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トーヨーカネツ(6369)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-22)
2,671.00
前日比 +31.00(+1.17%)

トーヨーカネツとは

トーヨーカネツ株式会社は、東京都江東区に本社を置く、エネルギーインフラと物流システムを二本柱とするエンジニアリング企業である。1941年に東洋火熱工業として創業し、戦後に溶接技術を活かしてタンク製造へ進出した。現在は東京証券取引所に上場しており、長い歴史を持つ社会インフラ系企業の一社に位置付けられる。

同社の源流は工業窯炉の製造にあるが、1950年代以降、原油・LNG・LPGなどの貯蔵タンク製造を本格化させた。原油貯蔵タンク、LNG極低温貯蔵タンク、LPG低温貯蔵タンク、高圧球形タンクなどを世界各地に5,700基以上建設してきた実績を持つ。特にLNG極低温貯蔵タンクでは世界第2位の製造シェアを誇り、原油タンクでは18万KL、天然ガスタンクでは18.8万KLといった世界最大級の設備を手掛けてきた。これらのタンク事業は、石油・天然ガス産出国および消費国のエネルギー備蓄インフラを支える基幹事業である。

もう一つの主力が物流システム事業である。物流システムは、空港、配送センター、生産工場、郵便・宅配拠点などに向けた大型搬送・仕分けシステムを中心とし、EC市場の拡大を背景に需要が拡大している。配送センター向け自動搬送システム、空港手荷物搬送システム、郵便物・宅配物仕分けシステム、トラックターミナル向け設備、食品流通加工センターやアパレル向け物流システムなど、用途は多岐にわたる。物流システム事業は、企画・設計から製作、施工、販売、メンテナンスまで一貫して手掛ける点が特徴であり、国内を中心に多数の導入実績を持つ。

事業の変遷としては、2003年に物流システム事業をトーヨーカネツソリューションズとして分社化し、その後2019年に再び本体へ吸収合併するなど、事業再編を通じて体制を整えてきた。また、近年は環境分野にも事業領域を広げており、アスベスト調査を主力とする環境リサーチ株式会社を子会社化するなど、環境・安全関連サービスにも注力している。

生産・拠点面では、和歌山工場や千葉事業所を中心に大型タンクやプラント設備の製造・建設を行っている。関連会社には、コンベヤ事業などを担うトーヨーコーケン、ビル設備関連のトーヨーカネツビルテック、保守・サービス系のトーヨーサービスシステム、環境調査・計測を行う各社などがあり、グループとして幅広いエンジニアリング機能を有している。

総合すると、トーヨーカネツはエネルギー備蓄という国家的インフラを支えるタンク事業と、EC拡大を追い風とする物流システム事業を併せ持つ企業である。大型案件中心で業績が年度ごとに振れやすい側面はあるものの、エネルギー・物流という不可欠な分野に深く関与しており、インフラ更新や物流高度化の流れと強く結びついた事業構造を持つ点が大きな特徴である。

トーヨーカネツ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益 EPS(円) 一株当り配当(円)
連21.3 43,617 2,623 3,053 1,777 212.4 115
連22.3 59,177 2,808 3,474 2,334 285.4 145
連23.3 47,351 2,497 2,896 2,378 293.6 147
連24.3 53,787 3,090 3,579 3,554 456.1 229
連25.3 60,474 4,131 4,403 3,638 471.6 236
連26.3予 62,500 4,000 4,200 2,750 352.9 200
連27.3予 65,000 4,300 4,500 2,950 378.5 200〜240

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
連23.3 1,105 826 -3,719
連24.3 -739 -1,045 3,120
連25.3 5,300 -1,762 -5,422

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROE ROA PER(高値平均〜安値平均) PBR(実績)
2023 5.2% 6.2% 3.7%
2024 5.7% 9.4% 5.2%
2025 6.8% 9.3% 5.3% 10.0倍〜6.7倍 1.05倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず利益規模を見ると、連24.3は売上高537億円、営業利益30億円、経常利益35億円、純利益35億円である。連25.3は売上高604億円、営業利益41億円、経常利益44億円、純利益36億円と、売上・営業利益・経常利益はいずれも増加している。一方、連26.3予では売上高625億円、営業利益40億円、経常利益42億円、純利益27億円と、売上は拡大するものの、利益はやや後退する見通しになっている。売上規模は拡大基調だが、利益は年による振れが大きい。

次に収益性を見ると、営業利益率は2023年5.2%、2024年5.7%、2025年6.8%と、3年かけて着実に改善している。ROEは6.2%から9.4%、9.3%へ上昇し、ROAも3.7%から5.2%、5.3%へと切り上がっている。いずれも高水準とは言えないが、収益性・資本効率が底上げされてきたことは数字から読み取れる。

評価面を見ると、2025年の実績PERは高値平均10.0倍、安値平均6.7倍と低めのレンジにあり、実績PBRは1.0倍程度である。市場は同社を高成長企業としてではなく、資産と利益水準を基準にした落ち着いた評価で見ていることが分かる。

これらの数値だけから判断すると、トーヨーカネツは売上規模が拡大する一方で、利益は案件動向によって振れやすい構造にある。営業利益率やROE・ROAは改善傾向にあるが、依然として中程度の水準にとどまっており、高収益企業という位置付けではない。一方で、PERは1桁後半から10倍程度、PBRも1倍前後と評価水準は低く、業績の大幅な悪化がなければ下値は限定されやすい。

総合すると、この銘柄は成長期待で買われるタイプではなく、売上の拡大と収益性の緩やかな改善を前提に、比較的落ち着いた評価で推移する企業と整理できる。業績が安定的に推移する局面では評価が大きく切り下がりにくい一方、利益の伸びが明確にならない限り、評価が大きく切り上がる局面も想定しにくい。投資判断としては、値動きの大きさよりも、事業の安定性と評価水準の低さを重視するスタンス向けの銘柄と言える。

配当目的とかどうなの?

