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サムコ(6387)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-23)
4,905.00
前日比 -15.00(-0.30%)

サムコとは

サムコは、半導体や電子部品向け製造装置の開発に特化した、京都発の装置メーカーである。1979年に京都市伏見区で設立され、創業当初は太陽光電池向けのアモルファスシリコン薄膜形成用プラズマCVD装置を、社員2名という小規模体制で開発するところから事業をスタートさせた。社名のSAMCOは「Semiconductor And Materials Company」の略であり、半導体と材料技術の双方を軸に成長していくという創業時の思想が反映されている。

事業の中心は、プラズマCVD装置、ドライエッチング装置、ドライ洗浄装置などの半導体・電子部品製造装置であり、特に化合物半導体や機能性薄膜の形成・加工といった高難度プロセスに強みを持つ。量産メモリやロジック向けの巨大設備とは異なり、研究開発用途や中小規模量産、先端材料向けといったニッチな領域を主戦場としている点が特徴である。

売上構成を見ると、高輝度LEDやレーザー用途を中心とするオプトエレクトロニクス分野と、パワーデバイスやSAWフィルター、MEMSなどの電子部品分野が全体の約7割を占めている。特に近年は、GaNやSiCといった次世代パワー半導体材料向け装置の需要拡大を背景に、化合物半導体関連の売上比重が高まっている。これらの分野はEV、再生可能エネルギー、5G・次世代通信などの成長産業と密接に結びついており、中長期的な需要が見込まれる領域でもある。

技術面では、サムコ独自のLS-CVD(液体ソースCVD)技術が中核に位置づけられている。これは、液体原料を気化させてプラズマ中で反応させる方式で、安全性が高く、低温成膜や膜応力・膜密度の制御に優れる点が特徴である。また、カソードカップリング方式を採用することで、低温下でも高品質な薄膜形成が可能となり、温度制約の厳しいデバイス製造に適している。

エッチング分野では、独自構造のトルネードICPコイルを用いたICPエッチング装置を展開しており、高均一かつ高密度のプラズマ生成を可能としている。これにより、GaNやGaAs、InPなどの化合物半導体から、Siや金属薄膜まで幅広い材料の加工に対応できる。また、MEMS分野で不可欠なシリコン深掘り加工については、ボッシュプロセスのライセンスを日本の装置メーカーとしていち早く取得しており、自動車用センサーや医療機器、3次元デバイス向けなど、多様な用途で実績を積み上げてきた。

製品ラインアップは、プラズマCVD装置やALD装置、RIE装置、ICPエッチング装置に加え、XeF2ドライエッチング装置、プラズマクリーナー、UVオゾンクリーナーなど多岐にわたる。これらは単体装置としてだけでなく、研究開発から量産工程までの一連のプロセスをカバーする形で提案されることが多く、顧客の用途や材料に応じたカスタマイズ対応が重視されている。

拠点については、研究開発センター、生産技術研究棟、製品サービスセンターなどが京都市伏見区に集約されており、開発・製造・アフターサービスを近接させた体制を構築している。これにより、顧客要望への迅速なフィードバックや装置改良が可能となっており、小回りの利く組織運営が同社の競争力の一つとなっている。

市場面では、国内に加えてアジアを中心とした新興顧客の開拓を進めており、大学や研究機関、ベンチャー企業、大手メーカーの先端研究部門など、多様な顧客基盤を持つ。半導体市況の影響は受けるものの、大規模量産投資とは異なるタイミングで需要が発生する研究開発用途や次世代デバイス向け需要を取り込める点が、事業の安定性につながっている。

総じてサムコは、半導体製造装置業界の中でも、化合物半導体やMEMS、パワーデバイスといった専門性の高い分野に経営資源を集中させ、高付加価値・少量多品種型のビジネスを展開するニッチトップ型企業である。大手装置メーカーとは異なる立ち位置で、技術力と柔軟性を武器に存在感を発揮している点が、同社の最大の特徴といえる。

サムコ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益
(円)
一株配当
(円)
単21.7 5,746 989 1,044 755 94.1 30
単22.7 6,401 1,371 1,481 1,052 131.1 35
単23.7 7,830 1,858 1,927 1,366 170.1 45
単24.7 8,203 2,017 2,088 1,471 183.3 45
単25.7 9,342 2,342 2,373 1,697 211.3 60
単26.7予 10,200 2,460 2,440 1,720 214.1 60〜65
単27.7予 10,900 2,620 2,600 1,830 227.8 60〜65

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
2023.7 -189 -75 -325
2024.7 1,642 -292 -103
2025.7 1,206 -414 -404

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率
(%)
ROA
(%)
ROE
(%)
PER
(倍)
PBR
(倍)
2023.7 23.7 9.2 12.2
2024.7 24.5 9.1 11.9
2025.7 25.0 9.5 12.5 15.3〜31.2 2.97

出典元:四季報オンライン

投資判断

直近の業績推移を見ると、売上高は単24.7で約82億円、単25.7で約93億円、単26.7予で約102億円と、3期連続で拡大している。営業利益は単24.7で約20億円、単25.7で約23億円、単26.7予で約24億円と増加基調が続いており、経常利益・純利益も同様に緩やかながら右肩上がりで推移している。利益成長は売上の拡大と歩調を合わせており、規模拡大に伴って利益が押し上げられている構図が読み取れる。

収益性指標を見ると、営業利益率は2023から2025にかけて23.7%、24.5%、25.0%と一貫して上昇している。装置メーカーの中でもかなり高い水準で推移しており、ニッチ分野に特化した価格競争の起きにくい事業構造が反映されているといえる。ROEは12.2%、11.9%、12.5%とおおむね12%前後で安定しており、ROAも9.2%、9.1%、9.5%と高水準を維持している。資本効率・総資産効率ともに大きな悪化は見られず、利益体質は比較的安定している。

