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技研製作所(6289)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-16)
2,185.00
前日比 +60.00(+2.82%)

技研製作所とは

技研製作所は、油圧式杭圧入引抜機を中核とする建設機械メーカーであり、無振動・無騒音で施工できる圧入工法を軸に事業を展開してきた企業である。本社は高知県高知市にあり、独自技術を背景にした開発型企業として知られている。現在は、従来の建設機械メーカーという枠を超え、特殊工事に特化した工法提案型・ソリューション型企業への転換を進めている段階にある。

同社の中核技術は、油圧の力で杭を地中に押し込む圧入工法である。この工法は、振動や騒音が極めて小さいため、都市部や住宅密集地、河川・港湾、鉄道沿線、防災・減災工事など、施工条件が厳しい現場で強みを発揮する。圧入工事は高度な技術とノウハウを要する特殊工事であり、同社は機械の製造だけでなく、工法そのものの研究開発や施工技術の確立まで手がけている点が特徴である。

主力製品は、油圧式杭圧入引抜機を中心に、GRBシステムと呼ばれる一連の圧入施工システム機器で構成されている。これにより、狭隘地や既設構造物がある場所でも高精度な施工が可能となる。また、建設分野にとどまらず、機械式駐車場や機械式駐輪場、超小型EV専用の機械式駐車場、地下駐輪場、可搬式駐輪システムなど、都市インフラ向けの機械装置も展開している。これらは都市部のスペース有効活用や環境負荷低減といった社会課題に対応した製品群である。

事業内容は、無公害工法・産業機械の研究開発および製造販売、機械のレンタル事業に加え、土木・建築工事全般に関する業務やコンサルタント業務、土木施工技術・工法の研究開発まで幅広い。単なる機械販売にとどまらず、工法提案、施工支援、技術コンサルティングまで含めた総合的な事業構造を持っている点が、一般的な建設機械メーカーとの大きな違いである。海外事業にも注力しており、環境規制の厳しい地域や都市インフラ更新需要の高い国を中心に、圧入工法の普及を進めている。

沿革を見ると、1967年に高知技研コンサルタントとして創業し、1978年に株式会社技研製作所を設立して以降、圧入工法を核に事業を拡大してきた。1990年代に株式上場を果たし、2017年に東証一部、2022年には東証プライム市場へ移行している。2020年には経済産業省の「新グローバルニッチトップ企業100選」に選定されるなど、技術力と市場ポジションが公的にも評価されている。

製造拠点は高知県内に集中しており、高知本社工場、高知第二工場、高知第三工場を構える。これにより、研究開発と製造を一体で行う体制を維持し、高付加価値・少量多品種型の製品開発を可能としている。

全体として技研製作所は、油圧式杭圧入引抜機というニッチだが不可欠な分野で世界的な競争力を持ち、近年は特殊工事特化型の開発企業、さらには都市インフラを支えるソリューション企業へと進化しつつある企業である。公共インフラ更新、防災・減災、都市再開発、環境配慮型工事といった長期テーマと強く結びついた事業構造を持つ点が、同社の最大の特徴といえる。

技研製作所 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益(EPS)
(円)
一株当り配当
(円)
連21.8 27,618 3,997 4,161 3,073 112.2 70
連22.8 30,378 4,613 4,832 3,234 117.7 70
連23.8 29,272 2,983 3,060 846 30.8 40
連24.8 29,481 3,324 3,582 2,437 91.0 42
連25.8 26,337 2,566 2,732 1,487 55.7 54
連26.8予 27,800 2,900 3,050 2,200 87.4 54
連27.8予 29,000 3,100 3,250 2,300 91.4 54

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023 2,039 -156 -1,975
2024 3,139 55 -2,501
2025 1,377 -1,135 -953

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROA ROE PER(倍) PBR(倍)
2023 10.1% 1.6% 2.1%
2024 11.2% 5.0% 6.0%
2025 9.7% 3.1% 3.6% 59.7(高値平均)
32.4(安値平均)
1.42

出典元:四季報オンライン

投資判断

直近の業績推移を見ると、技研製作所は利益水準がやや不安定な推移を示している。連24.8では営業利益33億円、経常利益35億円、純利益24億円と比較的良好な水準であったが、連25.8では営業利益25億円、経常利益27億円、純利益14億円まで落ち込んでいる。連26.8予では営業利益29億円、経常利益30億円、純利益22億円と回復予想ではあるものの、連24.8のピーク水準には戻っていない。

収益性を見ると、営業利益率は2023年10.1%、2024年11.2%と一度改善した後、2025年には9.7%へ低下している。10%前後という水準自体は建設機械関連として決して低くないが、利益率が安定的に上昇しているとは言い難く、案件動向や工事進捗によるブレが大きい構造がうかがえる。

資本効率の面では、ROEは2023年2.1%、2024年6.0%、2025年3.6%、ROAは2023年1.6%、2024年5.0%、2025年3.1%と、いずれも低位にとどまっている。2024年に一時的な改善が見られるものの、持続的に高い水準とは言えず、利益規模に対して資本・資産が重い体質であることが数字から読み取れる。

