株価
ジェイリースとは

ジェイリースは、住居および事業用の家賃保証を主力とする大手保証会社で、本社は東京都新宿区と大分県大分市に置く(登記上本店は大分)。2004年に大分県で創業し、2016年に東証マザーズ上場、2018年に東証一部へ市場変更、現在は東証プライム市場に上場している。大都市圏を中心に全国へ拠点展開を進めており、地方にも積極的に出店することで営業基盤を拡大している。
主力事業は保証関連事業で、家賃債務保証を中心に展開している。賃貸住宅や事業用物件の入居時に、連帯保証人に代わって家賃支払いを保証するサービスであり、入居者の信用補完と入居円滑化、家主や不動産会社の家賃回収リスク低減を担う。保証に加えて賃料収納代行や関連サービスも提供しており、契約件数の積み上げによるストック型収益モデルとなっている。核家族化や高齢化により保証人確保が難しくなっていることから、家賃保証の需要は拡大傾向にある。
事業用保証ではオフィスや店舗、商業施設などにも対応しており、コロナ禍以降のリスク管理意識の高まりや民法改正を背景にニーズが拡大している。独自サービスとして事業用保証「J-AKINAI」を展開しているほか、M&Aにより子会社化した企業を通じて一棟保証サービスも提供し、保証領域の拡張を進めている。また、金融機関ネットワークを活用したポータブル型保証モデルなど新しい保証形態の構築にも取り組んでいる。
家賃保証以外では医療費保証や養育費保証にも進出している。医療費保証では未収金リスクを抱える医療機関向けに保証サービスを提供し、債権流動化なども含めたソリューションを展開している。養育費保証では支払い遅延リスクをカバーしつつ、口座振替による自動送金機能を組み合わせたサービスを提供し、自治体との連携も進めている。これにより保証ビジネスの対象領域を広げている。
不動産関連事業では子会社を通じて賃貸仲介・管理やマンスリー運営、不動産売買仲介などを行い、外国人対応なども含めたサービスを展開している。また、システム開発や環境検査システムを手掛ける子会社を持ち、IT分野でも事業基盤を補完している。
営業体制は全国に支店網を構築し、大都市圏を軸に地方へ拡大してきた経緯がある。創業以降、九州からスタートし、その後東京・大阪・名古屋など主要都市へ進出し、さらに全国各地へと拠点を広げている。近年は海外展開も視野に入れており、台湾進出準備なども進めている。
収益構造は保証料収入と回収業務によって成り立っており、契約残高の積み上げにより安定収益が形成される一方、延滞率や貸倒リスクの管理が重要となる。与信審査や債権回収体制を強化することで収益性の維持を図るビジネスモデルとなっている。全体として、ジェイリースは家賃保証を中核とするストック型ビジネスを基盤に、医療・養育費など新領域へ拡大しながら、全国展開と多角化を進めている保証サービス企業である。
ジェイリース 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3* | 7,601 | 943 | 911 | 552 | 31.3 | 2.5 |
| 連22.3* | 9,162 | 1,971 | 1,946 | 1,340 | 75.5 | 20 |
| 連23.3* | 10,960 | 2,465 | 2,465 | 1,667 | 93.7 | 30 |
| 連24.3* | 13,220 | 2,606 | 2,611 | 1,789 | 100.7 | 40 |
| 連25.3 | 17,267 | 3,102 | 3,097 | 2,089 | 117.1 | 45 |
| 連26.3予 | 21,100 | 3,600 | 3,550 | 2,360 | 131.6 | 50 |
| 連27.3予 | 23,000 | 3,800 | 3,750 | 2,490 | 138.9 | 55 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期(単位:百万円) | 営業CF | 投資CF | 財務CF |
|---|---|---|---|
| 2023 | 1,563 | -153 | -1,231 |
| 2024 | 1,361 | -346 | -777 |
| 2025 | 2,061 | -1,283 | 135 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 決算期 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER | PBR |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 22.4% | 48.1% | 17.0% | – | – |
| 2024 | 19.7% | 38.6% | 15.4% | – | – |
| 2025 | 17.9% | 35.3% | 13.3% | 7.9~14.6倍 | 3.72倍 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず利益規模の推移を見る。2024年は営業利益26億、経常利益26億、純利益17億。2025年は営業利益31億、経常利益30億、純利益20億と増益。2026年予想は営業利益36億、経常利益35億、純利益23億とさらに拡大見込みとなっており、売上も132億→172億→211億予想と大きく伸びているため、事業規模の拡大とともに利益も順調に積み上がっている構造になっている。
収益性を見ると、営業利益率は22.4%→19.7%→17.9%とやや低下傾向にあるものの依然として高水準を維持している。ROEは48.1%→38.6%→35.3%、ROAは17.0%→15.4%→13.3%といずれも非常に高い水準にあり、資本効率は極めて高い企業である。低下傾向ではあるが、それでも一般企業と比較して突出した収益性を持っている。
バリュエーションを見ると、PERは7.9倍〜14.6倍のレンジで推移しており、成長企業としては過度に高い水準ではない。PBRは3.7倍と高く、これは高ROEを背景とした評価となっている。ROEが30%台を維持していることを考えると、PBR3倍台は収益性に見合った水準とも言える。
総合すると、売上・利益ともに成長しており、営業利益率・ROE・ROAはいずれも非常に高水準で推移している高収益成長企業である。一方で収益性はやや低下傾向にあり、今後は成長と同時に利益率の維持が重要なポイントになる。評価はすでに高収益を前提とした水準にあるため、さらなる上昇は成長の継続性に依存する構造となっているが、現状の数値だけで見ると高収益かつ成長性を兼ね備えた銘柄と整理できる。
配当目的とかどうなの?
