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フォスター電機(6794)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-06)
2,986.00
前日比 -49.00(-1.61%)

フォスター電機とは

フォスター電機株式会社は、スピーカーやヘッドホンなどの音響部品・音響製品を開発製造する電子部品メーカーで、OEM受託を主力とするBtoB型企業である。顧客メーカーと共同開発を行い、その設計段階から入り込むことで収益を得る研究開発型ビジネスの色彩が強い。

本社は東京都昭島市にあり、1949年に信濃音響研究所として創業、1959年にフォスター電機へ改称した老舗音響メーカーである。創業初期からスピーカーを主力としており、1960年にはソニーのトランジスタラジオ向けスピーカー部品供給を行うなど、日本の音響機器産業の発展とともに事業を拡大してきた。

現在の主力は音響デバイスの開発・供給で、スマートフォン、携帯音楽プレーヤー、PC、タブレット、テレビ、ゲーム機、ウェアラブル機器などに搭載されるスピーカー、マイクロスピーカー、レシーバー、ヘッドホンユニットを世界の電機メーカーへ供給している。ゼンハイザー、ソニー、ヤマハ、デノン、ノキア、Beatsなどへスピーカーやヘッドホンを供給した実績を持ち、AppleのiPodやiPhone用ヘッドホンの供給でも知られる。

製品は単なる汎用品ではなく、顧客の製品仕様に合わせたカスタム設計が多く、完成品メーカーの設計に組み込まれる形で採用される点が特徴となる。小型化・薄型化・高音質化といった音響設計技術を蓄積しており、特にモバイル機器向けの超小型スピーカー分野で長年の実績を持つ。

車載分野も重要な柱で、自動車向けスピーカーをクラリオン、三菱自動車、ホンダ、GM、フォード、メルセデス・ベンツなどへ供給している。車載スピーカーで世界シェア約10%を持ち、車内エンターテインメントの高度化や電動化に伴う静粛性向上により音響の重要度が増す領域として拡大している。モバイル機器で培った小型・高音質技術を応用し、車室内の音場設計に対応する開発型ビジネスとして位置付けられる。

自社ブランド事業としては「Fostex(フォステクス)」ブランドを展開し、業務用音響機器、USB DAC、スピーカー、ヘッドホン、DIY向けスピーカーユニットなどを販売している。カスタマイズ可能なヘッドホンブランドKOTORIも展開しており、コンシューマー向け製品は売上規模としては限定的だが技術力やブランド認知の役割を担う。DIYスピーカー市場では長年にわたり高い知名度を持ち、自作オーディオ分野で採用例が多い。

生産体制はグローバルに分散され、中国、ベトナム、タイ、インドネシア、米国などに製造拠点を持ち、顧客メーカーの生産拠点に合わせて供給できる体制を構築している。携帯機器向け部品の比率が高いため電子機器の出荷動向の影響を受けやすく、為替の影響も大きい一方、共同設計により一度採用されると長期供給になりやすい性格を持つ。

事業の性格としては完成品ブランドメーカーではなく「音を出すための中核部品」を提供するサプライヤーであり、OEM供給と共同開発を軸にモバイル・オーディオ・車載分野へ展開する音響デバイス専業のグローバル電子部品企業という位置付けになる。

フォスター電機 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
連21.3 85,220 0 219 -3,363 -148.5 15
連22.3 91,106 -7,757 -7,473 -7,017 -315.5 10
連23.3 121,338 2,445 2,327 848 38.2 20
連24.3 122,447 4,412 4,305 2,304 103.7 25
連25.3 137,607 6,796 7,726 3,902 175.0 60
連26.3予 135,000 7,000 6,500 4,200 186.9 75
連27.3予 142,000 7,800 7,300 5,000 222.5 75〜90

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

年度(単位:百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023 354 -1,321 1,776
2024 15,428 -8,539 -4,440
2025 14,831 -844 -9,884

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROA ROE PER(倍) PBR(倍)
2023 2.0% 0.9% 1.6%
2024 3.6% 2.2% 3.9%
2025 4.9% 3.6% 6.4% 10.6〜18.4 1.08

出典元:四季報オンライン

投資判断

売上は2024年1224億円から2025年1376億円へ増加し、2026年予想は1350億円とやや横ばい圏に入る見通しとなっている。規模としては拡大局面を経て一旦落ち着く想定で、急成長段階というより回復後の安定化フェーズに近い動きになっている。営業利益は44億円から67億円から70億円へと増加しており、利益水準は着実に改善している。

経常利益は43億円から77億円から65億円で2025年に大きく伸びた後やや反動減、純利益は23億円から39億円から42億円と増加基調を維持しているため、利益体質そのものは回復方向にあると読み取れる。

