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サトー(6287)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-16)
2,417.00
前日比 +2.00(+0.08%)

サトーとは

サトーは、バーコードプリンタを中心とした自動認識技術分野で世界的な地位を確立している企業である。バーコードラベルプリンタにおいて、国内出荷数量シェアは日本1位、世界の販売金額ベースでは世界2位というポジションを持ち、同分野では明確なグローバルリーダーの一角を占めている。単なる機器メーカーではなく、プリンタ本体と専用ラベルシール、ICタグ、インクリボンなどのサプライ品をセットで供給できる点が大きな特徴であり、継続収益を生みやすいビジネスモデルを構築している。

事業の中核は、自動認識・データ収集(Auto-ID)技術を活用した製品とソリューションである。主力製品であるバーコードプリンタやRFIDプリンタに加え、ハンドラベラー、二次元コード対応スキャナなどを展開しており、製造業、物流、小売、医療、サービス業など幅広い業界で利用されている。特に医療分野では、患者識別や医薬品管理など安全性が強く求められる用途に対応した専用プリンタやサプライ品を提供しており、価格競争に陥りにくい領域で強みを発揮している。

サトーのビジネスモデルの特徴は、ハードウェア売切型ではなく、消耗品を含めたトータル提案にある。プリンタは一度導入されると、専用ラベルやタグを継続的に使用する必要があり、サプライ品の販売が長期的な収益源となる。このため、景気変動の影響を受けにくい安定収益体質を持ち、製造業の中では比較的ディフェンシブな側面を備えている。

グループ体制も明確で、医療分野向け販売を担うサトーヘルスケア、ラベルやシールなどのサプライ品を製造するサトーインプレス、ICタグ・ラベルや工業用材料を手がけるサトーマテリアルなどを傘下に持つ。これにより、設計・製造・販売・保守までをグループ内で完結させる垂直統合型の体制を構築している点も競争力の源泉となっている。

海外展開も積極的で、世界27の国と地域に拠点を構え、90以上の国と地域で事業を展開している。アジア、欧州、北米を中心に、現地生産や現地販売網を整備しており、グローバル企業向けの統一ラベリングやトレーサビリティ需要を取り込んでいる。海外売上比率が高い点も、日本市場依存が小さいという意味で特徴的である。

沿革を振り返ると、1940年に竹材加工機メーカーとして創業し、1962年に世界で初めてハンドラベラーを開発したことが現在の事業の原点となっている。その後、熱転写式バーコードプリンタやRFIDプリンタなど、業界の先駆けとなる製品を次々に投入し、自動認識技術分野で独自の地位を築いてきた。2000年代以降はM&Aや海外拠点拡充を通じてグローバル展開を加速させ、2011年には持株会社体制へ移行、2025年には商号を再び株式会社サトーに統一している。

全体としてサトーは、バーコードプリンタ世界2位という確固たるポジションと、専用サプライ品による安定収益を両輪とし、自動認識技術を軸に堅実な成長を続けるグローバル製造業である。高成長ベンチャーではないものの、産業インフラに近い存在として、長期的に安定した需要を取り込む企業と位置付けられる。

サトー 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益(EPS)
(円)
一株当り配当
(円)
連21.3 109,052 5,847 5,521 12,959 385.9 70
連22.3 124,783 6,404 6,057 3,794 112.7 70
連23.3 142,824 8,841 9,068 4,184 126.7 72
連24.3 143,446 10,383 8,961 3,565 110.0 73
連25.3 154,807 12,341 11,144 7,151 220.4 75
連26.3予 161,000 11,000 10,100 6,800 209.5 76
連27.3予 168,000 12,000 11,100 7,500 231.0 76〜77

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023 5,190 2,290 -6,309
2024 12,563 -7,934 -1,751
2025 12,471 -8,208 -2,077

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROA ROE PER(倍) PBR(倍)
2023 6.1% 3.4% 6.3%
2024 7.2% 2.6% 5.0%
2025 7.9% 5.1% 9.3% 17.4(高値平均)
12.5(安値平均)
0.98

出典元:四季報オンライン

投資判断

サトーは、直近3年の利益推移を見る限り、業績は明確に拡大基調にある企業と評価できる。連24.3では営業利益103億円、経常利益89億円、純利益35億円であったのに対し、連25.3では営業利益123億円、経常利益111億円、純利益71億円と、利益水準が一段引き上がっている。特に純利益がほぼ倍増している点は、収益構造の改善が進んだことを示している。

連26.3予では営業利益110億円、経常利益101億円、純利益68億円と、前年差ではやや減益予想となっているが、これはピークアウトというより高水準での一服と見るのが妥当である。利益額自体は依然として連24.3を大きく上回っており、利益体質が底上げされた状態が維持されている。

収益性を見ると、営業利益率は2023年6.1%、2024年7.2%、2025年7.9%と一貫して改善しており、価格競争力や付加価値の向上が数字に表れている。製造業としては悪くない水準であり、安定感のある収益モデルが構築されつつあると評価できる。

資本効率の面では、ROEは2023年6.3%、2024年5.0%と一時低下したものの、2025年には9.3%まで回復している。ROAも2023年3.4%、2024年2.6%から2025年5.1%へと改善しており、資産・資本の使い方が直近で大きく良くなっている点はポジティブである。ただし、ROE9.3%は高収益企業と呼べる水準にはまだ達しておらず、あくまで改善途上といえる。

株価指標を見ると、2025年実績PERは高値平均17.4倍、安値平均12.5倍であり、成長性と安定性を考慮すると極端な割高感はない。一方、実績PBRは0.9倍と1倍を下回っており、資産価値面からは市場評価がまだ慎重であることが分かる。利益水準と収益性の改善を踏まえると、PBR1倍割れはやや割安感のある水準といえる。

