株価
セガサミーホールディングスとは

セガサミーホールディングス株式会社は、パチスロ・パチンコ機の大手メーカーであるサミーと、家庭用・業務用ゲームで世界的な知名度を持つセガを中核とする持株会社で、総合エンタテインメント企業として国内外に事業を展開している。2003年にサミーがセガを買収し、両社の経営統合を受けて2004年に設立された。東京証券取引所プライム市場に上場しており、エンタテインメント分野では国内有数の企業グループに位置付けられる。
事業の柱は大きく分けて、エンタテインメントコンテンツ事業、遊技機事業、リゾート事業である。エンタテインメントコンテンツ事業では、セガを中心に家庭用ゲーム、PC・スマートフォン向けゲーム、オンラインゲームの開発・販売を行っているほか、アトラスによるRPG作品、トムス・エンタテインメントやマーザ・アニメーションプラネットによるアニメ・映像制作など、IPを軸とした幅広いコンテンツ展開を行っている。ゲームIPを映像、グッズ、イベントなどへ展開するメディアミックス戦略も特徴で、グローバル市場を意識した事業運営が進められている。
遊技機事業では、サミーを中心にパチスロ機およびパチンコ機の開発・製造・販売を行っており、業界内でトップクラスのブランド力と開発力を持つ。人気コンテンツとのタイアップ機や独自の演出技術を強みとし、ヒット機種が出た際の収益インパクトは非常に大きい。一方で、規制や市場環境の変化に業績が左右されやすいという特徴も持っている。
リゾート事業では、韓国のパラダイスグループとの合弁会社「パラダイスセガサミー」を通じて、韓国・仁川国際空港近郊の永宗島で統合型リゾート「パラダイスシティ」を運営している。2017年に開業した同施設は、カジノ、ホテル、エンタテインメント施設を備えた韓国初の本格的統合型リゾートであり、ゲーム・遊技機とは異なる収益源の確立を狙った事業となっている。
グループ全体では、2014年以降、構造改革と再編を段階的に進めてきた。セガ・サミー双方の管理機能やライセンス機能を持株会社に集約し、グループ横断での経営効率化とIP活用力の強化を図っている。また、遊技機事業では赤字が続いていた子会社の整理や生産拠点の再編を行い、収益体質の改善を進めてきた。2021年以降は、セガとサミーの管理機能を持株会社側に集約する体制を明確にし、グループ経営の一体化を進めている。
近年では、麻雀プロリーグMリーグへの参画や、プロバスケットボールBリーグのサンロッカーズ渋谷の運営会社買収など、スポーツ・エンタテインメント分野への展開も進めている。これらは既存IPやエンタメ事業との相乗効果を意識した動きと位置付けられる。
総合すると、セガサミーホールディングスは、ゲームと遊技機という異なる収益特性を持つ事業を両輪としつつ、リゾートやスポーツなど新領域にも挑戦するエンタテインメント企業である。規制やヒット作の有無による業績変動はあるものの、強力なIPと多角的な事業ポートフォリオを背景に、中長期的な成長と安定の両立を目指す企業と位置付けられる。
セガサミーホールディングス 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益 EPS(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 277,748 | 6,553 | 1,715 | 1,274 | 5.4 | 30 |
| 連22.3 | 320,949 | 32,042 | 33,344 | 37,027 | 158.9 | 40 |
| 連23.3 | 389,635 | 46,789 | 49,473 | 45,938 | 208.1 | 59 |
| 連24.3 | 467,896 | 56,836 | 59,778 | 33,055 | 150.8 | 50 |
| 連25.3 | 428,948 | 48,124 | 53,114 | 45,051 | 209.8 | 52 |
| 連26.3予 | 490,000 | 46,000 | 49,000 | 32,000 | 152.2 | 55〜56 |
| 連27.3予 | 518,000 | 48,000 | 51,000 | 35,500 | 168.8 | 55〜56 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 連23.3 | 44,704 | -2,351 | -15,358 |
| 連24.3 | 65,833 | -113,509 | 79,786 |
| 連25.3 | 20,856 | -12,543 | -27,981 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率(%) | ROE(%) | ROA(%) | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 連23.3 | 12.0 | 13.8 | 9.1 | – | – |
| 連24.3 | 12.1 | 9.2 | 5.0 | – | – |
| 連25.3 | 11.2 | 11.8 | 6.9 | 9.5〜16.5 | 1.36 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず業績規模を見る。24.3期は売上高4,678億円、営業利益568億円、経常利益597億円、純利益330億円。25.3期は売上高4,289億円、営業利益481億円、経常利益531億円、純利益450億円。26.3期予想は売上高4,900億円、営業利益460億円、経常利益490億円、純利益320億円となっている。
売上高は24年に大きく伸びた後、25年に一服し、26年は再び増収を見込む構図である。一方、営業利益は24年をピークにやや減少傾向で、利益水準は高いものの、拡大トレンドが継続しているとは言いにくい。純利益は25年に一時的に大きく伸びており、事業ミックスや一過性要因の影響が強く出ている点が特徴的である。
収益性を見ると、営業利益率は23年12.0%、24年12.1%、25年11.2%と、12%前後で安定しているが、直近はやや低下している。ROEは13.8%から9.2%に低下した後、11.8%まで回復しており、資本効率は高水準を維持している。ROAも9.1%から5.0%へ低下後、6.9%まで戻しており、収益力はあるものの変動が大きい。安定性よりも波のあるエンタメ企業らしい指標推移と言える。
評価面では、25年時点の実績PERは9.5倍から16.5倍とレンジが広く、業績やヒット作次第で市場評価が大きく変動しやすい。PBRは1.3倍で、ROEが10%前後あることを考えると、極端な割高感はないが、割安とも言い切れない水準にある。
これらを総合すると、セガサミーホールディングスは売上規模が大きく、営業利益率12%前後、ROE10%超を確保できる収益力の高い企業である一方、業績の振れ幅が大きく、利益成長の持続性には不確実性が残る。26年予想では増収ながら減益を見込んでおり、直近のピークアウト感も意識されやすい。
この数値だけで判断すれば、セガサミーホールディングスは安定成長株というより、業績と評価が周期的に動くエンタテインメント銘柄と位置付けられる。PERやPBRに強い割安感はないが、収益力そのものは高く、業績回復局面やヒットコンテンツが見込める局面では評価が切り上がりやすい。一方で、成長の持続性を前提に長期で持つよりも、業績サイクルを意識しながら中期的に向き合う投資判断が求められる銘柄だと考えられる。
配当目的とかどうなの?
