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日精エー・エス・ビー機械(6284)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-16)
6,640.00
前日比 +80.00(+1.22%)

日精エー・エス・ビー機械とは

日精エー・エス・ビー機械株式会社は、長野県小諸市に本社を置く、PETボトルを中心としたプラスチック容器製造用成形機メーカーである。非飲料系プラスチック容器分野において世界トップクラスの地位を持ち、売上高の約9割を海外市場が占める極めてグローバル色の強い企業である。生産拠点は日本のほか、インドにも展開しており、新興国を含む世界各地の需要を取り込む体制を構築している。

同社の中核事業は、PET容器製造に用いられる二軸延伸ブロー成形機の開発・製造・販売である。PET容器の製造工程には、プリフォームを射出成形する工程と、これを加熱・延伸・ブローして容器形状にする工程があり、同社はこの両工程を効率的に組み合わせた独自技術を強みとしている。特に、射出成形とブロー成形を1台で行う1ステップ方式、両工程のサイクル差を活かした1.5ステップ方式、そして大量生産に適した2ステップ方式まで幅広い成形方式をラインアップしている点が大きな特徴である。

1ステップ機は、小ロットから中ロット生産や多品種対応に強く、細口ボトルから広口容器、大型容器まで幅広いサイズに対応可能である。世界初の油圧レス・全電動成形機を投入するなど、省エネルギー性や成形精度でも高い評価を受けている。一方、1.5ステップ機は射出とブローの工程効率を高めることで、金型コストや設備投資を抑えつつ生産性を高める設計となっており、同社独自のポジションを築いている。2ステップ機では、プリフォーム成形機とブロー成形機を分離することで大量生産を可能にし、飲料用途や汎用容器向けの需要にも対応している。

製品用途は飲料用途に限らず、化粧品、洗剤、医薬品、食品、工業用薬品など非飲料系容器が中心であり、この分野で世界トップ級のシェアを持つ点が同社の最大の強みである。特に広口容器や高耐熱容器、一体型ハンドル付き容器など付加価値の高い分野に強く、ガラス容器からPET容器への置き換え需要の恩恵も受けやすい事業構造となっている。

また、成形機本体だけでなく、容器製造用金型、ホットランナー、耐熱容器向け装置、口部結晶化装置など周辺技術も含めたトータルソリューションを提供している点も特徴である。これにより顧客は生産ライン全体を同社製品で統一することができ、品質安定性や生産効率の向上につながっている。

総じて日精エー・エス・ビー機械は、PET容器製造技術に特化した高い専門性と、1ステップから2ステップまで網羅する幅広い製品群、そして海外比率の高い事業構造を併せ持つ、グローバル・ニッチトップ型の機械メーカーである。非飲料系容器市場の成長や、新興国での生活消費拡大を背景に、長期的にも独自のポジションを維持しやすい企業といえる。

日精エー・エス・ビー機械 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益
(円)
一株配当
(円)
2021/9 35,890 8,735 9,576 6,680 445.6 100
2022/9 30,277 5,556 8,927 6,130 409.0 100
2023/9 34,798 7,166 6,953 5,085 339.2 120
2024/9 36,778 7,907 8,008 5,779 385.5 150
2025/9 43,654 10,641 10,912 7,740 516.4 200
2026/9予 46,800 11,500 11,600 8,100 540.3 200〜220
2027/9予 48,500 12,000 12,100 8,400 560.3 220〜240

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
2023/9 7,885 -675 -3,392
2024/9 9,609 -794 -3,374
2025/9 8,390 -1,004 -3,866

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率
(%)
ROA
(%)
ROE
(%)
PER
(倍)
PBR
(倍)
2023/9 20.5 7.2 10.1
2024/9 21.4 7.9 10.9
2025/9 24.3 9.8 13.1 9.6〜14.5 1.69

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績規模を億円換算で見ると、2024年9月期は売上高約368億円、営業利益約79億円、経常利益約80億円、純利益約57億円である。2025年9月期は売上高約436億円、営業利益約106億円、経常利益約109億円、純利益約77億円と大きく伸びており、2026年9月期予想でも売上高約468億円、営業利益約115億円、純利益約81億円と増益基調が続く前提になっている。少なくとも直近から来期予想にかけては、売上・利益ともに明確な拡大トレンドにある。

収益性を見ると、営業利益率は2023年20.5%、2024年21.4%、2025年24.3%と非常に高く、しかも年々改善している。機械メーカーとしてはトップクラスの水準で、付加価値の高い製品構成と価格決定力があることを示している。ROAも7.2%から9.8%へ上昇、ROEも10.1%から13.1%へ改善しており、資産効率・株主資本効率ともに右肩上がりで、質の良い成長といえる。

バリュエーション面では、2025年実績ベースのPERは9.6倍から14.5倍のレンジ、PBRは1.6倍台である。営業利益率20%超、ROEが2桁前半まで上昇している企業としては、PERは決して割高とは言えず、むしろ成長性を考えると妥当からやや控えめな評価とも取れる。一方でPBRは1倍を明確に上回っており、すでに市場は「高収益企業」である点を一定程度織り込んでいる。

総合すると、売上・利益の成長性、営業利益率の高さ、ROA・ROEの改善という点では非常に優秀で、事業の競争力が数字にしっかり表れている。PERも極端に高くなく、成長持続が前提なら中長期投資としての魅力は高い。一方で、すでに高収益・好業績が評価され始めている局面でもあり、今後は成長鈍化や受注環境の変化が起きた場合の業績変動リスクには注意が必要な銘柄と判断できる。

配当目的とかどうなの?