以上を総合すると、サトーは、利益成長と収益性改善が数字として確認できる一方で、ROEはまだ中水準にとどまり、市場評価も過度には織り込まれていない銘柄である。高成長株ではないが、業績の底上げが進んだ局面でPBR1倍割れに近い評価水準にあることから、安定成長を前提とした中長期投資向きの銘柄と判断できる。短期的な爆発力よりも、業績の持続性と評価修正を狙うスタンスに適した投資対象である。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは連26.3・連27.3ともに3.14%であり、日本株全体の平均と比べるとやや高め、いわゆる「高配当株」とまでは言えないが、インカム目的として十分に検討対象になる水準である。極端に高い利回りではない分、無理な配当をしている印象はなく、持続性を重視した配当水準といえる。

業績面を見ると、連25.3の純利益は71億円、連26.3予でも68億円と高水準を維持しており、利益規模に対して配当は抑制的である。一株益が200円前後ある中で、配当は70円台にとどまっているため、配当性向は高すぎず、減配リスクは相対的に低い。利益が多少振れても、配当を維持できる余力はあると判断できる。

キャッシュフローの観点でも、直近は営業キャッシュフローが安定してプラスで推移しており、投資キャッシュフローや財務キャッシュフローを差し引いても、配当を賄うだけの現金創出力は確保されている。配当が借入や一時的な資産売却に依存している形ではない点は、配当目的の投資家にとって安心材料である。

一方で注意点もある。ROEは直近で9.3%まで改善しているものの、10%を安定的に超える水準ではなく、企業としては成長投資と財務健全性を重視する段階にある。つまり、今後も配当が急増するタイプの銘柄ではなく、配当は「じわじわ増えるか、横ばいを維持する」性格が強いと見ておくべきである。

評価面ではPBRが0.9倍台と1倍を下回っており、配当利回り3%台を得ながら評価修正を待てる点は魅力である。株価が大きく上がらなくても、配当を受け取りつつ保有できる構造になっている。

総合すると、サトーは「高配当でガンガン取る銘柄」ではないが、「配当の安定性を重視しながら中長期で持つ銘柄」としては適性が高い。配当目的としては、主力に据えるというより、ポートフォリオの安定枠として組み入れるのが妥当な位置付けである。

今後の値動き予想!!(5年間)

サトーの現在値は2,417円である。この水準を起点に今後5年間の値動きを考える。サトーは、バーコードプリンタを中心とした自動認識機器と、専用ラベル・タグなどのサプライ品を組み合わせたビジネスモデルを持つ企業である。国内ではバーコードラベルプリンタでトップシェア、世界でも販売金額ベースで上位に位置しており、製造業、物流、小売、医療といった幅広い分野に顧客基盤を持つ。売上の相当部分が海外であり、特定産業の景気変動には左右されにくい一方、世界的な設備投資動向や物流・医療分野の需要が中長期の株価を左右する構造になっている。

良い場合は、物流の高度化、医療現場のデジタル化、トレーサビリティ強化の流れが世界的に進み、自動認識機器とサプライ品の需要が着実に拡大するシナリオである。既存顧客へのサプライ品販売が安定的に積み上がり、加えてRFIDや医療向け用途が伸びることで、売上・利益は緩やかながら右肩上がりを続ける。この場合、営業利益率は8%前後まで定着し、ROEも10%前後へと改善する可能性がある。市場からは「安定成長型のグローバルニッチ企業」として再評価され、PERは過去の高値圏に近い15倍〜18倍程度まで許容される展開も考えられる。これが実現すれば、5年後の株価は3,200円〜3,800円前後まで上昇する可能性があり、配当利回り3%前後と合わせて、インカムとキャピタルゲインの両面が期待できる。

中間のケースは、世界経済は大きな後退に陥らないものの、高成長も見込めず、設備投資や需要が緩やかに推移するシナリオである。この場合でも、サプライ品を中心としたストック型収益が下支えとなり、業績は横ばいから緩やかな増加基調を維持する可能性が高い。営業利益率は7%前後、ROEは8%〜9%程度で安定し、市場評価も現在と大きく変わらない水準にとどまると考えられる。PERは12倍〜15倍程度で推移し、株価は2,400円〜3,000円前後のレンジでの値動きが想定される。大きな値上がりは期待しにくいが、配当を受け取りながら保有する安定志向の投資には適した展開となる。

悪い場合は、世界景気の減速や企業のコスト削減姿勢が強まり、設備投資やラベル・プリンタ需要が想定以上に鈍化するシナリオである。特に製造業や物流分野での投資抑制が進めば、新規機器の販売が伸び悩み、利益成長が止まる可能性がある。この場合、営業利益率は6%前後まで低下し、ROEも再び一桁前半にとどまる展開が想定される。市場評価は慎重となり、PERは10倍〜12倍程度まで切り下げられる可能性がある。これが起きると、5年後の株価は1,800円〜2,200円程度まで下振れするリスクがある。配当利回りは相対的に上昇するものの、株価下落による含み損を補うほどではない可能性がある。

総合すると、サトーは高成長株ではないが、サプライ品を軸とした安定収益モデルと世界的な自動認識需要を背景に、業績の下振れリスクが比較的限定された企業である。現在値2,417円は、安定性を評価した妥当水準に近く、良いシナリオでは緩やかな上値余地があり、悪いシナリオでは一定の下振れ余地も残る。今後5年間は急騰を狙う銘柄というより、配当を受け取りながら中長期で評価修正を待つスタンスが合う銘柄といえる。

この記事の最終更新日:2026年1月18日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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