セガサミーホールディングス株式会社を配当目的でどうか、という視点で見ると、「配当はあるが主目的にはしにくい」タイプの銘柄と言える。予想配当利回りは26.3期、27.3期ともに2.24%で、東証プライム全体や高配当株と比べるとやや低めの水準にある。インカム狙いで積極的に選ばれる3〜4%台の銘柄と比べると、配当利回りそのものの魅力は強くない。
利益との関係を見ると、26.3期予想の純利益は320億円と依然として高水準で、EPSも150円台を見込んでいる。配当は55〜56円程度が想定されており、配当性向は30%台前半にとどまる。この水準は無理のない還元であり、業績が多少上下しても減配リスクは相対的に低い。一方で、利益が好調でも配当を大きく引き上げる姿勢は強くなく、株主還元よりも事業投資や内部留保を優先する傾向が読み取れる。
キャッシュフローを見ると、営業CFは大きくプラスを確保できる年が多く、配当原資に不安はない。ただし、投資CFや財務CFの振れが大きく、M&Aや事業再編、コンテンツ投資などに資金を使う局面が多い企業であるため、安定配当を最優先する経営スタンスではない点は意識しておく必要がある。
評価面では、PERは9.5倍〜16.5倍と幅があり、業績サイクル次第で株価の振れが大きい。配当利回り2.2%前後では、株価下落局面のクッションとしてはやや弱く、インカム目的だけで保有するには心許ない。
総合すると、セガサミーホールディングスは「配当を主目的に長期保有する銘柄」ではなく、「業績回復やヒットコンテンツによる株価変動を取りつつ、補助的に配当を受け取る銘柄」と位置付けられる。配当は安定しているが利回りは控えめであり、インカム重視の投資家よりも、値動きと業績サイクルを意識する投資家向けの銘柄だと判断できる。
今後の値動き予想!!(5年間)
セガサミーホールディングス株式会社の現在値2,452.5円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社はパチスロ・パチンコ機大手のサミーと、家庭用・オンラインゲームで世界的なIPを持つセガを中核とする総合エンタテインメント企業である。遊技機、ゲーム、映像、さらに韓国での統合型リゾート事業など、複数の収益源を持つ一方で、ヒット作の有無や規制、投資タイミングによって業績が大きく振れやすい点が特徴である。インフラ型企業とは異なり、業績と株価がサイクル的に動きやすい企業と言える。
良い場合は、家庭用ゲームやオンラインゲームでヒットタイトルが継続的に生まれ、加えて遊技機事業でも主力機種が好調に推移するシナリオである。営業利益率は11〜12%台で安定し、ROEも12%前後を維持する。純利益は300億円台後半から400億円規模を確保し、EPSは170円前後まで伸びる。この場合、市場からは「高収益エンタテインメント企業」として評価されやすくなり、PERは高値平均に近い15〜16倍が許容される。EPS170円×PER16倍を前提にすると、5年後の株価は2,700円〜3,000円程度まで上昇する展開が想定される。配当は利回り2%台ながら安定的に支払われ、株価の下支え要因となる。
中間のケースでは、ゲーム・遊技機ともに大きなヒットは出ないものの、一定の収益を維持する状態が続く。営業利益率は10〜11%程度、ROEは10%前後で落ち着き、純利益は300億円前後で横ばい推移となる。市場評価はPER11〜13倍程度に収まり、現在水準と大きな乖離は生じにくい。この場合、株価は2,200円〜2,700円程度のレンジで推移し、値上がり益よりも業績サイクルに応じた上下動と配当を含めたトータルリターンを意識する展開になりやすい。
悪い場合は、ゲームタイトルや遊技機でヒットが出ず、統合型リゾート事業などの固定費負担が重くのしかかるシナリオである。営業利益率は9%前後まで低下し、ROEも一桁台にとどまる。純利益は200億円台前半まで縮小し、EPSは120円前後に低下する。市場は成長期待を引き下げ、PERは安値平均に近い9〜10倍まで低下する可能性がある。この場合、株価は1,800円〜2,100円程度まで調整する展開も想定される。配当は維持される可能性が高いが、株価の回復には次のヒット作が必要となる。
総合すると、セガサミーホールディングスの株価は現在値2,452.5円において、エンタテインメント企業としての収益力と変動性の両方を織り込んだ水準にある。今後5年間は、防災・インフラ関連のような安定成長を狙う銘柄ではなく、ヒット作や事業サイクルによって評価が上下する展開が続くと考えられる。配当を下支えにしつつ、業績の波を見極めながら中期的に向き合うスタンスに適した銘柄と位置付けられる。
この記事の最終更新日:2026年1月25日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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