株価
ミツバとは

ミツバで、自動車用電装部品を主力とするメーカーです。特にワイパーモーターなどの車載用モーター製品に強みを持ち、ホンダ向けが売上の5割弱を占めるなど特定顧客との結びつきが強い企業です。2007年には旧日産系の自動車電機工業と合併し、製品ラインナップと顧客基盤を拡大しています。
群馬県桐生市に本社を置き、自動車用電装品やモーター技術を核とした事業を展開しています。主要取引先はホンダをはじめ、トヨタ、日産、スズキ、SUBARU、マツダなどの国内メーカーに加え、BMW、VW、メルセデス・ベンツ、Audi、Renaultなど海外メーカーとも取引があり、グローバルに展開しています。
事業内容の中心は四輪電装製品で、ワイパーモーターをはじめ、パワーウィンドウモーター、電動ポンプ、ファンモーターなどを製造しています。モーター・制御・機構の技術を組み合わせ、安全性、快適性、環境性能に貢献する製品を提供しており、特にワイパーシステムは同社の主力分野です。
二輪電装分野では、スターターモーター、ACジェネレーター、燃料ポンプモジュール、LEDウインカーなどを展開しており、長年の技術蓄積により高性能・高品質な製品を提供しています。二輪分野でもグローバルに事業を展開しており、幅広い顧客に対応しています。
さらに小型モビリティ分野では、ブラシレスモーターを中心とした駆動システムを開発し、電動化の進展に対応しています。マイクロモビリティや物流、ロボティクスなど新たな分野にも進出しており、従来の自動車部品に依存しない新規事業の拡大を図っています。
生産体制ではグローバルネットワークを構築し、各地域に最適な生産拠点を配置しています。自社で生産ラインを開発する思想を持ち、設備・治具・金型の内製化を進めるとともに、AIやIoT、ロボット、AGVなどの先端技術を活用した効率的な生産システムを構築しています。またCAD/CAM/CAEや3Dプリンター、X線CTなどを活用し、開発スピードと品質向上を両立しています。
沿革としては1946年に三ツ葉電機製作所として創業し、自転車用発電ランプからスタートしています。その後ホーンやワイパーモーター、二輪車用スターターなどへ事業を拡大し、1996年に現在のミツバへ社名変更しました。2007年には自動車電機工業と合併し、事業基盤を強化しています。
同社の強みはモーター・制御・機構のコア技術にあり、自動車の電動化や環境対応の流れの中で重要性が高まる分野に位置しています。一方で自動車業界の景気や特定顧客への依存度の影響を受けやすく、収益は変動しやすい特徴があります。今後はEV化や電動化の進展に対応しつつ、新領域での成長をどこまで実現できるかが重要なポイントとなる企業です。
ミツバ 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 269,202 | 8,548 | 8,748 | 732 | 16.4 | 0 |
| 連22.3 | 286,482 | 7,187 | 7,529 | 83 | 1.9 | 3 |
| 連23.3 | 319,500 | 6,718 | 6,049 | 1,185 | 26.5 | 3 |
| 連24.3 | 344,154 | 21,152 | 22,344 | 13,741 | 293.6 | 6 |
| 連25.3 | 349,353 | 20,930 | 19,788 | 11,864 | 251.9 | 10 |
| 連26.3予 | 340,000 | 18,500 | 17,500 | 9,200 | 200.1 | 15 |
| 連27.3予 | 348,000 | 19,100 | 18,100 | 9,500 | 206.6 | 15〜20 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 29,618 | -9,168 | -20,677 |
| 2024 | 41,509 | -5,241 | -13,793 |
| 2025 | 38,023 | -6,881 | -33,924 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率(%) | ROA(%) | ROE(%) | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 2.1 | 0.3 | 1.7 | – | – |
| 2024 | 6.1 | 3.8 | 13.5 | – | – |
| 2025 | 5.9 | 3.5 | 12.3 | 高値平均11.2 / 安値平均5.7 | 0.67 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
営業利益は211億→209億→185億予想と、直近でやや減少傾向にあり、ピークアウト気味の動きになっている。経常利益も223億→197億→175億予想と同様に減少しており、収益はやや弱含み。純利益も137億→118億→92億予想と減益が続く見込みで、利益成長は一服している局面にある。
営業利益率は2.1%→6.1%→5.9%と大きく改善した後、やや低下しているものの依然として5%台後半と中位水準は維持している。ROEは1.7%→13.5%→12.3%と大きく改善しており、資本効率は一気に高水準まで上昇している。ROAも0.3%→3.8%→3.5%と改善しているが、こちらはまだ中位レベルに留まる。
バリュエーションはPER5.7倍〜11.2倍、PBR0.6倍と明確に割安水準に位置している。特にPBR1倍割れであることから資産面ではかなり低く評価されており、市場は成長性や収益の持続性に対して慎重な見方をしている状態。
加えて、この会社はホンダ向けの比率が高く、特定顧客依存の影響を受けやすい構造になっている。さらに自動車部品メーカーとして景気や生産台数の影響を強く受ける典型的な循環株であり、業績の振れが大きい点も評価が上がりにくい要因になっている。
一方で、モーター・制御技術を軸に電動化領域へ対応できるポジションにあり、EV化の進展は中長期ではプラス要因となる可能性がある。ただし現時点ではその成長が数字として明確に見えている段階ではなく、あくまで期待先行のテーマに留まっている。
総合すると、この会社は収益性とROEは改善しているが、足元は減益トレンドに入りつつあり、「回復後のピークアウト局面」に近い。評価は明確に割安だが、それは業績の不安定さと成長性への懸念が織り込まれているため。
投資判断としては、典型的な割安株かつ循環株であり、タイミング次第でリターンが大きく変わる銘柄。利益が再加速すれば評価見直し余地は大きいが、減益が続けば低評価のまま停滞する可能性も高い。割安さに魅力はあるが、安定投資というよりは「回復期待で仕込むかどうか」を判断する中級者向けの銘柄になる。
配当目的とかどうなの?
