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エノモト(6928)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-13)
2,870.00
前日比 -72.00(-2.45%)

エノモトとは

株式会社エノモトは山梨県上野原市に本社を置く精密金属加工メーカーで、半導体・LED用リードフレームとコネクター部品を主力とする電子部品向け精密プレス企業である。微細加工に対応した精密プレス金型技術を中核として、半導体パッケージ部材や光半導体部品など高精度が要求される領域に製品を供給している。

主力のリードフレームは半導体チップを固定し外部回路へ電気信号を伝える重要部材で、小型化・高集積化の進展に伴い薄肉化と高精度化が求められる分野である。LED分野では発光効率や放熱性に関わる部品を扱い、コネクター分野では接点部品や導電部品など電子機器の信頼性に直結する部材を製造している。これらは自動車の電子化、通信機器、産業機器、民生機器など幅広い分野で使用される。

同社の特徴は金型設計・製作から金属プレス加工、貴金属メッキ、樹脂インサートモールドまでを自社で完結する一貫生産体制にある。試作段階のパンチングプレスから量産まで同一企業内で対応できるため、開発段階から顧客と共同で仕様を詰めることができ、短納期と品質安定を両立している。また長寿命金型の設計によりランニングコスト低減と量産安定性を確保している点も特徴である。

生産体制は日本・中国・フィリピンの3極体制で構築されており、国内では山梨の本社工場を中心に青森・岩手にも拠点を持つ。海外では中国広東省とフィリピンに自社工場を保有し、金型製作からプレス加工、組立まで現地で完結できる技術を維持している。国内で立ち上げた製品を海外へ移管することでコスト競争力を確保しつつ、日本品質での供給を行う体制となっている。海外協力会社のネットワークも広く、顧客の生産地域に合わせた供給が可能である。

技術面では微細・薄肉・高精度加工に強く、長年のLEDリードフレーム製造で蓄積したノウハウを基盤としている。電子部品の小型化に伴い加工難度が上がる領域に対応できることが参入障壁となっている。さらに自動機械装置の設計・製作も手掛けることで製造工程の内製化率を高め、量産性と品質の安定化を図っている。

研究開発面では次世代エネルギー分野にも取り組み、山梨県および山梨大学との産官学連携により水素燃料電池用セパレータの研究を進めている。半導体や電子部品向けの既存技術を応用し、新領域への展開も模索している。

全体として、半導体・光半導体・電子部品向け精密部材を中心に、金型技術を核とした一貫生産と海外量産体制を組み合わせることで、高精度加工とコスト競争力を両立させる精密加工メーカーという位置付けの企業である。需要は電子機器や車載電子化の動向に影響を受けやすいが、幅広い分野に供給する部品メーカーとして事業を展開している。

エノモト 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配(円)
連21.3 22,999 1,563 1,561 1,489 221.7 40
連22.3 27,250 2,012 2,054 1,545 230.5 50
連23.3 29,265 1,561 1,805 1,269 190.0 60
連24.3 25,244 160 291 121 18.2 70
連25.3 26,880 618 669 447 68.5 71
連26.3予 28,000 1,200 1,250 800 125.0 71
連27.3予 29,500 1,600 1,600 1,050 164.1 72〜74

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

年度 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 1,810 -2,998 535
2024 3,096 -1,757 -511
2025 732 -1,645 -98

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER PBR
2023 5.3% 6.1% 3.7%
2024 0.6% 0.5% 0.3%
2025 2.2% 2.0% 1.3% 35.2〜45.4倍 0.84倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず利益規模を見ると、2024年は営業利益1.6億、経常利益2.9億、純利益1.2億と小さい水準に落ち込んでいる。2025年は営業利益6.1億、経常利益6.6億、純利益4.4億へ回復、2026年予想は営業利益12.0億、経常利益12.5億、純利益8.0億と増加見込みになっている。回復傾向は確認できるが、売上規模に対して利益規模はまだ小さく、収益力は限定的な段階にある。

収益性では営業利益率は5.3% → 0.6% → 2.2%となっており、一度大きく悪化した後に持ち直している。ただし回復後でも低水準で、安定した採算構造には至っていない。売上規模に対して利益の変動幅が大きく、稼働率や需要に左右されやすい体質が見える。

資本効率ではROEが6.1% → 0.5% → 2.0%、ROAが3.7% → 0.3% → 1.3%と低位圏で推移している。利益の増減がそのまま効率指標に反映されており、資産規模に対して稼ぐ力は弱い。回復基調ではあるが収益性企業と呼べる水準には届いていない。

