株価
ホシデンとは

ホシデン株式会社は、大阪府八尾市に本社を置く電子部品メーカーで、コネクタ、スイッチ、ジャック、マイク、音響部品など情報通信機器向け部品を主力とするBtoB型企業である。1947年に大阪で創業し、早くから音響部品や接続部品を手がけてきた。現在はスマートフォン、ゲーム機、車載機器、AV機器など幅広い電子機器メーカーに部品を供給しており、特にゲーム機分野では任天堂向けの比率が高いことが特徴となっている。
主力事業は接続部品分野で、コネクタ、ジャック、スイッチ、ケーブルなど電子機器の信号や電源を接続する部品を展開している。小型化、防水、耐久性、耐振動などの要求に対応した製品をモバイル機器や車載機器に供給しており、採用されると製品のライフサイクル期間中は供給が続く量産型ビジネスの性格を持つ。スマートフォンやゲーム機向けではモデルの世代交代により需要が変動する一方、車載向けは採用期間が長く比較的安定した需要となる。
音響関連ではイヤホン、ヘッドホン、マイクロホンなどを早期から手がけており、現在もスマートフォンやゲーム機向けのマイク部品やスピーカー部品を供給している。過去には液晶表示素子の開発・製造も行っていたが現在は撤退し電子部品に集中している。またコンシューマー向けにはSATOLEXブランドでヘッドホンなどの製品を展開した実績があり、現在も一部完成品事業を持つが主軸は部品供給である。
生産は中国、ベトナムなどアジアを中心とした海外工場で行い、米国や欧州にも拠点を持つグローバル供給体制を構築している。完成品メーカーの海外生産に合わせて供給する構造のため、民生機器の需要変動の影響を受けやすい一方、車載向け電子部品は長期供給型で比較的安定するという異なる景気特性を併せ持つ。
つまりホシデンは、接続部品と音響部品を中心にスマートフォンやゲーム機などの民生機器から車載機器まで幅広く供給する電子部品メーカーであり、デジタル機器の小型化・高機能化と自動車の電子化の進展の両方に関係するグローバル部品サプライヤーという位置付けになる。
ホシデン 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 233,934 | 12,377 | 13,401 | 10,338 | 178.7 | 25 |
| 連22.3 | 207,608 | 11,725 | 15,786 | 11,901 | 211.6 | 65 |
| 連23.3 | 277,244 | 15,750 | 18,984 | 12,637 | 232.9 | 71 |
| 連24.3 | 218,910 | 12,925 | 18,160 | 11,632 | 224.2 | 68 |
| 連25.3 | 247,571 | 13,573 | 14,776 | 10,037 | 194.8 | 59 |
| 連26.3予 | 440,000 | 16,000 | 18,000 | 12,000 | 242.0 | 72 |
| 連27.3予 | 460,000 | 19,500 | 20,000 | 13,300 | 268.2 | 79 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度(単位:百万円) | 営業CF | 投資CF | 財務CF |
|---|---|---|---|
| 2023 | 20,765 | -9,852 | -7,437 |
| 2024 | 26,931 | -8,345 | -7,940 |
| 2025 | -18,228 | -5,931 | -5,312 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 5.6% | 9.9% | 7.0% | – | – |
| 2024 | 5.9% | 8.6% | 6.6% | – | – |
| 2025 | 5.4% | 7.1% | 5.0% | 6.9〜9.8 | 0.93 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
売上は2024年2,189億円から2025年2,475億円、2026年予想4,400億円と大きく増加見込みとなっている。一方で営業利益は129億円から135億円、160億円予想と増益ではあるが売上の伸びほどは拡大していない。経常利益は181億円から147億円、180億円と横ばい圏、純利益も116億円から100億円、120億円と増減を伴う推移となっており、規模拡大に対して利益は安定型の動きになっている。
営業利益率は5.6%から5.9%から5.4%でほぼ横ばい、ROEは9.9%から8.6%から7.1%、ROAは7.0%から6.6%から5.0%と緩やかに低下しており、収益性は中位水準で安定しているが高収益企業ではない。規模変動の影響を受けつつも利益率は一定レンジに収まる構造と読み取れる。売上変動が大きくても利益率が大きく変わらないことから、数量依存の量産型ビジネスで価格決定力は強くないタイプと整理できる。
評価指標はPER6.9倍から9.8倍、PBR0.9倍前後で資産価値付近に位置しており、市場は成長株としては評価していない。収益の安定性に対する標準的な評価帯に留まっている。ROEが低下傾向にあることから、利益拡大より資本効率の改善が評価修正の条件になりやすい状態にある。
数値のみから整理すると、高成長企業ではなく中収益の量産型ビジネスで、株価は業績拡大より評価倍率の変化に影響を受けやすい位置にある。したがって現在の株価は割安評価寄りではあるが成長期待は織り込まれておらず、利益水準の安定継続と収益性の改善に応じて緩やかに評価が変化する局面にあると判断できる。
配当目的とかどうなの?
