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正興電機製作所(6653)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-04)
2,395.00
前日比 +60.00(+2.57%)

正興電機製作所とは

正興電機製作所株式会社は、電力向け受変電設備・開閉装置を主力とする電気機器メーカーであり、福岡県福岡市博多区に本社を置いている。1921年に正興商会として創業し、1930年に株式会社へ改組、1960年に現在の社名へ変更された。九州電力向けを中心とした電力インフラ関連ビジネスを軸に成長してきた企業で、日立製作所との関係も深く、電力・制御・情報システム分野で事業を展開している。1990年に福岡証券取引所へ上場し、2017年に東証二部、2018年に東証一部へ市場変更を行っている。

同社は「情報と制御の独創技術で未来を創造する」を掲げ、電力・環境エネルギーをコア事業としながら、制御技術と情報システム技術を組み合わせた社会インフラ向けソリューションを提供している。製品単体の供給にとどまらず、設計、製造、システム構築、工事、保守まで一貫して手がける点が特徴である。

電力部門では、電力の安定供給を支える受変電設備、開閉装置、監視制御システム、配電自動化システムなどを提供している。従来型の電力設備に加え、デジタル化制御システムやIoT技術を活用した次世代型系統運用システムにも取り組んでおり、配電の高度化や信頼性向上に貢献している。電力会社向けの実績が厚く、長期的な設備更新需要を背景とした事業構造を持つ。

公共部門では、水処理施設向けの監視制御システムや運転操作設備、高速道路の非常用発電設備、受変電・制御設備などを展開している。上下水道分野では、オープンネットワークを活用した通信システムを採用し、保守性や拡張性に配慮したシステムを構築してきた。また、小水力発電やバイオガス発電といった脱炭素関連の取り組みも進めている。

産業部門では、鉄鋼、飼料、化学、石油プラントなど幅広い産業分野を対象に、生産設備の制御・自動化システムを提供している。現場で培ったフィールドノウハウと制御・情報システム技術を組み合わせ、トータルシステムインテグレータとして生産管理や省エネ、自動化を支援している点が特徴である。

パワーエレクトロニクス部門では、再生可能エネルギーの安定供給を目的とした蓄電システムや特殊電源装置を展開している。家庭用蓄電システムを中心に、10〜50kVAクラスの蓄電システムなどを手がけ、再エネと電力インフラをつなぐ分野での技術展開を行っている。

情報部門では、自社データセンターを基盤に、金融、文教、港湾、製造、流通など幅広い業界向けにクラウドサービスやITソリューションを提供している。低コスト・短納期を特徴とし、制御分野で培った技術を情報サービスへ展開している点が同社の事業構成の特徴となっている。

電子制御機器部門では、電力の安定供給を支える監視・制御・保護システムのデジタル化製品や制御機器を開発・提供している。電力会社や鉄道車両向けの開発実績を背景に、顧客要望に応じた特殊制御機器やデジタル製品の受託開発にも対応している。

グループ会社には、ITソリューション、エンジニアリング、電気工事、制御関連事業を担う子会社があり、電力・公共・産業分野における事業をグループ全体で支えている。本社のほか、古賀事業所や東京支社を拠点に、地域密着型かつ全国対応の体制を構築している。

全体として正興電機製作所は、電力インフラを中核としながら、制御技術と情報システム技術を融合させ、公共・産業・エネルギー分野へ横展開している企業である。派手な成長分野よりも、社会インフラを支える堅実な事業領域を中心に、長期的な需要に対応する事業構造を持つ点が特徴と整理できる。

正興電機製作所 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益EPS(円) 一株配当(円)
連22.12 25,007 1,440 1,612 1,082 89.3 30
連23.12 27,071 1,622 1,816 1,202 98.9 35
連24.12 29,099 2,016 2,359 1,536 124.2 40
連25.12予 33,000 2,700 3,100 2,000 147.9 50
連26.12予 34,500 2,900 3,300 2,150 159.0 50〜55

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
連22.12 -79 -498 1,040
連23.12 3,190 -771 -2,499
連24.12 339 160 391

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023年 5.9 9.0 4.1
2024年 6.9 9.6 5.0 9.2〜13.4 1.88
2025年 8.1 12.5 6.5 16.65

出典元:四季報オンライン

投資判断

連23.12の売上高は270億円、営業利益は16億円、経常利益は18億円、純利益は12億円である。連24.12は売上高290億円、営業利益20億円、経常利益23億円、純利益15億円となっている。連25.12予では売上高330億円、営業利益27億円、経常利益31億円、純利益20億円という見通しである。参考として連26.12予は売上高345億円、営業利益29億円、経常利益33億円、純利益21億円とされている。

売上高は23.12から25.12予にかけて一貫して増加しており、事業規模は着実に拡大している。利益の伸びは売上以上に明確で、営業利益は16億円から27億円へ増加し、経常利益、純利益も同様に右肩上がりとなっている。利益成長のスピードが売上成長を上回っている点が特徴的である。

収益性を見ると、営業利益率は2023年5.9%、2024年6.9%、2025年8.1%と段階的に改善している。6%前後から8%台へと上昇しており、コスト構造や案件採算の改善が進んでいることが数値から読み取れる。

