株価
FPGとは

株式会社FPGは、企業の節税対策・資産運用・財務戦略を総合的に支援する金融サービス会社であり、銀行のように預金や貸出で利ざやを稼ぐのではなく、金融商品を設計し組成して販売するアレンジャー型のビジネスモデルを採用している。
収益源は主に商品の組成時に得る販売手数料と、契約期間中に得る管理報酬で構成され、投資需要の強弱によって業績が変動しやすい特徴を持つ。主力は税繰り延べメリットを目的としたオペレーティングリース商品であり、不動産小口化商品が第2の柱、さらに海外不動産投資・保険・証券・信託を組み合わせた財務ソリューションを展開している。
リースファンド事業では、企業の課税所得を圧縮する企業防衛プランとしてオペレーティングリースを提供している。航空機・コンテナ・船舶などの大型資産を投資対象とし、投資家は減価償却費を前倒し計上することで税負担を繰り延べできる仕組みとなっている。
航空機は高付加価値のサービス生産財であり、開発費が莫大で同一機種が長期生産されるため陳腐化が遅く、さらにボーイングとエアバスの寡占市場により供給調整が行われやすいこと、法定整備義務と保険制度により資産価値が保全されることから代表的な投資対象となっている。
コンテナはISO規格で世界統一されたローテク資産で技術革新による価値低下が起きにくく、貿易量の拡大とともに需要が増える特徴がある。船舶は貨物船・タンカー・コンテナ船・自動車運搬船など多様なタイプがあり仕様によって価値が変化する個別性の高い投資対象で、古くから投資商品として利用されてきた。
国内不動産ファンド事業では富裕層や企業オーナー向けに資産運用商品を提供しており、都心の収益不動産を信託化して小口販売する Premium Asset Series を展開している。FPG信託が不動産を一体管理し、賃料収益を分配した後、一定期間後に売却して売却益を分配する仕組みで、1,000万円単位から投資可能となっている。大都市の不動産は国内外の機関投資家資金が流入する市場となっており、透明性と流動性の高い投資商品として位置付けられている。
海外不動産ファンド事業では米国不動産への任意組合出資を行い、ニューヨーク州、テキサス州、フロリダ州など人口増加が見込まれる都市部の集合住宅・オフィス・ホテル等へ投資する。大規模物件は機関投資家が主な投資主体で流動性が比較的高く、複数賃貸物件を抱えることで空室リスクの分散が期待できる。国内企業が単独では投資しにくい大型不動産へ小口投資でき、賃料収益の取り込みと売却益の獲得を狙う商品となっている。
このほか保険販売、証券仲介、信託、M&A支援、共同保有プラットフォームなどを組み合わせ、節税・資産分散・事業承継を一体で提案する総合財務コンサルティング企業として事業を構成している。銀行融資に依存しない金融商品販売型のビジネスであり、企業の利益水準や税務環境、為替や航空市況などに応じて需要が変動する特性を持つ。
FPG 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.9 | 14,924 | 5,233 | 5,148 | 2,946 | 34.5 | 18.5 |
| 連22.9 | 59,193 | 11,744 | 12,466 | 8,475 | 99.2 | 50 |
| 連23.9 | 71,149 | 18,265 | 17,989 | 12,466 | 146.0 | 73 |
| 連24.9 | 107,781 | 28,633 | 28,909 | 20,457 | 240.1 | 120.3 |
| 連25.9 | 129,764 | 25,417 | 26,493 | 18,156 | 216.2 | 130.4 |
| 連26.9予 | 130,500 | 30,400 | 30,600 | 21,000 | 250.8 | 125.4 |
| 連27.9予 | 135,000 | 32,000 | 32,000 | 22,000 | 262.7 | 131 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 4,774 | -9,359 | 7,342 |
| 2024 | -29,266 | 6,569 | 24,229 |
| 2025 | 108,246 | 806 | -110,874 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 25.6% | 6.7% | 28.2% | – | – |
| 2024 | 26.5% | 8.8% | 38.4% | – | – |
| 2025 | 19.5% | 14.3% | 31.8% | 6.6〜11.9 | 3.12 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず利益規模の推移を見る。2024年は営業利益286億、経常利益289億、純利益204億。2025年は営業利益254億、経常利益264億、純利益181億と減益になっており、売上が拡大している中で利益が縮小している点から、案件構成や採算の変化による収益性低下が発生していることが読み取れる。2026年予想は営業利益304億、経常利益306億、純利益210億と再び増益見込みで、業績は直線的成長ではなく需要状況に応じて上下するタイプの推移になっている。
収益性では営業利益率が2023年25.6%、2024年26.5%、2025年19.5%となっており、依然として高水準ではあるが明確に低下している。金融商品販売ビジネスは案件の組成量に左右されるため、販売が集中した年は利益率が上昇し、案件が減ると急に低下する特徴がある。今回の数値もその典型的な動きになっており、固定収益型ではなく市況依存型の利益構造であることが表れている。
資本効率を見るとROEは28.2%→38.4%→31.8%と非常に高く、ROAも6.7%→8.8%→14.3%と上昇している。特にROAの上昇は資産回転の改善を意味し、金融仲介ではなくアレンジメント型ビジネスであることを示している。銀行のような低ROA・高レバレッジ型ではなく、資産を持たず手数料を稼ぐ構造に近いため、資本効率が高くなりやすい収益モデルと読み取れる。
バリュエーションはPERが6.6〜11.9倍レンジ、PBR3.1倍。ROE30%前後の企業としてはPBRは高評価とも低評価とも言い切れない中間帯だが、安定成長株に見られる水準ではなく、利益変動を前提にした評価に近い。営業利益率が20%台から19%台へ低下したタイミングと一致しており、市場は成長性ではなく景気連動性を織り込んで価格を付けている状態と考えられる。
総合すると、利益水準は高いが振れ幅があり、収益性も高いが安定していないタイプの金融サービス企業である。資本効率は非常に高くビジネスモデル自体は強いが、業績が市況に連動するため評価倍率は抑えられている。したがってこの数値から読み取れるのは、安定成長株として評価される銘柄ではなく、好況時に利益が伸び評価が上がり、不調時に評価が縮む循環型収益企業という位置付けになる。
配当目的とかどうなの?
