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ジャパンディスプレイ(6740)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-06)
22.00
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ジャパンディスプレイとは

株式会社ジャパンディスプレイは、日立製作所・東芝・ソニーの中小型液晶ディスプレイ事業を統合して2012年に設立された中小型ディスプレイメーカーである。本社は東京都港区に所在し、日本の電機メーカーが保有していたスマートフォン向け高精細液晶技術を集約して誕生した企業で、低温ポリシリコン(LTPS)液晶、広視野角のIPS方式、インセルタッチ技術などを組み合わせた高精細液晶パネルを主力としてきた。設立当初はスマートフォン向けディスプレイを中心に急速に規模を拡大し、小型液晶分野で世界上位の出荷額を持つメーカーとなった。

当時は特定大手スマートフォンメーカー向け供給の比率が高く、スマートフォン市場の拡大とともに業績が左右される構造であったが、有機ELディスプレイの普及により液晶採用が減少し受注が縮小した。有機EL量産化への対応が遅れたことや大型工場建設による設備負担が重なり収益が悪化し、その後は長期にわたり赤字が続いている。このため現在はスマートフォン向け事業から撤退し、車載ディスプレイを中心とした事業へ転換している。

車載分野ではメーターパネル、センター情報表示、ナビゲーション、車内インフォテインメントなどの用途向け小型ディスプレイを展開し、長寿命・耐熱・信頼性が求められる分野に重点を移している。自動車は製品寿命が長く品質要求が高いため、量産数量より継続供給と安定品質が重視される市場であり、同社はこの特性を活かした事業構造へ移行している。またウェアラブル機器、VR機器、産業用途表示などの分野にも展開を進めている。

製造中心のビジネスから脱却するため、保有する表示技術のライセンス供与や共同開発など技術活用型ビジネスも拡大している。次世代OLED「eLEAP」や高速バックプレーン技術などの研究開発を進め、従来の液晶に加えて新表示技術の実用化を目指している。ディスプレイメーカーから表示技術を提供する企業へ転換する方針を掲げている点が特徴となっている。

再建過程では工場の統廃合や資産売却を進め、国内生産拠点は石川工場中心へ集約されつつある。鳥取工場は生産終了後に設計開発拠点へ転換予定とされ、製造規模縮小と研究開発比重の拡大が進んでいる。スポンサー企業の出資や金融支援を受けながら財務体質の改善を進め、量産メーカーから技術活用型企業への構造改革を続けている。

現在は車載表示と次世代表示技術を柱として黒字化を目指す再建途上の電子部品メーカーであり、スマートフォン向け大量生産型メーカーから高付加価値・技術中心企業へ移行を進めている段階にある会社である。

ジャパンディスプレイ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株益(円) 1株配(円)
連20.3 504,022 -38,536 -57,758 -101,417 -116.6 0
連21.3 341,694 -26,226 -32,656 -42,696 -17.9 0
連22.3 295,946 -8,576 -7,964 -8,096 -2.1 0
連23.3 270,746 -44,386 -42,924 -25,818 -5.5 0
連24.3 239,153 -34,145 -33,188 -44,313 -7.2 0
連25.3 188,012 -37,068 -40,415 -78,220 -12.6 0
連26.3予 110,000 -22,000 -30,000 -20,000 -3.2 0
連27.3予 80,000 -10,000 -18,000 -20,000 -3.2 0

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 -65,665 9,777 27,685
2024 -17,576 -13,433 32,901
2025 -25,450 -8,161 25,693

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROA ROE PER PBR
2023 -16.4% -11.6% -20.8%
2024 -14.3% -19.8% -51.9%
2025 -19.8% -52.9% -1,176.5%

出典元:四季報オンライン

投資判断

売上は2024年約2391億円から2025年約1880億円から2026年予想約1100億円と大幅な縮小が続いており、単なる市況変動ではなく事業の整理・撤退を伴う構造的な規模縮小の段階にある。生産量の減少に伴い固定費負担の影響を強く受けやすい状態と考えられ、規模縮小そのものが収益悪化要因になっていると読み取れる。

営業利益は2024年約-341億円から2025年約-370億円から2026年予想約-220億円、経常利益は-331億円から-404億円から-300億円、純利益は-443億円から-782億円から-200億円と大幅赤字が継続している。赤字幅は縮小する年と拡大する年があり、黒字化に向かうトレンドではなく、構造改革の進捗によって変動している段階にある。