評価指標では実績PERは35.2倍〜45.4倍、PBRは0.8倍となる。PBRは1倍未満で資産価値近辺の評価だが、利益水準が小さいためPERは高く出ている構造で、割安感は利益回復を前提にしたものになる。

以上を整理すると、利益は回復局面にあるが規模・効率ともに低く、収益基盤はまだ弱い。評価は資産面では低位だが収益力が伴っておらず、業績回復の進み方に依存する状態と判断できる。高収益安定型ではなく、利益水準の変化で評価が動きやすい段階の数値構造になっている。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは26年3月期2.47%、27年3月期2.50%となっており、数値としては市場平均に近い中位水準である。高配当株の目安とされる4%以上には届かず、利回りそのものを目的に長期保有されるタイプの水準ではない。

直近の利益推移を見ると純利益は1.2億から4.4億、8.0億予想へと回復途上にあり、配当は安定収益の裏付けによって積み上がっているというより、業績の持ち直しに合わせて維持されている段階にある。営業利益率も0.6%から2.2%へ改善したとはいえ依然として低水準で、収益余力が十分に確保されている状態とは言い難い。利益率が低い企業の配当は安全域が狭く、利益変動がそのまま配当に反映されやすい構造になりやすい。

資本効率面ではROE2%前後、ROA1%台に留まっており、内部資本から安定的に配当を生み出す企業の水準には達していない。一般に配当が安定する企業はROE8〜10%以上が一つの目安になるが、それと比較するとまだ回復途中の段階にある数値である。このため配当原資は余剰利益というより分配政策に依存する割合が大きく、景気変動や需要変動の影響を受けやすい。

また利益規模自体が小さいため、数億円単位の増減でも配当余力が変動しやすい特徴を持つ。大型企業のように売上や利益が分散されている構造ではないため、特定分野の受注や稼働率によって配当継続性が左右されやすい。業績が拡大すれば維持されやすい一方、利益率が再び低下すれば減配方向へ振れやすい位置にある。

総合すると、利回りは平均的だが「安定収益からのインカム」という性格ではなく、業績回復局面に伴う配当という性質が強い。配当を主目的とする長期保有銘柄というより、業績の改善過程に連動して受け取れる付随的なリターンに近い位置づけであり、収益力の安定化が進まない限り配当は固定的なものとは見なしにくいタイプの銘柄と整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在株価2,870円を基準に5年間の値動きを考える。直近の数値では営業利益は1.6億から6.1億、12.0億予想へと回復途中にあり、赤字圏から脱した後の立ち上がり局面にある。一方で営業利益率は0.6%台から2%台に戻った段階に留まり、ROEも2%前後とまだ低水準で、収益力は完全回復には至っていない。利益は回復方向だが安定成長というより景気や半導体関連需要に連動する振れの大きい段階にある。

良い場合は、半導体・LED向け部品の需要回復が継続し、営業利益率が5%前後まで改善、ROEも6〜8%程度まで上昇するシナリオである。利益規模が10億円台後半へ拡大すると評価は回復期待中心となり、PBRが0.8倍から1.2倍付近まで見直される可能性がある。この場合5年後の株価は4,000円から5,500円程度まで上昇余地が生まれる。急騰型ではなく、業績回復に合わせて段階的に水準を切り上げる上昇になりやすい。

中間の場合は、需要は回復するが強い拡大には至らず、営業利益率3〜4%、ROE3〜5%程度で推移するシナリオである。利益は数億円規模で増減を繰り返し、評価はPBR0.7〜0.9倍の範囲に収まりやすい。この場合5年後の株価は2,400円から3,400円のレンジに収まりやすく、上下を繰り返すボックス型の値動きになりやすい。

悪い場合は、半導体市況の悪化や稼働率低下で利益率が再び1%台に低下し、ROEも2%前後へ停滞するシナリオである。利益回復が止まり評価がPBR0.5〜0.7倍へ低下すると、5年後の株価は1,600円から2,400円程度まで下落する可能性がある。赤字に陥るほどではなくても、収益力不足による評価縮小でじり安になりやすい。

総合すると、現在値2,870円は高成長を織り込んだ価格ではなく回復期待と資産価値の中間付近に位置している。株価は急激なトレンドより業績の回復度合いに応じて水準を変える性格が強く、回復が続けば上昇、停滞すれば横ばい、悪化すれば評価縮小という循環的な値動きになりやすいタイプの銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月14日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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