評価は大きく切り下がる。この場合、5年後の株価は1,500円〜2,200円程度まで下落するリスクがある。

総合すると、DMG森精機は世界最大手の技術力を持つ一方、業績変動が大きく、株価も景気循環に大きく左右される典型的な循環株である。5年間では中間シナリオが最も現実的だが、設備投資環境次第で大きく上にも下にも振れやすい。値上がり益を狙う場合は景気回復局面での仕込み、配当目的の場合でも業績動向を常に確認しながらの保有が前提となる銘柄と言える。

この記事の最終更新日:2026年1月14日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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