株価評価を見ると、2025年の実績PERは高値平均59.7倍、安値平均32.4倍と非常に高い水準である。一方で、ROEは3.6%にとどまっており、利益成長や資本効率の割に株価はかなり先行して評価されている状態といえる。実績PBRも1.4倍と、資本効率が低い企業としては割安感はなく、むしろ期待先行型の評価水準である。

以上を総合すると、技研製作所は営業利益率そのものは一定水準を保っているものの、利益の安定性や資本効率は低く、数字だけを見る限りでは成長力よりも評価が先に立っている銘柄と判断できる。PER・PBRの水準は、現状のROE・ROAから見て正当化しづらく、投資判断としては割高寄りで慎重姿勢が妥当である。業績の明確な成長トレンドや資本効率の改善が数字として確認できるまでは、積極的に買いに行く局面とは言いにくい。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは連26.8、連27.8ともに2.47%であり、日本株全体で見ると平均的か、やや低めの水準である。高配当株と呼べる水準ではなく、配当を主目的に投資する銘柄としてはインカムの魅力は強くない。

利益水準との関係を見ると、連25.8の純利益は14億円、連26.8予では22億円と回復見通しではあるが、過去には純利益が大きく振れた年もあり、業績の安定性は必ずしも高くない。一株益が50円台から90円前後で推移する中、配当は40円から50円台と一定水準を維持しているため、配当性向は低すぎず高すぎずという位置付けになる。ただし、配当余力が大きく積み上がっている印象はなく、業績次第では配当が据え置きや調整に入る可能性もある。

キャッシュフロー面では、営業キャッシュフローは年によって変動が大きく、安定的に配当を積み増していけるほどの余裕があるとは言い切れない。実際、投資キャッシュフローや財務キャッシュフローの動きから見ても、配当を最優先にする企業体質というよりは、研究開発や設備、工法開発を優先する企業であることが数字から読み取れる。

また、ROEは直近で3.6%と低水準にとどまっており、株主資本を効率的に使って高いリターンを生み出しているとは言えない。こうした中で、配当利回りが2.5%弱にとどまる点を考えると、「配当をもらいながら長期保有する安心感」を重視する投資家にとっては物足りない水準である。

総合すると、技研製作所は配当目的の銘柄としては優先度が低い。配当は安定しているものの水準は控えめで、インカム狙いよりも、圧入工法という独自技術の将来性や公共インフラ、防災需要の拡大といった事業価値に期待する成長・テーマ投資向きの銘柄といえる。配当を主目的に組み入れるというより、値動きや事業展開を重視する投資家向けの銘柄である。

今後の値動き予想!!(5年間)

技研製作所の現在値は2,185.0円である。この水準を起点に今後5年間の値動きを考える。技研製作所は、油圧式杭圧入引抜機を中核とした圧入工法という独自技術を持ち、無振動・無騒音という特性から都市部や防災・減災工事、インフラ更新分野で一定の存在感を持つ企業である。一方で、業績は公共工事や大型案件の進捗に左右されやすく、利益水準や資本効率にはばらつきが見られる。現在値2,185円は、同社の技術力と将来期待をある程度織り込みつつも、足元の収益性の低さを反映した水準といえる。

良い場合は、防災・減災投資や老朽インフラ更新が国内外で本格化し、圧入工法の採用が拡大するシナリオである。特殊工事特化型企業への転換が進み、高付加価値案件が増加すれば、売上と利益は着実に回復する可能性がある。この場合、営業利益率は再び10%台前半で安定し、ROEも一桁後半まで改善することが考えられる。市場からは「独自技術を持つインフラ関連成長企業」として評価が見直され、PERは高成長期待を前提に20倍前後まで低下・正常化する形で株価が上昇する余地がある。これが実現すれば、5年後の株価は3,000円〜3,500円前後まで上昇する可能性がある。

中間のケースは、インフラ更新需要は底堅いものの、大型案件が断続的となり、業績が安定的に伸びきらないシナリオである。この場合、売上・利益は横ばいから緩やかな回復にとどまり、営業利益率は9%前後、ROEは3%〜5%程度で推移する可能性が高い。市場評価も現状と大きく変わらず、PERは30倍前後、PBRは1倍台前半で推移すると考えられる。株価は2,000円〜2,500円程度のレンジでの値動きとなり、5年後も現在水準近辺で落ち着く展開が想定される。配当を受け取りながら保有する安定推移型のシナリオである。

悪い場合は、公共投資の抑制や工事の延期、海外展開の停滞などにより、受注が低迷するシナリオである。この場合、利益回復が進まず、営業利益率は一桁前半に低下、ROEも2%〜3%程度にとどまる可能性がある。市場は成長期待を後退させ、PERは20倍台前半まで切り下げられることも想定される。これが起きると、株価は評価調整を受け、5年後の水準は1,400円〜1,700円程度まで下落するリスクがある。配当利回りは相対的に上昇するものの、株価下落を補えるほどの魅力にはなりにくい。

総合すると、技研製作所は独自技術と社会インフラ需要という長期テーマを持つ一方、足元の資本効率と収益安定性には課題が残る企業である。現在値2,185円は、成長期待と慎重評価が拮抗した水準であり、今後5年間は大きな成長が実現すれば上値余地がある一方、業績が伸び悩めば下振れも起こり得る。急騰を狙う銘柄というより、事業進展を見極めながら段階的に判断する必要がある銘柄といえる。

この記事の最終更新日:2026年1月18日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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