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日本光電(6849)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-10)
1,770.00
前日比 +26.50(+1.52%)

日本光電とは

日本光電は1951年創立の医療機器メーカーで、本社は東京都新宿区にある。脳波計の開発からスタートした企業で、日本の医用電子機器分野では歴史の古い会社の一つであり、現在は国内外に複数の販売・製造拠点を持つグローバル企業となっている。もともと研究開発型企業の色合いが強く、医療現場で使われる測定・監視装置の技術を積み上げながら事業領域を広げてきた。

創業期の主力は脳波計で、日本国内で非常に高いシェアを持つ分野となった。その後、筋電図装置、ポリグラフなど生体信号を測る検査機器へ展開し、さらに1960年代に世界で初めて生体情報モニタを商品化したことで事業の軸が形成された。

現在の主力である生体情報モニタはICU、手術室、救急、一般病棟などで患者の状態を常時監視する装置であり、心電図、血圧、呼吸、体温、血中酸素飽和度など複数の生体情報を統合して管理する。病院に設置される基幹設備に近く、導入後は長期間使われ続けるため更新需要と保守需要が継続的に発生する分野である。

1970年代にはワイヤレス式モニタの開発やパルスオキシメータの原理発明など、生体監視技術の基礎となる技術を生み出しており、現在の医療現場で標準的に使われている測定方法の一部は同社の研究成果に由来する。1980年代以降はモニタリング機器が事業の中心となり、脳波計主体の企業から病院監視インフラ企業へと性格が変化した。

治療機器ではAEDや除細動器、人工呼吸器など生命維持装置を扱う。AEDは学校、駅、公共施設などに設置される社会インフラ型製品で、電極パッドやバッテリー交換などの消耗品需要が継続する特徴を持つ。東京マラソンなど大規模イベントでの提供実績もあり、救命用途の機器メーカーとして認知されている分野である。人工呼吸器や救急関連機器は救急医療や集中治療領域で使用されるため、病院の設備投資と密接に連動する。

診断機器では心電計、脳波計、筋電計などの検査装置を扱い、検査部門向けの需要を持つ。さらに看護支援システムやデータ管理ソフトウェアなどIT領域にも拡張しており、モニタリング機器で取得したデータを病院全体で共有するシステム化にも取り組んでいる。これにより単体装置販売だけでなく、院内ネットワークと連動したシステム販売の要素も持つようになっている。

収益構造は装置販売に加えて保守契約、消耗品、センサー類の交換など継続収益の比率が高い点が特徴となる。医療機器は安全性確保のため定期点検が必要であり、長期間にわたりアフターサービスが発生する。結果として一度導入されると取引が長く続くストック型ビジネスに近い構造を持つ。

全体として日本光電は、脳波計から始まり生体情報モニタを中心に拡大してきた医療電子機器メーカーであり、監視装置・救命装置・検査装置・医療ITを組み合わせた病院インフラ型の事業構成を持つ企業となっている。医療現場で常時使用される機器を主軸としているため、単発の装置販売というより継続使用と保守に基づく事業性格が強いのが特徴である。

日本光電 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
連21.3* 199,727 27,094 28,374 18,243 107.1 27.5
連22.3* 205,129 30,992 34,563 23,435 138.3 33.5
連23.3* 206,603 21,120 24,122 17,110 101.6 30.5
連24.3* 221,986 19,591 25,589 17,026 101.2 30.5
連25.3 225,424 20,713 20,373 14,098 84.9 31
連26.3予 240,000 24,000 24,000 12,500 76.6 32
連27.3予 250,000 27,500 27,500 16,500 101.2 32〜34

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 -2,513 -7,647 -7,485
2024 15,607 -5,208 -6,968
2025 15,286 -25,138 2,550

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROA ROE PER(倍) PBR(倍)
2023 10.2% 7.8% 10.2%
2024 8.8% 7.2% 9.4%
2025 9.1% 5.4% 7.8% 16.3~23.5 1.66

出典元:四季報オンライン

投資判断

24.3期は営業利益195億、経常利益255億、純利益170億で、25.3期は営業利益207億へ増えた一方で経常利益203億、純利益140億と最終利益が減少している。26.3期予想では営業利益240億、経常利益240億まで拡大するが純利益は125億まで下がる見込みとなっており、本業の稼ぐ力は伸びているのに株主に帰属する利益は減る構造になっている。

利益率を見ると営業利益率は10.2%から8.8%へ落ちた後9.1%へ戻る途中で、10%前後の水準にとどまり大きく改善しているとは言えない。ROEは10.2%→9.4%→7.8%と明確に低下傾向で、資本を使って利益を生む力が弱くなっている。ROAも7.8%→7.2%→5.4%と同じ方向に下がっており、資産効率の低下が継続している。利益額が増えているのに効率指標が悪化しているため、事業規模の拡大に対して利益の伸びが追いついていない状態と読み取れる。

評価面ではPERは16.3倍から23.5倍のレンジ、PBRは1.6倍前後となる。ROE7〜8%台の企業に対してPBR1.6倍は割安圏とは言い難く、平均よりやや高めの評価に位置する。つまり収益性が特別高いわけではないが、極端に低い評価も受けていない価格帯で推移していることになる。

数値を総合すると、営業利益は増加傾向だが純利益は減少、利益率は横ばい圏、資本効率は低下、評価倍率は中程度という組み合わせになる。急成長企業の特徴である利益率上昇やROE改善は見られず、かといって割安株に見られる低PBR・低PERの状態でもない。安定事業として一定の評価を受けているが、効率悪化が続く限り株価の評価が大きく切り上がる要素は数値上は見えにくい位置にある。結果として、成長期待よりも安定性を前提に評価されている中立的な投資判断の領域にあると整理できる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは26.3期1.80%、27.3期も1.80%でほぼ固定水準となっている。数値上は高配当株の領域ではなく、平均的な低配当水準に位置する。利益との関係を見ると、純利益は170億→140億→125億予と減少している一方で配当は30円台を維持しており、配当性向は徐々に上昇している形になる。つまり配当額が伸びているのではなく、利益の低下に対して配当を維持している状態であり、増配による利回り向上余地は大きくない構造と読み取れる。

収益性指標ではROEが10.2%→9.4%→7.8%と低下しており、企業の稼ぐ力自体は強まっていない。営業利益率も10%前後で横ばい圏のため、利益成長による配当増額の余力は大きくない。一方でPBRは1.6倍前後と低くはないため、株価が下がりにくい代わりに利回りも上がりにくい価格帯にある。

結果として、配当は安定しているが利回りは低く、増配余地も小さい。インカム狙いの銘柄というより、値動きの安定性の中で配当が付いているタイプに近い位置づけになる。配当目的の投資として見ると、利回り面の魅力は数値上は限定的と整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在の株価は1,770円とする。日本光電は売上2219億円から2254億円、2400億円予想へと緩やかな増収が続いており、医療機器らしく大きな変動はない。一方で営業利益は195億円から207億円、240億円予想と本業利益は増加傾向だが、純利益は170億円から140億円、125億円予想と減少しており、規模拡大に対して最終利益が伸びない構造になっている。

営業利益率は10.2%から8.8%へ低下後9.1%へ回復途中、ROEも10%台から7%台へ低下、ROAも7%台から5%台へ下がっており、収益性と資本効率は改善よりも鈍化傾向にある。成長企業というより医療インフラ型の安定収益企業で、需要拡大でも利益が大きく跳ねにくい性格を持つ。

良い場合は、病院設備投資の拡大や海外比率上昇により営業利益が280億円規模まで増加し、ROEが9%台へ回復するシナリオである。評価が安定株から準成長株寄りに見直されPER22〜25倍程度へ上昇すると、5年後の株価は2,300円から3,000円程度まで上昇する可能性がある。急騰ではなく業績の積み上げに合わせて徐々に切り上がる緩やかな上昇トレンドになりやすい。

中間の場合は、売上と営業利益が微増を続ける一方で純利益は横ばい圏にとどまり、ROE8%前後で安定するシナリオである。評価はPER18〜21倍の範囲に収まり、5年後の株価は1,600円から2,100円程度のレンジ推移になりやすい。配当利回りが低いためインカム狙いの資金は入りにくく、長期ボックス相場になりやすい。

悪い場合は、コスト増や投資負担で純利益が100億円前後まで低下しROE6%台へ下がるシナリオである。安定プレミアムが縮小しPER15〜17倍まで低下すると、5年後の株価は1,200円から1,600円程度まで下落する可能性がある。大きな崩壊というより評価切り下げによる緩やかな下落になりやすい。

総合すると現在値1,770円は割安株水準ではなく安定性を評価された価格帯にある。上昇余地は利益率改善による評価修正に依存し、大幅上昇よりレンジ推移になりやすい一方、医療機器特有の安定需要により下値も限定されやすい。株価は材料より業績の持続性に反応しやすく、長期では緩やかな上下を繰り返すディフェンシブ型の値動きの銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月11日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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