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マキタ(6586)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-03-19)
5,236.00
前日比 -246.00(-4.49%)

マキタとは

マキタは、愛知県安城市に本社を置く日本を代表する総合電動工具メーカーであり、電動工具分野では国内最大手に位置する企業である。日本国内シェアは約60%と高く、世界市場でも約25%のシェアを有し、ブラック・アンド・デッカーに次ぐ世界第2位クラスの電動工具メーカーとして知られている。1970年代から海外展開を本格化させ、海外現地生産・現地販売を先行して進めてきた点が特徴で、現在では売上高の大半を海外が占めるグローバル企業となっている。

事業の中核は電動工具の開発・製造・販売であり、インパクトドライバ、ドリル、丸ノコ、グラインダなど、建築・建設現場や製造業で使用される幅広い製品群を展開している。1958年に国産初の携帯用電気カンナを発売して以来、穴あけ、締付け、切断、研磨といった作業を効率化するための技術開発を継続しており、プロユーザーを中心に高い評価を得てきた。特に充電式電動工具では、リチウムイオン電池の活用をいち早く進め、コードレス化と高出力化を両立させた製品群を強みとしている。

近年は、電動工具で培ったモーター技術やバッテリー技術を活かし、園芸用機器分野の強化にも力を入れている。芝刈機、チェーンソー、ブロワなどの充電式園芸機器を展開し、排ガスを出さず、低騒音で扱いやすい点を訴求している。エンジン式に匹敵するパワーを持ちながら、環境負荷の低減や作業性向上を実現する製品として、家庭用からプロ用途まで幅広い需要を取り込んでいる。

販売・サービス体制もマキタの大きな強みである。日本国内には多数の支店・営業所を持ち、海外でも50カ国以上に直営の販売拠点を展開している。顧客に密着した営業活動とアフターサービスを重視しており、世界中どこでも短期間で修理対応を行う体制を構築している点が、プロユーザーからの信頼につながっている。

財務面では、長年にわたり高い自己資本比率を維持し、実質無借金経営に近い健全な財務体質を築いてきた。営業利益率も製造業としては高水準を維持してきた実績があり、安定した黒字経営を継続している。こうした財務の安定性を背景に、株主還元にも積極的で、配当と自社株買いを合わせた総還元性向は35%以上を目安としている。

このようにマキタは、電動工具を軸にした高い技術力、早期から進めてきた海外現地生産と販売網、充電式製品を中心とした製品戦略、そして安定した財務基盤を組み合わせることで、世界市場において競争力を維持している。建築・建設分野から園芸分野まで事業領域を広げつつ、電動化と環境対応を軸に成長を続けるグローバル総合電動工具メーカーとして位置づけられる。

マキタ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 税前利益(百万円) 純利益(百万円) 1株益(円) 1株配当(円)
21.3 608,331 88,464 87,199 62,018 228.4 69
22.3 739,260 91,728 92,483 64,770 238.5 72
23.3 764,702 28,246 23,887 11,705 43.1 21
24.3 741,391 66,169 64,017 43,691 162.1 57
25.3 753,130 107,038 108,477 79,338 294.9 110
26.3予 760,000 99,000 100,000 72,000 272.0 95
27.3予 767,000 104,000 104,000 75,000 283.3 99

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023.3 44,430 -37,680 80,970
2024.3 237,086 -25,619 -191,277
2025.3 129,874 -37,872 -33,545

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率(%) ROA(%) ROE(%) PER(倍) PBR(倍)
2023.3 3.6 1.0 1.5
2024.3 8.9 4.1 5.0
2025.3 14.2 7.1 8.5 47.5(高値平均) / 30.5(安値平均) 1.40

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績規模と推移を見ると、24.3は売上高7,413億、営業利益661億、経常利益640億、純利益436億である。25.3は売上高7,531億、営業利益1,070億、経常利益1,084億、純利益793億と、売上高は小幅増にとどまる一方で、利益は大きく拡大している。26.3予では売上高7,600億、営業利益990億、経常利益1,000億、純利益720億とされており、25.3のピークからはやや減少するものの、高水準の利益を維持する想定となっている。売上高は安定的で、利益は市況や為替などの影響を受けつつも、全体として高い水準にある。