予想配当利回りは2026年6.0%、2027年6.2%とかなり高く、表面的には高配当株の水準に入っている。純利益は204億→181億→210億予想と上下しながら推移しており、配当は安定増配型というより利益に連動して増減するタイプの分配になっていると読み取れる。営業利益率も26.5%から19.5%へ低下しているため、収益性が一定ではなく、案件状況に応じて利益が変動するビジネスである点が配当の性格に直接影響する。
ROEは28〜38%台と非常に高く資本効率は優れているが、その一方でPERが6.6〜11.9倍に留まっていることから、市場は安定配当株としてではなく景気敏感株として評価している状態と考えられる。つまり配当利回りが高いのは「余裕があるから高い」というより「業績変動リスクを織り込んで株価が抑えられているため結果として高く見える」側面が強い。PBR3.1倍は高収益企業としては中間的な水準で、評価は収益力の高さと業績変動の大きさの間で均衡している状態に近い。
このため配当の位置付けは、電力や鉄道のように毎年同じ水準が期待される固定型インカムではなく、利益が出ている局面では高配当になりやすく、需要が弱い局面では減配も起こり得る業績連動型配当になる。利益水準が維持されている限り利回りは高くなりやすいが、景気後退や投資需要減少が起きた場合は配当額自体が変化する前提で見る必要がある。
したがって配当目的としては「利回りの高さを取りにいく銘柄」ではあるが、「安定的な生活インカムを固定で得る銘柄」というより、業績の強弱に応じて配当水準が上下することを許容して保有するタイプの高配当株という整理になる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価は2,087円で、FPGは金融商品の組成販売を主力とするため売上や利益は案件量に応じて大きく変動する特徴を持つ。直近では営業利益286億から254億へ減少した後、304億予想へ回復見込みとなっており、直線的な成長ではなく需要の強弱に応じて上下する推移になっている。営業利益率も26.5%から19.5%へ低下しており高収益ではあるが安定型ではない。一方でROEは30%前後、ROAも上昇傾向と資本効率は非常に高く、資産を持たず手数料を稼ぐアレンジ型ビジネスの性格が強い。
評価面ではPERは6.6倍から11.9倍のレンジ、PBRは3.1倍となっており、高収益企業としては抑えられた評価に留まっている。これは安定成長株としてではなく、景気や投資需要に連動する循環型収益企業として見られているためで、株価は業績のピークとボトムに合わせて評価倍率が動きやすい性格を持つ。
良い場合は、航空機リースや不動産投資需要が拡大し案件組成が増加、営業利益が350億から400億規模へ拡大するシナリオである。高収益状態が続くと評価は成長寄りに近づきPER11倍から13倍程度まで上昇しやすい。EPSが300円前後まで伸びると株価は3,200円から4,200円程度まで上昇する可能性がある。上昇は一気ではなく、業績拡大のたびに段階的に上値を切り上げる推移になりやすい。
中間の場合は、利益が250億から320億程度で循環するシナリオである。営業利益率は20%前後、ROE30%前後を維持するが成長性は評価されずPER8倍から10倍程度に収まりやすい。この場合株価は1,800円から2,600円程度のレンジで往復しやすく、配当利回りが意識されるボックス相場になりやすい。数年単位で上下する循環型の値動きになる可能性が高い。
悪い場合は、投資需要減少により案件が減り営業利益が200億前後まで低下するシナリオである。評価は景気敏感株として扱われPER6倍から7倍まで低下し、株価は1,100円から1,600円程度まで下落する可能性がある。赤字化の可能性は低いが、利益縮小に伴う評価低下でゆっくり下げる展開になりやすい。
総合すると現在値2,087円は高収益性は織り込まれているが成長期待は織り込まれていない中立的な評価帯に近い。上昇余地は業績拡大による評価見直しに依存し、大きな長期上昇トレンドよりも業績サイクルに応じたレンジ変動が起きやすい。一方で高配当と高ROEにより下値も一定程度意識されやすく、株価は短期材料より投資需要の強弱に反応する循環型の値動きの銘柄と整理できる。
この記事の最終更新日:2026年2月18日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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