収益性を見ると営業利益率は2.0%から3.6%から4.9%へ上昇しており、低収益体質からは脱しつつあるものの、製造業の中ではまだ中位未満の水準に留まる。ROEは1.6%から3.9%から6.4%、ROAは0.9%から2.2%から3.6%といずれも上昇しており、資本効率は改善途中の段階で完全な収益企業には到達していないが、赤字圏からの正常化は進んでいる状態といえる。利益の増加とともに効率指標が連動して改善しているため、構造的悪化ではなく循環回復の色が強い数値になっている。

評価指標では2025年のPERが10.6倍から18.4倍のレンジに分布し、PBRは1.0倍付近となっている。ROE6%台の企業としては概ね標準的な評価帯に収まり、割安とも割高とも断定できない水準で、利益の回復度合いに応じて評価倍率が上下している段階と考えられる。PERレンジが広いのは利益の変動がまだ大きいことを示し、安定成長企業というより回復途上企業として扱われている状態を示唆する。

以上の数値だけから整理すると、赤字圏からの回復期を抜けて利益改善が続いている段階にあり、収益性は上昇中だがまだ高収益企業の水準には到達していない。評価は資産価値近辺で推移しており、成長期待によるプレミアムも深い割安も付いていない中立圏の価格形成と読み取れる。つまり現状は企業価値の再評価局面にあり、株価は業績回復の継続性に応じて評価倍率が変動するタイプの位置にあると判断できる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは2026年2.51%、2027年2.51%で水準としては市場平均付近に位置する。利益は23億円から39億円から42億円へ増加しており配当は25円から60円から75円へと大きく増配しているため、現在の配当は業績回復に伴って引き上げられている段階にあると読み取れる。安定高配当というより、利益回復に連動した増配局面の性格が強い。

営業利益率は2.0%から3.6%から4.9%、ROEも1.6%から3.9%から6.4%とまだ高収益企業の領域には達しておらず、利益水準も大きく余裕がある状態ではない。このため配当の安定性は利益変動の影響を受けやすい構造と考えられる。PBRが約1倍である点も、資産価値付近で評価されている企業であり、高配当株としてプレミアム評価を受けている状態ではないことを示している。

したがって配当は「安定配当銘柄」というより「業績回復に応じて配当が増減するタイプ」に近い。利回り2%台はインカム目的の主軸にする水準ではなく、配当を得ながら業績推移を観察する位置付けの水準と整理できる。つまり配当目的だけで保有する性格より、業績動向に連動して結果的に配当も変動するタイプの銘柄と判断できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在の株価は2,986円で、フォスター電機は売上1224億円から1376億円へ拡大した後、1350億円予想と横ばい圏に入る見通しとなっている。一方で営業利益は44億円から67億円から70億円と回復基調にあり、純利益も23億円から39億円から42億円へ増加しているため、赤字圏からの立て直し段階は抜けつつある。

ただし営業利益率は2.0%から3.6%から4.9%と改善しているものの依然として中位未満の水準で、ROEも1.6%から3.9%から6.4%と上昇しているが高収益企業の領域には達していない。成長株というより需要変動の影響を受けやすい回復循環型の収益構造にある。評価面ではPER10.6倍から18.4倍、PBR約1.0倍と資産価値付近で推移しており、成長プレミアムは付いていない。利益回復を確認しながら評価が調整される段階にあり、材料で急騰するタイプではなく業績の進捗に合わせて水準が修正される性格が強い。

良い場合は、車載音響や高付加価値製品の比率上昇により営業利益率が6〜7%台、ROEが8〜10%台まで改善するシナリオである。PBRが1.3倍前後まで見直されると評価修正中心の上昇となり、5年後の株価は4,500円から5,500円程度まで上昇する可能性がある。急騰よりも利益の積み上がりに沿った段階的な上昇になりやすい。

中間の場合は、売上横ばい圏で利益のみ緩やかに改善するシナリオである。営業利益率は5%前後、ROE6%前後で推移し評価はPBR0.9倍から1.1倍の範囲に収まる。この場合5年後の株価は3,000円から3,800円程度のレンジとなり、配当利回りが意識されやすいボックス推移になりやすい。

悪い場合は、電子機器需要の減速で営業利益率が3%台へ低下しROEも4%前後に留まるシナリオである。評価がPBR0.7倍から0.9倍へ低下すると、5年後の株価は2,000円から2,600円程度まで下落する可能性がある。赤字転落の可能性は低いが評価縮小による緩やかな下落になりやすい。

総合すると現在値2,986円は成長期待を織り込んだ価格ではなく資産評価帯に近い水準にあり、株価は利益率改善の進捗に応じてゆっくり修正されるタイプと考えられる。上昇余地は収益性の改善度合いに依存し、大幅な上昇トレンドより上下を繰り返しながら水準を切り上げていく値動きになりやすい銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月8日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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