営業利益率は-16.4%から-14.3%から-19.8%、ROEは-20.8%から-51.9%から-1176.5%、ROAは-11.6%から-19.8%から-52.9%といずれも大幅なマイナスで、事業が資本を毀損している状態が続いている。資本効率は企業として成立している水準ではなく、収益力評価が意味を持たない領域にある。

PERとPBRは算出不能であり、利益や純資産から株価を測る通常の評価ができない局面にある。このため株価は業績ではなく資金調達・支援・再建計画などの外部要因に左右されやすく、企業価値というより将来の再建確率に近い性質で評価される傾向になる。

以上の数値のみから整理すると、売上縮小・継続赤字・資本効率崩壊という構図で、一般的な成長株・安定株・割安株のどれにも当てはまらない再建企業の状態にある。業績回復を前提とした投資対象ではなく、再建の成否によって大きく評価が変わるハイリスク型の銘柄と位置付けられる。

配当目的とかどうなの?

配当は0円が継続しており、26,27年度の予想配当利回りも0.00%でインカム目的の銘柄ではない。純利益が大幅赤字の状態では株主還元の段階に入っておらず、配当の前提となる利益の蓄積が存在していない。

仮に黒字化したとしても、まず優先されるのは累積損失の解消や財務体質の回復であり、すぐに配当が再開される可能性は低い。赤字企業の初期黒字は再建費用や構造改革費用に吸収されることが多く、安定利益が複数年続かない限り配当政策に移行しにくい状態といえる。

また売上縮小と継続赤字の数値からは、利益の安定性より資金繰りと事業存続が優先される段階にあり、配当を前提とした株価形成にはなっていない。株価が動く場合も配当利回りではなく、再建進展や資本政策といったイベント要因が中心になる性格を持つ。

したがってこの銘柄は高配当株・安定配当株とは性格が完全に異なり、配当収入を得る目的の投資には適さない。インカムゲインではなく再建の進捗による評価変動を前提としたハイリスク型の値動きをする銘柄と整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

ジャパンディスプレイの現在値は22円である。売上は継続的に縮小し営業赤字が続いており、営業利益率は-10%台後半、ROE・ROAも大幅マイナスで収益性は成立していない状態にある。企業のフェーズとしては回復株や成長株ではなく「再建途中企業」に位置し、株価は業績ではなく存続可能性や資金支援期待を前提に成立している価格帯にある。したがって今後は利益水準ではなく「黒字化の見通しが立つかどうか」、さらに資本政策や支援の継続性が株価の方向性を左右しやすい状態にある。

良い場合は、構造改革が進み赤字幅が縮小し、車載や新技術分野で黒字化の道筋が見えるシナリオである。営業損失の縮小が確認されると市場の評価は倒産懸念株から再生株へ変化しやすく、低位株特有の期待資金が流入しやすい。この場合、評価の変化が主因となり5年後の株価は60円〜120円程度まで上昇する展開が想定される。上昇は連続的ではなく、決算・提携・資金調達などの材料ごとに急騰と調整を繰り返す推移になりやすい。

中間の場合は、赤字は続くが縮小と拡大を繰り返し、再建の進展が判断しにくい状態が続くシナリオである。企業存続は意識されるが成長評価は付かず、短期資金中心の売買が主体となる。この場合5年後の株価は15円〜40円程度のレンジで推移しやすく、ニュースや思惑で上下するが長期トレンドは出にくい値動きになりやすい。

悪い場合は、赤字拡大や資本政策への懸念が強まり存続不安が高まるシナリオである。株価は企業価値ではなく存続リスクを織り込む動きになり、希薄化懸念が強まると評価が大きく低下する。この場合5年後の株価は5円〜20円程度まで下落する展開が考えられる。下落と急反発を繰り返す不安定な値動きになりやすい。

総合すると、ジャパンディスプレイは現在値22円において割安株でも成長株でもなく再建期待を織り込んだイベント型銘柄であり、株価は利益ではなく再建確率に反応しやすい性格を持つ。黒字化の見通しが立てば上昇、停滞すれば横ばい、再建不安が強まれば下落と、業績の水準よりも存続性と資本政策の変化が価格を決めやすい銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月6日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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