資本効率も改善傾向にある。ROEは2023年9.0%、2024年9.6%、2025年12.5%と上昇しており、自己資本を使って利益を生み出す力が強まっている。ROAも4.1%、5.0%、6.5%と着実に改善しており、資産効率の面でも成長が確認できる。急激ではないが、安定した改善トレンドにある。

株価評価を見ると、2024年の実績PERは安値平均9.2倍、高値平均13.4倍と比較的低位から中位のレンジにあった。PBRは1.88倍で、純資産に対しては一定の評価が付いている。2025年予想PERは16.6倍となっており、利益成長を織り込んで評価水準が一段切り上がる想定になっている。

これらの数値だけで投資判断を整理すると、正興電機製作所は売上・利益ともに拡大局面にあり、営業利益率、ROE、ROAといった指標も一貫して改善している。インフラ関連を中心とした事業特性から急成長型ではないものの、着実な積み上げ型の成長が続いている状態といえる。

一方で、評価面では2024年時点では比較的控えめであったが、2025年はPER16倍台と、成長を前提とした水準に近づいている。今後も利益率と効率性の改善が続けば妥当化されるが、成長が鈍化した場合には評価の伸びは限定的になりやすい。

総合すると、数値上は業績・収益性・効率性が揃って改善している段階にあり、堅実な成長企業として評価されつつある銘柄と整理できる。派手さはないが、実績の積み上げを背景に評価が徐々に切り上がる局面にあるかどうかが、今後の株価を左右するポイントになる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは連25.12、連26.12ともに2.08%で、数値だけを見ると日本株全体の平均水準か、やや低めの位置づけになる。いわゆる高配当株として利回りを主目的に保有する水準ではない。

一方で、配当の中身を見ると、配当額は連23.12が35円、連24.12が40円、連25.12予が50円、連26.12予が50〜55円と段階的に増配が続いている。売上・利益の拡大と歩調を合わせて配当も引き上げられており、利益成長を背景とした配当方針であることが数値から読み取れる。

利益面では、純利益は23.12の12億円から24.12で15億円、25.12予で20億円、26.12予で21億円と増加基調にある。営業利益率、ROE、ROAも年々改善しており、配当原資となる収益力は強まっている。配当性向も極端に高い水準ではなく、無理に配当を出している印象はない。

キャッシュフローを見ると、営業CFは23.12に大きく改善し、24.12もプラスを確保している。投資CFは年によって振れがあるが、財務CFは大きく悪化しておらず、配当を出しながらも資金繰りに余裕を残している構造といえる。

これらの数値だけから配当目的として整理すると、この銘柄は「高い利回りを安定的に受け取る」タイプではなく、「業績成長に伴う増配を中長期で積み上げていく」タイプの配当株と位置づけられる。インカム重視の投資家よりも、業績成長と配当成長の両立を期待する投資スタンスに向いた銘柄といえる。

今後の値動き予想!!(5年間)

正興電機製作所の現在値は2,395.0円である。同社は電力向け受変電設備・開閉装置を基軸に、制御・情報・環境システムまで幅広く展開する電気機器メーカーであり、売上高や利益がここ数年着実に拡大している。営業利益率、ROE、ROAも改善トレンドにあり、財務面・収益面ともに底堅く推移している点が、現在の株価を考える前提条件となる。

良い場合は、国内外のインフラ投資や電力設備更新ニーズが継続的に底堅く推移し、同社の受変電設備・制御システムの需要が想定以上に拡大するシナリオである。売上は年率5%前後で拡大し、営業利益率は8%台へ上昇、純利益も計画を上回る伸びとなる。収益性改善と資本効率向上が続いた結果、PERは18〜20倍程度まで評価が高まると仮定すると、5年後の株価は3,600円〜4,400円程度まで上昇する展開が想定される。

中間の場合は、国内の設備投資は安定推移にとどまり、電力インフラや産業設備向けの受注も堅調だが大きな成長局面には入らないシナリオである。売上は横ばいから緩やかな増加、営業利益率は7〜8%程度で安定し、ROEも10%台前半で推移する。評価面ではPER14〜16倍程度に留まり、5年後の株価は2,200円〜2,800円程度となり、現在値近辺のレンジで推移する可能性が高い。

悪い場合は、設備投資の減速や電力インフラ更新需要の一巡感が強まり、同社の主力製品の販売が伸び悩むシナリオである。売上は伸び悩み、営業利益率は6%台前半まで低下、利益水準も横ばい圏にとどまる。市場評価は慎重姿勢となり、PERが10〜12倍程度に低下すると仮定すると、5年後の株価は1,600円〜2,000円程度まで下落する展開も想定される。

総合すると、正興電機製作所は現在値2,395.0円において、業績改善を一定程度織り込んだ水準にある。今後5年間の株価は、インフラ需要や設備投資の動向、利益率・効率性の持続力が最大の分岐点となる。良い場合には上昇余地を残す一方、中間・悪い場合には現在値近辺か調整圧力が加わる可能性も併せ持つ銘柄である。

この記事の最終更新日:2026年2月4日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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