トーヨーカネツ株式会社を配当目的で見ると、数字上は「配当を主目的に検討しやすい水準」にある。予想配当利回りは連26.3、連27.3ともに3.74%と、東証プライム企業の中では比較的高めの水準である。いわゆる高配当株とされる4%超には一歩届かないものの、インカム重視の投資家にとっては十分に魅力的な水準と言える。

業績面と照らし合わせると、売上高は600億円前後まで拡大しており、営業利益率は5%台から6%台後半へと改善している。ROEは9%前後、ROAは5%台と高水準ではないが、収益性は底上げされてきている。一方、26.3期予想では純利益がやや減少する見通しであり、業績には大型案件の有無による振れが残る。

それでもPBRは1.0倍前後、PERも1桁後半から10倍程度と、株価は成長期待よりも資産価値と利益水準を重視した評価にとどまっている。こうした評価水準では、配当利回りが株価の下支えとして機能しやすく、多少の業績変動があっても株価が大きく崩れにくい構造にある。

以上の数値だけから判断すると、トーヨーカネツは急成長を狙う銘柄ではないものの、3%台後半の配当利回りを安定的に受け取りながら保有するという目的には適した銘柄と整理できる。業績が大きく伸びなくても、現在の配当水準が維持される限り、インカムリターンを重視する投資スタンスと相性が良い。

総合すると、この銘柄は「値上がり益より配当を取りに行く」タイプの投資に向いており、高配当株の一角としてポートフォリオに組み入れる価値があるといえる。一方で、業績の振れが大きいため、減配リスクが意識される局面では注意が必要になる。

今後の値動き予想!!(5年間)

トーヨーカネツ株式会社の現在値2,671.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社はLNG・LPG・原油などのエネルギー備蓄用タンク建設と、空港や配送センター向けの物流システムを主力とするインフラ系エンジニアリング企業である。

エネルギー分野ではLNG極低温貯蔵タンクで世界有数の実績を持ち、物流分野ではEC拡大を背景に自動化・省人化ニーズを取り込んできた。一方で、業績は大型案件の有無に左右されやすく、年度ごとの利益変動が出やすい循環型の性格を持つ。直近では営業利益率やROEが緩やかに改善しているものの、株価は高成長期待というより、配当利回りと資産価値を重視した評価にとどまっている局面にある。

良い場合は、エネルギー分野でLNG関連の新設・更新案件が国内外で増加し、物流システム分野でもEC向け大型配送センターや空港関連設備の受注が積み上がるシナリオである。売上高は700億円規模に近づき、営業利益率も7〜8%台まで改善する展開が想定される。この場合、ROEは10%前後まで上昇し、市場の見方は「インフラ更新と物流拡大を背景にした安定成長企業」へと変化しやすい。PBRは現在の1倍前後から1.2〜1.4倍程度まで切り上がり、PERも10〜12倍水準が許容されれば、5年後の株価は3,400円〜4,200円程度まで上昇する可能性がある。配当利回りも3%台後半を維持しつつ、緩やかなキャピタルゲインが重なる展開となる。

中間のケースは、エネルギー・物流ともに一定の需要は維持されるものの、大型案件は限定的で、業績は現状水準で安定推移するシナリオである。売上高は600〜650億円前後、営業利益率は5〜7%程度、ROEは8〜9%前後に落ち着く。この場合、市場評価は大きく変わらず、PBRは0.9〜1.1倍、PERは8〜10倍程度に収れんしやすい。株価は配当利回りの高さに支えられつつも上値は重く、5年後の水準は2,600円〜3,200円程度と、現在値近辺を中心としたレンジ相場になる可能性が高い。

悪い場合は、エネルギー関連投資が先送りされ、物流設備投資も抑制されることで、大型案件の受注が細るシナリオである。売上高は伸び悩み、営業利益率は5%を下回る水準にとどまり、ROE・ROAも低水準が続く。この場合、業績の不安定さが意識され、市場評価は一段と慎重になる。PBRは0.7〜0.8倍程度まで低下し、PERも6〜8倍水準で評価されると、5年後の株価は1,800円〜2,400円程度まで下振れするリスクがある。配当利回りは一定の下支えになるものの、業績悪化が続けば減配懸念が意識され、株価の戻りは鈍くなる展開が想定される。

総合すると、トーヨーカネツの株価は現在値2,671円において、成長期待よりも配当と資産価値を重視した評価が中心となっていると考えられる。今後5年間は、エネルギーインフラ更新と物流自動化需要の動向が最大の評価軸となり、急成長よりも安定した受注と利益改善が問われる時間帯になる。投資スタンスとしては、3%台後半の配当利回りを受け取りながら中長期で保有するインカム寄りの銘柄であり、大きな値上がりを狙う場合は、大型案件の受注増加や利益率改善が明確になる局面を見極める必要がある。

この記事の最終更新日:2026年1月22日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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