予想配当利回りは2026年2.75%、2027年3.02%で中程度のインカム水準に位置する。配当は68円から59円から72円と増減を伴っており、安定的に積み上がるというより業績に応じて調整される傾向がある。
利益面では純利益が116億円から100億円から120億円と横ばい圏、営業利益率も5%台で推移しROEは9.9%から8.6%から7.1%へ低下しているため、配当余力は拡大局面ではない。一方で営業CFは過去プラス圏で推移しており、配当の継続性自体は比較的高いが、大幅な増配が続く構造ではない。数量依存の量産型ビジネスであるため、需要変動がそのまま利益と配当に反映されやすい性格を持つ。
評価はPBR0.9倍前後で高配当株として評価されているわけではなく、利回りの高さは株価水準による部分が大きい。つまり利回り3%前後は魅力というより評価の低さを反映した結果と整理できる。株価が上昇すると利回りは低下しやすく、インカム重視銘柄として買われている状態ではない。
したがって配当は安定収益に連動する水準であり、インカム主軸というより保有中の収益補助に近い位置付けになる。利回りは下値の目安にはなりやすいが、配当だけで株価が上昇するタイプではなく、業績循環に応じて配当と株価が同時に変動する性格と整理できる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価は2,611円で、ホシデンは売上2,189億円から2,475億円、4,400億円予想へと増加見込みとなっている。一方で営業利益は129億円から135億円、160億円予想と増益ではあるが売上の伸びに対して緩やかな拡大に留まり、直線的な利益成長ではない推移になっている。営業利益率は5.6%から5.9%から5.4%とほぼ横ばい、ROEも9.9%から8.6%から7.1%へ低下しており、高収益企業の水準には届かず中位水準に留まる。数量に依存する量産型ビジネスのため需要分野の動向に左右される循環型の収益構造にある。
一方でPERは6.9倍から9.8倍、PBR0.9倍前後と評価は低めに抑えられており、成長株としての評価は受けていない。資産価値付近で取引される傾向があり、株価は材料で急騰するタイプではなく利益水準の変化に応じてゆっくり評価が修正される性格が強い。
良い場合は、ゲーム機や車載向け需要が拡大し営業利益率が6〜7%台で安定、ROEが9〜10%台まで改善するシナリオである。PBRが1.1倍から1.3倍程度まで見直されると評価修正中心の上昇となり、5年後の株価は3,400円から4,200円程度まで上昇する可能性がある。急騰ではなく業績改善に合わせて徐々に切り上がる推移になりやすく、長期では緩やかな上昇トレンドに近い値動きになる。
中間の場合は、利益が需要に応じて増減しながら横ばい圏で推移するシナリオである。営業利益率は5%前後、ROE7%前後で安定し、評価はPBR0.8倍から1.0倍の範囲に収まる。この場合5年後の株価は2,400円から3,100円程度のレンジで推移しやすく、配当利回りが意識されるボックス相場になりやすい。
悪い場合は、需要減速で利益率が4%台まで低下しROEも5%前後へ低下するシナリオである。評価がPBR0.6倍から0.8倍へ縮小すると、5年後の株価は1,800円から2,400円程度まで下落する可能性がある。赤字転落の可能性は低いが、評価縮小による緩やかな下落になりやすい。
総合すると現在値2,611円は成長期待を織り込んだ価格ではなく資産評価帯に近い。上昇余地は利益率改善による評価修正に依存し、大幅上昇よりレンジ推移になりやすい一方、純資産水準と配当によって下値も限定されやすい。株価は短期材料より業績循環に反応しやすく、長期では上下を繰り返しながら水準を変えるタイプの値動きの銘柄と整理できる。
この記事の最終更新日:2026年2月8日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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