配当目的で見ると、この銘柄は単純な高配当株とは性格が少し違う。予想配当利回りは3.52%→3.87%(26年度から27年度)と上昇しており、水準としては十分にインカム狙いの対象に入る。ただし中身を見ると、純利益は17億→20億→23億予想と増加しており、それに連動して配当も40円→45円→50円と増配が続いているため、利回りの高さは業績拡大に裏付けられたものになっている。
収益性は営業利益率17〜22%、ROE30%台、ROA10%以上と極めて高く、資本効率の高さが特徴である。このレベルの収益性を持つ企業は内部成長余地も大きく、本来は利益を再投資して事業拡大に回すことで企業価値を高めるタイプである。そのため配当性向を極端に引き上げて安定配当株になる構造ではなく、あくまで成長に伴って配当も増えていく形になりやすい。
一方で営業利益率は22.4%→19.7%→17.9%とやや低下傾向にあり、今後も同様の傾向が続けば利益成長の質はやや鈍化する可能性がある。この場合、増配ペースも緩やかになる可能性があり、利回り目的だけで見ると安定感はやや弱くなる。
バリュエーションはPER7.9〜14.6倍、PBR3.7倍であり、高収益を前提とした評価がすでに織り込まれている。つまり配当利回りが高いから割安という位置ではなく、成長と高収益を評価された上での3%台利回りである。
総合すると、利回り水準自体は魅力があるものの、本質は高収益成長企業であり、配当はその結果として付いている位置づけになる。安定した高配当を長期で取り続ける目的よりも、利益成長に伴う増配を享受するタイプの銘柄であり、インカム目的単体よりも成長+配当の両取りを狙う前提で考えるのが適した銘柄と整理できる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価は1,420円で、ジェイリースは売上132億→172億→211億予想、営業利益26億→31億→36億予想、純利益17億→20億→23億予想と増収増益が続いており、事業規模の拡大とともに利益も順調に伸びている。営業利益率は17〜22%と高水準を維持しつつやや低下傾向、ROEは35%前後、ROAも10%以上と極めて高い収益性を持つ企業であり、高収益成長株としての性格が強い。一方でPBRは3倍台とすでに高評価が織り込まれており、今後の株価は成長の持続性と利益率の維持に大きく依存する構造になっている。
良い場合は、家賃保証市場の拡大と医療費保証など新規事業の成長により売上・利益ともに高成長を維持するシナリオである。営業利益率が15%以上を維持し、ROEも30%前後を保てれば、高収益企業としての評価が継続し、PERも12〜15倍レンジで安定する。この場合、利益成長に伴う評価維持または軽度の拡大が起こり、5年後の株価は2,200円から3,000円程度まで上昇する可能性がある。成長に合わせて段階的に切り上がる右肩上がりの推移になりやすい。
中間の場合は、売上・利益は成長するが、利益率の低下が続き、営業利益率が15%前後、ROEも25〜30%程度まで低下するシナリオである。この場合、成長はしているものの質の低下が意識され、PERは8〜12倍程度に収まりやすい。結果として株価は大きく上昇せず、5年後は1,400円から2,000円程度のレンジで推移する可能性がある。増配が下支えとなりつつも、評価の伸びが限定されるボックス気味の値動きになりやすい。
悪い場合は、競争激化や貸倒増加により利益率が低下し、営業利益率が10%台前半、ROEも20%前後まで低下するシナリオである。成長鈍化と収益性低下が同時に起きると、PERは7〜9倍程度まで切り下がり、評価縮小が起こる。この場合、5年後の株価は900円から1,400円程度まで下落する可能性がある。高収益株としての評価が剥落し、緩やかな下落または低迷が続く形になりやすい。
総合すると現在値1,420円は高収益成長を前提に一定の評価が織り込まれている水準であり、上昇余地は成長の継続と利益率維持に依存する。一方で収益性が崩れた場合は評価が下がりやすく、値動きは業績に対する市場の期待値の変化に強く連動する。長期では成長が続く限り上方向だが、途中で評価調整を挟みながら推移するタイプの銘柄と整理できる。
この記事の最終更新日:2026年2月21日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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