株ウォッチング

すべての株の情報を表示し管理人のアドバイスも一言


不二越(6474)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

,

株価

最新(2026-02-04)
5,000.00
前日比 +30.00(+0.60%)

不二越とは

株式会社不二越は、東京都港区に本社を置く総合機械メーカーであり、切削工具、ベアリング、産業用ロボットを中核としつつ、油圧機器、工作機械、特殊鋼まで幅広く手掛ける日本を代表するものづくり企業である。商標はNACHIで、東京証券取引所プライム市場に上場している。創業地は富山県富山市で、長年にわたり富山を生産拠点とした企業活動を続けてきたが、2018年に本社機能を東京へ全面移転した。

不二越は1928年、創業者・井村荒喜が「機械工具の国産化こそが日本の機械産業発展の基礎になる」という理念のもと、富山市で工具メーカーとして創業した。創立から10年後には製鋼所を設立し、材料から製品までを自社で手掛ける一貫生産体制を確立した点が、不二越の事業基盤の原点となっている。この素材技術を起点に、工具、工作機械、ロボット、ベアリング、油圧機器へと事業領域を拡大し、世界的にも珍しい「材料から最終製品までを網羅する複合型メーカー」へと成長してきた。

事業は大きく、機械工具事業、ロボット事業、機能部品事業、マテリアル事業の4分野で構成されている。機械工具事業では、ドリルやエンドミルなどの切削工具、塑性加工工具、切断工具に加え、工作機械や機械加工システムを展開している。工具、材料、熱処理、コーティング技術を統合できる日本でも稀有なメーカーとして、高速・高能率加工や環境対応型加工を実現し、自動車、金型、航空機、電子部品分野など幅広い産業を支えている。

ロボット事業では、自動車製造向けを中心とした産業用ロボットを展開しており、特にスポット溶接ロボットでは国内トップクラスの実績を持つ。アーク溶接、塗装、ハンドリングなど多様な用途に対応するロボットとロボットシステムを提供し、自動化・省人化ニーズの高まりを背景に世界市場でも存在感を高めている。

機能部品事業では、ベアリングや油圧機器を主力とし、自動車、鉄道車両、建設機械、工作機械、電機関連など多様な分野に供給している。高性能化、小型・軽量化、耐久性を追求した製品群は、機械の安全性と信頼性を支える重要な要素部品として評価が高い。カーハイドロリクス分野など、自動車向け油圧機器も同社の強みの一つである。

マテリアル事業では、高速度工具鋼(ハイス)を中心とした特殊鋼を製造し、工具・刃物用途に加え、自動車、電子、通信分野向けの精密加工材を供給している。また、材料技術とサーモテック技術を活かし、工業炉やコーティング事業も展開するなど、素材技術を軸とした付加価値の高い事業を展開している。

不二越は、工具、工作機械、ロボット、ベアリング、油圧機器、材料までを自社で手掛ける世界でも稀な一貫・連環型ビジネスモデルを強みとし、「ものづくりの世界の発展に貢献する」ことを掲げて事業を展開している。高シェアを持つ独自製品を数多く抱え、自動車産業を中心に幅広い産業分野を支える基盤技術型企業として、今後も自動化・省人化・高付加価値化の流れの中で重要な役割を果たす企業と位置付けられる。

不二越 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
連22.11 258,097 17,025 17,100 12,237 513.2 110
連23.11 265,464 11,873 11,028 6,469 276.9 110
連24.11 239,892 6,636 4,236 3,351 144.1 100
連25.11予 243,000 8,600 6,600 4,000 183.7 100
連26.11予 260,000 13,000 11,000 6,700 307.6 100〜110

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 12,030 -17,774 3,125
2024 31,458 -7,631 -24,359
2025 17,938 -5,286 -15,915

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 4.4 3.9 1.7
2024 2.7 2.1 1.0
2025 4.1 3.0 1.5 12.6〜17.0 0.65

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績の水準を見ると、売上高は2023年が2,654億円、2024年が2,398億円、2025年予想が2,430億円、2026年予想が2,600億円と、2024年に一度落ち込んだ後、回復局面に入る想定となっている。営業利益は2023年118億円から2024年66億円へ大きく減少したが、2025年予想は86億円、2026年予想は130億円と持ち直しが見込まれている。純利益も2023年64億円、2024年33億円と落ち込んだ後、2025年予想40億円、2026年予想67億円と回復基調が想定されており、景気循環型メーカーらしいボトムアウト後の改善シナリオが数字に表れている。

収益性を見ると、営業利益率は2023年4.4%、2024年2.7%、2025年4.1%と低水準で推移しており、構造的に高収益体質とは言いにくい。ROEも3.9%、2.1%、3.0%、ROAも1.7%、1.0%、1.5%と資本効率はかなり低く、利益創出力そのものは強いとは言えない。この点は、不二越が自動車・設備投資サイクルの影響を強く受ける事業構造であることを反映している。

