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ソラスト(6197)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-16)
863.00
前日比 -4.00(-0.46%)

ソラストとは

ソラストは、国公立病院を中心とした医療事務の業務請負・人材派遣を祖業とし、現在は医療・介護・保育の3分野を柱に事業を展開する社会インフラ型企業である。本社は東京都港区に置き、1965年に医療事務教育機関として創業、旧商号は株式会社日本医療事務センターで、日本における医療事務の草分け的存在として知られている。

医療関連事業では、国公立病院からの業務請負を主軸に、医療事務、診療報酬請求、受付、会計、クラーク業務などを包括的に受託している。長年にわたり公的医療機関との取引実績を積み上げてきたことが強みで、安定した契約基盤を有する。一方で近年は、収益性向上を目的として民間病院向けの受託や人材派遣にも注力しており、取引先の多様化を進めている。医療制度に基づく業務であるため景気変動の影響を受けにくく、比較的安定したストック型収益を生み出す事業である。

介護事業では、訪問介護、デイサービス、グループホーム、有料老人ホームなどを全国で展開しており、M&Aを積極的に活用することで事業規模を拡大してきた。現在では全国に650か所以上の介護事業所を有し、大手介護事業者の一角を占める。介護保険制度に基づく公的報酬が収益の中心であり、需要は底堅い一方、人材不足や人件費上昇、制度改定の影響を受けやすいという構造的課題も抱えている。

保育事業は2002年に「マミーズハンド船堀」を開設したことから始まり、当初は介護事業との相乗効果を狙い、介護拠点に併設する形で展開していた。その後、自社開設に加え、鉄道会社など外部事業者が開設する保育所の運営受託を通じて事業を拡大している。2012年の社名変更に合わせてブランドを「ソラスト」に統一し、現在は全国で66か所の保育事業所を運営している。関連会社を含めると、「このえ保育園」「こころ保育園」「はぐはぐキッズ」など複数ブランドを展開しており、首都圏を中心に事業基盤を持つ。

関連会社には、株式会社技能認定振興協会、ベストケア株式会社、株式会社住センター、なごやかケアリンク株式会社、恵の会グループなどがあり、医療・介護・保育分野での事業領域拡大とグループシナジーを図っている。

全体としてソラストは、社会保障制度に支えられた分野を中心に、業務請負と施設運営を組み合わせた安定型ビジネスモデルを構築している企業である。今後は、民間病院向け事業の拡大、M&A後の収益改善、人材定着率向上や業務効率化が、中長期的な成長と収益力改善の鍵となる。

ソラスト 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益
(円)
一株配当
(円)
連21.3 106,182 6,062 6,075 3,538 37.5 19.5
連22.3 117,239 6,319 6,297 3,502 37.1 20
連23.3 131,088 6,325 6,747 3,172 33.5 20
連24.3 135,139 5,517 5,564 2,257 24.1 20
連25.3 137,435 7,017 6,726 3,960 42.9 20
連26.3予 141,000 6,800 6,700 4,100 45.0 22
連27.3予 145,000 7,400 7,300 4,400 48.2 22〜24

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
連23.3 9,012 -2,171 -5,211
連24.3 7,858 -2,762 -1,837
連25.3 5,877 347 -7,335

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROA ROE PER PBR
連23.3 4.8% 4.5% 14.7%
連24.3 4.0% 3.0% 11.0%
連25.3 5.1% 5.6% 17.4% 16.2〜24.7倍 3.31倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績の推移を見ると、売上高は2024年に1351億円、2025年に1374億円、2026年予想で1410億円と、緩やかながら一貫して増加している。医療・介護・保育という事業特性を考えると、急成長ではないものの、需要の安定性を背景に事業規模が着実に拡大している点は評価できる。

利益面では、2024年の営業利益が55億円、純利益が22億円とやや弱含んだが、2025年には営業利益70億円、純利益39億円へと大きく回復している。2026年予想でも営業利益68億円、純利益41億円と高水準を維持する見通しであり、24年の落ち込みは一時的で、その後は回復基調にあると判断できる。

収益性を見ると、営業利益率は2023年の4.8%から2024年に4.0%へ低下した後、2025年には5.1%まで改善している。人材派遣や介護運営を中心とする事業構造上、二桁利益率を期待する業種ではないが、その中で5%台まで回復している点は評価できる。ROEは2025年に17.4%と高く、資本効率はかなり良好である。一方、ROAは5.6%にとどまっており、利益水準は自己資本だけでなく負債も活用した構造で成り立っていることが読み取れる。

株価指標に目を向けると、2025年実績PERは安値平均で16.2倍、高値平均で24.7倍となっており、安定成長型企業として見ても割安感は乏しい。PBRも3.3倍と高く、資本効率の高さや業績回復、事業の安定性がすでに株価に織り込まれている水準といえる。

これらを総合すると、ソラストは業績が安定的に推移し、利益率やROEも回復しており、事業内容としての安心感は強い。一方で、PER・PBRともに高めであり、数値だけを見る限り、明確な割安局面にはない。今後も安定した利益を出し続ける前提であれば大きな崩れは考えにくいが、評価面の余地は限定的で、株価上昇にはさらなる利益成長が必要になる。

結論として、提示された数値だけで判断するなら、ソラストは「業績は堅調で質は高いが、株価評価はすでに高めな安定成長株」であり、割安狙いの投資対象というよりは、価格水準を慎重に見極めながら中立的に向き合う銘柄といえる。

配当目的とかどうなの?

