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新電元工業(6844)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-10)
4,120.00
前日比 +135.00(+3.39%)

新電元工業とは

新電元工業株式会社はパワー半導体と電源機器を主力とする電気機器メーカーで、本社は東京都千代田区。1949年に電元工業の半導体・整流器部門を継承して発足し、整流技術を基盤として電力変換分野を中心に事業を拡大してきた。シリコン整流素子やスイッチング電源、パワーICなどを開発してきた歴史を持ち、電源関連メーカーの一角に位置付けられる。

事業は半導体、電装製品、電源製品の3分野で構成される。半導体分野ではダイオード、サイリスタ、パワーIC、パワーモジュールなどのパワー半導体を製造し、家電、産業機器、通信機器、自動車向けに供給する。電力を変換・制御する用途に使われるデバイスが中心で、DC/DCコンバータやスイッチング電源用ICなど電力マネジメント用途の比率が高い。

電装分野では主に二輪車向け電装部品を展開し、レギュレータや点火装置などを供給している。二輪市場の大きいアセアンやインドに生産拠点を持ち、国内マザー工場から生産技術を展開する体制を構築している。海外拠点同士で生産補完を行うBCP体制を持ち、現地調達によるリードタイム短縮も進めている。二輪メーカー向けの比率が高く、販売地域の需要動向の影響を受けやすい事業となっている。

電源分野では通信機器、産業機器、インフラ設備向けの電源装置を製造するほか、EV・PHEV用充電器や車載DC/DCコンバータなど電動車関連製品も扱う。車両電装化の進展に伴い、高圧バッテリから低圧電源への変換や電装制御用途に関わる製品を展開している。自動車の電子化・電動化の影響を受ける領域であり、燃費改善やCO2削減に関わる電源技術を提供している。

産業分野ではロボットや工場設備向けの大電力対応パワー半導体や電源モジュールを供給する。工場の自動化やIoT化の進展に伴う電力制御需要に関わり、半導体技術と実装技術を組み合わせた電力変換ソリューションを提供している。モータ駆動など消費電力の大きい用途での効率化が求められる分野に位置する。

全体としてモビリティ、エネルギー、産業機器の複数分野に製品を展開し、電力を変換・制御するパワーエレクトロニクスを共通基盤とした事業構造となっている。二輪車市場、車載電動化、設備投資動向など複数の需要要因の影響を受ける一方、用途分散によって需要源が分かれる電源関連部品メーカーの性格を持つ。

新電元工業 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
21.3 80,437 -1,080 -1,164 -5,561 -539.7 0
22.3 92,168 5,562 5,828 5,902 572.7 100
23.3 101,007 3,621 4,326 1,644 159.6 130
24.3 102,261 1,278 1,660 -712 -69.1 130
25.3 105,830 128 -523 -2,436 -236.2 65
26.3予 110,000 3,500 3,500 3,250 314.9 65〜75
27.3予 120,000 3,800 3,800 3,500 339.1 65〜75

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

年度 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 2,736 -4,088 -3,549
2024 2,206 -1,776 -252
2025 -2,179 -4,528 -186

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 3.5 2.6 1.1
2024 1.2 -1.1 -0.5
2025 0.1 -3.7 -1.8 17.0~25.5 0.60

出典元:四季報オンライン

投資判断

売上高は1022億から1058億、1100億予想と増収は続いており、需要自体は縮小していない。規模は維持・拡大している一方で、売上の伸びがそのまま利益に結び付いていない点が特徴になる。数量は確保できているが採算が不安定な構造が読み取れる。

営業利益は12億から1億へ大きく低下し、その後35億予想と急回復見込みになっている。経常利益も16億から-5億へ赤字転落し、35億予想へ回復見込み、純利益は-7億から-24億へ悪化後、32億予想へ反転する形となる。利益の振れ幅が大きく、継続的な増減ではなく景気やコスト条件に左右される収益構造といえる。特に赤字転落を伴う変動は収益の安定性が低い状態を示している。