一方、株式評価の面では、2025年実績PERは高値平均17.0倍、安値平均12.6倍と、利益回復を前提にした水準にある。利益水準が低い割にPERが極端に割安とは言えないが、PBRは0.65倍と明確な1倍割れであり、資産価値に対しては低評価にとどまっている。市場は収益性の低さを織り込みつつも、事業基盤や回復余地を一定程度評価している状態と読み取れる。

総合すると、不二越は営業利益率やROEが低く、安定的に高い収益性を誇る企業ではない。一方で、業績は底打ちから回復局面にあり、2026年にかけて利益水準の正常化が進めば、現在のPBR0.65倍という評価は見直される余地がある。高成長や高収益を期待する銘柄ではなく、景気回復局面での利益改善と評価修正を狙う循環型・バリュー寄りの投資対象と位置付けられる。業績回復が想定通り進むかどうかが、今後の株価評価を左右する最大のポイントになる。

配当目的とかどうなの?

結論から言うと、不二越は配当“主目的”の銘柄ではないが、減配リスクを抑えつつ業績回復を待つ補助的な配当枠としては成り立つ、という評価になる。予想配当利回りは2026年・2027年ともに1.93%で、利回り水準そのものは高配当株のレンジには届かない。インカム狙いで2.5〜3%超を求める投資には物足りない数字だ。一方で、直近の業績が落ち込む局面でも配当を100円前後で維持してきた実績があり、会社として「配当を極端に振らさない」姿勢は確認できる。

利益面を見ると、営業利益率は4%前後、ROEは3%前後と低水準で、配当を大きく引き上げられるだけの収益余力は乏しい。配当性向を無理に上げる余地は小さく、今後も配当は横ばい〜微増にとどまる可能性が高い。そのため、配当成長を主軸にした長期インカム戦略には向かない。

一方、PBRは0.65倍と明確な割安水準にあり、配当は「株価下支え+保有コスト軽減」の役割を果たす。景気回復局面で利益が持ち直し、株価の評価修正が起きるまでの間、配当を受け取りながら待つという使い方には適している。

総合すると、不二越は高配当目的で積極的に選ぶ銘柄ではないが、循環回復を前提にしたバリュー投資の中で、配当をクッションに中長期で保有する用途には合う。配当を「主役」にするより、「保険」や「添え物」として位置付けるのが現実的な銘柄と言える。

今後の値動き予想!!(5年間)

不二越の現在値5,160.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は切削工具、ベアリング、産業用ロボット、油圧機器、特殊鋼までを一貫して手掛ける総合機械メーカーであり、特に自動車・工作機械向けの工具や機能部品、スポット溶接ロボットなどで高い技術力とシェアを持つ企業である。景気循環の影響を受けやすい事業構造ではあるが、材料から最終製品まで内製化する独自のビジネスモデルにより、製造業の設備投資需要を広く取り込める点が特徴である。

良い場合は、世界的な設備投資回復と自動車・EV関連の生産増加を背景に、工具・ロボット・ベアリングの需要が同時に持ち直すシナリオである。稼働率改善と構造改革効果により営業利益率は5%前後まで回復し、ROEも5%台まで改善が進む。純利益は60億円台後半から70億円規模で安定し、EPSは300円前後で推移する。この場合、市場からは「製造業回復の恩恵を受ける総合機械メーカー」として評価されやすくなり、PERは過去高値圏に近い16〜17倍が許容される。EPS300円×PER17倍を前提にすると、5年後の株価は5,800円〜6,500円程度まで切り上がる展開が想定される。配当の安定継続も下支えとなり、緩やかな上昇基調が続く可能性が高い。

中間のケースでは、設備投資は回復するものの力強さに欠け、業績改善は限定的となる。営業利益率は4%前後、ROEは3%台にとどまり、利益水準は横ばいに近い推移となる。市場評価はPER13〜14倍程度に収まり、現在水準と大きな乖離は生じにくい。この場合、株価は4,800円〜5,800円程度のレンジで推移し、値上がり益よりも配当を含めたトータルリターンを意識した保有が中心となりやすい。

悪い場合は、世界景気の減速や設備投資抑制が長期化し、工具・ロボット需要が低迷するシナリオである。営業利益率は3%前後まで低下し、ROEも2%台にとどまる。純利益は40億円前後まで縮小し、EPSは180円前後に低下する。市場は成長期待を引き下げ、PERは安値圏の11〜12倍まで低下する可能性がある。この場合、株価は2,800円〜3,600円程度まで調整する展開も想定される。配当は維持される可能性が高いが、株価回復には時間を要する。

総合すると、不二越の株価は現在値5,160.0円において、業績回復への期待と景気循環リスクの両方を織り込んだ水準にある。今後5年間は高成長による大化けを狙う銘柄というより、製造業の設備投資サイクルに連動しながら、収益性がどこまで回復できるかが評価の軸となる。配当を下支えにしつつ、景気動向を見極めながら中長期で保有するスタンスに適した銘柄と位置付けられる。

この記事の最終更新日:2026年1月25日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP