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大崎電気工業(6644)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-04)
1,315.00
前日比 +54.00(+4.28%)

大崎電気工業とは

大崎電気工業株式会社は、電力量計を中核とする計測制御機器の大手メーカーであり、スマートメーター分野では国内首位のポジションにある企業である。本社は東京都品川区に所在し、東京証券取引所プライム市場に上場している。創業は1916年と歴史が長く、日本の電力インフラとともに成長してきた企業といえる。

売上構成の過半は電力会社向けであり、国内すべての電力会社にスマートメーターを供給している点が最大の特徴である。電力量計業界では、東光東芝メーターシステムズ、三菱電機、富士電機メーターなど複数の競合が存在するが、その中でも大崎電気工業はトップシェアを維持している。

同社のルーツは、西澤弘祐の個人会社であった弘業製作所が、計器用変成器メーカーである大崎工業を吸収合併したことに始まる。社名については「大崎電機工業」という案もあったが、同名企業の存在から現在の「大崎電気工業」となった経緯がある。現在は国内グループ会社8社、海外グループ会社1社を傘下に持つ連結企業である。

事業は大きく「計測制御機器事業」と「不動産事業」の2つに分かれる。

計測制御機器事業が中核であり、売上・利益の大部分を占める。主力製品は電力量計で、特に通信機能や遠隔制御機能を備えたスマートメーターが中心となっている。電力自由化、スマートグリッド、スマートシティといった社会的要請を背景に、電力使用量の可視化や効率的な需給管理を支えるインフラ製品として位置づけられている。

電力量計以外にも、計器用変成器、デマンドコントロール装置、集中自動検針システム、光通信関連装置、配電盤・分電盤、検針システム機器、計器サービス事業など幅広い製品・サービスを展開している。電力会社向けの長期案件が多く、比較的安定した需要構造を持つ点が特徴である。

近年は従来の計測機器に加え、IoTや通信技術を活用した新領域にも取り組んでいる。Watch Seriesに代表されるIoTサービスや、物理鍵を使わないスマートロック「OPELO」など、エネルギー分野以外の周辺領域への展開も進めている。

海外事業は、英国を拠点とするEDMIグループを中心に展開されている。EDMIはアジア、オセアニア、中東などでスマートメーター事業を展開しており、大崎電気工業の海外展開を主導する存在である。国内が安定収益型であるのに対し、海外は成長機会が大きい一方で、為替やプロジェクト進捗の影響を受けやすく、業績変動要因にもなりやすい。不動産事業は、保有不動産の賃貸を中心とする事業であり、駐車場や賃貸マンションなどを運営している。規模は小さいものの、安定的な収益源として機能している。

同社は過去から現在に至るまで、海外企業との技術提携や業務提携を積極的に行ってきた。アメリカ、スイス、イギリスなどの企業との技術導入やライセンス契約、国内企業との業務提携を通じて製品・技術の高度化を図ってきた実績がある。近年ではスマートグリッド関連やスマートシティ構想にも関与している。

総じて、大崎電気工業は、電力インフラという社会基盤に密接に結びついた事業構造を持ち、国内ではスマートメーターを軸とした安定収益、海外ではEDMIを中心とした成長機会を併せ持つ企業である。

大崎電気工業 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益EPS(円) 一株配当(円)
連21.3 76,255 2,684 2,888 482 9.8 20
連22.3 76,184 1,277 1,189 -658 -13.4 20
連23.3 89,253 2,226 1,885 1,319 27.9 20
連24.3 95,147 5,874 5,488 2,407 51.4 20
連25.3 97,102 5,701 5,386 3,504 75.5 22
連26.3予 98,000 5,800 5,700 3,600 80.7 35
連27.3予 100,000 9,000 8,900 5,500 123.3 37

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
連23.3 260 1,349 -5,072
連24.3 4,187 -2,895 -2,990
連25.3 6,889 -1,229 -3,028