配当目的で見ると、この銘柄はあまり向いていない。予想配当利回りは26,27年度ともに約1.7%と低めで、日本株全体の平均と比べてもインカム目的としては弱い水準。高配当株とは言えず、配当収入を主軸に投資する理由は薄い。
配当の推移は0円→3円→3円→6円→10円→15円予想と増配傾向ではあるものの、絶対額はまだ小さく、配当政策としては「これから強化していく段階」に近い。純利益も137億→118億→92億予想と減益見込みであり、現状は積極的に配当を引き上げ続ける余力が大きいとは言いにくい。
営業利益率は5%前後、ROEは12%台と一見すると悪くないが、業績の振れが大きく、過去には低収益や不安定な時期もあったため、安定して配当を出し続ける企業体質とはまだ言えない段階。キャッシュフロー自体は黒字だが、財務CFのマイナスが大きく、還元余力は限定的。
またPBR0.6倍と割安ではあるものの、これは高配当が評価されているわけではなく、むしろ成長性や安定性への不安が織り込まれている状態。総合すると、この銘柄は「配当が少しずつ増えている途中の会社」であり、「配当で稼ぐ銘柄」ではない。配当目的で保有する優先度は低く、あくまで業績回復や電動化テーマによる株価上昇を狙う中で、ついでに配当を受け取る位置付けになる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価は1,465円前後で推移しており、ミツバはモーター技術を持つ自動車電装メーカーとして一定のポジションを持ちながらも、足元は営業利益211億→209億→185億予想と減益に入り、「回復後の調整フェーズ」にある。ROEは12%台と高水準だが、利益の持続性に対する不安からPBR0.6倍と割安に放置されている典型的な状態。
この銘柄のポイントは「割安だが評価されにくい構造」にあり、ホンダ向け依存や自動車市況の影響、業績の振れの大きさがディスカウント要因になっている。一方でモーター・制御技術は電動化の流れと相性が良く、中長期では評価が変わる可能性もある。
良い場合は、電動化関連製品の拡大や自動車生産の回復により営業利益が再び200億台後半へ拡大し、ROEも10〜12%を維持できるケース。この場合、割安修正が進みPBR1倍近くまで評価が戻る可能性があり、5年後は1,800円〜2,500円程度まで上昇余地がある。低評価からの見直しがメインドライバーになる。
中間の場合は、業績が横ばい〜緩やかな減益後に安定し、営業利益150億〜200億レンジで推移するケース。ROEは10%前後を維持するが、成長性が見えず評価は低位のまま。この場合は1,300円〜1,700円程度のレンジ推移となり、配当込みでもリターンは限定的で「放置される割安株」という動きになりやすい。
悪い場合は、自動車市況の悪化や主要顧客の減産、コスト上昇などで利益が150億を下回る水準まで縮小するケース。ROEも低下し、低評価がさらに進む。この場合は900円〜1,200円程度まで下落余地がある。過去に低収益だった局面に近づくと評価は一気に下がりやすい。
加えてこの銘柄は配当利回りが低くインカムの下支えが弱いため、株価の支えは業績頼みになりやすい点も重要。高配当株のように下値が固い構造ではなく、業績悪化時は素直に下がりやすい。総合すると、5年視点では「割安だが業績次第で評価が大きく変わる銘柄」。上振れ余地はあるが、安定成長株ではなく、業績と外部環境に強く左右されるため、押し目や回復初動を狙うタイミング投資が合いやすい銘柄になる。
この記事の最終更新日:2026年3月1日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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