まず配当水準を見ると、2026年・2027年予想の配当利回りはいずれも2.54%となっている。日本株全体の平均的な配当利回りと比べると極端に低いわけではないが、高配当株と呼べる水準でもない。配当を主目的に銘柄を選ぶ投資家にとっては、第一候補になる利回りではない。

一方で、配当の安定性という観点では一定の評価ができる。ソラストは医療・介護・保育という景気変動を受けにくい分野を主力としており、売上・利益ともに大きく崩れにくい事業構造を持つ。実際に業績は一時的な落ち込みを経た後に回復しており、2026年以降も純利益40億円前後を確保する見通しであることから、配当が急減するリスクは小さいと考えられる。

ただし、配当の「伸び」という点では期待しにくい。配当額は長期間にわたって20円前後で推移しており、2026年予想でも22円と緩やかな増配にとどまっている。利益成長があっても、その多くは事業投資やM&A、人件費対応に回される構造であり、高い増配率を継続するタイプの企業ではない。

また、PBRが3倍超、PERもレンジ上限では20倍台にあることを踏まえると、配当利回り2.5%前後は株価水準に対して決して魅力的とは言い切れない。配当を重視する投資では、同程度の事業安定性を持ちながら3〜4%台の利回りが狙える銘柄も存在する。

総合すると、ソラストは「配当を出し続ける安心感」はあるが、「配当利回りや増配を目的に積極的に選ぶ銘柄」ではない。値上がり益を狙う成長株でもなく、高配当株でもないため、配当目的での評価は中立からやや弱めとなる。結論として、ソラストは配当を主目的に買う銘柄というより、業績の安定性を前提に、株価が大きく調整した局面で補助的に保有するタイプの銘柄であり、配当狙い一本で選ぶには物足りない水準といえる。

今後の値動き予想!!(5年間)

ソラストの今後5年間の株価がどのように動くのかを考えるうえで、最も重要な要素になるのは、「医療・介護・保育という社会インフラ事業で、どこまで利益率を高められるか」という点だと言える。ソラストは国公立病院向けの医療事務請負を祖業とし、M&Aを通じて介護・保育事業を拡大してきたが、事業の性質上、急成長よりも安定性が重視される企業である。その一方で、人件費上昇や制度改定の影響を受けやすく、利益の伸びが限定されやすいという構造的な制約も抱えている。

現在の株価は863円前後であり、2025年実績ベースではPERが16〜25倍、PBRが3倍超という水準にある。営業利益率は5%前後、ROEは17%台と数値自体は悪くないが、これは高成長企業というより「安定収益企業としてはやや高めの評価」を受けている状態だと言える。つまり市場は、ソラストに対して「今後も業績は大きく崩れず、一定の利益成長は続く」という前提で株価を付けている。

まず良いシナリオでは、医療事務の民間病院向け受託が順調に拡大し、介護・保育事業でもM&A後の収益改善が進むケースを想定する。この場合、人件費上昇を吸収しつつ営業利益率が6%前後まで改善し、純利益も安定的に積み上がる。ROEの高さが維持され、市場から「安定成長+高資本効率企業」として再評価されれば、PERは20倍前後を維持したままEPSが伸びる形となり、5年後の株価は1,300円〜1,600円程度まで上昇する可能性がある。値上がり益に加え、配当を含めたトータルリターンもまずまず期待できる展開になる。

中間のシナリオでは、業績は概ね会社計画通りに推移し、売上は緩やかに増えるものの、利益率は5%前後で横ばいが続くケースだ。医療・介護という分野の安定性は評価される一方、成長性への期待は高まりにくく、PERも15〜18倍程度に収れんしていく。この場合、5年後の株価は900円〜1,100円程度と、現在値から小幅な上昇か横ばいに近い動きにとどまる可能性が高い。配当利回り2.5%前後を受け取りながら、値動きは比較的落ち着いたものになる。

悪いシナリオとしては、人件費上昇や制度改定の影響を十分に吸収できず、利益率が再び4%前後に低下するケースが考えられる。介護事業の採算悪化やM&A後の統合コストが重なれば、利益成長が止まり、市場の評価も引き下げられる。この場合、PERは12〜14倍程度まで低下し、株価は700円〜850円程度にとどまる、もしくは現在値を下回る可能性もある。ただし事業自体は社会インフラ性が高く、業績が急崩れするリスクは限定的で、下落幅も比較的抑えられやすいと考えられる。

これら3つのシナリオを総合すると、ソラストは「倒れにくく、安定した収益基盤を持つ一方で、株価が大きく跳ねるほどの成長性は期待しにくい銘柄」であることが分かる。株価は成長期待で大きく上がるというより、利益の安定性と配当を評価されてじわじわ動くタイプであり、期待が外れても急落しにくい反面、期待が当たっても爆発力は限定的だ。

結局のところ、ソラストの株価は「医療・介護分野で安定的に利益を積み上げ続けられるか」「利益率をどこまで改善できるか」という点で決まりやすく、5年後の姿も大きな飛躍というよりは、緩やかな成長か横ばいの範囲に収まりやすい。成長ストーリーで大きなリターンを狙う銘柄ではないが、事業の安定性を前提に中長期で付き合う銘柄としては理解しやすい企業だと言える。

この記事の最終更新日:2026年1月16日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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