一方、バリュエーション面では、2025年の実績PERが高値平均31.2倍、安値平均15.3倍とレンジが広い。成長期待が強まる局面では30倍前後まで評価される一方、慎重な局面では10倍台半ばまで低下し得る銘柄であることを示している。実績PBRは2.9倍台であり、ROE水準を考慮すると割安とは言い切れず、一定の成長を織り込んだ評価水準にある。

総合すると、サムコは売上・利益ともに拡大基調が続き、営業利益率25%前後、ROE12%前後、ROA9%前後という高い収益性を維持している点が強みである。一方で、PER・PBRはすでに成長期待を織り込んだ水準にあり、評価面の余地は業績の伸びが継続するかどうかに強く左右される。提示された数値だけから判断すれば、低成長・安定株というよりは、高収益だが評価変動を受けやすい成長寄りの銘柄であり、業績拡大が続く前提では評価維持、成長が鈍化すればPER調整の余地も残る、という位置付けになる。

配当目的とかどうなの?

サムコを配当目的で見ると、数字上はあまり向いていない。予想配当利回りは単26.7、単27.7ともに1.22%程度にとどまっており、日本株の中では明確に低配当の部類に入る。この水準では、株価下落局面で配当が下値を支える力は弱く、インカムゲインを主目的とする投資スタンスには適合しにくい。

一方で、利益水準自体は安定しており、営業利益率は25%前後、ROEも12%台と高収益体質であることから、配当余力が乏しいわけではない。現状は、利益を積極的に設備投資や研究開発、事業拡大に回す成長優先の配分になっていると読み取れる。実際、配当額は増配基調ではあるものの、利益成長に対して配当性向は抑えられており、株主還元よりも内部成長を重視する姿勢が強い。

そのため、配当目的で保有する場合は、利回りの低さを受け入れた上で、将来的な増配余地や株価上昇によるトータルリターンを期待する形になる。ただし、現時点の利回り水準から見る限り、配当狙いの長期保有というよりは、業績拡大と評価変化を狙うキャピタルゲイン寄りの銘柄と位置付けるのが妥当である。総合すると、サムコは高収益・成長志向の装置メーカーであり、配当は「おまけ程度」と考えるのが現実的で、明確な配当目的で選ぶ銘柄ではない。

今後の値動き予想!!(5年間)

サムコの現在値4,905.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考えていきます。サムコは、プラズマCVD装置やドライエッチング装置など、半導体・電子部品向け製造装置に特化したニッチ型の装置メーカーである。

特に化合物半導体、MEMS、パワーデバイス向けといった研究開発用途から中小規模量産領域に強みを持ち、大手装置メーカーが主戦場とする最先端ロジック・メモリ大量生産とは異なる市場で事業を展開している。直近では売上・利益ともに拡大基調が続いており、営業利益率は25%前後、ROEは12%前後と、装置メーカーとしては高い収益性を維持している。一方で、事業規模はまだ小さく、受注タイミングによる業績変動が出やすい循環型の側面も併せ持つ。

良い場合は、半導体・電子部品分野において、GaNやSiCなど次世代パワーデバイス、MEMS、光デバイス向けの研究開発投資が中長期的に拡大するシナリオである。大学・研究機関向けに加え、量産立ち上げ段階の顧客からの装置需要が積み上がり、売上規模が100億円台から一段と拡大する。この場合でも高い営業利益率を維持できれば、ROEは12%台後半から13%程度に上昇し、市場からは「高収益ニッチ装置メーカー」としての評価が強まりやすい。成長期待が続く局面ではPERは25〜30倍程度まで許容される可能性があり、5年後の株価は7,000円〜9,000円程度まで切り上がる展開が想定される。配当利回りは低水準にとどまるものの、株価上昇によるキャピタルゲインが主なリターンとなる。

中間のケースは、半導体投資全体は緩やかに回復するものの、研究開発案件や中小規模量産向け需要は年度ごとに波があり、サムコの受注も増減を繰り返すシナリオである。売上・利益は増加基調を維持するが、伸び率は緩やかにとどまり、営業利益率やROEは現状水準で安定する。この場合、市場評価は大きく変化せず、PERは20倍前後、PBRは2倍台後半で推移しやすい。株価は現在値近辺を中心としたレンジ推移となり、5年後の水準は4,800円〜6,500円程度に収れんする可能性が高い。

悪い場合は、半導体設備投資や研究開発投資が想定以上に冷え込み、装置導入の先送りが続くシナリオである。受注が細り、売上成長が鈍化する一方で、固定費負担により利益率が低下する可能性がある。この場合、営業利益率は20%前後まで低下し、ROE・ROAも一段低い水準にとどまる。成長期待が後退すれば市場評価は慎重になり、PERは15倍前後まで切り下がる可能性がある。その場合、5年後の株価は3,500円〜4,500円前後まで下振れする展開も想定される。配当利回りは1%台と低く、下値を強く支える材料にはなりにくい。

総合すると、サムコの株価は現在値4,905.0円において、すでに高収益体質と一定の成長期待を織り込んだ評価水準にあると考えられる。今後5年間は、半導体・電子部品分野における研究開発投資の動向と、ニッチ分野での受注拡大が最大の評価軸となる。安定配当を目的とする銘柄というよりは、業績拡大と評価変化を見込むキャピタルゲイン寄りの成長型銘柄と位置付けられる。

この記事の最終更新日:2026年1月24日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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