配当目的で日精エー・エス・ビー機械を見ると、「配当もそこそこ取れるが、主目的は成長株寄り」という評価になる。まず利回り水準だけを見ると、連26.9で3.01%、連27.9で3.31%と、機械株としては決して低くなく、一般的な高配当株の下限ラインには届いている。銀行株や電力株のような安定高配当と比べると見劣りするが、成長企業としては十分に意識できる水準である。

配当の裏付けとなる利益水準はかなり厚い。2025年9月期の純利益は約77億円、2026年予想でも約81億円と高水準で、営業利益率も20%超を維持している。配当額は1株200円台で推移しており、利益に対する配当余力は大きい。無理に配当を出している印象はなく、業績が崩れない限り減配リスクは相対的に小さいと考えられる。

一方で、同社は明確に「配当最優先型」の企業ではない。設備投資や研究開発、海外展開といった成長投資を並行して行うフェーズにあり、利益成長に応じて配当を引き上げていくスタンスに近い。したがって、配当利回りが常に4〜5%になるような株ではなく、業績に連動して配当水準が上下する可能性はある。

総合すると、日精エー・エス・ビー機械は「配当だけを安定的に取り続けたい人向けの銘柄」ではないが、「高収益な成長企業に投資しつつ、3%前後の配当も享受したい人」にとっては相性が良い。配当目的単独よりも、値上がり益と配当の両取りを狙う中長期スタンスで評価すべき銘柄といえる。

今後の値動き予想!!(5年間)

日精エー・エス・ビー機械の現在値は6,640円である。この水準を起点に今後5年間の値動きを考えると、同社の株価は世界のPET容器需要、とりわけ非飲料系プラスチック容器市場の成長と、各国メーカーの設備投資サイクルに大きく左右されやすい。日精エー・エス・ビー機械は非飲料系PET容器成形機で世界トップ級のシェアを持ち、海外売上比率が約9割と高いため、国内景気よりもグローバル需要の動向が株価を左右する構造になっている。

良い場合は、化粧品、洗剤、医薬品、食品容器など非飲料系PET容器の需要が新興国・先進国ともに堅調に拡大し、設備更新・増設投資が継続するシナリオである。1ステップ機、1.5ステップ機、2ステップ機を用途別に揃えた製品ラインが評価され、受注残が高水準で推移する。この場合、売上・利益は着実に拡大し、営業利益率は20%台後半を維持、ROEも10%台前半から中盤へ改善する可能性がある。市場は同社を「高収益・グローバルニッチトップ企業」として評価し、PERは過去の高値レンジに近い13倍〜15倍程度まで許容される余地がある。これが実現すれば、5年後の株価は9,000円〜11,000円前後まで上昇する可能性がある。配当利回りも3%台を維持し、値上がり益と配当の両取りが期待できる展開となる。

中間のケースは、PET容器需要は緩やかに成長するものの、世界景気の影響で設備投資が波打ち、受注に大きなスパイクは生じないシナリオである。この場合でも同社の競争力は高く、売上・利益は横ばいから緩やかな増加基調を維持する可能性が高い。営業利益率は22%前後で安定し、ROE・ROAも現状水準を維持する。一方で成長期待は限定的となり、PERは9倍〜12倍程度の中庸なレンジで推移する公算が大きい。5年後の株価は7,000円〜8,500円前後のレンジでの推移が想定され、大きな値上がりはないものの、配当を含めた安定的なトータルリターンを狙う投資スタンスが中心となる。

悪い場合は、世界経済の減速や環境規制強化、素材転換の進展などによりPET容器需要が想定以上に鈍化し、顧客の設備投資が大きく落ち込むシナリオである。この場合、受注減少により売上・利益はピークアウトし、営業利益率も20%を下回る水準まで低下する可能性がある。市場評価は一気に慎重となり、PERは過去の安値レンジに近い7倍〜9倍程度まで切り下げられることも想定される。これが起きると、5年後の株価は4,000円〜5,500円程度まで下落するリスクがある。配当利回りは相対的に高まるが、キャピタルロスを補うほどではない可能性が高い。

総合すると、日精エー・エス・ビー機械は高い営業利益率と世界トップ級シェアを背景に、業績の質は非常に高い一方、グローバル設備投資サイクルの影響を強く受ける銘柄である。現在値6,640円は、好業績を一定程度織り込んだ水準と見られるが、良いシナリオではなお上値余地が残る。一方で、悪いシナリオでは業績調整とともに株価の下振れも起こり得る。中間シナリオでは比較的穏やかな値動きが続く可能性が高く、世界のPET容器需要と設備投資動向を見極めることが、同社への投資判断の鍵となる。

この記事の最終更新日:2026年1月17日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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