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023年 2.4 2.8 1.4
2024年 6.1 4.8 2.5
2025年 5.8 6.7 3.4 11.2〜16.1 1.16

出典元:四季報オンライン

投資判断

大崎電気工業の直近数年の業績を見ると、売上高は24.3期の約951億円から25.3期で約971億円、26.3期予想では約980億円と、3年間を通じて緩やかな増加が続いている。年率で見ると大きな伸びではないが、減少局面には入っておらず、売上規模は安定して拡大している状態にある。

営業利益は24.3期に約58億円と一段高い水準に達した後、25.3期は約57億円とほぼ横ばい、26.3期予想では再び約58億円と、利益水準そのものは維持されている。売上が増えている一方で営業利益が大きく伸びていないことから、利益成長は数量増や価格転嫁による急拡大というより、既存事業の安定運営による積み上げに近い。

経常利益も営業利益と同様の動きをしており、24.3期が約54億円、25.3期が約53億円、26.3期予想が約57億円となっている。営業外損益による大きなブレは見られず、本業と財務面のバランスは比較的安定している。

純利益については、24.3期が約24億円、25.3期が約35億円、26.3期予想が約36億円と、営業利益や経常利益に比べて改善の度合いが大きい。これは税負担や一時的な要因の影響が軽くなった可能性を示唆しており、最終利益段階での体質は以前より改善していることが読み取れる。

収益性を見るために営業利益率を確認すると、2023年は2.4%と低水準だったが、2024年には6.1%まで急上昇し、2025年は5.8%とわずかに低下している。23年から24年にかけては明確な改善があり、その後は5〜6%台で落ち着いてきた形である。急激な悪化ではなく、改善後の水準を維持している状態といえる。

資本効率の指標であるROEは、2023年が2.8%、2024年が4.8%、2025年が6.7%と3年連続で上昇している。ROAも同様に、2023年1.4%、2024年2.5%、2025年3.4%と段階的に改善している。これらは、利益水準の回復とともに、資産や自己資本を使った収益創出力が徐々に高まっていることを示している。ただし、水準そのものは高収益企業と比べるとまだ中程度にとどまっている。

株価指標を見ると、2025年の実績PERは安値平均で11.2倍、高値平均で16.1倍と一定の幅がある。利益成長が緩やかな企業としては、低すぎる水準でも高すぎる水準でもなく、業績の安定性を前提に評価されているレンジといえる。PBRは1.16倍で、純資産に対して大きなプレミアムが付いている状態ではない。

これらの数値を総合すると、売上は緩やかに拡大し、利益率は一度大きく改善した後に安定域へ移行しつつあり、ROE・ROAは低位から着実に改善している段階にある。一方で、利益率や資本効率が急激に上昇し続けているわけではなく、今後も大幅な成長を前提とする局面にはまだ入っていない。

そのため、この数値群から読み取れる姿は、業績悪化からの回復フェーズを経て、現在は安定運営フェーズに入りつつある企業というものである。株価評価も、成長期待を強く織り込んだ水準ではなく、現状の利益水準と改善傾向を一定程度反映した状態にあると考えられる。少なくとも、短期間での急成長を前提にした評価というより、現在の利益水準がどこまで維持・積み上げられるかを見ながら評価される段階にある銘柄と整理できる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは連26.3で2.66%、連27.3で2.81%と、いずれも2%台後半の水準にある。日本株全体で見れば、無配や1%台の企業も少なくない中で一定の配当水準ではあるが、高配当株と呼ばれる3.5%〜4%以上の水準には届いていない。

過去の配当推移を見ると、連21.3から連24.3までは一株配当20円が継続されており、連25.3で22円、連26.3予で35円、連27.3予で37円と、直近2年で増配のペースが明確に速まっている。純利益が24.3で約24億円、25.3で約35億円、26.3予で約36億円と増加している流れと整合的であり、利益改善を背景に配当水準を引き上げていることが読み取れる。