収益性を見ると、営業利益率は2023年3.6%、2024年8.9%、2025年14.2%と急速に改善している。ROEは1.5%から5.0%、8.5%へ、ROAも1.0%から4.1%、7.1%へと段階的に上昇しており、利益成長に伴って資本効率・総資産効率が明確に改善している。ただし、製造業の中では高水準とはいえ、絶対的には突出した水準とまでは言えず、改善途上から成熟段階へ移行しつつある局面と読み取れる。

評価面では、2025年の実績PERは高値平均47.5倍、安値平均30.5倍と高めのレンジにあり、株価が収益回復と高い利益率を強く織り込んでいることが分かる。実績PBRは1.4倍で、純資産に対しては一定のプレミアムを付けて評価されているが、極端な割高水準ではない。

以上の数値だけで判断すると、マキタは売上高が7,000億円台で安定する中、利益率の大幅な改善によって営業利益・純利益が急拡大した局面にある。一方でPERは高水準にあり、株価はすでに高収益体質の定着を前提とした評価となっている。現状は、業績面の強さと評価面の高さが同時に存在しており、今後も高い利益率を維持できるかどうかが投資判断の前提条件となる段階にある、という整理になる。

配当目的とかどうなの?

連26.3の予想配当利回りは1.77%、連27.3は1.85%と、いずれも2%を下回る水準である。数値上は東証プライム全体の平均と比べても低めであり、高配当銘柄として配当収入を主目的に保有するには物足りない利回りといえる。

業績面では、営業利益率やROE、ROAが2023から2025にかけて大きく改善しており、利益水準も高い。ただし、その分株価水準が高く、PERも30倍超から40倍台と高評価となっているため、利益成長が配当利回りの上昇に直接つながっていない構造が読み取れる。配当額自体は増加しているものの、株価がそれ以上に評価されていることで利回りは抑えられている。

以上の数値だけで判断すると、マキタは配当を主目的に保有する銘柄というより、事業の競争力や利益成長を背景とした株価評価を重視する銘柄であり、配当は補助的な位置づけにとどまる。安定配当は期待できるが、配当利回り重視の投資スタイルとの相性は高くない、という整理になる。

今後の値動き予想!!(5年間)

マキタの現在値5,351.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は電動工具で世界トップクラスのシェアを持つグローバルメーカーであり、海外現地生産・販売網、充電式工具と園芸機器の拡充、高い財務健全性を背景に安定した事業基盤を有している。一方で、直近は利益回復が急で、PERが高水準にある点が株価の前提条件となる。

良い場合は、北米・欧州を中心とした建設需要が底堅く推移し、充電式電動工具と園芸機器の販売が安定成長を続けるシナリオである。営業利益率は10%台前半から半ばを維持し、純利益は700〜800億円規模で安定する。ROEは10%近辺まで上昇し、高収益体質が定着する。この場合、市場はグローバル優良製造業としての評価を維持し、PERは25〜30倍程度が許容される。1株益280円前後×PER25〜30倍を前提にすると、5年後の株価は7,000円〜8,500円程度まで上昇する展開が想定される。

中間のケースでは、売上高は7,500億円前後で横ばいから緩やかな増加にとどまり、利益率も足元水準から大きくは伸びないシナリオである。営業利益率は9〜10%程度、純利益は600〜700億円規模で推移する。市場評価は徐々に落ち着き、PERは18〜22倍程度に収れんする。この場合、1株益260〜280円前後×PER18〜22倍を前提にすると、5年後の株価は4,700円〜6,000円程度となり、現在値近辺での横ばいから緩やかな値動きが想定される。

悪い場合は、世界的な建設投資の減速や住宅市況の悪化が長期化し、工具需要が想定以上に落ち込むシナリオである。価格競争やコスト上昇の影響もあり、営業利益率は7%台まで低下する。純利益は400〜500億円規模に縮小し、ROEの改善も止まる。この場合、成長期待が後退し、市場評価は成熟企業水準へ切り下がり、PERは12〜15倍程度まで低下する可能性がある。1株益230円前後×PER12〜15倍を前提にすると、5年後の株価は2,700円〜3,500円程度まで下落する展開も想定される。

総合すると、マキタの株価は現在値5,351.0円において、業績回復と高収益化を一定程度織り込んだ水準にある。今後5年間の値動きは、世界の建設需要と園芸・充電式分野の成長がどこまで持続するか、そして高い利益率を維持できるかによって大きく分かれやすく、安定性と景気感応度の両面を併せ持つ銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年1月31日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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