営業利益率は3.5%から1.2%、0.1%へ低下しており、ほぼ損益分岐点付近まで採算が悪化している。ROEは2.6%から-1.1%、-3.7%、ROAは1.1%から-0.5%、-1.8%へ低下し、資本効率はマイナス圏に入っている。売上規模に対して利益が不足しており、資産を十分活用できていない状態といえる。

評価指標ではPBRは0.6倍で純資産を下回る水準となり、資産価値基準の評価に近い。一方PERは17.0倍から25.5倍のレンジだが、利益が不安定なため評価倍率としての意味合いは弱く、回復期待の反映に近い数値構成となる。収益性が低い状態ではPBR中心、回復時にはPERが意識されるタイプの評価構造と読み取れる。

まとめると、売上は維持されているが利益が大きく変動し、利益率と資本効率は低下、評価は資産基準まで下がっている。業績回復時に評価が変わりやすく、利益水準によって株価の位置が大きく動く可能性を持つ数値内容となっている。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは26.3期1.57%、27.3期1.57%で低めの水準にある。配当利回りで保有するタイプの銘柄ではなく、利回り自体は補助的な位置付けになる。

純利益は赤字から黒字へ大きく変動しており、-24億から32億予想と振れ幅が大きい。過去に赤字でも配当は65円を維持しているため、利益連動型というより一定額を維持する安定配当寄りの設計になっているが、利益余力が十分ある水準ではない構成となっている。

営業利益率は0.1%まで低下、ROEもマイナス圏にあるため配当は収益力の裏付けが強い状態ではない。PBR0.6倍という資産評価に近い状態では配当が株価の下支え要因になりやすいが、利回り水準自体は高くないため配当目的の魅力は限定的と読み取れる。

まとめると、配当は維持傾向だが利回りは低く、業績回復が前提の水準にある。高配当銘柄として保有する性格ではなく、回復時に継続配当が下値を支える補助的な役割に近い配当構造と整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在の株価は4,120円で、新電元工業は売上1022億円から1058億円、1100億円予想へと増収が続いている。需要自体は維持されているが、営業利益は12億円から1億円へ低下し、その後35億円予想と回復見込みになっており、売上と利益が連動しない不安定な推移となっている。営業利益率は3.5%から1.2%、0.1%まで低下し、ROEも2%台からマイナス圏へ悪化している。収益力が不足し資本効率も低下しており、安定した利益構造には至っていない。

一方でPBRは0.6倍と純資産を下回る水準にあり、収益力ではなく資産価値を基準とした評価に近い状態となっている。PERは17.0倍から25.5倍のレンジだが利益が不安定なため指標としての意味合いは弱く、株価は成長期待ではなく回復期待で動きやすい性格が強い。

良い場合は、黒字回復が定着し営業利益が30億円台後半で安定、営業利益率が3〜5%へ回復しROEが6〜8%台まで改善するシナリオである。PBRが1.0倍前後まで見直されると評価修正が中心の上昇となり、5年後の株価は5,000円から6,500円程度まで上昇する可能性がある。利益拡大より回復確認に沿った段階的な上昇になりやすい。

中間の場合は、黒字と減益を繰り返しながら利益が20億円〜30億円で推移するシナリオである。営業利益率2〜3%、ROE3〜5%程度に留まり、評価はPBR0.6倍から0.8倍に収まる。この場合5年後の株価は3,500円から4,700円程度のレンジで推移しやすく、業績に応じて上下するボックス相場になりやすい。

悪い場合は、需要減速で再び赤字圏に入りROEがマイナス近辺に留まるシナリオである。評価がPBR0.5倍前後へ縮小すると、5年後の株価は2,400円から3,500円程度まで下落する可能性がある。急落ではなく評価縮小による緩やかな下落になりやすい。

総合すると現在値4,120円は成長を織り込んだ価格ではなく回復期待を反映した水準に近い。上昇余地は利益率の安定化による評価修正に依存し、大幅上昇より回復確認に応じたレンジ移動になりやすい一方、資産水準が下値の目安になりやすい。株価は短期材料より収益回復の持続性に反応しやすく、長期では上下を繰り返しながら水準を変えるタイプの値動きの銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月10日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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