一方で、営業利益や経常利益は24.3以降おおむね横ばい圏で推移しており、利益が急拡大している局面ではない。そのため、直近の増配ペースがこのまま中長期的に続くかどうかは、今後の利益の積み上がり次第という前提になる。

資本効率を見ると、2025年のROEは6.7%、PBRは1.16倍であり、自己資本に対して非常に高い収益を生んでいる状態ではない。この水準から考えると、無理に高い配当性向を維持するよりも、一定の内部留保を残しながら安定的に配当を行う姿勢に近いと整理できる。実際、予想配当利回りも急激に跳ね上がる形ではなく、2%台後半で緩やかに上昇している。

キャッシュフローの面では、24.3以降は営業CFが大きく改善しており、25.3では約68億円の営業CFが出ている。一方で財務CFはマイナスが続いており、配当や返済による資金流出が発生していると考えられるが、現時点では営業CFの範囲内で配当を賄えている可能性が高い。

これらの数値から配当目的での位置づけを整理すると、配当利回りの高さを最優先する投資対象ではない一方で、業績改善に伴う増配局面にあり、極端な減配リスクを前提にする必要は小さい銘柄といえる。高配当株というよりは、中位利回りを安定的に受け取りたい場合に検討される性格の配当銘柄と読み取れる。

今後の値動き予想!!(5年間)

大崎電気工業の現在値1,315.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社はスマートメーターで国内首位の計測制御機器メーカーであり、売上の過半を電力会社向けが占めるインフラ型企業である。国内ではスマートメーター更新需要を軸に安定した事業基盤を持ち、海外では傘下のEDMIを中心にアジア・中東・オセアニア向け展開を進めている。

直近では売上高は緩やかな拡大から横ばい圏に近づきつつある一方で、営業利益率、ROE、ROAが大きく改善しており、低収益体質からの転換が進んでいる点が現在の株価水準を考える前提条件となる。

良い場合は、国内のスマートメーター更新需要が想定以上に長期化し、海外ではEDMIを中心とした大型案件の獲得が安定的に進むシナリオである。売上高は年率数%の緩やかな成長を維持し、営業利益率は5〜6%台で定着、純利益は40億円台まで拡大する。ROEは7〜8%水準まで上昇し、市場ではインフラ系の安定収益企業として評価が進む。この場合、PERは14〜16倍程度が許容され、5年後の株価は1,800円〜2,100円程度まで上昇する展開が想定される。

中間の場合は、国内事業は安定推移するものの、海外事業は案件の増減を繰り返し、全体としては横ばい成長にとどまるシナリオである。売上高はほぼ横ばい、営業利益は50億円台後半で推移し、営業利益率は5%前後で落ち着く。ROEは6%台で頭打ちとなり、市場評価はPER12〜14倍程度に収れんする。この場合、5年後の株価は1,200円〜1,500円程度となり、現在値近辺を中心としたレンジ推移が想定される。

悪い場合は、海外事業でプロジェクト遅延や失注が重なり、国内でもスマートメーター需要の一巡感が強まるシナリオである。売上高は横ばいから微減となり、営業利益率は4%前後まで低下、純利益も30億円台前半にとどまる。ROEは5%を下回り、市場は成長性に対して慎重姿勢を強める。この場合、PERは10倍前後まで低下し、5年後の株価は900円〜1,100円程度まで調整する展開が想定される。

総合すると、大崎電気工業の株価は現在値1,315.0円において、業績回復と利益体質改善を一定程度織り込んだ水準にある。今後5年間の値動きは、改善した収益性をどこまで維持できるか、そして海外事業が安定的な成長軌道に乗るかどうかが最大の分岐点となる。急成長型ではないものの、インフラ型企業としての安定性を背景に上振れ余地と下振れリスクを併せ持つ銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月4日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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